大秘宝なんかいらない 短編集   作:mooma

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『“大秘宝”なんかいらない』シリーズ主人公がシュガーに成り代わっています。


TS要素=サラダ要素があります。

成り代わり主×キャラ要素があります。

顔文字使ってたりします。

別作品のキャラを模したような子たちが出てきます。

残酷な表現もあると思われます。


基本書きたいトコしか書いてません。



以上を見て、問題ないという方は、引き続きどうぞ!



IF 佐藤くんは多彩な趣味の持ち主である

(略)

 

まとめ:死んだオレは転生することになったので糸の能力を望んだ

 

〔…それでは…あなたの旅路に良き縁のあらんことを…〕

 

女神のその言葉を最期に、オレは眠りに落ちるように、意識を手放したのだった…

 

〔…あ…どうしましょう…?…まさか私までミスをするなんて…〕

 

そんな不吉な声が、落ちていく意識に届いたのは、そのすぐ後だった…

 

 

 

 

 

 

 

「シュガ~!!聞いてちょうだい、ヴェルゴったらね…!!?」

 

皆さん、こんにちわ、あるいはこんばんわでしょうか…この度、ドンキホーテ海賊団(ファミリー)が一員、シュガーとして転生したらしい、オレです…

 

でも、この世界、なんだかとってもおかしいんです、だって…

 

「なぁに、(ひぃ)様」

 

「またアタシが寝てる間に帰っちゃったのよ!?信じられる!!?アタシが朝起きられなかったのは昨日も激しかったヴェルゴのせいなのに…!!それから姫様じゃなくてドフィって呼んでっていつも言ってるでしょ!?」

 

今、オレに泣き付いているこの方、ドンキホーテ・ドフラミンゴさんが、女の人なんです…

 

いや、オレは男だし、二代目コラソンであるロシナンテも女の人だし、トレーボルが驚きの美人さんだし、グラディウスやバッファローやデリンジャーも女の子なんだけど…

 

じゃあ、サラダじゃんって思ったら、ヴェルゴは男だったり、ベビー5は女の子だったり、セニョールも男のままだったり…

 

どう考えてもおかしいよね、コレ?

 

どうしてドンキホーテ海賊団(ファミリー)の男子部門がオレとヴェルゴとセニョールとラオGだけなの?

 

いや、まあ…ハーレムっぽいのは、華やかで良いんですけど

 

ヴェルゴは若改め姫様なドフィと両想いどころか結婚してるし、ラオGはみんなのお祖父ちゃんだし、セニョールはセニョールで自分のハーレム築いてるし…

 

つまるところ、女子がなんか知らんうちにオレの周りに集まっていて…

 

あれ?これ、本気でハーレムなんじゃ…?なんて誤解しそうになるんでやめてください

 

「ドフィ、きっとヴェルゴは疲れてるドフィを寝かせておいてあげたかったんだよ。ドフィがお別れの挨拶言いたかったのはわかるけど、ヴェルゴの気持ちも考えてあげよう?ね?」

 

「そう、思う…?」

 

オレの膝に頭を乗せ甘えてくるドフィはすっごく可愛くて、ちょっとヒステリックなところが玉に瑕だけど、それでもヴェルゴのことが大好きすぎてこうして暴走することが良くあるんだよね…

 

その度にこうしてオレに愚痴を言いに来たり、相談しに来たり…そんなドフィを見て、いつの間にかみんなオレに恋愛相談とかするようになったんだけど、

 

ちょっと待って?オレ、一人身だぞ?見た目は子供だぞ??

 

まあ、見た目よりは生きてるからってみんな知ってるのもあるかも知れないけど…

 

シュガーって原作では見た目10歳、実際は22歳だったよね?

 

そのはずだったのに、オレは何でかしらないけど、見た目14歳くらいの、実年齢…三桁なんだよね…

 

あるぇ~?っと思ったけど、なんかいつまでたっても老けないし、かと言って死に至るような怪我や病気をしたこともないし、読書やら書き物やらしてたらあっという間に二百年ぐらい経過してて…

 

新聞で日付見てビックリしたよ…あの時は…

 

「きっとそうだよ、だってドフィ起こしに行こうとしたら寝てるドフィの頬を撫でながら微笑んでるヴェルゴ見たもん。それに、その後今日は起こさなくていいって言われたし」

 

「ヴェルゴ…!ああ、そんな、アタシ誤解して…!!電話で謝ってくるわ…!!」

 

「うん、いってらっしゃ~い!」ノシ

 

きっとまた愛の長電話になるんだろうドフィを見送って、また読書に戻る

 

この読書はオレの趣味のひとつでもあるから、みんなあんまり邪魔はしてこない…基本的に

 

ホビホビの実の能力者であるオレにとっては、趣味がそのまま能力に繋がるんだけど、みんなそのことを知ってるからこそ、オレにとっては修行でもある趣味の時間はなるべく邪魔しないようにしているらしい

 

まあ、それでも邪魔されるときは邪魔されるんだけどね

 

ページを捲る音だけが部屋に響く中、ぱたぱたと聞こえるはずの足音を消してオレの側に近寄る気配があった

 

「どうしたの、ロシィ」

 

「Σ(°Д°;」

 

