宇宙世紀だなんて聞いてない!!〜U.C,に転生してしまったので、どうにか生き抜こうと思います〜 作:アミノベラ
ルナⅡ…、コロニーの建設の為に月の反対ポイントに牽引された、小惑星ユノⅠ。最大直径180km…、ジオン公国から最も離れた、地球連邦軍雄一の宇宙要塞である。
「民間人を100人以上積んでいるんですよ。こちらに休む暇もくれないと言うんですか!?」
ブライトは、ルナⅡのあまりにも非道な対応に、怒りを露わにしていた。
「それについては、私が答えよう。」
「あなたは…。」
「ルナⅡ方面司令官のワッケインだ。」
「避難民は、3度の攻撃で疲れています。この基地で、休める場所を探してもらいたいのですが。」
「民間人を収容しておく余地は、無いな。」
「そんな!!」
アムロは、この対応に対し、反論を起こそうとしていたが、ライガがそれを止める。
「皆さん方は、このままここに居てもらいます。地球連邦軍本部の指示を仰いで、然るべき艦で、地球に降りてもらいたい。」
「そんな…。」
「我々は、サイド7で…。」
避難民は、不満を口にする。自分たちの家は、サイド7なのだ。地球に強制的に降りてもらうことなど、到底容認できない。
「次の者は、一般避難民から、隔離する。ブライト・ノア ミライ・ヤシマ リュウ・ホセイ セイラ・マス カイ・シデン ハヤト・コバヤシ アリア・リーナ アムロ・レイ ライガ・トワ」
突如として、アムロたちに銃を向けられる。何も悪いことは、していないのにこんな状況になっていることに、カツレツキッカたちは、不満を口にする。
「訳を!!訳を聞かせて欲しいのです!!」
「士官候補生と民間人で、むやみに軍のAAAの機密…、すなわち、ホワイトベースとガンダムを使ったことによる。全員軍事裁判にかけられるものと覚悟しておけ。ホワイトベースは、没収。ガンダムは、封印し、軍の監視下に戻す。以上。」
「身勝手じゃありませんか!!サイド7の状況も知らないで、よくそんなことが、言えますね!!」
「アムロ待て、今回の処罰は、甘んじて受けますよ。この先どうなっても、僕は知りませんからね。」
ライガは、ワッケインに警告する。この後、シャアの追撃を受けて、ホワイトベースは、大気圏に突入することになるのだ。そしてこの警告をアリアは、不思議に思った。まるで、この後に何かが起きるような言い草、そしてガンダムを説明書無しで動かせたセンス。もしかしたら、彼は、この後起きることの全てを知っているのだろうか。
パオロ艦長のベットを連れて、移動船に載せる。
「シャアがきます。あの男が、獲物をみすみす見逃すわけありません!!」
「君に、戦略を運用する資格は無い。」
「あなたは、赤い彗星の恐ろしさを知らないのです!!」
「ふっ、赤い彗星は、ジオンの名だたる戦士だ。奴が、ムサイ如き、軽巡用艦で、このルナⅡを攻撃するバカな真似はしないよ。」
一切の反論の余地もなく。アムロたちは、独房に連れて行かれた。
「ルナⅡのレーダーには、捕捉されていないな。」
「ええ、ミノフスキー粒子がやや少なめですが、大丈夫でしょう。」
「敵を目の前にして、みすみす手柄を見逃す男だと。」
ブライトやライガの言った通り、シャアは、まだ木馬の追撃を諦めていなかった。
「ルナⅡの者どもが、ムサイ如きで、攻めてくるとは、夢にも思うまい。」
「ノーマルスーツで、敵の懐に侵入する。第一目的は、連邦軍のMSを奪うこと。第二に、敵の新造戦艦の木馬を手に入れることだ。手に入れられない場合は、撃破するのみ!!以上。」
ルナⅡの独房に入っているアムロたちに、食事が支給されてきた。
「食事だ。」
「待て!!君!!」
なんとかして、ワッケインと話をつけるために、食事を持ってきた兵に声をかけるが、すぐに出ていってしまい、ブライトの声は届かない。
「無駄じゃ無いんですか。」
「いつ、シャアが襲ってくるかわからないんだぞ。」
ピリピリとした状況下で、ライガだけは、心の中は、ウキウキしていた。そう、あのゼリー状の軍用飯を食べれるからだ。あの食事は、ガンダムカフェなどで、再現メニューが出たり、青いゼリーがあるコンビニエンストアで、発売されたこともあるが、前世では、ライガはそのどれも食べられなかった。ガンダムカフェの時は、ちょうど出張が重なり食べられなかった。まさか、本物を食べる時が来るとは…。
「ザクタイプと決定的に違うのは、ケーススタディが記憶される。」
アムロは、青いゼリー状の食事に、フォークで、ガンダムの基盤のシステムなどを書き、みんなに説明していた。
「それって…、どう言うことだよ?」
「ガンダムの教育型コンピューターが、今までの戦闘を記憶する。」
「つまり、ガンダムは、これからさらに強くなるのか…、って、ライガお前は聞かなくていいのかよ?」
「いいですよ。ガンダムの設計図は全部頭に入れましたから。」
「おいおい…、化け物かよ!?」
ライガは、一人で黙々と、食事を食べすすめていた。いいんだよこうゆうので…、再現飯と違って、これは本物の味を噛み締められる。
「なんだぁ!!」
突如、爆発音が鳴り響く。シャア率いる潜入部隊が、ルナⅡに破壊工作を始めたのだろう。
「くそ!!くそ!!」
