「さぁて、そろそろ動き出すとするかいな…」
南米同盟のイロウスは立ち上がって部下に宣言する。
「我々はほかの奴らより性能が劣っとるマシーン共で戦っとるが、全く勝てへん。という事で、これからはマシーン達のリーダーとなる存在を作ったんな。」
すると向こうから謎のアンドロイドが歩いてきた。
「コイツはグレインや。敵をペラペラっと一網打尽や。頼りなるでぇ」
イロウスはグフフと笑っていて、グレインはジッと立っていた。
……
その頃、玲二達。
「おいおい、この幽寄獣って牙デカくないか!?」
現在戦っているのは海象幽奇獣。異常に発達している牙で噛み砕かれそうになる。
「なら、叩き折るのが定席っすね!」
純平はメダルを虎からオランウータンに変える。
「オラっ!」
そのまま牙を殴るが海象幽奇獣はそのまま離れてあんなに接近する。
あんなは一瞬ハッとなってすぐに構えを取るが、そのまま攻撃を受けて吹き飛ばされる。
「くっ…!」
しかしすぐに純平は腕で受け止め、そのままブライソードを構えて牙を叩き折った。
「大丈夫か?」
「う、うん!」
純平は連続で拳をぶつけ、そのままドライバーのレバーを押してオーラを纏った腕で連続パンチを食らわせてそのまま吹き飛ばして爆散させた。
「やったぜ!」
「………」
あんなは彼の後ろ姿をそのまま見つめていた。
………
「これで、今月の事件解決ランキングで純平が玲二の次になったな。」
流介は壁に貼られた紙に純平の欄にシールをまた一つ貼った。
紙には"仮面ライダー"の欄に玲二21・幸次郎15・流介8。そして純平17個貼ってあった。
一方、"プリキュア"の欄にはるるか19・くれあ12・みくる10個、あんなには6個貼ってあった。
「…なあ、あんな見なかったっすか?」
シャワーを浴びていた純平は玲二達に聞いてみるが、全員知らないように首を振った
「見てないな…外じゃないか?」と玲二。
「散歩じゃね?さっさと言ってやれよ彼氏!」と流介は揶揄うように言うと、純平は引き攣った顔で
「彼氏じゃねぇっすよ!」と叫んでそのまま外に出かけた。
純平はあんなを探す為に辺りを走った。
最近は体力が以前まで続くようになり、何処か嬉しくも思った。
すると、川辺であんなを見つけた。
縮こまったボーっと向こうを眺めている。
「どうした?」「純平君…」
純平はあんなの隣に座る。
「最近、ちょっと調子悪いんじゃないか。考え事してるし。」
「実は…そう…。聞いてくれない?」
純平は頷くとあんなは一呼吸置いて話し始めた。
「最近…ちょっと悩んでるんだよね。」
「私、未来に帰りたいんだ。お母さんに会いたいし、友達になって会いたい。でも…この時代のみんなとも別れたくないの。玲二さんにるるかさん…幸次郎さんにくれあさん、流介さんにみくる…。折角会えた友達とも離れ離れになるのは寂しいし…けどお母さんにも会いたい…そう考えてたら…」
あんなは顔を俯いてそう呟いた。
純平もその気持ちには正直に同意した。純平にも未来には友達が居るし家族も居る。その人達に会いたい気持ちも分かってしまう。玲二達と離れるのも寂しい。それを思うと、何故自分が選ばれたのか、何故自分なのかをずっと考えていた。
二人は同じ気持ちだった。
未来に帰りたいが、1999年にも残りたい。
そんな気持ちが交差して、二人は更に落ち込んでしまった。
そんな二人を、流介とみくるは木影から覗いていた。
「あんな…そんなに悩んでたんだ…」
「しょうがねぇよ。二人はまだ14歳だぞ?そんな二人がいきなり親元離れてから半年って考えてみろ。」流介がそう言うと、みくるは悲しそうな顔で頷いた。
「どうすれば…二人を元気にできるんでしょう…」
「時間が解決するしかねぇよ。下手にアドバイスして、また悩んだらどうしようもねぇって。」
流介はやれやれという感じでそうみくるに返した。
みくるも深い溜息を吐いて、座り込んだ。
「ただ見てるだけなんて悔しいです。」
流介もその様子を見て目を逸らして少し頷いた。
……所変わって、幸次郎達。
幸次郎はブレイザースラッシャーを磨きながら玲二を見て話す。
「玲二殿。EDSからある物を貰ったのだ。少し見てくれぬか?」
「ん?」
玲二とるるかは幸次郎が大きなコンテナを持ってきた。
「何これ?」
「原子光線銃らしい。」
幸次郎とるるかの会話はそこで止まってしまう。玲二は失笑した後、話を聞いてみる。
「某達のサポートという事で受け取った。本部に備えてある原子光線砲の12%の出力があるらしい。」
「おお、でも4台しか無いぜ?」
玲二は原子光線銃を持ちながら言う。るるかも持ちながら玲二に視線を向ける。
「玲二は持ってて良いと思う。後は射撃武器が少ない人かな。」
