9番ピッチャー そこのおまえ   作:Potoooooooo

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短期決戦の魔物

 今季、シアトルは第2シードでポストシーズンに進出した。そのため、ディビジョンシリーズからの登場となった。

 対戦相手は、第6シードから勝ち上がってきたボストンであった。爆発力のある打線を武器に、ワイルドカードシリーズで第3シードの中地区王者デトロイトを撃破し、駒を進めてきた。

 

 シアトルで開幕した第1戦を任されたのはエースのカラバヨだった。彼が強打のボストン打線を6回2失点で抑えると、打線も5点の援護をし、7回以降をリリーフが守りきって、まずはシアトルが先勝した。

 

 真英は続く第2戦にマウンドに上がった。この試合は、ボストンがワイルドカード初戦に先発させたエースを持ってきたため、息の詰まる投手戦となった。

 初回、真英は先頭打者にいきなりセンター前ヒットを許した。続く打者には粘られた末に、フルカウントから僅かに外れたストレートを見送られ、四球を与える。無死1、2塁のピンチ。ボストン打線は前日の敗戦を引きずる様子もなく、初回から真英へ球数を投げさせ、失投を待っているようだった。

 

 しかし真英は慌てない。続く三番打者には、チェンジアップでゴロを打たせた。打球は一、二塁間の深いところへ転がり、二塁手のワンが追いついたときには、身体が一塁側へ大きく流れていた。1塁に送球するには、難しい体勢になる。しかしワンは、捕球した勢いのまま身体を鋭く反転させると、宙へ浮くようにして二塁へ送球した。ボールはベースカバーに入った柏田のグラブへ収まり、まず一つ。柏田も間髪を入れず一塁へ転送し、併殺が完成した。

 

 初回から飛び出した二遊間の好守に、スタジアムが大きく沸いた。

 

 二死三塁となったあと、真英はファンの声援に後押しされるように、次打者をカットボールで三振に仕留めた。初回の危機を切り抜けると、真英はそこから尻上がりに調子を上げていった。ボストン打線はさらにギアの上がった真英を攻略できず、スコアボードには0が並んでいく。

 

 一方、シアトル打線もボストンのエースを攻略できない。7回を終えても、試合は動かなかった。そして8回、真英はこの日最大のピンチを迎えた。一死からサード強襲の内野安打で出塁を許すと、次打者にはファースト後方へのポテンヒットを決められた。連打を浴び、一死一、三塁。

 

 ローズが一旦間合いを取るためにマウンドに来たが、それだけだった。バッテリーもベンチも、慌てることはなかった。それどころか、スイッチが入ったかのように真英の投球は力強さを増した。

 

 せめて外野フライを打ち上げようというバッターの打ち気を嘲笑うかのように、内角のカットボール2球で追い込んだ。そして高めにストレート。浮き上がるかのような軌道を描くボールに、バットは空を切った。二死となり、続く打者のとき、真英は一塁走者に違和感を覚えた。

 

 ――何か仕掛けてくる。

 

 考えられるのは、一塁走者が飛び出し、挟まれた隙に三塁走者がホームを陥れるダブルスチールだ。

 

 真英は間を取り、そのまま一塁に牽制した。完全に虚を突かれた走者は戻ることすらできず、一塁手が送球を受け、そのままタッチした。

 

 スタジアムが大きく沸く。真英は、1点をもぎ取りに行こうとする相手の狙いを見切り、牽制でピンチを切り抜けた。

 

 その後は両者無得点のまま、試合は延長に突入した。最後は、10回裏に柏田がサヨナラホームランを打って試合を決めた。真英は9回を投げて、10回のマウンドはリリーフに託したため、勝敗つかずであった。

 

 これでシアトルが2連勝。あと1つでリーグチャンピオンシップシリーズに進むことができる。そして敵地で行われる第3戦の先発は、今季大ブレイクのローマック。ファンは勝利を疑わなかった。――しかし、ローマックは短期決戦の洗礼を浴びることになる。

 

 ここまでカラバヨ、真英の前に沈黙していたボストン打線が爆発したのだ。ローマックの100マイルのストレートをファウルで粘り、変化球を見極め、四球でランナーを貯めてから、甘くなったスプリットを仕留めた。ローマックは3回持たず、5失点でKOされた。その後、投入されたリリーフ陣がそれ以上傷口を広げることは許さなかったが、打線も反撃及ばず、4対5で敗れている。

 

 この時点では、まだシアトルには分があった。第4戦ではマコネルがスターターとして5回3失点と最低限試合を作った。打線も7回までに5点を挙げ、あとはリリーフが守るだけだったが、9回に登板したクルーズが大誤算だった。コントロールが定まらず、連続四球を出すと、最後はサヨナラ3ランを浴びてしまう。

 

 これでシリーズは2-2のタイとなったが、監督であるグリフィンには勝算があった。移動日を挟んだ第5戦に、カラバヨではなく真英を中4日で先発させたのである。その一方で、ボストンはオープナーを採用した。初回だけリリーフ投手に任せ、2回からは第2戦で真英と投げ合ったエースを投入する策に出た。

 

 この試合も熱戦となった。真英は立ち上がりに1点を失ったものの、その後はボストン打線を抑えてスコアボードに0を並べた。打線も伏兵ワンの一発で同点とするも、ボストン投手陣の前に決め手が欠けた。真英は9回を投げ切ったものの、その裏でもシアトルは相手クローザーの気迫の前にサヨナラのチャンスを活かせない。

 

 そして延長10回、グリフィンはクルーズを汚名返上のマウンドに送り出した。雪辱に燃えるクルーズは、豪速球を投げ込み、あっさりと2アウトを取った。しかし、3人目の打者に投じたストレートが甘く入った。打球は高々と上がり、そのままスタンドへ消えていく。スタンドのファンは頭を抱え、クルーズは呆然とマウンドで立ち尽くした。

