シーズンが終わると、シアトルは早くも次の数年を見据えて動き始めた。チームを一から作り直そうというわけではない。柏田、ドミンゲス、ローズといった野手の中心選手については、すでに複数年契約で囲い込みを済ませている。守備型の二塁手としてレギュラーに定着していたワン・イーシェンとも契約延長で合意し、センターラインの顔ぶれは当面変わらないことになった。
投手陣にも、長期契約を結んだ真英と、まだ若いローマックがいる。シアトルが手をつけたのは、その周囲だった。
まず動いたのがカラバヨである。
故障さえなければサイ・ヤング賞争いにも加われる右腕で、この年もシーズンを通して高いパフォーマンスを見せた。しかし、契約は残り一年。過去には長期離脱も経験しており、翌年のオフには大型契約を求めてFA市場へ出ることが予想されていた。
もちろん、もう一年エースとして投げてもらう選択肢もあった。だが、健康なシーズンを終え、FAまで一年を残した今なら、その価値をもっとも高く評価してくれる球団がある。シアトルはそう判断した。カラバヨは、先発投手を求めていた他球団へトレードされた。見返りにはメジャーで起用できる若手選手に加え、将来を期待される有望株が複数含まれていた。
さらに、打線の中軸を担ってきたデ・ラ・ロサも放出された。長打力のある指名打者ではあったが、こちらもFAが近く、球団は次の大型契約を結ぶよりも、価値のあるうちに若い戦力へ換える道を選んだ。
ランドルも同様だった。一塁手として安定した成績を残していたものの、契約年数と年齢、それに傘下の若手選手の出場機会まで含めて検討した結果、トレード市場へ出された。
一冬の間に、前年の主力が三人もチームを去った。それだけを見れば、いたずらに戦力を削っているようにも見える。
しかし、柏田、ドミンゲス、ローズというコアメンバーは残っている。ワンとも契約を延長した。投手陣には真英とローマックがいて、放出した選手との交換では、将来のための有望株だけでなく、すぐにメジャーで使える若い選手も獲得していた。
球団の考えは明白だった。今の戦力をそのまま抱え続けるだけでは、ワールドシリーズ制覇への上積みは望みにくい。それならば契約の切れ目を迎える前に一部の主力を若い戦力へ換え、優勝を争える期間そのものを延ばす。数年後に主力が一斉に衰えることを避けるための判断だった。
中でもカラバヨの放出は大きな決断だったが、それを可能にした理由の一つとして、真英とローマックの存在が挙げられた。
カラバヨが抜けても、年間を通して大量のイニングを計算できる真英がいる。さらに、前年に本格的なブレイクを果たしたローマックもいる。エース級の投手を一人失っても、先発陣そのものが崩壊するわけではない。
戦力の整理後も、シアトルが優勝争いから姿を消すことはなかった。柏田、ドミンゲス、ローズを中心とする打線は依然として力を持ち、投手陣では真英とローマックが二本柱となった。トレードで獲得した若手やドラフトで指名した有望株も、少しずつメジャーへ顔を出すようになっていた。
ただ、強いことと、最後まで勝ち残ることは別だった。真英が30歳を迎えたシーズンもシアトルはポストシーズンへ進出したが、短期決戦で敗退した。翌年には地区優勝を果たし、リーグ優勝決定シリーズまで勝ち進んだものの、あと一歩のところでワールドシリーズ進出を逃した。
その翌シーズンにも優勝候補の一角に挙げられた。真英とローマックの先発陣はリーグでも屈指の強さを誇り、打線にもまだ十分な力が残っていた。それでも長いシーズンの中では主力の故障や不調も増え、その年もポストシーズンの途中で敗れた。
球団の思惑通り、チームは競争力を維持し続けた。この間に真英は、毎年250回を超えるイニングを投げ続けた。それだけのイニングを消化しながらも防御率は年々良化し、契約4年目、32歳のシーズンには、20勝5敗・防御率2.41を記録して最多勝のタイトルを獲得し、サイ・ヤング賞投票でも2位に入った。