玲二は頭の中で誰がいいか思い浮かべた。そんな時、レーダーにシグナルが鳴り響いた。
「ん?」
「カメラ見るね。」るるかはそう言ってパソコンから監視カメラにアクセスする。
そこには南米同盟のマシーンが現れた。
「よし、コイツのテストも兼ねてな。」
玲二達はそのまま外に飛び出し、流介達にも連絡を入れた。
純平とあんなは連絡を受け取り、立ち上がる。
「今は行こう。あんな…立てるか?」
「うん。」
二人はそのまま連絡のあった場所に向かった。
数分して辿り着いた玲二達。そこにはグレインと三機の新型と大量のロボリオンが歩いていた。
「おっと、そこまでだぜ。」
玲二達はすぐに変身して立ち塞がる。
「ほう…お前達が例の仮面ライダーか。」
「…しゃ…喋った!」玲二はグレインの喋る姿を見て驚いた。
「私はグレイン。全てのロボを束ね、世界を改革する右腕だ。」
そう言って三機の新型が立ち塞がる。
ドリルをあしらった"ドリルキャリアー"。
ガンマン銃の銃を搭載した"ピックローズ"。
ハサミのような武器を両腕に装備した"テンプルパッサー"。
が立っていた。
「よし、それぞれ対応する!」
玲二、るるか、幸次郎はブラスターを構えて発射する。
凄まじい出力で周囲のロボリオンは撃破された。
「チッ…泉さん持っててくれ!」
玲二はブラスターを幸次郎に預けてそのままバレットストライカーとグレイブソードを構えて走り出した。
「玲二…絶対性に合ってないから渡したのね…」
そう言ってるるかは腰にブラスターをマウントしてワイルドアルカナロッドを構えて走り出す。
幸次郎もそのままブラスターをマウントしてそのままブレイザースラッシャーを構えた。
その頃、遅れて純平とあんなも遅れて来た。
「行くぞ!」「うん!」
純平はブライドライバーを、あんなはジュエルキュアウォッチを構えて変身する。
「「変身!」」
そのまま仮面ライダーブライとキュアアンサーに変身した二人はそのまま横槍を入れた。
「純平!」
「援護するっす!」「お前らは向こうの親玉をやれ!」
玲二はグレインに指を刺して言う。純平とあんなはそのままグレインに向かって剣を構えて立ち向かった。
「…はあ!」
グレインは建物の上に乗って二人を見下ろした。
「お前達か。未来から来た戦士達は。」
「!?…なんで私たちの事…」
(ファントムの奴らから聞いたのか…裏で内通もありうる…)
純平はそう考えながらもグレインの方を見る。
「未来という不確実な概念は書き換えも効くというのに、わざわざ戻りたいというのか?そんな事はナンセンスだ。」
「そんな事を聞いてどうするつもりだ。」
純平はグレインにそう詰め寄る。
グレインは冷静に答える。
「不確実な概念は私が破壊する。未来は訪れないようにする。」
「不確実な未来への帰還を願うより、この確実な現在を考える事が程よい。」
グレインは顔色変えずにそう二人に呟いた。
あんなは黙ってグレインを見つめていた。
純平もブライソードを握り直した。
「…そうか…分かったぞ。分かったかもしれない。」純平は続けて呟く。
「コイツの言い分はただ未来を否定してるんじゃないんだ。」
「コイツは"可能性を殺そう"としてるんだ。」仮面の下の純平はグレインの目をしっかりと映していた。
「奴の言い分をそのまま受け入れたら、未来だけじゃなくて、今も否定する事になっちまう。」
純平は答えた。あんなもグレインを見て純平の隣に立つ。
「私も分かった気がする。あの人は未来だけじゃなくて、この時代も終わらせようとしてるんだ。」
「未来を願う事で、今この世界を生きてる人は、その未来に向かって前を向ける。」
「でも未来を否定する事は、今を生きてる人そのものを否定する事になっちゃう。」
二人はグレインを見て言う。
「未来は確かに不確実だ。お前からしたら破壊するべきなのかもしれない。」
「でも、そんな未来を思いを寄せるから、俺達は頑張れると思うんだ。」
純平とあんなは手を繋ぎ合い、彼を見て叫ぶ。
「「俺(私)達は未来を守る。」」
「今を守る事が未来に繋がるかもしれないから!」
あんなはそう言って新しいマコトジュエルをセットしてキュアアンサー:モンスタースタイルに変身した。
純平もタイガーメダルからオランウータンメダルに変えてフレームチェンジした。
「私を倒すということは、未来に未練がある事であると同義だ。」グレインは皮肉を効かせたかのように答えるが、二人の決意は硬かった。
「そうか…お前達は自分達の未来を否定するんだな?」
「そうじゃない。未来は自分自身で考え、生み出すものだ。誰かが勝手に決めていいものじゃない。」
「未来に帰る為にも…私達は今を守る!」
