この世界で9番目ぐらいな俺、異世界人の監視役に駆り出されました   作:東雲(しののめ)

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第11話:報告

 『報告書』

 

 

 ――はじめに

 

 勇者監視任務にあたり、文章にて記録を残すこととした。

 

 客観的な分析だけでなく、今回は傍で監視していて、主観的に気になったこと疑問に思ったことなども記載する。

 勇者について、少しでも多くの情報を共有できれば幸いである。

 

 

 ――調査結果

 

 以下に、勇者監視任務1日目レポートを記す。

 

 

 ついに勇者の監視が始まった。

 まさか4人も召喚されたと知った時は流石に驚いた。

 

 なにせ想定していた仕事量の4倍、普通にこの仕事辞めたい。

 訂正。任務に不測の事態は付きものだ。

 出来うる限りの努力をし、目標を達成していこうと思う。

 

 まずは初日一番の成果、それは勇者たちの力を間近で見れたこと。

 勇者の名前と共に、暫定の異能名を記載する。

 

 ユウト・ケンザキ『光神の加護』

 コウキ・スガヌマ『加速』

 リンカ・ワドウ『魔法強化』

 マイ・ハルカゼ『再生』

 

 異能は簡素なネーミングだがそこは勘弁願いたい。

 内容をここに書くと長くなるため、詳しいことは別紙を参照。

 

 ただ一つ言い添えておくと、特にマイ・ハルカゼの異能に注目をすべき。

 まだ確たる断言はできないが、良い意味でも悪い意味でも、おそらく最も可能性を秘めていると思われる。

 本人はまだ自分の力に無自覚で、覚醒もしていないが、早めに対処を講じておくべきかもしれない。

 

 

 勇者たちの生活についても、(とどこお)りなく調査は進んでいる。

 また監視した上で特に気になった事が1つ。

 

 それは『言語』について。

 彼らは召喚されたばかり。

 だというのに普通に会話をしたり、文字を読むこともできている。

 しかも4人全員がだ。

 

 これは個人の学習能力でどうにかなる事ではない。

 短期間でどうやって言語を習得したのか、ただただ謎である。

 

 それ以外にも『すまーとふぉん』という異世界の道具も目にした。

 ただアレは(ストレガ)さん級でなければ、詳しい解析はできないと思われる。

 

 そう言えば勇者の1人、リンカ・ワドウにおかしな質問をされた。

 それは『恋人はいるのか?』というもの。

 

 任務に支障をきたす問でもないので正直に答えた。

 ただそれを言った途端、女子たちが一気に騒めく事態となる。

 

 答えておいてなんだが、敵対者を探す暗号の質問だった可能性もある。

 細心の注意を払いつつ解読に着手していくつもりだ。

 

 勇者はなかなかの変人揃い。

 マトモなのはマイ・ハルカゼぐらいなものだ。

 

 面倒な、大変な仕事になるが慎重に行動。

 勇者たちについて調査を進めていく所存である。

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