―――保健室で採寸を終えて急いで音楽室へ走って向かった。翔子部長が待ち構えていた。
翔子「もう…! 待機命令出したのにどこ行ってたの⁉」
梓咲「サンライズフェスティバルの衣装を作っていただくために保健室で採寸していました。」
翔子「……あっ⁉」
幹部の他のおふたりと同じようなリアクションをした。意外と似た者同士なのかもしれない。遅れて桃花先輩と南先輩がやってくる。
翔子「それで…どうなの⁉ 間に合いそう⁉」
桃花「間に合うと思う…たぶん⁉」
南「無理言って急ぐように頼んだから大丈夫だと思う…たぶん⁉」
梓咲「本日は何をすればよろしいでしょうか。翔子部長。」
翔子「パートリーダーに集まってもらったからみんなの前で思いっきり演奏して。それから正式に各パート演奏するところ決めるから。」
梓咲「かしこまりました。」
音楽室に入り一礼して
梓咲「失礼します。よろしくお願いします。」
と挨拶した。皆さんの正面に立つ。姿勢を正して構える。
梓咲「では…行きます。」
ゴチャゴチャ考えずに思うが儘に吹いた。細かいところは全力で指を動かして音をはっきり伝える。最後にゆっくりと…でも指の動きは最大にして吹き終える。
翔子「全体的にエレキギターの早弾きの部分は佐々木くんでも無理そうだね。そうでしょ?」
梓咲「はい、可能な限り指を最大に加速させても再現は今の俺には無理そうです。」
翔子「まあここは他のパートでフォローするから心配しないでいいよ。指が攣ったりしたら大変だよ。無理しないでね。」
梓咲「かしこまりました。」
翔子「それでは各パート、フォローよろしく! 佐々木くんの演奏に負けないように!」
「「「「「はい‼」」」」」
各パートリーダーの皆さんは音楽室を出ていった。
翔子「それじゃあ佐々木くんはゴメハの練習しながら演奏の練習もしようか。昼錬でやってる校舎裏に行こう。」
梓咲「はい!」
校舎裏へ向かう。そこで練習を続けた。
翔子「うーん…少し歩くの早いかな。焦らず速度を落としてみて。」
言われた通りにする。
翔子「そうそう、その調子。それを忘れずに続けてみよう。」
体が覚えるまで繰り返す。
翔子「それじゃお疲れ様。居残り練習する?」
梓咲「もしかしてもう部活の時間終わりましたか?」
翔子「うん、見て。」
腕時計を見せられる。6時を過ぎていた。
梓咲「……本当ですね。居残り練習させてください。」
翔子「わかった。7時くらいになったら呼びに行くから好きなだけ練習して。」
梓咲「ありがとうございます。お疲れ様です。」
一礼して練習を続ける。部長に指摘された通りの速度を維持する。演奏は無心で吹いた、思いっきり。指が勝手に動くまで続けた。腰に衝撃、目を向ける。翔子部長だった。
翔子「桃花と南の言った通りだったね⁉ 何回呼んでも気づかないんだもん⁉ 集中するのはいいけどもっとリラックスした方がいいよ⁉」
梓咲「はい、かしこまりました。すぐに楽器室へ戻ります。」
部長と一緒に楽器室へ戻り楽器ケースをしまう。
梓咲「翔子部長、お疲れ様でした。」
翔子「佐々木くんこそお疲れ様。それじゃあまた明日ね。」
梓咲「はい、お先に失礼します。」
一礼して立ち去る。廊下の先…桃花先輩と南先輩が立っていた。
梓咲「おふたりもお疲れ様でした。」
桃花「何か足りなくない? 南?」
南「そうだね、桃花。」
梓咲「……あっ⁉ 桃花先輩、南先輩、お疲れ様でした。」
「「よろしい。」」
幹部御二方と並んで帰る。
桃花「佐々木は疲れてないの?」
