人間界の猛獣では、グルメ細胞が進化しなくなったところで、グルメ界の様々な環境に適応できるように修行をしてみることにした俺は、まずは低温や低酸素に適応する為にベシタブルスカイへと向かい、積乱雲の中を突っ切って、グルメ細胞を環境に適応させていった。
到着したベシタブルスカイで、各種野菜を食べてから地上に戻り、今度は重力に適応する為にヘビーホールへと向かう。
ヘビーホールを下へ下へと降りていく度に強くなっていく重力に、身体を慣らしていきながら進み、時おり発見した食材で栄養を補給しながらヘビーホールを降りていき、通常の数倍以上の重力があるヘビーホールの環境に身体を適応させていく。
最下層まで降りたヘビーホールで、しばらく過ごして、完全に重力に身体を適応させることができてからヘビーホールを立ち去り、高温の環境に適応する為にデザートラビリンスまで向かってみたが、90度にもなる砂漠であるデザートラビリンスの気温にも適応した身体。
グルメピラミッドにまで向かうことはなく、あくまで高温に身体を適応させる為だけに向かったデザートラビリンス。
砂漠の猛獣達を狩り、血の1滴まで貴重な水分として飲み干して身体に吸収させた俺は、デザートラビリンスの気温にも身体を適応させることに成功した。
トリコの主人公の修行をなぞるように、段階を踏んで修行を積み重ねていく俺は、毎分1兆リットルの水が落ちるデスフォールという滝を攻略できるか試してみることに決める。
グル樹とも言われる頑丈な木を用いて作成したイカダへと乗り込んで、別名処刑の滝とも呼ばれるデスフォールへと突入していった俺。
凄まじい量の水が落ちてくるデスフォールへと、拳を叩き込み、1㎞の厚みがある滝の水を一気に貫通させて、空が見られるような状態にしていき、拳の連打を滝に打ち込みながら進んでいったデスフォールの内側。
順調に滝を進み、デスフォールの内部にある洞窟へと到着したが、ある程度の実力がある俺では、自分よりも強い相手に出会うと即座に死亡して味が落ちるサンサングラミーという食材を捕獲することはできないので、サンサングラミーの捕獲を試みることはない。
攻略が終わったデスフォールの滝から抜け出して、とりあえず様々な環境への適応が終わった俺は、他者から教わることなく食義が覚えられるかを試してみることにした。
食への感謝、無駄のないフォームの動き、それらを身に付ける為に生活していく日々を過ごす。
野生の猛獣にも食義と似たような奥義を身に付けた存在が居ることは確かなようで、それらを発見し、観察していきながら、見て学んでいった俺は、食義を少しずつ身に付けていくことに成功し、野生の猛獣から学ぶ毎日。
食義と言えるものを身に付けることができた俺は、奥義である食没を覚える為に、飲まず食わずでしばらく過ごし、空腹が限界に到達した頃に、ようやく食に没頭するという感覚を掴むことができた。
食べる前や食べている最中だけではなく、体内に入った食材の動向をも敬い感謝していき、血肉になった後も感謝し続けるということが食に没頭することだ。
食没にて体内に吸収した食材は、今度は食材の方が食べてくれたものに感謝し、ありったけの栄養を身体に注いでくれる。
他者から指導されることなく食没まで覚えることに成功した俺は、喰った分だけ食料をエネルギーとして充電することが可能になり、大量に食材を食べて充電したなら、しばらく何も食べなくても生きていけるようになっていた。
ある日導かれるように進んだ場所から、食林寺の裏に存在するバブルウェイという泡の道に到達した俺。
しっかりと食没を身に付けていたので、バブルウェイに足を踏み入れると同時に現れた寺宝シャボンフルーツを食べることに成功したが、噛むたびにホロホロと砕けながらシュワッとした炭酸があふれ出てくる蜜のように甘いシャンパンゼリーに近い味わいなシャボンフルーツ。
「最高だ!」
人間界で食べた食材の中で1番美味かったシャボンフルーツという食材。
俺のグルメ細胞のレベルを上げてくれる食材であったシャボンフルーツに感謝し、たっぷりとある寺宝シャボンフルーツを食べていった俺の髪が、シャボンフルーツの栄養で、とんでもなく伸びたりもした。
バブルウェイを立ち去ってから愛用のナイフで、伸びた髪を散髪し、髪型を元に戻した俺は、グルメ界に通じる場所にまで向かうことに決める。
ザーベル島にある命の滝壺へと移動し、グルメ界に通じる道を降りていく最中、ブレスドラゴンという猛獣が連続で放ってきた砲弾のようなブレスを、構えたナイフを振るって放つ飛ぶ斬撃で両断して迎撃。
首を大きく仰け反らせて此方の飛ぶ斬撃を必死に避けていたブレスドラゴンが遠目に見えたが、此方は殺すつもりはなかったんで、軽い威嚇程度で済ませ、追撃をすることはない。
此方の飛ぶ斬撃に怯えていたブレスドラゴンが攻撃してくることが無くなって、無傷で到着したアングラの森は、地上よりも地球の核に近い為、重力がより強く作用していたが、数倍程度の重力には適応しているので、問題なく動けた俺は猛獣を探してみた。
阿修羅のような顔を持つ阿修羅タイガーと遭遇した俺は、早速阿修羅タイガーを解体して食べてみる。
人間界の猛獣よりも美味であった阿修羅タイガーは、流石はグルメ界の食材といったところだが、此処はグルメ界の入り口に過ぎないアングラの森。
入り口を通ってグルメ界に本格的に入れば、更に美味な食材となる猛獣とも出会えるだろう。
だが、今はアングラの森で喰えそうな猛獣や食材を喰って、グルメ細胞を進化させられるか試しておくのが良さそうだ。
さて、まずはハム貝でも探してみるとするかな。
食運に導かれる形でシャボンフルーツが食べられる場所に向かうことになった主人公になりました