「焼き芋そろそろじゃない?」「いや、まだまだ。」
玲二とるるかは焼き芋を焼いていた。落ち葉を集めて燃えるまで待つ。
「みんな楽しみにしてるから、美味いのわざわざ取り寄せたんだぞ。」
「知ってる。」
玲二は事前に新鮮なさつまいもを購入していたので、こうして焼くのを手伝っていた。
しかし、待っても火はそこまで大きくならず、玲二は新聞紙を持ってきたり溶接用バーナーで炙ったりして火は強くなってきた。
「ねえ玲二。」「ん?」
そんな時にるるかは聞いてきた。
「もうすぐハロウィンだね。」「そういえばそうか…」
「やっぱり行くの?仮装大会。」
「流介達にも誘われたしな。行くよ。」
るるかは露骨に嬉しそうにしていた。
るるかの中では、内心玲二がどんなコスプレするのかを楽しみにしているのだった。
「焼き芋が焼けたか。」
玲二が取ってみると、確かにしっかり焼けているようだった。
「じゃあ持ってくか。ボウルは?」
「ここにあるよ。」
キュアット探偵事務所に焼き芋を持って行っていく玲二達。
その数分後に玲二達は美味しそうに食べた。
「いやー、食欲の秋といったらこれだよなぁ。」と流介。
「くれあ殿。今度店に出すのはスイーツポテトなどはどうだろうか。」「それいいですね!」と幸次郎とくれあは話し合っていた。
そんな時に、サイレンが鳴り、玲二達はびっくりして急いでパソコンに確認しに行く。
「ちぇ、こんな時に敵が来るなんてな!」
「仕方ない。行こうぜ!」流介達は走って向かいに行く。
しばらく走って、そこには幽奇獣が居た。
蜥蜴らしき幽奇獣で、静かに佇んでいる。
「居たぞ!」
玲二達が来る前に、既に警察が包囲しているようだった。
「なんでサツが?」「避難が遅れているのだろう。行くぞ!」
真っ先に流介は仮面ライダーヴァイクに、幸次郎は仮面ライダーブレイザーに変身して応戦する。
しかし敵は回避してこちらの様子を伺っているだけだった。
「む!?」
すると蜥蜴幽奇獣は背中から謎の粒子を周囲にばらまいた。
玲二達はその粒子に気付けずに体内に入り込んでしまった。
「な、なんだ…!?」
「よく分からない…けど!身体が熱い…!」
…その時、るるかの目には熱い炎が滾っていた。
「おおおおっ!なんだか俺も!燃えてきたぜぇぇぇ!」
玲二の瞳にも熱い炎が滾り、二人は叫びながら走り出した。
「!?」「るるか!?」
疑問に思った幸次郎とくれあ。
しかし、くれあもすぐにカッとなる。
「……私も負けてられないわ!!!」
そうしてスタイルチェンジもせずにそのまま走り出してしまった。
「変身!」玲二はバレットに、るるかはキュアアルカナに変身して蜥蜴幽奇獣に殴りかかった。
そうしてくれあも混ざって蜥蜴幽奇獣に猛攻を仕掛けた。
幸次郎だけ戸惑って着いていけてなかった。
「い、いきなり何事…」
…と、幸次郎は困惑していたが、後ろに居た警察官を見ると…
「ここは俺達の管轄だ!行くぞー!」「おー!」
警察官も妙に燃え上がって、拳銃を持ってお構いなく発砲した。そんな中でも玲二達の猛攻は止まらない。通常の三倍の早さというシャアザク並みのスピードでいつもの戦闘をこなしていた。
幸次郎の目には、ひたすら攻撃しているがダメージが全くないボールとビグザムにも見えていた。
「トドメだぁ!」「うん!!」「はいッ!!」
三人は一気に必殺技でケリを付けようとする…が!?
