いきなり許嫁候補!? ~分家序列最下位からの成り上がり?!私、望んでませんから!ほっといてくださいよ!~   作:天野建

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第115話 私、学校での序列を知る

 ここからは始業式を終え、教室へ移動し、担任の挨拶が終わった後について、もう少し具体的に話して行こうと思う。

 担任、小賀玉先生の話が終わると、すぐに身体の測定、そして異能力の測定が行われた。

 先に述べた異能検査である。

 身体測定は異能の検査と関係ないのではないか?と諸君は言われるかもしれない。

 しかし考えて見て欲しい。

 自身の持っている異能力を十分に発揮する為に、身体的に何が必要か。

 持久力か、瞬発力か、機敏さか。

 これらがわかっていれば、より異能力を使うことができるであろう。

 あるいは逆もしかりである。個々人の持つ身体能力故に、異能が発揮される場合もあろう。

 されば、その身体能力をより磨く必要があろう。

 ゆえに身体の状態を知ることは、重要なのである。

 身体測定についての言及はこの辺にしておく。

 次に最も重要な異能力の検査である。

 異能力なんて、どのように測定するのか。

 私は期待に胸を躍らせ、テンションがかなりあがっていた。

 測定の順番が来るまで、測定室の外の廊下で、待つことになったが、私は落ち着かず、用意された椅子から立ち上がって、訳もなく歩き回っていたところ、教師に怒られてしまった程である。

 さて、いよいよ私の番になり、測定室に入ると、そこには2人の職員が私を待っていた。

 部屋の中央には、異能の測定器と思われるものが鎮座していた。

 1メートルほどの縦に長い箱。その頂に、球形の30センチ位の透明な水晶が置かれていた。

「はい。この水晶に手をおいてください」

 との職員殿の言葉に私は素直に手を置く。

 すると、水晶が薄く赤く光った。

「お!おおお!」

 私は興奮のあまり、叫んだ。

 赤!薄くても赤く光ったのである!

 もしや私には火属性の異能があるのか!?

 私のテンションは最大限になった!

 しかし、水晶の色を視た職員は、冷静に無情に告げた。

「あ~。異能ありますね。よかったですね」

 そう告げつつも、声が平坦であった。

 その声くらいでは、私の興奮は収まらなかった。

 私は測定してくれた職員殿に尋ねた。

「あの!私には火の異能が使えるのでしょうか?!」

 咄嗟であったのと、興奮しているのとで、私はうまく言葉が出てこなかった。

 しかし、職員殿は、私の言いたいことを察してくれたようで、すぐに答えてくれた。

「あー、水晶が赤く光ったのは、異能がある場合に光るんですよ。この水晶はあくまで異能の大きさを測定するだけですから」

「あ、そうなのですか」

 私は落胆した。そして担任から後から聞いた話は、一層私を落胆させた。

 この水晶の測定は数値ではなく、色でその者の異能の大きさを表すらしく、赤から容量が大きくなるほど、黄色、青、更に黒に近い青となるらしい。

 私は薄い赤。

 やはり私は異能のキャパが極小ということであろう。

 わかっていたが、目に見えて示されると、かなり来た。

 やはり、キャパを増やす研究は続けなくてはならないと、心に誓った次第である。

 次である!キャパは予想していたので、次の異能の検査に期待する!と、私は意識を切り替えた。

 個々人で異能は違う。どういった検査をするのか?と私は期待を新たにした。

 しかし、ここでもまた私は落胆させられたのである。

 異能検査、これは予め提出された書類で、個々人の異能が判明している為、それに合わせての測定であった。

 私の場合は目の異能測定のみで、たいして面白みもなく終了した。

 最初は妖がもしや視られるのではないか?!と期待したのであるが、目の異能については、聞き取り調査のみであった。私の落胆は押してしかるべきであろう。

 聞き取りだけなんて!とは思ったが、確かに妖を視る能力など、異能を持っていれば、多かれ少なかれ誰でも持っているものなれば、重要視されていないのも頷ける。

 妖が視られなければ、退治もできないのであるからだ。

 ぐう。違う異能が私にも発現して欲しい!

 私は可能性を高める為に精進することをここに誓う!

 それとは別にして、未確認の能力を発掘する為にも、私はすべての生徒に、多方面の測定を実施することを提案したい!