ブライトは、ドアをたたき、開けようとする。このままでは、こので死んでしまう。
「僕たちのことなんか、忘れられたんじゃないですか?」
「下がってくれ、ブライトさん。」
「何をする気だ。」
「ろくに身体検査もしないで、牢に入れるなんて…。」
手に赤いグローブのようなものを着ける。
「それって…?」
「スパイダーハンドだ。シャアの追撃戦の前にお前の父さんに作ってもらったんだ。離れてろ!!」
赤いグローブ…、もとい両手のスパイダーハンドから、白い糸が出てきて、ドアにくっつく。引っ張って、部屋の端から足で蹴り上げ、パチンコの要領で、飛んで、ドアを蹴り破る。
「ほらよ!!」
「アリアさんたちは?」
「隣の部屋にいるはずだ。」
「僕は、先に行って様子を見てきます!!」
「無茶は、するなよ!!ライガ!!」
そう言ってライガは、走り出した。
「おい!!何をしている!!」
目の前には、ルナⅡの兵が、立ち塞がっていた。
「どけぇ!!!」
うとうとしていた、機関銃が糸で塞がれ、暴発する。
「うぉ!!何が!!うぁ!!」
「ごめんなさい!!今は、それどころじゃないんだ!!」
走ってホワイトベースのある所へ急ぐ。原作通りなら、マゼランが爆発し、通路を塞ぐ、それを阻止すれば、ホワイトベースは、早く出撃できるかもしれないのだ。そうすれば、シャアの大気圏追撃は、少ない損傷で済み、もし航路が、ジャブローから外れても、アムロは大気圏でトラウマを覚えずに、打たれずに済むのだ。ガノタとしては、あの「ぶったね!!」のシーンは、残しておきたいが、生き残ることが最優先だ。そもそもそのために、自分はホワイトベースに転がり込んだのだ。
「間に合わなかったか…。」
すでに、マゼランは、通路を塞いでいた。
一方その頃、カツレツキッカとフラウを救出に行った、アムロたちと逸れたアリアは、別ルートでホワイトベースに向かっていた。
「みんな…、大丈夫かしら…。」
「この機体を強奪したいのは、山々だが…。」
そんな時、マゼランの破壊工作を終えて、ガンダムを盗もうとしていたシャアとちょうど鉢合わせた。
「動かないで!!」
アリアは、銃を向ける。ここでガンダムを強奪されると、今までの苦労が水の泡だ。
「補給兵か…、随分勇ましいな。」
「両手を肩よりも上に上げてください!!言うとうりにしないと、打ちますよ!!」
「いい気迫だ。君のような兵士がいるのなら、連邦も捨てたものじゃない。」
「止まってください!!これ以上近づかないで!!マスクを外してください!!」
「まあいい。なかなか、注文の多い、お嬢さんだ。」
マスクを外した、シャアの姿は、金髪に青い目をした好青年だった。シャアの素顔に気を取られた隙に、シャアに蹴りを入れられ、銃を飛ばされる。シャアが腰のレーザーガンを撃とうとしたその時。
「大丈夫!!!」
突如セイラ…、シャアからしたら、妹のアルテイシアに似た人物が現れたことで、一瞬手が止まる。
「兄さん…!?」
そしてまた、セイラもシャアが、兄のキャスバルに似たような姿をしていることに、銃を持つ手が震える。シャアは、一瞬の隙を見て逃げ出した。
兄さん…?セイラさんの兄さんが、赤い彗星のシャアなの…?
シャアを見て、兄さんと呼んだセイラに、意識が向き、ライガのまるで最初から、何もかも知っているかのような発言は、記憶の外に流れていった。
ワッケインの説得に終了し、マゼランをガンタンクとガンキャノンで退かす。
パオロ艦長の急死…、それを悼む間も無く、ホワイトベースと、ルナⅡのサラミスは、進路を地球へと向けていた。
「あれで、たどり着けますかねぇ…。」
「知るものか…、あの船には、連邦…、いや地球の命運がかかっているのかもしれんのだ。」
「地球の!?」
「我々にできることは、サラミス1隻つけてやるだけ…、寒い時代だと思わんか…。」
ホワイトベースたちは、太陽の光の中に消えていった。
◾️あとがき
2日続いての連続投稿です。本来なら、4話でシャアの追撃戦とルナⅡ脱出。今話で、大気圏突入。6話で、ガルマ戦をやりたかったのですが、4話と5話の文字数が予想よりも多くなってしまったので、連続投稿という暴挙に出たわけです。こうなっちゃったのよ!!こうできちゃったもの!!(どこかのお姫様)
◾️小ネタ
いいんだよこうゆうので:孤独のグルメの井之頭 五郎の名台詞。
スパイダーハンド:現在(2026年8月)公開中のスパイダーマン ブランド・ニュー・デイのスパイダーマンなどが使う、ウェブシューターが元ネタ。BNDの主題歌のbrand・newがいい曲だったので、このネタを入れた。
スパイダーハンドの詳しい設定:スパイダーハンドは、ライガが、生身の白兵戦が苦手な為に、テム・レイが、シャア追撃戦前に作成した特殊道具である。そこから出る糸は、蜘蛛の糸のように張り付き、10分ほどで取れる。一見、スパイダーマンのウェブシューターとあまり、変わりのないように見えるが、スパイダーマンのような、建物に糸をくっつけて、ターザンの要領で移動するようなことは、現在の糸の強度では、数秒しかできず、装着者の重量で紐が切れてしまう。
悼む間も無く;呪術廻戦の五条の死後に、鹿紫雲一の乱入の際のナレーションが元ネタ。