この真英を超える活躍をしたのが同僚のローマックだった。彼は同じ年に、『19勝4敗・防御率2.12・218回・302奪三振』という圧巻のパフォーマンスを残し、サイ・ヤング賞を受賞している。
しかし、この二人を擁しながらも、チームはワールドシリーズにすら到達できなかった。レギュラーシーズンには強さを見せるも、毎年ポストシーズンでは勢いのあるチームに飲み込まれ、あと一歩結果が伴わない。真英はポストシーズンでも安定したパフォーマンスを見せていたが、一方でローマックが『レギュラーシーズンのローマックさんとポストシーズンのローマックさんは別人』とファンから揶揄されるほどに調子を落としてしまうのも、シアトルが最後の壁を超えられない一因となっていた。
そんなシーズンが続くうちに、チームを取り巻く状況も少しずつ変わっていく。柏田、ドミンゲス、ローズはまだ主力として十分な成績を残していたが、かつてのように全員が全盛期のただ中にいるわけではない。休養を挟む試合が増え、小さな故障で離脱することも珍しくなくなった。
そして、真英が契約4年目のシーズンを終えたオフには、ローマックの契約問題が表面化した。20歳でメジャーへ昇格したローマックは、翌年に投球制限を解かれてから一気に頭角を現し、その後も100マイルを超えるストレートとスプリット、スイーパーを武器に三振を量産してきた。まだ25歳ながら、サイ・ヤング賞も獲得して、すでにリーグを代表する先発投手の一人となっている。翌年には、メジャーサービスタイムが6年に達し、FAとなる。
シアトルは以前から契約延長を打診していたが、若くしてFAを迎えるエース級投手の市場価値は高く、投手史上最高額の契約を得るのでは、という観測も立っていた。そのため、両者の希望する条件には大きな隔たりがあった。交渉を続けた末にも合意には至らず、球団はローマックを残り一年使い切るのではなく、トレードに出すことを選んだ。
カラバヨを放出したときと同じであった。まだ25歳で、FAまで一年を残したローマックには多くの球団が興味を示した。最終的にシアトルは、メジャーで早期に戦力となることを期待された若手に加え、複数の有望株を獲得した。
当然、地元では賛否が分かれた。毎年優勝を狙っているチームが、全盛期を迎えようとしているエースを手放したのである。数年後を考えれば理解できるという声がある一方で、ワールドシリーズに届かないまま貴重な戦力を自ら削っている、と批判する声も少なくなかった。
しかし、ローマックを欠いて迎えた真英33歳のシーズンも、シアトルは簡単には崩れなかった。真英は変わらずローテーションの中心で投げ続け、20勝をあげて2年連続で最多勝利投手となった。若い選手たちも少しずつ出場機会を増やし、ポストシーズン進出までは果たしたが、ディビジョンシリーズで敗退した。
この頃になると、シアトルの長い挑戦にも終わりが近いのではないかと見られ始めていた。
柏田、ドミンゲス、ローズの『コアスリー』は年齢を重ねた。ローマックはすでにおらず、数年前から進めてきた世代交代も、新しい選手たちが旧来の主力を完全に置き換えるところまでは進んでいなかった。
そして、先発陣の中心に残った真英も、翌年には34歳になる。『世紀のバーゲン契約』、『強盗契約』とまで呼ばれた8年契約も、残すところ3年となっていた。ここ数年の成績だけを見れば衰えの兆候はほとんどない。それでも、34歳の投手がいつまでも同じように投げ続けられると考える者はいなかった。一方、柏田たちコアスリーの面々には緩やかな衰えが見え始め、現在の契約が、この三人にとってシアトルで最後の契約になるだろうと見られていた。
数年間にわたって優勝を狙い続けたこのチームも、そろそろ本格的な解体に踏み切るのではないか。そんな予想が出るのも無理はなかった。