 最初からこの能力しかないとの決めつけはよくないのである。

 私はそれを担任の小賀玉先生に嘆願したが、やさしく却下された。

 それはこれから個人で切磋琢磨しつつ、発見していくものだからと。

 ぐぬ。あくまで自主性を重んじると。

 繰り返しになるが、それはつまりは自身が考え動けよということである。

 なかなか厳しい学校である。

 私が余程無念な顔をしていたのか、小賀玉先生が一言告げた。

 的を用意して、攻撃ができないまま、立っているのは、精神的に辛いですよと。

 微弱でも攻撃力があればよいが、皆無であれば、なるほど辛いものがあるかもしれない。

 トラウマになる可能性もある。

 私は小賀玉先生の最後の一言で、少し納得したのである。

 少しであるがな!

 決して強がりなどではない!

 身体測定と異能力の測定が終わると、その日は終了。

 翌日教室へと入ると、席はすでに決まっていた。

 生年月日順である。

 席順は序列順とはならなかった。

 幸いである。

 異能の優劣の判断基準。

 建前ではなんと言おうとも、妖を退治するのが最終目的であるならば、やはり妖への攻撃力の効果の大小が重きを置かれるのは間違いないであろう。それと防御力である。

 しかし、それを基準にされると私などは、最底辺になる。

 攻撃力、防御力、どちらも現時点で皆無だからである。

 したがって、私の学校での序列も底辺近辺であろう。

 それが席次に繁栄されたら、窓際の一番後ろになっていたであろう。

 席としては望ましいが、その理由が最悪である。

 そうならずに済んで、よかったのである。

 今のところ私に発現しているのは、視る力と、前世での知識のみである。

 そして後者は、公に言うことはできない。

 ただ、幼子が知るはずのない知識を披露する、その一点から巫女としての素質もありと申告している。 

 しかし、巫女の素質は測定不可能なので、検査自体行われず、私からの申告のみで終了である。ぐう。

 私の素質のなさが辛い。

 無念である。

 いや、私はあきらめない。私はまだ7歳。

 これから違う異能力が発現する可能性は、ある筈である。

 話を戻す。まだ小学年の私たち2年生には、学園も個々人を競わせることはしないようである。

 幼い子たちへの配慮であろうか。

 とはいえ、実技訓練のグループ分けと言う形で、個々人が持つ能力が周知された。

 予想通りである。私はAからDグループのうちDグループである。

 いうまでもなく、Aグループは、妖に有効な手段を持つ異能持ちの子である。順に、防御力の高い、遠距離攻撃特化などときて、そしてDグループはその他もろもろである。

 小学部に上がってまだ1年と少し。

 学校側から個人の序列は告げられずとも、このグループ分けで、クラス内でのヒエラルキーは決定づけられたのである。

 子どもとは残酷なもので。

 大人が見てないところで、言葉で態度ではっきりとそれを示してくる。

 我がグループ、Dグループの子たちも、それによって初めての屈辱を味わうことになるだろう。

 更に私には、本宮家本家の筆頭許嫁候補でありながら、Dグループ。

 つまりは低能だと見なされ、上位3グループからの視線は厳しい。

 厳しいでは生ぬるい。見下し感が半端ない。

 肉体年齢イコール精神年齢であったならば、登校を断念するほどのダメージを、負っていたかもしれない

 しかし私には、前世の記憶がある。

 前世で味わった軍での理不尽なマウントに比べれば、可愛すぎて、逆にこちらが生暖かい目で見守ってしまうくらいである。

 私にマウントなどは通じないのである。

 勝手にさせておくだけである。

 実質的な被害が出た時、考えればよいだけである。

 私はそれよりもやることがあるのだ。

 それは言わずと知れた図書室の書籍の精査閲覧である!

 私は、小学部に上がった1年の時に即行で図書館に向った。

 なぜか、小学部でも低学年、高学年の図書室は分けられており、さらに閲覧の制限があるものもあった。

 小学部に上がっても、更に制限があるのかと、私は愕然としたものである。

 懐かしき思い出だ。

 2年になって、制限が解除される書籍とはどのようなものか。

 期待が膨らむばかりである。

 加え2年生になったことで、学び舎においても立ち入れる場所が増えた。

 立ち入れる場所はすべて見て回る必要がある。

 そして自分にとって有益な場所を探し出すのだ。

 授業以外、クラブ活動なるものもあるらしい。

 どのようなものなのか?

 残念ながら、私は晶露様と放課後は過ごさねばならない為、クラブ活動は難しいであろう。

 しかし、晶露様が小学部に上がったならば、一緒のクラブに入ることは可能かも知れない。

 その為、調査しておくのもよいかと思われる。

 無駄と思うものでも情報を得るのは重要である。

 決して私の好奇心を満たしたいだけではない!

 




 大海、異能検査、落胆につぐ、落胆でした。頑張れ、大海!w
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