蒸気が抜けるような音とともに、玲二達の身体から一気にやる気が無くなってその場に崩れ落ちた。
「!?!?」
幸次郎は急いで彼らに近寄る。
「玲二殿!るるか殿!くれあ殿!一体どうしたというのだ…?」
そんな時、蜥蜴幽奇獣に攻撃を仕掛けられ、幸次郎は吹き飛んだ。
受身を取ってすぐに立ち上がると既に幽奇獣は居なかった。
「逃げられたか…」幸次郎は後ろを振り返り警察の方を見る。
するとこちらもまるで燃え尽きたかのようにその場にグテっとなっていた。
「一体どうなっているのか分からぬわからぬ…」
幸次郎の頭脳でも理解に苦しんだ。
「…と、とりあえず、某は皆に連絡しておこう。玲二殿。その場に安静にしておれ!」
幸次郎はそう言い聞かせ、ちょっと確認しつつもそのまま蜥蜴幽奇獣の後を追いかけた。
しばらくして変身解除した幸次郎。ひたすら走っているが敵は見つからない。
「純平殿。今どちらに?」
『るるか先輩んとこには流介先輩達が行ってるので、俺らは幸次郎先輩んとこ行ってます。』
その連絡の後に純平とあんなが来た。
「気をつけよ。奴は何かしてくる。」
警戒していると、蜥蜴幽奇獣が再び現れた。
「来た!」
すると再び粒子を放出し、幸次郎達もそれを取り込んでしまう。
「…むっ…妙に身体が燃え上がっている…!」
「先輩…俺もっす!」
「なんだか…はなまる燃えてる!」
三人の目にも炎が滾り、三人はブレイザー、ブライ、キュアアンサーに変身して駆け出した。
蜥蜴幽奇獣は口から火球を放ってくるが、三人は避けて殴る。
幸次郎はひたすら剣で叩きながら切り付けていた。
三人は猛攻を仕掛け、そして…
「ぐえ」
玲二達のように蒸気が抜け落ちてそのまま野垂れ死んだ。死んでないけど。
そして、その後Dトレーダーがやってきて、立香が腕まくりして片手で幸次郎達を椅子に置いてそのままキュアット探偵事務所に戻って行った。
「ううむ…」「ぐっ…」「うげ〜」
キュアット探偵事務所には気絶しているのか唸っているのかよく分からない状態のみんなが運ばれてきた。
調査隊で唯一まともな流介とみくるは心底面倒くさそうな感じがして自然と溜息がシンクロした。
「立香さん、ありがとうございます。」
「いいのいいの、これも仕事だから。」
雄一は先程の映像を見る。
「…なんだかみんなめちゃくちゃ興奮してますね。」
「多分、あの幽奇獣の粒子には相手を異常なやる気とハイテンションにして燃え尽きさせる効力があると思うの。」
「異常なやる気と…」「ハイテンション…!?」
「燃え尽き症候群って知ってる?相手はそれに近しい症状を引き起こす能力を持ってると予想できるわ。」
立香は粒子の映像を見せながら話す。
そこには先程の幸次郎の映像が。
「泉君、最初の時には粒子を吸い込まなかったけど、二回目は吸い込んでたでしょ?多分変身してマスクを付けてたから吸い込まなかったんだけど、二回目は変身前に吸い込んだ。」と立香は言う。
「でも、それじゃあくれあは?アイツも変身してるけど燃え尽きてたぜ?」流介は聞いてみた。
「プリキュアって実質生身とそこまで変わらないもの。」
場は少し寒くなったりした。
「じゃあ私何すれば???」みくるは気になって聞いてみた。
「マスク付けるか。」
そうして数時間後、蜥蜴幽奇獣が現れ、流介とみくると雄一は立ちはだかる。
蜥蜴幽奇獣が粒子を出す前に、三人は急いで変身した。
ヴァイク、キュアミスティック、ライオットに変身した三人の前に、蜥蜴幽奇獣は粒子を放出した。
「みくる!」
「はい!」
みくるは何かを被り、粒子は通り過ぎた。
流介と雄一も様子を確認するが、特に燃えたりはしない…。
「成功だな!」
「はい!」
みくるはバレットのヘルメットを頭から脱いだ。
「流介さん、よくこんな事思い付きましたね。」
「くれあが変身してるのにあんな事になったから、肌感染か口感染かのどっちかって思ってたけど、口に入り込んだ瞬間を見て口感染って思ったんだよなぁ。俺って天才?」