振り返ることなくそう言えば、声を出す事無く彼女が驚いた雰囲気が伝わってきて

 

「バレないと思ったの?足音消しても無駄だよ、だって気配は消しきれてないし」

 

「(´;ω;`)」

 

ショボーンとしてオレの前に姿を現した彼女は今日こそは驚かしてやろうと頑張っていたみたいだけど…オレを驚かせるにはまだまだ努力が必要だね

 

「というより、オレ、ロシィの気配だけは絶対確実にわかるから」

 

「(ーー゛)…( ゚д゚)ハッ!…ヽ(*´∀`)ノ」

 

オレの意味する所がわかったのか、嬉しそうに抱きついてきたロシィはホント可愛くて…

 

ドンキホーテ海賊団(ファミリー)に入ろうと頑張りまくった甲斐があったよ、もう

 

「もうちょっとだけ待っててね、この章は読み終わらせときたいんだ」

 

「(≧∀≦ゞ」

 

すりすりと擦り寄ってくるもののロシィはオレの読書の邪魔にはならない様に気をつけていて…

 

可愛いなぁ…

 

調度いい位置にあった頭を撫でれば花を咲かすように笑顔になったロシィに、オレも胸が温かくなって…

 

オレたちの関係?

 

世間一般で言うとこの恋人同士ですがなにか?

 

 

 

 

 

 

 

「ヾ(´^ω^)ノ♪…!」

 

「はいはい、そんな走ると転ぶよ、ってほらぁ」

 

いつものようにドジをして転びそうになった私を片腕で軽々と支えてくれた、見た目は年下な私の彼氏、シュガー…

 

近くで顔を見るとドキドキしちゃって、顔だってきっと真っ赤だ、今

 

でも、私は彼に対して隠し事をしている…

 

喋れないフリをしている事も、本当は海兵だって事も、姉様を捕まえるためにドンキホーテ海賊団(ファミリー)に潜入しているんだって事も…全部、隠してる…

 

すごく苦しくて…でも彼のことは本当に大好きで…

 

バレたら…この気持ちも嘘だって思われるのかな…?

 

見上げた顔は、いつもと同じ優しげな微笑を浮かべていて…

 

「どうしたの?」

 

その優しい声に、ぜんぶ話したくなってしまうけど…

 

センゴクさんが言ってたから…シュガーが私といるのが、ハニートラップじゃない証拠がないって…

 

そう、だよね…私だって騙してるんだから、シュガーが私を騙してる可能性だって…

 

「((-ω- ≡ -ω-))」

 

「なんでもないの?…ならいいんだけど…」

 

そうであっては欲しくないけど…でも、そうであったとして、その時私はシュガーを撃てるのかな…

 

私が転ばないようにと繋がれた手は暖かくて…

 

この張り裂けそうな胸の痛みに、今夜もきっと枕を濡らしてしまうんだろう…

 

早く、任務を終わらせてしまおう…私が耐え切れなくなってシュガーにぜんぶ話してしまう前に…

 

 

 

 

 

 

 

しばらくしてローが仲間になった…ローも女の子だった…

 

新人の教育はあまりオレには回ってこない仕事だけど、今回は医者適性がある子だからってオレにも教育の仕事が任された…正直やりたくない

 

オレが色々説明している間、オレの部屋にいる事も多いロシィのことをずっと睨んでいて…ほんと空気が悪いんだけど…

 

でも、そのことをわざわざ指摘するのも、なんかねぇ?

 

「じゃあ、今日はここまで。宿題は次の20ページ分くらいに目を通しておくことだよ」

 

「…わかった」

 

無愛想なローはそのままロシィを睨みながら部屋を出て行くけど、ロシィがそのことを気にしている様子はなくて…いや、懸命に隠してるのかな?

 

オレのベッドに丸まって恋愛小説を読んでるロシィは、ローが動くと小さく肩が跳ねていたから、たぶん本当は結構傷ついているのかも…

 

教材であった本を本棚に戻して、オレもベッドに登る

 

「おまたせ、ロシィ」

 

抱き締めて頭を撫でればすぐに強く抱きついてきて…

 

やっぱり傷ついてたんだなぁ…

 

よしよしと頭を撫で続ければ、もっと…と言うように頭を摺り寄せてくるって…!

 

ほんと、オレの恋人ってば可愛すぎる…!

 

ふわふわの髪を梳かしながらキスを降らせばくすぐったそうに身を捩って逃げようとするロシィ

 

うん…こんないちゃいちゃしててもまだ清い仲なんだよね、オレたち…

 

ドフィのお許しは出てるんだけど、ロシィはちょっとでもいい雰囲気になるとすぐ逃げるからね…

 

ロシィがいやだって言うなら無理してまでする気はないんだけどさ

 

ぎゅっとロシィを抱き締めなおして、一緒にベッドに転がる…

 

温かくて、甘い匂いがするから、このまま目を閉じて寝てしまいたい気持ちになってしまう

 

「(*’ω’*)……?」

 

「ん~…眠くなってきちゃった…」

 

「( *´Д`*)ノ」ポンポン

 

「いいの…?…じゃあ、ちょっとだけ休ませてね…」

 