 

 ボストンが1点リードしたその裏、シアトルの攻撃の前に立ちはだかったのは、9回から登板しているボストンのクローザーだった。

 

 シアトル打線は、彼の前になすすべなく沈黙し、三者凡退で抑えられ、ポストシーズン敗退が決まった。真英は、それをベンチからじっと眺めていた。

 

 本拠地のファンの前で、敵チームの歓喜の瞬間を見ることほど、心が痛い瞬間はない。しかし真英は、顔を下げなかった。それは、他の選手たちも同じだった。監督のグリフィンは言った。

 

「目を逸らすな。よく見ておけ。来年は、あそこにいるのは俺たちだ」

 

 その後、リーグ優勝決定戦に進んだボストンは、その勢いのままにリーグ最高勝率を誇ったタンパベイを4連勝で退け、ワールドシリーズに進出した。

 

 しかし、そんなボストンの快進撃も、ナ・リーグ王者ロサンゼルスの前で止まってしまう。ロサンゼルスがワールドシリーズを制し、二年連続の世界一に輝いたのである。

 

 真英は今年も、その光景をテレビ越しに見ていた。ディビジョンシリーズでは2試合に先発し、そのどちらも9回まで投げ、勝ち負けはつかず、チームは次のラウンドに進めなかった。しかしだからといって、敗退を引きずっているわけでもない。小春と、生まれたばかりの息子と一緒にシアトルの自宅で過ごしているうちに、自然と来年こそは、という気持ちになっていた。

 

「お疲れさま。年末年始はどうする?」

「ジョンにクリスマスにこっち来ないかって誘われてるんだよね。その後、実家に帰ろうかな」

「ウッドさん?」

「うん。なんかカンザスに農場持ってるんだって。すっごい広いやつ」

 

 今季もカンザスシティでプレーしていたウッドは、シーズン終了後に現役引退を表明していた。

 

「へぇ、そうなの。実家?」

「わかんない。あ、奥さんの実家って言ってたかな……」

 

 12月、カンザス州にあるウッドの自宅を訪れた真英たちは、彼の言う『広い農場』が、自宅から見渡してもどこまでが敷地なのか分からないほどの代物だったことを知る。牛が放牧され、いくつもの納屋が建ち、その脇には大型の農機具が並んでいた。

 真英が想像していた『すっごい広いやつ』より、だいぶ広かった。どでかい母屋が2つ立ち並び、その1つがウッドの自宅であった。

 

「オマエサーン! ヨウコソー!」

 

 ウッドの家族や友人、同じように招かれた野球選手や球団スタッフに交じって、真英たち一家は賑やかなクリスマスを過ごすのだった。

 

 


 

ポストシーズンのそこのおまえを振り返る

 

[名無しの代走]

ワールドシリーズも終わって落ち着いてきたし話そうや

 

[名無しの代走]

クルーズがわるいよークルーズがー

 

[名無しの代走]

野手も反省するところはあると思う

 

[名無しの代走]

クル川ーズ児wwwwwwww

 

[名無しの代走]

あの時はクルーズ打たれて大荒れだったけど今振り返るとボストンが凄すぎたわ

 

[名無しの代走]

ロマンゴ炎上が痛かったね

 

[名無しの代走]

クルーズスレになってるじゃねーか!

 

[名無しの代走]

PSのそこのおまえさん、何かがおかしい

2試合 18回 防御率0.50

 

[名無しの代走]

>2試合 18回 防御率0.50

バケモン

 

[名無しの代走]

モンスター・・・

 

[名無しの代走]

そこのおまえ「どうすりゃいいんだ・・・」

 

[名無しの代走]

いっしょや!投げても!

 

[名無しの代走]

去年から登板試合全部9回投げてるぞこいつ

 

[名無しの代走]

>去年から登板試合全部9回投げてるぞこいつ

監督もおかしいよ・・・

 

[名無しの代走]

>>去年から登板試合全部9回投げてるぞこいつ

>監督もおかしいよ・・・

グリフィン「俺の時代はこれくらい投げてた」

 

[名無しの代走]

>グリフィン「俺の時代はこれくらい投げてた」

あんたの時代でもこんなやついないだろwwwww

 

[名無しの代走]

気力だけじゃ説明できんな

 

[名無しの代走]

そこのおまえのストレートは加速し続けているからな

 

[名無しの代走]

贔屓に欲しい

 

[名無しの代走]

これは詐欺契約言われますわ

 

[名無しの代走]

>これは詐欺契約言われますわ

実際には出来高あるからそこまで安くないんじゃね

 

[名無しの代走]

ぶっちゃけシアトルは今年逃がしたのかなり痛いな

カラバヨが来年も稼働する保証はないし

 

[名無しの代走]

おまえとローマックであと数年は戦えるやろ

センターラインもまだ衰える年齢じゃないし

 

[名無しの代走]

とりあえずドミンゲス柏田ローズの長期契約が残ってるうちにワールドシリーズ制覇しないと

 

[名無しの代走]

>とりあえずドミンゲス柏田ローズの長期契約が残ってるうちにワールドシリーズ制覇しないと

できますかね・・・?(ロサンゼルスの方を見ながら

 

[名無しの代走]

そもそもリーグ優勝すらしたことないんだからまずはそこからなんだよなぁ

 

[名無しの代走]

あのボストンが勝てないのちょっと絶望感ある

 

[名無しの代走]

まあ一回くらいはチャンスあるやろ

 

[名無しの代走]

オオニタサン「あと8回」

 

[名無しの代走]

>オオニタサン「あと8回」

ヒエッ

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