梓咲「全然ですね。本当に疲れるのはこれからです。」
南「無理しないようにね。」
梓咲「頭と体がフラフラになるまで追い込まないと眠れるか不安なので多少は無理します。ご容赦ください。」
桃花「そっか…。どうすればいいんだろうね…。」
梓咲「もう眠り方なんてすっかり忘れてどうしようもないですよ。限界まで運動して食事して薬飲んで布団に入るだけですね。」
南「そうなんだ…。」
正門を過ぎる。
梓咲「それでは失礼します! 桃花先輩! 南先輩! お疲れさまでした!」
桃花「また明日ね!」
南「また明日!」
梓咲「はい! また明日お会いしましょう! 失礼します!」
走って帰る。
桃花「『もう眠り方なんてすっかり忘れてどうしようもない』って…⁉ 私…⁉ 涙出そう…⁉」
南「私も…⁉ そんなこと考えたことも無かった…⁉ 人間として当然の事を出来ない苦しみを理解してあげられなくて…悔しくて…悲しい…⁉ 私は佐々木の心の支えになりたい…⁉」
翌日、今日は土曜日だ。午前中だけ授業がある。どんな部活になるのか楽しみだった。いつも通りに朝練をこなして授業も済ませて音楽室に向かう。黒板に『グラウンドに集合‼』と一枚だけ貼り紙があった。楽器ケースを持って走ってグラウンドに向かう。皆さんも集合している。
翔子「今日はサンフェスに向けて本格的に練習します! 各自、フォーメーションとインターバルの確認はきちんとするように!」
「「「「「はい‼」」」」」
翔子「佐々木くんはこっち来て。」
梓咲「はい!」
指示に従う。先頭に立つ南先輩の後ろに等間隔で立つように言われた。
翔子「南、1回笛吹いて。」
南先輩が始まりの合図のようなリズムで笛を吹く。
翔子「この後にワンテンポ置いてから吹き始めて、それで南が歩き出したらほぼ同時に足を合わせてゴメハで歩くように。わかった?」
梓咲「はい。」
並ぶ。南先輩の笛が鳴る。ワンテンポ置いて吹く。南先輩の足を視界に入れながら正面を向く。左足が動いた。瞬時に反応して踏み出す。南先輩と足を合わせる。演奏にも力を入れる。南先輩が振り返って両手を振る。『ストップ』のサインだろうか。止まって演奏も止める。
南「いいね、今のは『止まれ!』のサインだからね。はいやり直し。位置について。」
梓咲「俺は今ので良かったのでしょうか?」
南「翔子が何も言ってないならいいんじゃない? いい音だったよ。」
梓咲「かしこまりました。ありがとうございます。」
小走りで位置に着く。南先輩とのタイミングも掴めて来た。吹く時も足を踏み出すのも感覚で分かる。繰り返しストップがかかる。桃花先輩の叱責が飛ぶ。途中から南先輩が全体を見渡せる離れた位置に移動しメガホンを持って注意するようになる。通しで吹き切った時には夕方になっていた。
南「ようやく形になりました!1年生の皆さんはさっきのを忘れないように!」
「「「「「はい‼」」」」」
翔子「居残り練習したい人は各自報告するように!」
「「「「「はい‼」」」」」
翔子部長に駆け寄った。
梓咲「翔子部長、居残り練習します。よろしいでしょうか。」
翔子「いいよ。頑張ってね。」
梓咲「かしこまりました。」
走って練習の時と同じ位置につく。南先輩の笛の音をイメージする。ここというタイミングで吹く。吹き始めて数秒というタイミングで踏み出す。吹きながらグラウンドを何周もする。視界に
ジャンプしながら両手を大きく振る女子ふたりが映る。あれは…桃花先輩と南先輩だ。
「「おーい! もう時間だよ‼」」
ポケットに入れておいた安物の時計を見る。7時を過ぎていた。