優しく寝かし付けるようにオレをポンポンと叩きだしたロシィに甘えることにして、オレは眼を瞑る…

 

腰に腕を回して、胸に頭を寄せるけど、変な気持ちは含んでないから嫌がられることはなく、むしろオレの頭を撫で出したあたり、ロシィも嫌ではなさそうだ…

 

トクントクンと聞こえてくる心臓の音に、この温もりを離したくはないと、強く強く思っていた…

 

 

 

 

 

 

 

任務を途中放棄してまで子供を助けようとするなんて、私は一体何をしているんだろう…

 

シュガーと出会ってからは止めていた煙草を吹かしながら、私は自己嫌悪に陥っていた

 

かわいそうだと思ったのは確かだし、姉様といっしょにいてはいけないと思ったのも本当だけど、だからと言って私がこの子を連れ去る必要はあったの?

 

何軒病院を回ろうと同じ反応しか返してくれないし、うつらない病気だって言っても誰も信じやしない

 

それどころかこの子を苦しめているだけのような気がしてきて…

 

ああ…シュガーに会いたい…

 

彼ならきっといい案を提案してくれるのに…

 

そう思っても、同時にそれを恐ろしく思ってる私もいる

 

もう、彼なしでは生きていけないかもしれない…そう思って、海兵の私が恐怖を感じてるんだ

 

彼はまるで、甘くあまい依存性の高い猛毒のよう…

 

心の奥まで毒に侵されてしまえば…きっと私はもう戻れない

 

「コラさん!電話!」

 

「え…っ?ろ、ロー、今…!?」

 

「いいから、電話~!!」

 

電話の内容はオペオペの実を見つけたというもので…

 

それがあればローは助かる…!

 

でも、そのためには、シュガーもセンゴクさんも裏切らなければならなくて…

 

「コラさん…?」

 

「なんでもない…行くよ、ロー」

 

どうせあの人は私を騙してる、ハニートラップなんだって自分を誤魔化して…

 

ズキズキと痛む心は見ないフリ

 

大丈夫、今迄だって心の痛みを凪いできたんだから、今回だってすぐに凪がせることが出来るはず…

 

流れた涙に気付かないフリして、私はその島へと向かう…

 

 

 

 

 

 

 

出来ることなら、ここには来たくなかったんだけどな…

 

「シュガー?どうしたの??」

 

「…ちょっとね」

 

心配そうにオレを見つめてくるドフィに中途半端な返事を返して、オレはジッと今彼女がいるだろう方向を見つめる…

 

さて…アソぶとするか…

 

「先行さしてもらうよ、ドフィ…ロシィがドジってないか心配なんだ」

 

「…そう。わかったわ」

 

ロシィにスパイ容疑がかかっているのはわかってる…そのせいでオレの立場もちょっと危うい

 

でも…

 

だからなんだ?って話なんだよ

 

好きな子を護りたいって思う気持ちは、誰にも邪魔させないよ?

 

ロシィは覚えてないかもしれないけど、オレたちの出会いは彼女がドンキホーテ海賊団(ファミリー)に潜入した時じゃない…

 

オレが人形師として各地を転々としてたときに、彼女はマーケットで人形を売っているオレの前でずっと楽しげにオレの作った人形たちを見続けていて…

 

欲しいのかって聞いても頭を振るだけで、結局店じまいまでずっと見ているだけだったから、一番長く見ていた人形を渡してあげたんだけど…

 

その時の笑顔の輝きに、心を撃ちぬかれた気がしたんだ

 

きっと人形がいつの間にか忘れ去られてしまうように、その記憶は彼女にはないんだろうけど…

 

「お行き、オレの可愛いギニョールたち…あの子を護ってあげておくれ」

 

カタカタカタカタ…と嗤う、巨大で不気味なギニョールたちはオレの言葉に命が宿ったように動き出して

 

オレの可愛いおもちゃの兵団が、きっと彼女を守ってくれることだろう

 

原作のシュガーと違って、オレには人をおもちゃにする力はないけれど、オレが作った人形たちに命を吹き込むようなことはできるんだよね

 

「ねぇお父さま?私たちもお義母さまを迎えに行っていいでしょう?」

 

「行きたい、行きたい!エナンもお義母さまお迎え~!!」

 

ゆらりと宙に現れた、オレの最高傑作でもある娘たちに、チラリと目を向ければ全員お許しが出るのを今か今かと待っていて…

 

まったく、こいつらも可愛いんだから

 

「行っといで…でも怪我はするなよ?」

 

「「「は~い!」」」

 

元気のいい返事だけを残してすぐに姿を消した年少組に、年長組はクスクスと笑っていて

 

「じゃあ、行ってくるわね、お父さま」

 

黒い羽根を残して消えた長女はどこか楽しげで…無理もないか、ようやく家族が揃うかもしれないんだもんな

 

ザクザクと雪の中を進んでいけば、あちらこちらから戦闘の音が聞こえてきて…

 

みんな頑張ってるねぇ…オレはもう年だからそこまでのヤンチャはもう出来そうにないよ…

 

まあ、それでもロシィのためなら老骨を砕いてでも頑張りますがね!

 

向かう先は、彼女の元…

 

 

 

 

 

 

 

まさか、ローが連れてきた海兵がヴェルゴだったなんて…!

