るーちゃんから告白をされて、一夜が明けた。
るーちゃんは、スクールアイドルクラブの練習に顔を出して、途中で充電切れを起こし、学校から逃走を図ったらしい。日野下さんと村野さんから聞いた話なんだけどね
「あお君のベットだー!」
そして、今、るーちゃんは僕のベットにダイビングをして、そのまま横になった。
「るーちゃん…今日は大丈夫だったの?学校から逃走したって聞いたけど?」
「うん…充電切れしちゃって…花帆ちゃん達には悪い事しちゃったなぁって」
るーちゃんはそう言って、今日あったことを話してくれた。
そのまま、三人でバスに乗ってバッティングセンターに行って、二人と話したことなど。
二人に気を遣わせちゃった事など。
「るーちゃんはるーちゃんらしく過ごしたらいいと思うけど僕は」
「でも、あお君が居ればルリは大丈夫だから」
-次の日の放課後-
「瑠璃乃ちゃん、部活一緒にいこ!」
次の日、日野下さんがるーちゃんのことを呼びに来た。
「う、うん、いこっか、花帆ちゃん。あれ、さやかちゃんは?」
「先に部室に行っているよ。ほら、瑠璃乃ちゃんも早く早く」
「花帆ちゃんは、いつでも元気満点だねえ…」
「…もしかして、きょうも、もう閉店間近だったりする?」
閉店間近って…充電切れの事を言っているのかな…
「転入生ってことで、しばらくは動物園のパンダ状態だからねえ…」
その影響で、自分もパンタ状態なんですけど。
「そ、そっかぁ。うん、でも大丈夫!なんたってあたしたちには、秘策もあるから!」
「秘策ぅ……?」
「それはー」
日野下さんは、僕の腕を掴んできた。
「音羽君も一緒にスクールアイドルクラブにだよっ!」
「へっ!?」
*******
そして、そのまま連れてこられるがまま、やってきたのはスクールアイドルクラブの部室の前だった。
「さ、瑠璃乃さん。これが生まれ変わったスクールアイドルクラブだよ!」
「そんなこと言ったって、なにも変わってまくない…?」
「うん…前に来た時と変わってない気がするんだけど…」
「いいからいいから」
日野下さんに急かされるようにして、るーちゃんはドアを開けた。
「おつかれさまでーす」
るーちゃんの言葉で中に入ると、先に来ていた先輩達と村野さんが居たのだが、なんだが様子がおかしい…
「あの。おつかれさまデース…?」
「えーと、おつかれーー」
「しっ、綴理先輩!だめです!」
えっと…どこからツッコめばいい…いじめか、それともいじわるかこれ…
「ナニコレ、いじわる?」
るーちゃんも同じことを思っていた。
「ふっふっふ。どうかな、瑠璃乃ちゃん。みんなでできる限り瑠璃乃ちゃんに構わないようにするから、これでm部室にいても、独り気分が味わえるってわけだよ!」
「ぜーー」
「ぜ?絶好調?」
「ぜんぜん違う………」
「うん、独りで居たいってこういう事じゃない」
「うん、ルリもそう思う」
「違う…!?そっかぁ」
「やっぱり、だめじゃないですか…」
「村野さん…分かってるなら止めて欲しかったんだけど…」
「それは花帆さんが」
僕と村野さんが言い合いになりそうになると、日野下さんが間に入ってきて
「落ち着いて、まだ次の作戦があるからー」
日野下さんがそう言うと、るーちゃんが突っ込んできた。
「て、ていうか!なんなんですかね、これは…」
「ほら、きょう一日しかチャンスがなかったから、手当たり次第に試してみようと思って。瑠璃乃ちゃんがスクールアイドルクラブでも居心地よく過ごせるように!いろんなアイディア考えてきたから、期待してて」
「え、ええー…?なんで、そこまで」
「だって、ひとりで考えてうまくいかなくっても、みんなで考えたらもしかしたら、抜け道とかあるかもしれないじゃん!」
それはそうだけども。
「ボクたちも、そうだったもんね」
「…そうね、その通りだわ」
先輩達も色々と苦労があったんだな…
「瑠璃乃ちゃんも辞めずに済んで、バッテリーが切れなかったり、あるいはバッテリーが切れても気にしなくてもいいような、そういうの!ね、もっとあたしたちに、瑠璃乃ちゃんのこと、教えて」
日野下さんがるーちゃんにそう言うと、るーちゃんは過去の話をし始めた。
「…いつでも、気になっちゃうんだ。グループで、誰かつまんなそうにしてる子はいないかな、疲れたりしてないかな、って。もしそういう子がいたら、ルリがぜったい楽しませてやるんだぞー、って思ってた」
「そんなことを続けていたら、瑠璃乃さんのほうが…」