「それが帰る為の一歩になるかもしれないから…!」
二人はそう言って拳を構えた。グレインはもはや話をする気も無くし、ロボリオンを向かわせた。
「行くぞあんな!」「うん!」
二人は飛び上がってロボリオンを殴り飛ばした。
ロボリオンの頭部は貫かれて粉々になる。
「グレイン!」
流介はそのまま殴ってグレインを地に下ろす。
あんなと共に連撃で殴るが受け流される。
「未来を守るなどと、不完全な解答だ。そのような事しか示せない人間は愚かだな。」
「愚かでも良いさ。人間って、そういうもんだから。」
「理解に苦しむ。」
純平の言葉にグレインは理解を示せなかった。
その隙に後ろからあんなに殴られてよろけるグレイン。
「チッ…」
「はあっ!」
あんなは冷静に殴って吹き飛ばす。目元のバイザーからはロボリオンは遅く見えている。
そのまま殴っていき、あんなは純平と共に連撃を加えてグレインを殴り飛ばした。
「行くよ!」
「おう!」
純平はタイガーメダルでタイガーフレームに戻り、あんなもキュアアンサーに戻ってお互いブライソードとアンサーはなまるソードを構えた。
「でやぁぁぁ!」「ぜやぁぁぁぁ!」
二人の三連撃でグレインはダメージを受けた。
「くっ…パワーゲージが…」
グレインは自身のパワーゲージを見て急いで撤退した。
グレインの目が数回光る。すると、他のマシーン達はそのまま攻撃を回避して撤退していった。
そのままグレインは純平達を見る。
「覚えておこう。」
そのまま彼は撤退して消えていった。
純平とあんなは変身を解除して、その後ろ姿を静かに見つめていた。
………………
イロウスの基地。
グレインは自身の体を修復していた。
「………」
「おうおうおうおう、グレイン派手にやられとるさかいな。」
「イロウス様。怪盗団ファントムのデータだけでは不十分です。更にデータは無いのですか。」
「ええ、ねぇよんなもん。ワシが折角手に入れたデータだけじゃまだ奴らに勝てんのかなぁ。」
イロウスは考えていたが、まとまらずに奥に去っていった…
グレインは本来ない感情プログラムを確認していた。
(キュアアンサーと仮面ライダーブライ…奴らを知る必要はありそうだな。)
…………………
その夜、あんなと純平は座りながら同じ部屋で空を眺めていた。
「…あれがカシオペアで…あれはアンダロメダ?」とあんなは疑問を浮かべる。
床には星座の本があり、キュアット探偵事務所の倉庫にあった天体望遠鏡で星を見ていた。
「あんな。」と純平は彼女を見て言う。
「どうしたの?」
「こう言う時ってさ、恋人らしい事するのが定席らしいぜ。」
「…私も聞いた。くれあさんから。」
『好きな異性と一緒の時は当たって砕けろよ!これが私のきらめき。』
くれあの言葉が頭に残っていた…
「…純平君は私の事どう思ってる?」
「…え、うーん…嫌いじゃない。むしろ…」
純平は口を開こうとするが、恥ずかしくなって言葉を濁した。
「私はね、好きだよ。本当に。」
「…」
「最初の時はそんなこと無かったの。でも、ここで一緒に過ごしたり、助けてもらったり、純平君の色んな知ってから…自然と視線が向くようになったんだ。」
「俺もそう思う。あんなの色んな所知れて、こっちもちょっと嬉しかったりしたんだよな。」
二人の距離が自然と縮まる。
「えっと…」「うーん…」
初過ぎる14歳同士はお互いオドオドしていてその様子はまるで恋愛漫画。
「ふぁ…ファーストキスの味ってレモンの味してるらしいよ?」
「俺はイチゴ味って聞いた…」
二人はそう言った後に、唇を合わせる。お互いディープなキスでしばらくして口を離した。
((無味…))
二人は少し黙った後、あんなは彼の服に触った。純平も彼女の髪に触った。
…夜の暗い闇が包んだ。
………
「……なるほど、つまりはそういう事なんだな。」
「何勘違いしてるんっすか!!!」
翌朝、玲二・るるか・流介の三人がソファに座って純平とあんなを問い詰めていた。
純平は頬を赤くして否定していたがあんなも赤くして目を逸らしていた。
玲二は理解したような顔、るるかはジッとアイスを食べ、流介はジト目で睨んでいた。
そのまま口論になっていたのを見つめるくれあとみくる。
「みくるちゃん、大丈夫そう?」
「はい!あんな元気になって良かったです!」
「そういう問題では無さそうだが…」幸次郎だけはまともに彼らを眺めていた。
玲二と純平の口論はしばらく続いていたのだった……。
ああ、いけませんいけません
次書いて欲しい短編
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コミカルなやつ
-
ヒロインといちゃいちゃ
-
シリアスなやつ