 

今日はドジが酷いなぁ…ローを助けることはできたのに、代わりに私が死にそうになってるなんて…

 

大切な人たちを裏切ろうとした罰なのかな…

 

「ドフィはお前を信じていた!なのにその信頼を裏切って…!」

 

「やめて!コラさんが死んじゃう…!!」

 

「カハッ…!」

 

女相手にも、自分の嫁さんの妹相手にも容赦はしないあたり、ヴェルゴ、アンタほんと最悪…!

 

身体中が痛くて、それでもローを護りたくて…

 

勝ちたい?勝てない…負けたくない!

 

どのタイミングで引き金を引いても大したダメージを与えられそうにない…

 

そう思った瞬間、急に影がかかって…

 

見上げれば、そこには大きな不気味な人形が…

 

「…人形?なんで、人形なんか…」

 

昔、北の海(ノース・ブルー)には賞金稼ぎの人形師がいたって話は聞いたことあるけど…それだって私が生まれる前の話だったはず…

 

そんな私の考えとは裏腹に、ふわりとその大きな人形からは三人の少女が降り立って…

 

ううん、普通に生きた女の子に見えるけど、この子達も人形だ…!

 

「ごきげんよう、皆さま。わたくし、人形師(ドールマスター)スルーガ・サトゥニエルが娘の一人、第二人形(ドール)のイシュナーンと申しますわ。お見知りおきを」

 

「同じく第四人形(ドール)アルバー」

 

「エナンは第六人形(ドール)のエナンだよ~!」

 

上品にお辞儀をする子、興味なさ気に名前だけ告げる子、ニコニコと笑いながら手を振って自己紹介する子…性格が現れていて、この子達が人形だなんて、間接を確認しなければわからないんじゃないかな…?

 

「スルーガ・サトゥニエルの人形だと…?なぜ、そんなものが…ヤツは疾うに死んだと海軍の記録に…!」

 

「あらあらまあ…お父さまは相変わらずお元気に暮らしておられますわよ?海軍の皆さまには呆れてしまいましたので賞金稼ぎは辞められたようですけれど…」

 

ふわふわとお嬢様らしい口調でそう話す第二ドールはおかしなものを見るような目でにヴェルゴの方を見ていて…

 

「イシュナ姉さん、コイツ倒していいんでしょ?」

 

「ええ、アルバー。遊んで差し上げてくださいな」

 

巨大なハサミのようなものを取り出した第四ドールは姉と呼んだ第二ドールにそう尋ねた後、ヴェルゴへと向かっていき…

 

そのハサミが分かれて双剣になったり合わさってまたハサミとなったりとトリッキーな戦い方をしているせいでヴェルゴも攻めるに攻められないようで…

 

人形であるからこそ人間には出来ないような動きも交えているのを見て、彼女達を作ったと言う人形師の腕前がどれほどのものなのかよくわかった気がする

 

「さて、ドンキホーテ・ロシナンテさまでしたわね」

 

「あ、はいっ!…って私の名前…」

 

「お父さまがお待ちですわ。どうぞこちらへ…ご案内いたします」

 

「ローちゃんはエナンが運んだげるね~!」

 

「うわっ!?ちょ…!」

 

第四ドールがヴェルゴと遊んでいる間に私の目の前に来ていた第二ドールはなぜか私の名前を知っていて…

 

どういうことなんだろう…

 

エナンと自分を呼んでいる第六ドールはあまり体格の変わらないローを軽々と背負うと不気味な人形の上に上っていって…あれって、もしかして乗り物なの…!?

 

「さ、ロシナンテさまもどうぞギニョールにお登りくださいませ。乗り心地は…あまり薦められたものではありませんけど、この雪の中を歩くよりは楽ですわよ?」

 

「あ、う、うん…」

 

恐る恐るギニョールと言うらしい人形の肩にまで登って、ドール達がしているようにギニョールの肩に腰掛ければ第六ドールが待ってましたと言わんばかりに声を張り上げて…

 

「ギニョール発進!」

 

「アルバー、程ほどで切り上げて帰ってらっしゃいね?」

 

「わかった、イシュナ姉さん…時間だけ稼いだら撤退する」

 

思ったよりもスピードが出るらしいギニョールに懸命に捕まっているといつの間にか拓けた場所へと向かっていて…

 

そこに、いたのは…

 

 

 

 

 

 

 

ロシナンテの報告を受けながらドフラミンゴを追い続けて数年…とうとう追い詰めたのだと思って島に上がったが、それがまるで罠だとでも言うように島は糸に覆われ…

 

ロシナンテが裏切ったとは思えない…なら、何処かから情報が漏れていたんだろうね…

 

ドフラミンゴの術中にあるのだろう海賊たちが同士討ちをしているのを見ながら、ため息を吐きたい気持ちを抑えて…

 

そんなあたしの前に、急に現れた影がひとつ

 

「ハァ~イ?おバカさんな海兵のみなさ~ん、スルーガ・サトゥニエルが長女、第一人形(ドール)のサトゥーナちゃんよ~!ここで一番偉いのは誰かしら~?」

 

黒い翼を生やした少女のような見た目のそれは、今はもう失われたとばかり思っていた、伝説の賞金稼ぎの娘と言う名の兵器のひとつで…

 

まさか、ドフラミンゴはこれを復活させたって言うのかい…!?

