クラブのみんなで海に駆け出し、練習までの時間の間、それぞれ砂浜だったり、海に入って遊んでいた。
「あお君!あたしの水着似合ってる?」
「うん!花帆ちゃんの水着可愛いし、似合ってる」
「やったー!褒められちゃった!」
海に出ると、花帆ちゃんが話しかけてきて、水着の感想を求められた。
すると
「さ、遊ぶのはそこまで。そろそろ練習を始めましょう」
『はーい!』
梢先輩に呼ばれて、集合する僕達一年生四人。
「きょうはどうするんですか?ライブの成功を目指すということは、二年生のお二方は瑠璃乃さんを重点的に特訓する、とか?」
さやかちゃんが梢先輩にそう聞くと、梢先輩は僕達とは違う方法を向いた。
「ん?あれって」
そこには僕にとっては見慣れた姿がそこにはあった。
「あーっ!めぐちゃん!」
「はっ」
るーちゃんに見つかって、そんな反応をするめぐちゃん。
最初から隠れるつもりなかったでしょ。
「花帆ちゃん、さやかちゃん、あお君!とぅーきゃーち!」
「りょーかいっ!」
「逃がしませんよ」
「めぐちゃん、覚悟ー!!」
るーちゃんの命令によって、三人かかりでめぐちゃんに襲いかかる僕達。
「う、うわーなんなのキミたちー!」
めぐちゃんは抵抗出来ずに、あっさりと捕まった。
「…まったく、私は上級生なんだぞー」
「めぐちゃん、どうしてこんなところにいるの!?」
「え?そ、それはー。せっかくの休みだし、海見に行こっかなーって思ったら、たまたま…みたいな?」
「えっ、偶然…!?」
めぐちゃんの言葉を真に受けるるーちゃん。
「るーちゃん…そんな訳ないよ」
「そうだよ!瑠璃乃ちゃん!嘘だよ、嘘!」
「あっ、そっか。そーだよね。めぐちゃんの言うことだから、ついつい信じちゃった…」
「るーちゃんらしいけど」
「瑠璃乃さんを騙して心が痛まないんですか、慈先輩」
さやかちゃん…めぐちゃんに対して当たり強くない。
「梢!なんかこの一年生ふたり、私に当たり強くない!?」
めぐちゃんも思っていたらしい。
「仕方ないと思うわ」
ばっさり言った。
「梢先輩、めぐちゃんをなんで呼んだんですか?」
「慈は私と綴理が呼んだの。瑠璃乃さんの練習を見てもらおうと思って。それにあなたも慈、瑠璃乃さんと一緒ならやりやすいかと思ってね」
「ちょ、ちょっと梢!私そんなの聞いてないよ!」
めぐちゃん…聞いてなかったのか。
「そうだったかしら」
「こずもたまにうっかりなところがあるからね」
あまりにもうっかり過ぎる。
報連相はしっかりとしてほしいんだけどなー
「慈センパイ、やってくれるんですか!?あんなに優しくなかったのに!」
「何したのめぐちゃん…」
僕がそう聞くと、めぐちゃんは『ぐっ』と言った。
心に槍でも刺さったのか
「でも仕方ないのよね、花帆さん。私はスリーズブーケで、綴理はDOLLCHESTRAがあるでしょう。どうしても手が足りなくて」
「それは仕方ないね。ほんとに仕方ない」
物凄いわざとらしく感じるのは僕だけ…?
「ぐぬぬ、おまえらだましたなー…」
「どうかしら、慈」
「めぐちゃん…ルリのスクールアイドルのこと、教えてくれるの…?」
「…私、もうほとんど練習なんてしてないんだけど」
こっちもこっちでるーちゃんに相変わらず弱いなぁ…
「でも、スクールアイドルのことは、ずっと見てきたんでしょう」
「めぐちゃん」
「…わ、かったよ!どうなっても、知らないんだよ!」
めぐちゃんがそう言うと、るーちゃんがめぐちゃんに抱き着いた。
「わーい!めぐちゃん、大好き!」
「むむむ……」
「花帆さん、しかたありませんよ。何より、瑠璃乃さんが嬉しそうなんですから」
そして、それぞれのユニットに分かれて練習を始めた。