架空のM-1グランプリ 2027   作:池田 タカ

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第1章 決勝進出者発表会見 第1節 ファイナリスト発表

 スタッフのお姉さんの一言より、この会見が始まる。

 

「それでは、決勝9組発表記者会見のMCを務めていただく、マヂカルラブリーのお二人です!」

 

 

「どうもー、こんばんはー。マヂカルラブリーで──やめろそれ。おいやめろって、それ人のだから」

 

 野田クリスタルがダンソンで登場する。

 

「去年までさ、一応俺の分の台本はあったんだよ」

 

「はい」

 

「そう。去年までは、あのー『よろしくお願いします』と『ありがとうございました』だけ書かれてたんだけどさ。今年ついに『好きにしてください』ってだけスタッフさんに言われたんだよ」

 

「台本無いからってなんでもしていいわけじゃ無いですからね。えー改めまして、お集りの皆様、そしてTVerスペシャルライブをご覧の皆様。M-1グランプリ2027決勝戦進出者発表会見、MCのマヂカルラブリーです。お願いします」

 

「お願いします! 今年もやります!」

 

 拍手喝采、溢れんばかりのフラッシュ。

 

 マヂカルラブリーとは、M-1グランプリ2020にて優勝した吉本興業の実力派漫才コンビである。

 

 村上が問う。

 

「野田さん、準決勝が先ほどまでここで行われていましたが、いかがでしたか? 先ほどまで現場でね、見させていただきましたが」

 

「いやー、塩むすびに今年も会えて良かったです。もう可愛くて可愛くて」

 

「可愛かったですねー」

 

「最初に見たのが2024でしたけど、もう今はもう大きくなって、嬉しいです僕は」

 

「もうお兄ちゃんの方が中学生になってねえ」

 

「可愛かったですねー」

 

「えぇそこはいいんですよ、準決勝いかがでしたか?」

 

「あのー赤ちゃんがね、ずっと変わらなくて良かったです」

 

「ネコニスズがね、先輩としては変わってってほしんですけども」

 

「はい」

 

 塩むすびは、M-1グランプリ2025にて、1回戦のナイスアマチュア償に選ばれ、この2027年では3回戦のベストアマチュア償に選ばれた若き漫才コンビである。

 

 ネコニスズは、2025年から3年連続で準決勝に上がった漫才コンビである。館野忠臣は44歳の赤ちゃんキャラで爆発的人気を博した。

 

 

 閑話休題

「まずは、発表の前にM-1グランプリ2027について改めてご説明させていただきます。漫才日本1決定戦M-1グランプリ、出場資格は結成15年以内プロアマ問わず。今年は第23回目を迎え、史上最多の12974組がエントリーしたと」

 

「8割ダウですね」

 

「違います。8月1日に始まりました1回戦を皮切りに、全国各地で4ヶ月にわたる激戦が行われ、つい先ほど決勝戦へ進むファイナリスト9組が決定いたしました。決勝戦はこの9組と敗者復活戦を勝ち抜いた1組の計10組によるファーストラウンド。そしてファーストラウンドの上位3組による最終決戦を制した1組だけが賞金1000万と漫才日本1の称号を得られます」

 

「我々も獲得しました」

 

「しましたね」

 

「もう7年前ですよ」

 

「そんなに前ですか。そんなM-1グランプリ2027は12月19日よる6時30分から、ABCテレビ、テレビ朝日系列全国ネットで生放送。さらに敗者復活戦は同日の午後3時00分から全国ネットで生放送。会場はEXシアター六本木より。決勝戦・敗者復活戦はTVerでリアルタイム配信でもお届けします。スマホ・タブレット・PCからもお楽しみいただけます」

 

 一拍置き、続ける。

 

「それでは、お待たせしました。12974組による厳しい予選を勝ち抜いたファイナリスト9組を発表いたします。つい先ほど発表の瞬間をご覧いただきながら、1組ずつ登場していただきます」

 

 呼吸すら永遠のように感じる。期待、緊張、高揚感で。その時、村上の口が開いた。

 

「漫才日本1グランプリ2027ファイナリストはこの9組です!」

 

 

ファイナリスト発表の映像が号令のように、次々と芸人を檀上に上げる。

 

 

「エントリーナンバー6280。豪快キャプテン」

 

 野田と村上のガヤ

「でました豪快キャプテン」

「でかい」

「かわいい」

「ピースしちゃって」

 

 

「エントリーナンバー5726。ゆにばーす」

 

「2組目はゆにばーす」

「初瀬名人」

 

 

「エントリーナンバー8。真空ジェシカ」

 

 川北がオウムの被り物をし登場する

「やめろ」

「やめてください」

「毎年やるな」

「そのせいで評判悪いんですよ」

「やめて」

「7回目なんだからもう学べよ」

 

 

「エントリーナンバー4651。頭虚偽罪」

 

「4組目は頭虚偽罪」

「ワタナベとケイダッシュ」

「ヅラ外さないでください」

「それあんまウケてないんだよ」

 

 

「エントリーナンバー1775。怪奇! YesどんぐりRPG」

 

「5組目は怪奇! YesどんぐりRPG」

「カラフルですね」

「お尻を向けてねっ」

「バーミヤンだ」

 

 

「エントリーナンバー1792。ロボドカーン」

 

「6組目はロボドカーン」

「お尻を向けてる」

「どっちだ」

「パンティーライン? バーミヤン?」

「どっちだ?」

「あバーミヤンだ」

 

 

「エントリーナンバー430。ラパルフェ」

 

「7組目はラパルフェ」

「阿部寛と堺雅人」

「似てますね」

 

 

「エントリーナンバー2394。バッテリィズ」

 

「8組目はバッテリィズ」

「お久しぶりです」

 

 

「エントリーナンバー6441。ママタルト」

 

「9組目はママタルト」

「まーちゃんごめんね」

 

 

「ということで、M-1グランプリ2027のファイナリストは以上の9組となります。改めまして大きな拍手をお願いします。おめでとうございます!」

 

「おめでとうございます! 感動しました!」

 

 

次回 第2節 ファイナリストへのインタビューへ続く。 




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