 

「…ここで一番偉いのはあたしだろうね…あたしに一体なんの用だい?」

 

「あら~!可愛らしい方、てっきり見苦しい筋肉ダルマが出てくるものだとばっかり思っていたから、ちょっとビックリしたわ~。用?お父さまからの伝言よ、心してお聞きなさいな!」

 

「スルーガ・サトゥニエルからの伝言…?でもヤツは…」

 

「生きてるわよ~?賞金稼ぎをしなくなったのは、あなたたち海軍に愛想を尽かしちゃっただけ~!ふふふ…私たち姉妹を兵器と呼んだ事、お父さまは許してないのよ~?」

 

六体だか七体だか知らないが…それだけでバスターコールと同等の被害を及ぼしたモノが兵器でないと言うならなんなんだろうねぇ…?

 

そう思って、すぐさま答えに思い当たることがあって…

 

そうだったね…ドールマスターにとっては、あんたたちは娘なんだったね…

 

そりゃあ肉があって血が通うな娘ではないとは言え…娘を兵器と呼ばれて怒らない親はいないってことをすっかり忘れていたよ

 

「それで?伝言ってのはなんだい?」

 

「おつるさん!?信じるんですか!!?」

 

「信じるも何も…目の前に信じるに足る証拠がいるじゃあないか」

 

「ふふふ…あなたは嫌いじゃないわ~、私をあるじゃなくていると言ってくれた辺り、まだまともな人のようね~?」

 

妖艶に微笑む少女はその黒い翼も相まってまるで悪魔のようで…

 

まあ、性格は小悪魔とか言われるタイプの性格みたいだから、あながち間違いでもなさそうだけどね

 

「お父さまから海軍に『オペオペが必要だから貰っていく。代わりに賞金稼ぎに戻ってやってもいいから許せ』と伝えるように言われたのよ~」

 

「…なんで必要だかは教えてもらえるのかい?」

 

あんなバケモノじみたドールマスターが、本当の意味で不老不死になんてなろうものなら笑い話じゃすまされないよ…

 

ただでさえ、人間だろうにまだ生きてるんだ…そんなことになったら上の奴らになんて言われるか…

 

答えてはもらえないだろうと思いながらも一応聞いてみれば予想外にも教えてもらえるらしく…

 

「ふふふ…あなたはイイヒトだから特別に教えてあげるわ~。お父さまの心を奪った女性がいてね~?彼女が可愛がっている子供が病気で死んでしまいそうなのに~、どこのお医者さまも治せないって言うから~なら治せる医者をつくってしまおうってなったのよ~!」

 

「そうかい…なら、あたしからは何も言わないよ…」

 

好いた人に泣いてほしくないからってこんなことを仕出かすなんて…人形以外に興味はないと言われていたドールマスターも変わったんだね…

 

ドールマスターを変えただろう女性に会いたいとは思ったけど…さすがにそれは許されないだろう

 

「おつるさん!!?」

 

非難するように声を上げた部下もいたけど、子供を助けたいって言う気持ちは本物のようだからあたしも許してあげるんだよ

 

ウォシュウォシュの実の能力のおかげか、あたしは心が汚れていたり、嘘をついていたりと言った事には敏感だからね、この子が言っていることが本当なのは間違いない

 

…この子に言っただろうドールマスターがどこまで本心だったのかは自信がないけどね

 

「ありがとう~、信じてくれて…お父さまからはまた後日連絡が行くと思うわ~。一番上の人にも伝えておいて頂戴ね~?お父さま、時々めんどくさがって一番上の人に直接会いに行く事もあるから~」

 

「わかった、センゴクにも伝えておくよ」

 

「助かるわ~…じゃあ、私は帰るわね~?」

 

来た時と同じように急に消えた少女に、警戒し武器を構えていた部下達も驚きあたりを見渡していて…

 

まったく…どう説明したらいいか悩むじゃないか…

 

あの伝説のドールマスターが生きていたことといい、オペオペの実を奪われたことといい、再び海軍に協力してくれる気になってくれたことといい…

 

まあ、ひとつだけわかるのは、ドフラミンゴの手に渡るよりは良かったのかもしれないということで…

 

これ以上、仕事が増えるようなことにならなきゃあいいんだけどねぇ…

 

 

 

 

 

 

 

ギニョールに乗せられて向かった先にあったのは、良く見知った人の影…

 

うそでしょ…?どうして彼が…

 

「お父さま~!!」

 

「おかえりエナン、イシュナーン…アルバーは?」

 

第六ドールと名乗った子に抱きつかれる彼は、私も良く知る人物…どころか私が恋人と呼んでいた人で…!

 

どうして…!

 

どうしてシュガーがここにいるの!?

 

「ここ」

 

「ああ、アルバーもおかえり…それからサトゥーナもおかえり、かな?」

 

「あら~、バレてたの~?さすがはお父さまね~」

 

がさがさと頭にはっぱをつけた第四ドールが現れ、更には空中にもう一体人形が現れ…

 

もう、私には何がなんだかわからなくて…!