梓咲「今戻ります⁉」
急いで戻る。楽器ケースにしまい楽器室に元に戻した。楽器室を出て廊下を歩く。
「「お疲れ様。」」
梓咲「お疲れ様でした。桃花先輩、南先輩。俺の音や動きはどうでしたか?」
桃花「外でもいい音が響いてたよ! 初心者のド素人とは思えない動きだったよ! ね、南?」
南「注意するところが見当たらなかったよ。本当にいい音だった。サンフェスが楽しみだよ。」
梓咲「恐縮です。ありがとうございます。」
桃花「事実を言っただけだよ! ね、南?」
南「桃花の言う通りだよ。自信を持って…リラックスしていいんだよ…。」
梓咲「先輩の御手を煩わせないように精進いたします。」
桃花「ふふっ⁉ 佐々木って高校1年生らしくないよね⁉」
南「そうだよ。今の『先輩の御手を煩わせないように精進いたします』なんて言葉は見た目から言っても修行中のお坊さんみたいだったよ。」
桃花「そうそう⁉ やっぱり佐々木は天然だよ⁉ あーおかしい⁉ 本当に高校1年生⁉」
梓咲「本当ですよ。失礼のないよう丁寧に接しようと思ったらこういう言葉遣いになりました。」
南「でも佐々木のそういう所はいいと思うよ。大事にされてるんだなって思った。」
梓咲「それは大事ですよ。副部長にドラムメジャーで…こうやって毎日見送ってくださるんですから俺だって嬉しいです。後輩想いの先輩を持てて…本当に嬉しくて…元気にもなりますよ。」
桃花「そう…良かった! 佐々木の力になれて!」
南「私も嬉しい…! こんなに先輩想いの後輩を持てて嬉しい…!」
正門を過ぎる。
梓咲「それでは失礼します! 桃花先輩! 南先輩! お疲れさまでした!」
桃花「また明日ね!」
南「また明日!」
梓咲「はい! また明日お会いしましょう! 失礼します!」
桃花「私…⁉ 嬉しい…⁉ 佐々木に『大事ですよ』って言われて…⁉ 『見送ってくれて嬉しい』って言われて…⁉」
南「私も…嬉しい…⁉ 『後輩想いの先輩を持てて』って言われて…⁉ 涙が止まらない…⁉」
それから来る日も来る日もサンフェスに備えて練習が学校の至るところで行われた。俺専用の衣装も出来上がってホッとした。俺はひたすら俺の出来ることを練習した。
そして5月第1週の日曜日、本番を迎えた。2台の長距離用バスが並ぶ集合場所に集まった。
梓咲「おはようございます。翔子部長、桃花先輩、南先輩。」
「「「おはよう。」」」
翔子「きちんと眠れた?」
梓咲「はい、いつも通りに目が覚めました。」
桃花「良かった…。」
南「本当だね。」
それから1年生が乗るバスへ乗ろうとしたが、南先輩に手を引かれるがまま先輩方の乗るバスに乗せられた。先輩方に挨拶しながら空いている席に座らされた。隣に当然のように南先輩が座る。
南「緊張してない?」
梓咲「南先輩が隣に座って緊張してきました。」
南「どうして?」
梓咲「だって…とっても綺麗でスタイルも良くて気配り上手でドラムメジャーとしても凄くて俺なんかにも優しくしてくれる…そんな凄い先輩が隣にいて緊張しますよ。」
南「そ、そうなんだ…佐々木にそう言ってもらえると…嬉しい…。」
どうしよう、何を話せばいいのかわからない。
南「それより…演奏の方はどう?」
南先輩に顔を近づけ小声で囁く。いい匂いがする。ドキドキするが伝えようと思った。
梓咲「誰にも言わないって約束出来ますか?」
南「う、うん…。」
梓咲「『俺がやるに決まってんだろう』『俺がこの曲を1番上手く吹ける』そんな感じです。」
南先輩が笑顔になる。見惚れる。
