瑠璃色の君に赤いバラを   作:桜紅月音

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10.るーちゃんとスクールアイドルクラブ

 

るーちゃんから告白をされて、一夜が明けた。

 

るーちゃんは、スクールアイドルクラブの練習に顔を出して、途中で充電切れを起こし、学校から逃走を図ったらしい。日野下さんと村野さんから聞いた話なんだけどね

 

「あお君のベットだー!」

 

そして、今、るーちゃんは僕のベットにダイビングをして、そのまま横になった。

 

「るーちゃん…今日は大丈夫だったの?学校から逃走したって聞いたけど?」

 

「うん…充電切れしちゃって…花帆ちゃん達には悪い事しちゃったなぁって」

 

るーちゃんはそう言って、今日あったことを話してくれた。

そのまま、三人でバスに乗ってバッティングセンターに行って、二人と話したことなど。

二人に気を遣わせちゃった事など。

 

「るーちゃんはるーちゃんらしく過ごしたらいいと思うけど僕は」

 

「でも、あお君が居ればルリは大丈夫だから」

 

 

-次の日の放課後-

 

「瑠璃乃ちゃん、部活一緒にいこ!」

 

次の日、日野下さんがるーちゃんのことを呼びに来た。

 

「う、うん、いこっか、花帆ちゃん。あれ、さやかちゃんは?」

 

「先に部室に行っているよ。ほら、瑠璃乃ちゃんも早く早く」

 

「花帆ちゃんは、いつでも元気満点だねえ…」

 

「…もしかして、きょうも、もう閉店間近だったりする?」

 

閉店間近って…充電切れの事を言っているのかな…

 

「転入生ってことで、しばらくは動物園のパンダ状態だからねえ…」

 

その影響で、自分もパンタ状態なんですけど。

 

「そ、そっかぁ。うん、でも大丈夫!なんたってあたしたちには、秘策もあるから!」

 

「秘策ぅ……?」

 

「それはー」

 

日野下さんは、僕の腕を掴んできた。

 

「音羽君も一緒にスクールアイドルクラブにだよっ!」

 

「へっ!?」

 

 

 

*******

 

そして、そのまま連れてこられるがまま、やってきたのはスクールアイドルクラブの部室の前だった。

 

「さ、瑠璃乃さん。これが生まれ変わったスクールアイドルクラブだよ!」

 

「そんなこと言ったって、なにも変わってまくない…?」

 

「うん…前に来た時と変わってない気がするんだけど…」

 

「いいからいいから」

 

日野下さんに急かされるようにして、るーちゃんはドアを開けた。

 

「おつかれさまでーす」

 

るーちゃんの言葉で中に入ると、先に来ていた先輩達と村野さんが居たのだが、なんだが様子がおかしい…

 

「あの。おつかれさまデース…?」

 

「えーと、おつかれーー」

 

「しっ、綴理先輩!だめです!」

 

えっと…どこからツッコめばいい…いじめか、それともいじわるかこれ…

 

「ナニコレ、いじわる?」

 

るーちゃんも同じことを思っていた。

 

「ふっふっふ。どうかな、瑠璃乃ちゃん。みんなでできる限り瑠璃乃ちゃんに構わないようにするから、これでm部室にいても、独り気分が味わえるってわけだよ!」

 

「ぜーー」

 

「ぜ?絶好調?」

 

「ぜんぜん違う………」

 

「うん、独りで居たいってこういう事じゃない」

 

「うん、ルリもそう思う」

 

「違う…!?そっかぁ」

 

「やっぱり、だめじゃないですか…」

 

「村野さん…分かってるなら止めて欲しかったんだけど…」

 

「それは花帆さんが」

 

僕と村野さんが言い合いになりそうになると、日野下さんが間に入ってきて

 

「落ち着いて、まだ次の作戦があるからー」

 

日野下さんがそう言うと、るーちゃんが突っ込んできた。

 

「て、ていうか!なんなんですかね、これは…」

 

「ほら、きょう一日しかチャンスがなかったから、手当たり次第に試してみようと思って。瑠璃乃ちゃんがスクールアイドルクラブでも居心地よく過ごせるように!いろんなアイディア考えてきたから、期待してて」

 

「え、ええー…?なんで、そこまで」

 

「だって、ひとりで考えてうまくいかなくっても、みんなで考えたらもしかしたら、抜け道とかあるかもしれないじゃん!」

 

それはそうだけども。

 

「ボクたちも、そうだったもんね」

 

「…そうね、その通りだわ」

 

先輩達も色々と苦労があったんだな…

 

「瑠璃乃ちゃんも辞めずに済んで、バッテリーが切れなかったり、あるいはバッテリーが切れても気にしなくてもいいような、そういうの!ね、もっとあたしたちに、瑠璃乃ちゃんのこと、教えて」

 

日野下さんがるーちゃんにそう言うと、るーちゃんは過去の話をし始めた。

 

「…いつでも、気になっちゃうんだ。グループで、誰かつまんなそうにしてる子はいないかな、疲れたりしてないかな、って。もしそういう子がいたら、ルリがぜったい楽しませてやるんだぞー、って思ってた」

 