 

「その様子じゃあお使いは成功だったみたいだね」

 

「お父さまお父さま!ティガ姉とリマ姉はぁ?」

 

甘えるように頭を擦り付ける第六ドールに、なんとなく胸が痛んだ気がして…

 

そこは…私の場所じゃ…

 

「まだお使い中だよ、トゥージュと一緒にね」

 

「トゥージュ…わたくしたちの新しい妹ですのね?」

 

「ああ…ちょっと特別な能力を持たせた子だから、まだまだ不安定さが残ってるんだけど…仲良くしてあげてね?」

 

「ええ、もちろん」「は~い!」「当然でしょ~?」「わかってる」

 

人形たちに囲まれているシュガーは、なんていうか…とても自然で…

 

消えてしまいたい気持ちになった瞬間、こちらを見て、微笑んだシュガーは、いつもと同じ優しい笑顔で…

 

「シュガー…」

 

「おいで、ロシィ…頑張ったね…?後はオレに任せてくれていいから…」

 

腕を広げて私を呼ぶシュガーに、堪らなくなって抱きつけば、いつもと同じように頭を撫でられて、髪を梳かれて、キスを降らしてきて…

 

もう、ダメだ…この甘い毒に、身体も心も侵されつくされた気がする…

 

「シュガー…シュガーは…」

 

「うん?ああ、シュガーは愛称だから偽名ではないよ?」

 

「そうじゃ、なくて…」

 

自分でも何が聞きたいのか、よくわからないけど…

 

でも、どうしても確認したいことがあったはずで…なのに、その微笑が目の前にあるなら、もう何でもいいやなんて思い始めていて…

 

「コラさんに何をする気だ!?」

 

でも、そんな気持ちも、ローの悲痛な叫びで全部吹っ飛んだ

 

思わずバッと離れてしまえば、シュガーは一瞬きょとんとした後、温もりのなくなったことを確認するように手を見てから首を傾げて…

 

まさか…私を洗脳してたのか!?

 

「何って…何も酷いことをする気はないよ?」

 

「嘘だ!だってお前もドンキホーテ海族団(ファミリー)の一員だろ!?」

 

思わず銃を向けてしまえば、シュガーはどういう事だかわかってない顔をしていて…

 

ローの非難にも更に首を傾げるだけのシュガーに対して、周りの人形たちは明らかに不機嫌な顔をし始めている…

 

さっきヴェルゴともまともに()り合っていた人形が一体だけでなく四体もいるってことはどう頑張っても逃げられるはずがなくて…

 

「確かにオレは目的のためにドフィの下にはついてたけど…オレは正直ドフィなんかどうでもいいよ?ロシィさえ無事なら、ドフィが逃げようが捕まろうが死のうがオレには関係のないことだし」

 

目を瞬かせながら、いつもと変わらない声色でそう言ったシュガーに、背中が粟立つ

 

なんでそんな怖いことが言えるの…!?

 

「ああ、でもドフィが死んだらロシィが泣くだろうから死ぬのは困るかなぁ?ローが死んでもロシィは泣くだろうし…だからおイタはダメだよ?サトゥーナ」

 

「…は~い、お父さま」

 

どこからか鎌のようなものを取り出して構えていた人形に、シュガーはそう注意しながら哀しげな表情を浮かべていて…

 

もう、シュガーがわからないよ…

 

ずっと、ドンキホーテ海族団(ファミリー)には相応しくない、優しい人だと思ってたのに…!

 

それなのに、そんなバケモノみたいなこと…!

 

「…ごめんね?この子たちあんまり人間にイイ思い出ないからさ、時々過剰反応しちゃうんだ…」

 

「わたくしたちやお父さまを兵器扱いやら便利な道具やらとして扱う人間は嫌いですわ…あのドフラミンゴとか言う女も、自身の目的のためにどうお父さまのお力を活用するかばかりで…!わたくしたちのことを知らせなくて正解でしたわ」

 

確かに、シュガーが口にしていた力だけでも十分にすごい力ではあったけど…

 

姉様は本当にシュガーのそれだけしか見てなかったの…?

 

そうは思えないけど…でも、もし、私が兵器としてしか扱われていなかったら…

 

シュガーは…シュガーも…人間として扱われることの方が少なかったの…?

 

「その反面、あの海軍のつるとか言う女は悪くなかったわ~。私をあるじゃなくていると表現してくれたもの~」

 

「え?そうなの?う~ん…じゃあ今の海軍は前ほどは腐ってないのかなぁ?ああ、でも…トゥージュの材料を採りに行った時に会った海兵たちは吐気がするくらいダメな奴らだったんだよねぇ…人によるのかなぁ、やっぱり」

 

人形だ人形だと思ってきたけど…彼女達にもハッキリした自我があって、それを認めてもらいたいって思ってたんだね…

 

シュガーのいつも変わらない感じも、もしかして自分を護るための殻なのかな…?

 

でも、私に対してだけは、微妙に態度が違ってて…

 

あれ…?それじゃあシュガーは…

 

「シュガーは…私のためにドフィを裏切ってくれるの?」

 

「コラさん!?何言って…!」

 

「?…そもそもドフィに近づいたこと自体、ロシィに会うためだったんだけど…?」

 

「!?」

 

きょとんとして首を傾げたシュガーは、そんなことを言ったけど…私にはその理由がわからなくて

 

だって、私とシュガーが出会ったのはドンキホーテ海族団(ファミリー)に潜入した時じゃあ…?