旧来の主力が衰えるのが先か、新しい世代が育つのが先か――次のシーズンは、その境目になると思われていた。
ところが、その春から状況は一変する。数年前のトレードで獲得した若手が次々にレギュラーへ定着し、ローマックとの交換で加わった選手も早くから結果を残した。そこへドラフトで獲得したプロスペクトまでメジャーで頭角を現し、それまで何年も待たれていた若い戦力が、一斉にチームの中心へ入り始めた。柏田たち旧来の主力が完全に衰える前に、新しい世代が追いついたのである。
そして、その両者をつなぐように先発陣の中心で投げていた34歳の真英もまた、これまで積み重ねてきたものが一つの完成形へ近づいていた。トレーニングスタッフと共に、身体の使い方を見直し、劇的ではなくとも、少しずつストレートや変化球のキレを磨いた。その成果が、ついに数字となって現れる。
彼が全盛期をこれから迎えるということに、球団も、メディアも、ファンも、そして当の真英でさえも、気づいていなかった。
解体の始まりになると思われていたシーズンに、シアトルは再び優勝を狙える戦力を手に入れたのである。
そこのおまえ(33)
[名無しの代走]
20勝6敗 防御率2.45 282.2回 222奪三振
16完投5完封
[名無しの代走]
メジャーに行ってから全盛期がきたおじさん
[名無しの代走]
いつの時代の選手だよ
えっ今年?
[名無しの代走]
なおこの成績でサイ・ヤング賞とれん模様
[名無しの代走]
>なおこの成績でサイ・ヤング賞とれん模様
ローマックがわるいよーローマックがー
[名無しの代走]
ロマはせめてナに放出してほしかったわ
なんでニューヨークやねん
[名無しの代走]
相変わらずポストシーズンでは別人が登板するからセーフ
あそこはこれから10年間呪いを装備することになるんや
[名無しの代走]
レギュラーシーズンのスーパーエースローマックとポストシーズンの一般人ローマックさんは別人
[名無しの代走]
しれっと280回投げてんのおかc
[名無しの代走]
そこのおまえさん、2位に100回差をつけ堂々の1位
[名無しの代走]
こいつに8年平均1900万ドルしか出さない球団があるらしい
[名無しの代走]
絶対不良債権になると思ってたわ
[名無しの代走]
あと3年かぁ
[名無しの代走]
まあさすがにそろそろ落ちてくるやろ
シアトルはうまい契約したわ
[名無しの代走]
>まあさすがにそろそろ落ちてくるやろ
これも毎年言われてるなw
[名無しの代走]
多少落ちたところで日本ならまだやれる
戻ってこいおまえ
いや、戻ってきてくださいお願いします
[名無しの代走]
コア3も衰えたし
結局1年目が一番チャンスあったかもな
[名無しの代走]
あの年はボストンが神ががってたからしゃーない…
[名無しの代走]
ローマックさんは完全にあのときに壊されたよね
[名無しの代走]
どうせみんなロサンゼルスにやられる
[名無しの代走]
>どうせみんなロサンゼルスにやられる
もう勘弁してください
[名無しの代走]
それでも…それでもスーパーそこのおまえさんならなんとかしてくれる…!
[名無しの代走]
野球は一人じゃできないって
それ一番言われてるから
[名無しの代走]
柏田もさすがに打力が落ちてきたしなぁ
[名無しの代走]
>柏田もさすがに打力が落ちてきたしなぁ
.280打って文句言われる男
[名無しの代走]
カッシーは守備フォルムになっただけだから
[名無しの代走]
スーパーそこのおまえ(ポストシーズン通算)
16試合5勝3敗128.0回102奪三振
防1.62WHIP0.70K/BB10.20
[名無しの代走]
>防1.62WHIP0.70K/BB10.20
K/BBバグり散らかしてて草
[名無しの代走]
LAの7連覇阻止できるのはスーパーそこのおまえさんしかいないと思う