艦隊これくしょん 異界の不沈戦艦召喚   作:明日をユメミル

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第21話

「次の作戦か」

 

 

鎮守府正面海域解放作戦終了から4週間が経過したある日の午後。既に紀伊にとって鎮守府内で日課となっている訓練中、長門からの呼び出しを受け、今彼は司令部庁舎の一角にある部屋に居た。

此処には紀伊以外に、長門から呼び出しを受けた艦娘達がおり、その中に第3水雷戦隊と第4水雷戦隊のメンバーが揃っており、その中で唯一の戦艦である紀伊は異色を放っている。

 

 

そして、皆を呼び出した張本人である長門がやって来た。

 

 

 

「皆に集まってもらったのは他でもない。提督からの作戦を伝達する」

 

 

 

その一言で皆の表情が強張った。

 

 

「先の鎮守府正面海域が解放されたのは知っての通りだ。これにより深海棲艦に対する大規模反攻作戦が開始される見通しとなった」

 

 

大規模反攻作戦と聞き、紀伊を除く皆が声が上がる。

 

 

「今回、提督から下命された作戦はその試金石となる作戦だ。今回我々の目標は此処だ」

 

 

長門が指揮棒の先で地図に記されたある島を指した。

 

 

「W島だ。この島一帯を確保できれば哨戒機や国防軍と米軍艦隊の前進基地となり、更なる作戦が可能となる。作戦内容を説明する」

 

 

机に地図が広げられ、鉛筆を手にする長門。

 

 

「W島を守備している敵水雷戦隊の殲滅だ。今回は紀伊が作戦の中心となる」

 

「俺がか?」

 

「あぁ。此処には水雷戦隊以外にも空母であるヌ級の存在が確認されている」

 

「空母が!?」

 

「あぁ。偶然にも空軍の偵察機が確認したとの事だ」

 

 

 

数枚の航空写真が広げられ、国防空軍のRF-4EJ偵察機が撮影した軽空母ヌ級が写っている。

 

 

「厄介ですね」

 

「あぁ。当初は第3、第4水雷戦隊による夜襲からの2隊による挟撃作戦だったんだが、ヌ級が存在する以上は水雷戦隊のみの戦力では些か不安だ。そこで急遽編成と作戦を練り直した。作戦はこうだ」

 

 

 

長門が作戦説明に入る。

 

 

「先ず、第3水雷戦隊が先発し敵水雷戦隊並びに機動部隊を誘き出す囮となり敵を引き連れて転進、紀伊を旗艦とする水上打撃部隊が待機する海域まで誘導。敵を紀伊の持つ火力と防御力で迎え撃ち殲滅する」

 

「ヌ級の航空戦力に対しては空母による航空支援は?」

 

「今回はどの航空戦隊も修理だったり別の作戦に駆り出されている。我が鎮守府の航空戦力は今のところ今作戦に出す事は出来ない」

 

「航空機無しと言う事ですか?」

 

「いや、今作戦は米軍との共同作戦となる。先刻、米国から国防軍と各鎮守府へ戦力提供の申し入れがあり、政府はそれを受け入れたそうだ」

 

「流石が大国アメリカ。太平洋押さえられてるのに戦力を出せるだけの余裕があるんだ。で、ウチにはどんな戦力が回されるの?」

 

「アメリカ空軍第8航空団、並びに欧州某国から派遣されてきた傭兵部隊との事だ」

 

 

それを聞いた艦娘達はざわめいた。

 

 

「アメリカ空軍の戦闘機部隊と言うのは分かりますが傭兵部隊とは?」

 

「資料によると、欧州某国と契約している3人のパイロットからなる戦闘飛行隊との事だ。国名を明かさない事を条件に参加を申し出てきたらしい。部隊名は『ガルム隊』と言うらしい」

 

「ガルム隊?聞いた事ないな~」

 

「私も知らない」

 

「私達もです」

 

「欧州の深海棲艦の侵攻に対して相当活躍している部隊で腕はアメリカ政府が保証しているらしい。人格的にも何ら問題はないとの事だから心配は無い。その傭兵部隊、今後はガルム隊と呼ぶが……彼等にはお前達の上空援護をしてもらう予定でいる。作戦中のガルム隊の指揮はAWACSが行うから、ガルム隊への援護や攻撃要請はそのAWACSを通じて行ってくれ」

 

「了解しました」

 

「了解」

 

 

神通と夕張は作戦計画書と、ガルム隊に関する資料を受けとる。

 

 

「午後1500にはガルム隊は当鎮守府の飛行場へと到着する。到着後は彼等との顔合わせを兼ねたレクリエーションを計画している。作戦中は友軍となるからしっかりと彼等との会話を重ねてほしい」

 

 

 

 

それから作戦に関する詳細が説明され、紀伊達は部屋を一旦退出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその日の午後15時丁度………

 

 

鎮守府敷地内にある飛行場に例の傭兵部隊がやって来た。

 

 

「イーグル2機にF-16が1機か」

 

 

滑走路に降り立ったのは翼がそれぞれ赤と青に塗られ2機のF-15C 、アメリカ空軍と同様のグレーとホワイトの2色塗装が施されたF-16Cが1機である。

3機とも国籍を示すラウンデルが綺麗に消されており、垂直尾翼の所属基地名を示すペイントも消されている。

 

 

「来たぞ」

 

 

3機の戦闘機から3人のパイロットが降りてくると、飛行場に集まっていた長門や紀伊、第3、第4水雷戦隊の処へやって来た。

 

 

「本日付けで当基地へ配属となったガルム隊だ。諸事情で本名は教えられないが俺はガルム隊隊長のガルム1だ。TACネーム『サイファー』だ」

 

「ガルム隊2番機のラリー・フォルク、TACネームは『ピクシー』だ。よろしく頼む」

 

「自分はガルム隊に急遽配属になったクロウ隊3番機のパトリック・ジェームズと言います!気軽にPJって呼んでください!あぁ因みにPJはパトリック・ジェームズの略で、趣味はポロ!あの馬に乗ってやるヤツです!………まぁそれは良いか。兎に角よろしくお願いします!」

 

 

 

3人は傭兵にも関わらず以外と普通な感じで、特にパトリック・ジェームズと名乗ったPJと言うパイロットは他の2人よりも若く、まだ20代前半に見える。

 

 

「当鎮守府の提督代行の長門だ。これから宜しく頼む」

 

「あぁ。金の分はしっかりと努めを果たす、任せてくれ」

 

「おい相棒、俺たちは傭兵だがクライアントの前であんまり金の話はするなよ」

 

「そうっすよ。金金なんて行儀悪いですって」

 

 

 

サイファーの言葉にラリー・フォルク(以後ピクシー)とパトリック・ジェームズ(以後PJ)に窘められた。

 

 

「中々、面白い連中じゃないか。傭兵と聞いて不安だったが、これなら皆との仲も問題無さそうだ」

 

「すまない。こんな物言いだがサイファーは良い奴なんだ。大目に見てくれ」

 

 

 

長門はサイファーや他の2人の言動から傭兵と言う従来のイメージとはかけ離れた普通の人間と変わらないのを見て少し安心した様子だった。

 

 

「細やかだが3人には歓迎の用意がしてある。作戦前の今こそ皆と交流してくれ」

 

「分かった」

 

「了解した。サイファー、作戦前に皆から誤解されるような物言いはするなよ?」

 

「イヤッホー!久々の女の子と会話だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




エースコンバットゼロから3人が参戦です!
エースコンバットゼロしかプレイした事がありませんが、凄く面白かったです。


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