 

そう思った次の瞬間、昔、とても大事にしていたお人形のことを思い出した

 

かわいくて、やさしく微笑んでいて、死んでしまった母様に少し似ていたお人形…

 

マーケットで見かけて、欲しくて欲しくて仕方がなかったのにお金がないから買えなくて…でもお店を閉めた後にお店のお兄さんがくれて…

 

それからずっと大事にしていたお人形

 

…姉様が父様を殺した後、姉様のところから逃げ出したとき、怖い人に捕まってしまった私を護るように壊れてしまったけど…その後すぐに私はセンゴクさんに助けられて…

 

あのお人形は…!

 

「…パパ…?」

 

「…ん?ああ、おかえり、トゥージュ。ティガとリマは?」

 

「…もうすぐ…かえる…」

 

ふわりともう一体現れた人形に、私のお人形の面影が重なる…

 

「あのときのお人形のお兄さん…シュガーだったんだ…」

 

ぼそりと呟いたはずの言葉が、やけに響いた気がする…

 

「…!…ママ…!」

 

私を見て抱きついてきた、今現れたばかりの人形に、なんだか嫌な感じはしなくて…

 

「トゥージュが戻ってきたって事は、悪いけど、ロシィとローはもうドンキホーテ海族団(ファミリー)には帰れないって事だからね?」

 

「それは…最初からそのつもりだったけど…どうして?」

 

「トゥージュの力はリアルな幻を生むものなんだけど…それを使ってロシィの幻覚を生み出して、お別れさせてもらったんだよ。どんな感じだったのかはティガとリマが帰ってきてから聞かないとわからないだろうけど…」

 

私に抱きついてきたままの人形…トゥージュに目を向ければことりと首を傾げられて…この子は他の子達よりはまだ人形みたいな部分が多い気がする…

 

さっきシュガーが言ってた不安定ってこういうことなのかな…?

 

「父さまはっけ~ん!たっだいま~!」

 

「ただいま帰りましたのです、お父さま」

 

「ああ、おかえり、ティガ、リマ…早速で悪いんだけど、報告お願いできるかな?」

 

元気いっぱいに飛び出してきた子と、にぱっと笑顔で現れた子…この子達が残りの姉妹なのかな…?

 

女の子ばっかり、七人とか…シュガー…そういう趣味なの?

 

そう思って見ても、普通に愛でているだけのようで…う~ん…私に手を出そうとはしてくれたからそういう趣味ではないんだよね…?

 

女の子の方が華やかだってのは私も思うけど

 

「あのおばばってば酷いのですよ、お父さま。本物だと思ってるのにズガーンと遠慮なく撃ち抜いたのです!あそこまで酷い人間は久しぶりなのですよ、もう顔を見なくていいと思うと清々するのです!」

 

「え~っと、リマの言うことに付け足すとさ、トゥージュの能力って、若干悪夢よりっぽいんだよね。それで多分、一番あって欲しくないことを幻覚発動しちゃったぽくて、姉妹で銃を向け合った挙句…って感じ?父さまは庇おうとしたところ最初に、だったんだけどね…あ、でもその子、ローだっけ?はまだ生きてると思ってるっぽい。途中で海軍の通信傍受してて保護された子供がいるって言ってるの聞いてたから」

 

それはつまり…姉様は本物だと思ってる幻覚の私に銃を向けて…躊躇なく撃ち抜いた、ってこと…?

 

思わず腰が抜けて崩れ落ちた私に全員の目が向けられて…

 

「コラさん…!」

 

駆け寄ってきて抱きついたローに、顔を撫でられてはじめて自分が泣いていることに気付いた

 

私の姉様は…実の妹も殺せるようなバケモノだったんだ…

 

「…ロ、…っ」

 

私に手を伸ばそうとして途中で手を止めたシュガーは、苦しげな表情をしていて…

 

私が苦しんでいるのが、自分のせいだとでも思ったの…?

 

確かに、トゥージュの能力の結果だからシュガーのせいかと言われればそうかもしれないけど…

 

でも…

 

それ以上に姉様のせいだから…

 

「…シュガーぁ…」

 

名前を呼べば反射と疑うようなスピードでシュガーは私を抱き締めてくれて…

 

「ごめん…ロシィ…」

 

悲痛なその声に、これが彼の計画していたことではないことを確信した…

 

きっと彼は、ただ、決別させるだけのつもりだったんだろう…

 

でも、姉様は…

 

ローに見られていることも気にしないで号泣すれば、シュガーは私が泣き止むまでずっと抱き締めて慰めてくれて…

 

もうしばらくこのままこうしていたい…

 

 

 

 

 

 

 

泣き止んでくれたロシィに、ホッと息を吐く…

 

まさか記憶通りにことが運びそうになってたなんて…トゥージュの力で幻覚を見せたのは正解だったみたいだ

 

ロシィにだけは死んで欲しくなかった…例えそれがオレのエゴだと言われようとも…オレはロシィだけは助けたかったんだ

 

懸命に記憶を手繰り、君がどうなったのかを思い出そうとして…

 

二百年以上前の記憶なんて不確か極まりなかったから自信もなくて…

 

それでも、今、まだロシィの温もりがオレの腕の中にあることに、安堵を隠せない

 

これから先の事はロシィが望むようにすればいいけど…とりあえずはコレで一段落、なのかな?