村野さんの言う通り、そんなことを続けていれば疲れてくる。
特にるーちゃんになると、人よりも疲れやすいし…
「うん…ルリのほうが先に、へたっちゃうよね。でも、ルリにはあお君が居て、なんとかなってたんだ。でも知り合い以外になると、充電切れになっちゃうとどうしようもなくて…」
「瑠璃乃ちゃん!」
るーちゃんが段々と落ち込んでいきそうになった時、日野下さんが声をあげた。
「はいっ!花帆ちゃん、どうしたの!?」
「あたし、昨日までは瑠璃乃ちゃんのこと、ぜんぜん知らなかった。だから、いっぱい新しく知れて、嬉しい」
「そ、それは、でもでも、今から知ったって、もう手遅れっていうか。ルリ…昨日、花帆ちゃんに嫌なこと、いっぱい言っちゃったし…」
るーちゃん…
「あたしは、そんなことないと思う。楽しそうって感じたから、スクールアイドルやってみようって、来てくれたんだよね。だったら、続けられる方法、一緒に考えようよ!」
日野下さん…
「…で、でも」
「あたしね!もうちょっとで学校辞めるところだったんだ!」
あったねそんな事も
「えっ?なんで!?」
「この学校じゃ、あたしの夢が叶えられないって思ったから。でも大丈夫だった。大丈夫になったの!」
「えっと」
「そういうことでしたら、わたしももう少しで部活を辞めるところでした。今は、フィギュアとスクールアイドルの両立を、頑張っています」
「先輩達なんて、つい最近まで半年くらいずっと喧嘩してたんだよ!」
「喧嘩ではありません」
喧嘩って…勘違いから仲違いとかじゃないの…?それこそ、僕が勘違いしてたみたいに…
「こずのステージ、すっごくかっこよかったもんね」
「あなたそれ一生それ言うつもり?」
「…どうして」
「え?」
「さっきから聞いてたら、やっぱりみんなの個性えぐくて、でもおんなじ方向を向いて、スクールアイドルを続けられているのって、なんで!?どうやってるの!?今までは、ルリが頑張らなきゃだめだったのに…みんなはどうして、そんな事が出来るの!?」
るーちゃんは、クラブのみんなに聞いた。
「それはね」
「みんながスクールアイドルだから」
「スクールアイドル、だから…?」
スクールアイドルだから…か…良い事言うじゃん。
「うん!スクールアイドルはね、凄いんだよ。なんだっていいの、凄く自由なんだ。自分の為にやってもいいし、応援してくれる人のためでも、ラブライブ!優勝のためでも、楽しいからやっててもいいの。違うから、ときにはぶつかったり、喧嘩することしれないけど。でも、同じだから、お互いを認めて、一緒に手を取り合えるんだ。やりたいって気持ちがあれば、どんな個性だって受け入れられるのが、スクールアイドルなの!」
「瑠璃乃ちゃんはどう?スクールアイドル、やってみたくない?もしやってみたいんだったら、あたしたちみんな、もちろん協力するよ!だって、同じスクールアイドルが大好きな、仲間なんだもん!」
「ルリ、ルリは……やってみたい」
「バラバラなのに同じ方向を向いて、みんなで楽しい事が出来る、そんな蓮ノ空スクールアイドルクラブだから、憧れて、ここにやってきたから…ルリも、スクールアイドルを、やってみたい! カリフォルニアにいた頃から、ずっと見てたし!楽しそうだなあ、って!同じだけど、ぜんぜん違うみんなと一緒なら、ルリと同じだから、できるかもって思ったんだ。ルリにも出来るかなあ、スクールアイドル…」
「絶対大丈夫です!私にも出来るんですから」
「きっと出来るよ。みんながいるから」
「なりたいと思ったら、いつでもなれるのよ。スクールアイドルには」
「うん、ルリちゃんがスクールアイドルやってる所を見たいかな僕は」
「でも、人と一緒に居るとすぐ充電切れちゃうし、練習サボってサボってどっかいっちゃう失礼なミジンコだし…」
「でもでも、みんなと一緒にいるのも楽しいんでしょ?もう知ってるもん、瑠璃乃ちゃんのこと!」
「…ルリが居ても、迷惑じゃ、ない?」
「ぜんぜん!充電が切れた瑠璃乃ちゃんだって、個性だよ!お花畑には、色んなお花が咲いているんだから、きれいなんだもん!あたし、瑠璃乃ちゃんと一緒にスクールアイドルをやりたい!」
「…うんっ!ルリも!ありがとうね、花帆ちゃん、みんな…」
るーちゃんはみんなの言葉に感激を受けていた。
「で、まだ話はあるのよ」
そんな中、乙宗先輩が声を出してきた。
「瑠璃乃さんの事もあるし、音羽君?体験入部って事でもいいから、スクールアイドルクラブに入ってくれないかしら?」
「はいっ?」