流介は自画自賛しつつも、前を見て蜥蜴幽奇獣にミサイルボールを投擲した。
弧を描くボールはそのまま蜥蜴幽奇獣の背中にぶつかり、爆散して背中の排気口が破壊された。
「これで、粒子はもう怖くねぇ!」
流介はアノマロカリスメダルをセットしてカリスブラディエールを両腕に装備した。
みくるもジュエルキュアウォッチにヴァイクマコトジュエルをセットし、ヴァイクソウルにソウルユニゾンした。
「行きますよ!」「よっしゃ!」
二人は共にカリスブラディエールを構えてそのまま猛攻をしかけた。
雄一はAF-4 ベリアルを構えポンプをスライドしてスラッグ弾を放った。
その一撃で蜥蜴幽奇獣の腹に大きなダメージを与えた。
「今がチャンスです!」
「そらっ!お返しだ!」
二人は飛び上がり、流介は触手で幽奇獣を絡め取り、みくるがその間に近付いて爪で三枚おろしにした。
蜥蜴幽奇獣はそのまま爆散し、エネルギーが戻っていくのが見えた。
「イエーイ!」
「キュアット解決です!」
喜ぶ流介と嬉しそうにしていたみくる。
その頃、エネルギーが戻ってきて玲二は飛び起きた。
「元気100倍!さあ幽奇獣!リベンジしてや…って…なんで変身してるんだ?」
自分の体を見て困惑する玲二と、それを見て苦笑いをしていた立香が居た。
………
翌日。
EDS本部に集められた調査隊達。
「なあ、何するんだ?」
「何って、体力急速回復の為のマシーンで療養だろ?」
「でもなんで裸なんだよ。」
前回の戦いで勢いは戻ったが体力が戻ってきた訳ではなかった。その為、本部は特別にメディカルマシーンでの療養を進めてきたのだった。
立香が言うには…『全身の回復をするので服なんて着てたら効果が下がる』なんて言われたものだから、玲二達は困惑した。一応タオルは支給してもらったが焼け石に水状態だった。
「玲二、緊張してんのか?」
「……」
そうして、部屋に入る…。
と、そこにはるるか達も居た。
「ファ!?」
「男女同室…だと…」幸次郎は驚いて思わず声に出してしまった。
『男女別だとコストがかかるので…致し方無く…』
「ざけんなー!」
玲二は怒った。流石に男女別かと思っていたところにこれで驚いた。
しかし、玲二は同時に期待もしていた。
(合法的にるるかのが見られるって事でもあるんじゃ!?)
思春期の玲二はその事がずっと頭の中を駆け巡っていて、体力回復所の話ではなくなってしまった。誰もが彼の内心を覗けば、坐禅中なら絶対叩かれ続けるような事は確実だった。
一方でるるか。
(玲二の体…それよりもいっつも一緒なのに初めて見るのが恥ずかしい…)
こっちもこっちで同じ事を考えているのだった。タオルで胸元を抑えていたが正直かなり恥ずかしそうにしていたるるか。
他も…
「幸次郎さんって、そんなに筋肉無いですね」
「」
くれあに痛い所を突かれて黙る幸次郎。
(流介さんに見られるの恥ずかしい…)
(でっっっっかいなみくる。意外とあるんだな)
みくるを見て非常に素直な流介。
「流介君…」
「大丈夫見てないっすよ」
あんなに声を掛けられてもひたすら壁を凝視してあんなの方を見ない純平。
「れ、玲二。」
るるかがそう言って近寄ろうとする。
が!床のぬめりに滑ってるるかは玲二のところに転びそうになる。
思わずタオルを手から離してそのまま玲二は真正面からるるかを受け止めたが転んでしまった。
(やわらか)
玲二はそんな感想を持ちながら、鼻血を出して目を開きながら失神していた。
「れ、玲二ー!」
「キャパオーバーしたか。」と流介。
「じゃあ、るるか。先に行ってるわね。」とくれあも言って玲二とるるかを置いて行った。
…数分後、玲二が起きるとるるかの膝の上だった。
「おはよ、玲二。大丈夫?」
「……天井が半分しか見えない。」
「怒るよ?」
「ごめん」
そうして二人もすぐにメディカルマシーンに入って急速回復に入った。
「「元気いっぱい!」」
元気いっぱいになった。
玲二可哀想そこ変われ
次書いて欲しい短編
-
コミカルなやつ
-
ヒロインといちゃいちゃ
-
シリアスなやつ