 

空気を読んでかロシィに引っ付いているトゥージュと辺りを警戒しているサトゥーナとアルバー以外は自分の空間に戻ってしまったようだ

 

可愛くて賢い娘たちで、お父さんは嬉しいぞ~

 

ローはまだ完全には気を許してくれていないようだけど…まあこの頃のローはツンデレみたいなものだから、気長に行けばいいか

 

三桁過ぎれば年単位だろうと短く感じるようになってくるからね

 

ローはロシィが大事にしている子だからオレにとっても娘のようなものだし…

 

あ、そう言えばオレとロシィって、並んでみるとロシィがショタコンに見えるけど…実際にはオレの方がロリコンとして扱われるべきなのかなぁ?

 

年齢差も三桁あるもんね…

 

さて、少なくともオレ以外にもう二人食わしていかなきゃいけなくなったから、定期的に収入を得られるようにしないとダメか

 

オレ一人ならコツコツ人形でも作って食いつなげるんだけど…ロシィやローには我慢させたくないし

 

やっぱりまた賞金稼ぎに戻るべき?

 

それともどっかで定職…ってのは見た目的に難しいか

 

まあ、サトゥーナに頼んで海軍に賞金稼ぎ戻ってもいいよって伝えておいて貰ったから、当面はそれでいいかな?

 

「う~ん…オレとしてはこのままロシィを抱き締めていたいんだけど…一応どっかに避難しといた方がいいと思うんだよね…どうする?」

 

「ん…避難、する…」

 

まだ少し甘えたモードが残ってるロシィにキスを落として、ギニョールを回収する…実は亜空間にしまってるんだけど…どういう原理なのかはオレ自身も良くわからないから聞かないでね?

 

当たり前のようにローを抱き上げたロシィを見て小首を傾げたトゥージュを抱き上げ、アルバーに頼んでトゥージュを娘達の生活空間へと連れて行ってもらう

 

「パパ…?」

 

「また後でね、トゥージュ…お姉ちゃんたちにイジワルされたらちゃんと言うんだよ?」

 

「…うん…」

 

まだ自我が完成してないせいでやや不安定なところもあるけど…それでも娘たちも一度は経験した事だからトゥージュにも優しくしてくれる事だろう

 

「じゃあお父さま、またあとで」

 

「ああ、トゥージュを頼むよ、アルバー」

 

「わかってる」

 

やや淡白なところもあるアルバーだけど、妹たちの面倒はちゃんと見てくれる子だから、特に心配はしていない

 

本当ならここでサトゥーナも帰るんだろうけど…彼女は何かあったときの為に残りたいようだから、何も言わない事にした

 

いつも頑張ってる彼女のたまのワガママくらい、可愛いものだからね

 

ロシィがコケてしまわないようにローを抱いていない方の手を握れば、ぎゅっと、放さないとでも言うかのように力を込められてしまって…

 

痛くはないからむしろ可愛いだけなんだけどさ

 

とりあえずの避難先として先ほど見つけておいた洞窟に入っていけば、すぐに砲弾の音が聞こえ出して…

 

「海軍ね…鳴り止むまで待つの?お父さま」

 

「ああ、そうしようかと思ってる…彼らはきっとドンキホーテ海賊団(ファミリー)を追っていくから、その後の方が安全だろう」

 

「わかったわ~…外は私が見張っておくわね~?」

 

「頼むよ、サトゥーナ」

 

洞窟から出る娘を見送って、二人の方に振り返れば、ナギナギの力を使ったのだろうかもしれない…すぅすぅと寝息を立てる二人の姿があって…

 

まったく…オレがもし本当は敵だったらどうするつもりだったんだ?

 

雑な手当てしかされていなかったロシィの怪我にこの場で出来得る限りの治療を施しながら、安心して眠っている二人を眺めていると、あんなに仲が悪かったのが信じられないくらいで…

 

その後オレは治療が終わった時に少しだけ目を覚ましたロシィに捕まってしまい…

 

たぶんコレがロシィにとっての両手に花なんだろうなぁって姿勢のまま、数時間休むことになってしまったのだった

 

 





続きは多分シュガーとコラさんのイチャイチャに切れたローにシャンブルズされました…私の脳内もシャンブルズされているのでリクエストされても書けるかどうかわかりません…。

ドフィサイドではシュガーがいなくなったせいでドレスローザ乗っ取り作戦の成功も危ぶまれていることだけは確かですね。

ちなみに娘たちの名前は全部順番の数字なんです。そして娘たちのモデルは薔薇乙女とDOD3ウタウタイ姉妹だったりします。

しかし…これからセンゴクさんに養娘(むすめ)は貰いましたとか報告するんだろうか…

あ、ちなみにこのシュガーの趣味ですが、読書、ロシィ、人形作成、(人形用の材料の)採掘、(人形用の)洋服作成などなどとなっております。


以上
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