艦隊これくしょん 異界の不沈戦艦召喚   作:明日をユメミル

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第29話

第5遊撃部隊のトラック島入りから数日が経過した。島には本土から国防軍と米軍艦艇、各鎮守府からもFS作戦に参加する艦娘達が続々と集まりつつあった。

 

 

「昨日より艦の数が増えたな」

 

「あぁ。今朝は米軍の第7艦隊が入港したようだぜ」

 

 

島の高台から夏島、春島、秋島、冬島の各停泊地に停泊している艦艇を眺めている紀伊と尾張。

尾張が指差した方向を見ると、アメリカ海軍太平洋艦隊所属のニミッツ級原子力空母『ロナルド・レーガン』を中心とした第7艦隊の主力艦が停泊しているのが確認できた。

 

 

「国防軍も相当な数の戦力を持ってきてるみたいだ」

 

 

別のエリアには国防軍のくらま型護衛艦『くらま』を中心とした第3艦隊の護衛艦が多数停泊しており、最新型のこんごう型、はたかぜ型、むらさめ型、あさぎり型などの大小の護衛艦艇が停泊している。

 

 

「そう言えば聞いたか兄貴?昨日、大和が敵機を3機も叩き落としたって話を」

 

「聞いた。やっぱり彼女は誇り高い戦艦だな」

 

 

実は昨日の昼頃、吹雪と睦月と夕立の3人が長門に内緒で大和を連れ出して大和を手製のボートに乗せてそれを牽引する形で少しの間だけ海を楽しんでいた時、敵の偵察機を発見、それを大和が主砲の一斉射で仕留めたという事があったのだ。

 

 

「そのお陰が分からんが、今日から大和に自由行動の許可が出たらしいぜ」

 

「本当か!?」

 

「あぁ、俺が長門に聞いたら教えてくれたよ。どうやら長門と提督が上層部を説得して、条件付きで自由行動の許可が出たんだと」

 

「条件?」

 

「島内と軍が確保している安全圏の範囲内って言う条件付きらしい」

 

「だいぶ緩和したな。昨日までの事が嘘みたいだ」

 

「大和をこれ以上軟禁させて練度を落とすような事はしたくない。提督と長門はそれを主張して、頑なだった上層部の許可を取り付けたんだと」

 

「成る程。提督にはまだ会った事は無いが、評価を改める必要があるな」

 

 

 

紀伊の中で今までの采配から提督に対する評価が上がっており、今回の件で更に評価が改められ、信頼に足る人物であると認識した。

 

 

「さて、そろそろ戻ろうか?」

 

「あぁ」

 

 

2人は高台を降りて基地に戻る。

 

 

「ん?」

 

 

すると、砂浜に人だかりが出来ていた。よく見てみると、集まっていたのは顔馴染みの駆逐艦達だった。

 

 

「何だ?」

 

 

気になった2人は人だかりの方へ向かう。

 

 

「皆、何かあったのか?」

 

 

紀伊がそう問い掛けると、夕立が走ってきた。

 

 

「紀伊さん、尾張さん!夕立、なんだか変ぽい」

 

「変?」

 

 

夕立をよく見てみると、体がうっすらと光っている様に見えた。

 

 

「確かに…変と言えば変だな」

 

「なんか変なモノ食ったんじゃないのか?」

 

「う~ん………大和さんの料理以外は何も食べてないっぽい」

 

「体調に何か変わった様に感じるか?」

 

「なんだか体の中から凄い何かを感じるっぽい」

 

「いまいち要領得ないな。取りあえず夕張の所に行こう」

 

 

 

2人は夕立を工廠の夕張の所へ連れていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




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