いきなり許嫁候補!? ~分家序列最下位からの成り上がり?!私、望んでませんから!ほっといてくださいよ!~   作:天野建

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第99話 私、子分に引き続き、若君に鋭く突っ込まれる

 私と晶露様は眠い目をこすり、車から降りて、晶露様のお部屋へと向かう。

 一眠りしたので、少しすっきりしたのである。

 眠気覚ましに、ソファで晶露様とホットミルクを飲む。

 本家子分の松也さんの判断は正しかった。

 予定より少し早めであるが、夕方の早い時間に帰ってこられたのである。

 今日はこのまま夕飯までまったりとすごそうかと考えていたところに、呼んでもいないのに、管理官がやってきた。

「さあ、報告をきこうか」

 若君のご登場である。

 

 繰り返しになるが、私と晶露様はまだ幼児。

 遠出が許されたとしても、日のあるうちに帰宅する。これは必然である。

 従って、その日のうちに、若君へと今日の出来事をご報告申し上げることはできるにはできるのであるがー。

 できれば、心構えと対策を立てる時間が欲しかったのである!切に!

 「なるほど。付きの者たちを残して、消えたと」

 すべてを聞き終えた後、若君は端的にそう切り取った。

 うむ。さすが若君である。

 私が一番拾ってほしくないところを、ずばりとついてきた。

 私たちが晶露様の自室でホットミルクを飲んでいる間に、松也さんらからも報告を受けていたのだろう。

 ならば、私たちからも、報告させる必要があるのか?

 いや、あるか。結界内の出来事を正確に把握しようと思うならば、是非もなかろう。

 しかしである。

 できれば、ロウの能力が向上するか否かについて、焦点をあてて欲しかった。

 いや、まだ検証が済んでないので、詳細を尋ねられても困るのであるが。

 ふ、どちらにしても突っ込まれるのは必然であったか。

 人生はそう甘くないということである。

 それを齢6歳で味わうことになるとは。

 ぐぬう。

 おそらく、私1人なら問題に挙げられることはなかったであろう。

 若君の弟君であらせられる晶露様と、というのが問題だったのである。

 私の背中につっと冷や汗が流れる。

 これは早急に弁明せれねばなるまい。

「無礼を承知で申し上げます。これは不可抗力です。わざとではございません」

 そうだ。これはゆりのきの巨木がしたことであり、我らはそれに従わざるを得なかったのである。

「人払いをされる可能性が、全く頭に浮かばなかったということか?」

 意地の悪い質問である。きっとこの件も、子分から報告が上がっているに違いないのに。

 冷静になれ、私。

 ここで是と答えれば、無能とされ、否と答えれば、なぜ対策を打たなかったのかと、そしられるであろう。

 実際、人払いされる可能性は頭にはあった。

 ただ、私たちだけ、結界内に取り込まれる可能性は低いと思っていたのだ。

 本家子分たちも一緒に入れると思っていた。

 晶露様のお付きである、異能持ちである。もし仮に弾かれるならば、私だろうと思っていた。今日行動した中で、私が一番能力が低かったのであるから。

 しかし、しかしである。

 考えてみれば、ほぼご神木に近い巨木であるならば、人の能力などではなく、主たる理由がある者だけを見抜いていたのかもしれない。あるいは対面にたる礼儀を持っていたか否か。その基準は不明であるが。

 要するに、私の見立てが甘かった。この一言につきるか

 ここでぐずぐずと言っても後の祭りである。

 くそっ。




 皆、6歳に厳しすぎる(笑)
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