「そんなことを続けていたら、瑠璃乃さんのほうが…」

 

村野さんの言う通り、そんなことを続けていれば疲れてくる。

特にるーちゃんになると、人よりも疲れやすいし…

 

「うん…ルリのほうが先に、へたっちゃうよね。でも、ルリにはあお君が居て、なんとかなってたんだ。でも知り合い以外になると、充電切れになっちゃうとどうしようもなくて…」

 

「瑠璃乃ちゃん!」

 

るーちゃんが段々と落ち込んでいきそうになった時、日野下さんが声をあげた。

 

「はいっ!花帆ちゃん、どうしたの!?」

 

「あたし、昨日までは瑠璃乃ちゃんのこと、ぜんぜん知らなかった。だから、いっぱい新しく知れて、嬉しい」

 

「そ、それは、でもでも、今から知ったって、もう手遅れっていうか。ルリ…昨日、花帆ちゃんに嫌なこと、いっぱい言っちゃったし…」

 

るーちゃん…

 

「あたしは、そんなことないと思う。楽しそうって感じたから、スクールアイドルやってみようって、来てくれたんだよね。だったら、続けられる方法、一緒に考えようよ!」

 

日野下さん…

 

「…で、でも」

 

「あたしね!もうちょっとで学校辞めるところだったんだ!」

 

あったねそんな事も

 

「えっ?なんで!?」

 

「この学校じゃ、あたしの夢が叶えられないって思ったから。でも大丈夫だった。大丈夫になったの!」

 

「えっと」

 

「そういうことでしたら、わたしももう少しで部活を辞めるところでした。今は、フィギュアとスクールアイドルの両立を、頑張っています」

 

「先輩達なんて、つい最近まで半年くらいずっと喧嘩してたんだよ!」

 

「喧嘩ではありません」

 

喧嘩って…勘違いから仲違いとかじゃないの…?それこそ、僕が勘違いしてたみたいに…

 

「こずのステージ、すっごくかっこよかったもんね」

 

「あなたそれ一生それ言うつもり?」

 

「…どうして」

 

「え?」

 

「さっきから聞いてたら、やっぱりみんなの個性えぐくて、でもおんなじ方向を向いて、スクールアイドルを続けられているのって、なんで!?どうやってるの!?今までは、ルリが頑張らなきゃだめだったのに…みんなはどうして、そんな事が出来るの!?」

 

るーちゃんは、クラブのみんなに聞いた。

 

「それはね」

 

「みんながスクールアイドルだから」

 

「スクールアイドル、だから…?」

 

スクールアイドルだから…か…良い事言うじゃん。

 

「うん!スクールアイドルはね、凄いんだよ。なんだっていいの、凄く自由なんだ。自分の為にやってもいいし、応援してくれる人のためでも、ラブライブ!優勝のためでも、楽しいからやっててもいいの。違うから、ときにはぶつかったり、喧嘩することしれないけど。でも、同じだから、お互いを認めて、一緒に手を取り合えるんだ。やりたいって気持ちがあれば、どんな個性だって受け入れられるのが、スクールアイドルなの!」

 

「瑠璃乃ちゃんはどう?スクールアイドル、やってみたくない?もしやってみたいんだったら、あたしたちみんな、もちろん協力するよ!だって、同じスクールアイドルが大好きな、仲間なんだもん!」

 

「ルリ、ルリは……やってみたい」

 

「バラバラなのに同じ方向を向いて、みんなで楽しい事が出来る、そんな蓮ノ空スクールアイドルクラブだから、憧れて、ここにやってきたから…ルリも、スクールアイドルを、やってみたい! カリフォルニアにいた頃から、ずっと見てたし!楽しそうだなあ、って!同じだけど、ぜんぜん違うみんなと一緒なら、ルリと同じだから、できるかもって思ったんだ。ルリにも出来るかなあ、スクールアイドル…」

 

「絶対大丈夫です!私にも出来るんですから」

 

「きっと出来るよ。みんながいるから」

 

「なりたいと思ったら、いつでもなれるのよ。スクールアイドルには」

 

「うん、ルリちゃんがスクールアイドルやってる所を見たいかな僕は」

 

「でも、人と一緒に居るとすぐ充電切れちゃうし、練習サボってサボってどっかいっちゃう失礼なミジンコだし…」

 

「でもでも、みんなと一緒にいるのも楽しいんでしょ?もう知ってるもん、瑠璃乃ちゃんのこと!」

 

「…ルリが居ても、迷惑じゃ、ない?」

 

「ぜんぜん!充電が切れた瑠璃乃ちゃんだって、個性だよ!お花畑には、色んなお花が咲いているんだから、きれいなんだもん!あたし、瑠璃乃ちゃんと一緒にスクールアイドルをやりたい!」

 

「…うんっ!ルリも!ありがとうね、花帆ちゃん、みんな…」

 

るーちゃんはみんなの言葉に感激を受けていた。

 

「で、まだ話はあるのよ」

 

そんな中、乙宗先輩が声を出してきた。

 

「瑠璃乃さんの事もあるし、音羽君?体験入部って事でもいいから、スクールアイドルクラブに入ってくれないかしら?」

 

「はいっ?」

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