南「そうそう! その調子! やっと佐々木も自信ついたね!」
梓咲「大好きな曲ですし誰よりも練習したって自負はあります。」
南「そうだね…何度も何度も佐々木の演奏聴いて思ったよ。『この曲本当に好きなんだな』って。」
梓咲「今日をきっかけにこの曲を知る人が増えると良いなって思っています。」
南「今日をきっかけに佐々木梓咲っていう凄い奏者がいるって知る人が増えるといいなって思うよ。」
梓咲「お褒めのお言葉として受け取らせていただきます。」
南「うん、受け取って。」
それ以降言葉は交わさなかった。必要はなかった。会場に着く。南先輩に手を引かれてバスを降りる。
桃花「南ばっかりズルいわよ⁉ 佐々木を独り占めして⁉」
南「早い者勝ちだよ。ね、佐々木。」
南先輩の笑顔、見惚れてしまう。
梓咲「は、はい…。そうですね。」
桃花「ふーん、早い者勝ちね。わかった。」
その後、念入りにチューニングをして整列する。アナウンスで立華の名が呼ばれる。南先輩の笛が鳴る。吹くタイミング良し。踏み出すタイミング良し。音量良し。歩幅良し。南先輩に付かず離れずの距離で思うが儘に吹きまくった。俺の演奏が終わる。立華のマーチングが終わる。大歓声が沸き起こる。何が何だかわからなかった。
翔子「集合!」
部長の元に集まる。
翔子「今年のサンフェスも大成功に終わりました! 皆さんお疲れさまでした! それでは各自帰り支度をしてバスに乗ってください!」
「「「「「はい‼」」」」」
と同時に先輩方を含めた部員の皆さんが俺の元に集まる。
「凄かったよ⁉ 佐々木くん⁉」
「本当⁉ お客さんの盛り上がりも凄かった⁉」
「最後の方、『ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!』って叫んでたもんね⁉」
リアクションする前に誰かに手を引かれる。そのまま走る。目を向ける。桃花先輩だった。彼女に並ぶ形で走る。
桃花「早く楽器しまって⁉ バッグ持って⁉」
言われた通りに素早く楽器ケースにしまい、バッグを持つ。先輩と手を繋ぎバスに向かって走る。
南「あっ⁉ 桃花⁉」
桃花「へへーん! 早い者勝ちだもーん!」
バスに乗り込み桃花先輩と隣同士で座る。手は繋いだままだった。急いで放そうとしたがギュッと先輩に手を握られる。
桃花「佐々木の手、温かいね。もっとこのままでいさせて…。」
梓咲「は、はい…。」
ドキドキする。ちらりと先輩の横顔を見る。頬を赤く染めて綺麗で可愛らしい。見惚れてしまう。
桃花「ねえ…会場に向かう時、南と小声で何話してたの?」
梓咲「サンフェスへの意気込みを聞かれたので誰にも言わないって約束出来ますか? と伝えました。」
桃花「それで?」
梓咲「『俺がやるに決まってんだろう』『俺がこの曲を1番上手く吹ける』そんな感じです。と伝えました。」
桃花「なぁーんだ⁉ そっか⁉ 佐々木もようやく自信がついたんだね⁉」
梓咲「南先輩も同じように仰っていました。大好きな曲ですし誰よりも練習したって自負はあります。とも伝えました。」
桃花「そうだよ…佐々木は誰よりも頑張ったよ…。私が経験した3回のサンフェスで1番盛り上がったと思う。あの歓声はみんなの言う通り物凄かった。熊田先生も同じ事言うと思うよ…。」
梓咲「そうなんですか?」
桃花「うん…佐々木が吹き終えた後の大歓声は聞こえた?」
梓咲「はい、あの時だけはハッキリ聞こえました。何が何だかわかりませんでした。」
