いきなり許嫁候補!? ~分家序列最下位からの成り上がり?!私、望んでませんから!ほっといてくださいよ!~ 作:天野建
「申し訳ありません」
私がなぜに本家子分に謝罪をしているのか。
諸君も疑問に思うであろう。
一言でいうと、私が山をなめていたせいである。
私と晶露様は、山歩き用の靴ではなく、スニーカーで、山に挑んだのである。
前世の私からみれば、山歩き用の靴でなくても、スニーカーで十分立派なものであると、賞賛に目を輝かせ、これで問題ないと判断したのである。
が。それが間違いであったのである。
私は大人の目線、自分がまだ幼児であることへの考慮が不足していたのである。
その為、黒き森人の井戸にたどり着く前に、私と晶露様はへばってしまったのである。
私はどうも自分がまだ小さき子どもであると失念しがちである。
十分留意しなければならない。
「いえ。問題ございません」
本家の子分たちはこうなることを予想していたらしく、すぐに1人ずつ私たちを抱き上げると、歩き出したのである。
くう。屈辱である。
今日に限り、本家の子分が3人だったのは、こういう理由であったと推測される。
2人は私たちを抱き上げ、運ぶ為、1人は念の為の護衛としての付き添いであった。
本家の子分たちもわかっていたなら、進言してくれたらよいものを!と一瞬恨み節に思ったが。
経験から学ぶ、それに重きをおいたのかもしれない。
確かに。私は今度山歩きをする時には、決して同じような間違いを犯さないであろう。
ぐぬぬ。
「足元にご注意ください」
そう忠告しつつ、私と晶露様は目的地である井戸の前で下ろされた。
「おお!なんか気持ちがいい!」
ロウが晶露様の頭上からぱたぱたと飛び立ち、空の散歩に出かけた。
自由である。
またロウは言葉を覚えたことは大変喜ばしいことである。
ただ、どうも感覚的表現を使うことが多い。
なんかとは、なにか?
できれば具体的表現を心掛けて欲しいのである。
異能について参考にしたいことがあっても、ビビッとしたとか、ニューと漏れ出たなどであると把握することが難しいのである。
参考になるようでならない。
妖精は人間より感覚で異能を使うのかもしれない。
それならば無理からぬことなのか。
私としては、わずかでも異能を伸ばすヒントを掴みたいので、ロウに頼んでみてこともあったが、あまりうまく伝わっていなかった。
これはこちら側が理解するように、努めねばならぬということか。
妖精であるロウは、元より異能を使用するのがうまい。
そして私よりもその異能の容量は高い。
更にゆりのきの巨木からの良気を受けたことによって、より成長を遂げている。
異能においては、また先を行かれた。
悔しくなんかない。ないのである!
一区切りがあまりに短いので、連ねて投稿しました(カクヨムと小説家になろうとのマルチ投稿の関係で話数をあわせてます)