桃花「ふふっ佐々木らしいね。あんなの初めてだよ。たったひとりの…吹奏楽始めたばかりの1年生の力でこんなに変わるんだってビックリした…。」
梓咲「俺の演奏に合わせてくださった皆さまのお陰ですよ。」
桃花「相変わらずだね…。佐々木は好きな人、いないの?」
梓咲「うーん…この人綺麗だな、可愛らしいなって思うことはありますけどそれが恋愛感情なのかと聞かれると答えに困ってしまいますね。なんせ彼女のひとりも出来なかった根性無しなので。」
桃花「根性無しなんかじゃないよ…。誰よりも頑張った佐々木を見て思った。もっと早く佐々木に会いたかったって…。それで…私の事どう思う…?」
梓咲「……とっても綺麗でスタイルも良くて気配り上手で立派な副部長で凄い先輩だと思います。ちなみに南先輩にも同じような事を伝えました。」
桃花「南と私、どっちが魅力的…?」
耳元で囁かれる。吐息が色っぽい。いい匂いがする。思考が麻痺しそうになる。究極の二択を迫られている気がする。返答に戸惑っていると
「桃花⁉ 何やってるの⁉」
南先輩の叫び声。繋いでいた手もパッと離れて顔も素早く離れた。心の中で南先輩に感謝した。
桃花「別に、何も。早い者勝ちよ早い者勝ち。ね、佐々木?」
桃花先輩の笑顔、見惚れてしまう。
梓咲「はい…。」
南「それにしては距離が近かったよね? 何もってことはないでしょ?」
桃花「南だって佐々木と小声で話してた時、距離近かったじゃない。何してたのかな?」
南「あ、あれは…⁉ ドラムメジャーとして勇気づけただけよ…⁉」
桃花「人に言えないことしたんだ⁉ 南ったらいやらしいんだね⁉」
南「そんなことしてない⁉ 佐々木⁉ 桃花に言ってやって⁉」
桃花「『俺がやるに決まってんだろう』『俺がこの曲を1番上手く吹ける』佐々木は言ってくれたよ。」
南「なっ⁉」
梓咲「すみま―――。」
「「ストップ‼」」
桃花「佐々木が謝ることなんて何もないよ。大体南が独り占めしてたんだから私だって同じ思いしてもいいじゃない。」
南「……それもそうね。でもバスから降りたら離れなさいよ。」
桃花「いいわよ。でも早い者勝ちだからね。ね、佐々木?」
眩しい笑顔を俺に向けながら再び手を繋いで南先輩に見せびらかす。
南「なっ⁉ 卑怯よ⁉ 私だって手を繋いだことないのに⁉」
桃花「はいはい早い者勝ち早い者勝ち。」
南「ぐっ⁉ ううううう⁉ ふぅ…まあいいわ。時間はまだたくさんあるもの。ね、佐々木?」
桃花先輩とは異なる雰囲気の眩しい笑顔を俺に見せてくれる。見惚れる。それから通路を挟んで桃花先輩の隣の席に座った。
南「あ、そういえば佐々木、この前の体力テストどうだったの?」
梓咲「ええと…記録係の方が『おおおスゲー⁉ 10点満点⁉ 評価A⁉』って叫んでましたからそういうことだと思います。」
南「そう、流石――――。」
桃花「さっすが佐々木⁉ 凄いわね⁉ 自慢の後輩よ⁉」
満面の笑みで桃花先輩が抱き着いてくる。抱きしめようと思ったが南先輩の視線が突き刺さり手が止まる。相変わらずいい匂いがする。そろそろ下半身がマズいことになりそうだ。他の先輩方が揃って乗りこんで来て素早く桃花先輩は離れる。
梓咲「あの…桃花先輩? 俺の症状を気に掛けてくださるようでしたら、俺は大丈夫ですよ?」
南「そうね、病人扱い――――。」
桃花「もちろん佐々木のことは他の1年生と同じように見てるよ? 病人扱いなんてしないよ?」
梓咲「はい、ありがとうございます!」
桃花「ふふっ、どういたしまして!」
南「……チッ。」
早く着いてほしい、そう祈った。