フェイト育成計画   作:ヴィヴィオ

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フェイト救出

 

 

 

 

 フェイトが行方不明になって数日。現在、ミッドチルダはほぼ封鎖しているので移動はないだろうが、このままだと流石にまずい。対テロ対策として行っているがこのまま封鎖を続けるのは経済的にまずいのだ。

 

「少将! 関所を突破しようとする者達が現れました!」

「写せ」

 

 直ぐにスクリーンが展開されて街中で派手に暴れている連中が写りだした。相手の実力は高く並の局員では相手にならない。彼らを鎮圧するにはSランクの連中が必要になる。それに相手の姿がセイバー・オルタにランサー・クーフーリンとなれば彼らでもきついだろう。しかし、ようやく敵の手掛かりが現れた。今のフェイトを何もさせずに簡単に捕らえるというのは生半可な実力ではできない。つまり、こいつらなら可能ということだ。

 

「俺が始末する」

「はっ」

 

 直ぐに転送によって現場へと赴く。到着した場所はビルの屋上。下では戦闘が行われている。俺は飛び降りながら魔法の矢を9本放つ。放たれた矢を即座に2人は避ける。しかし、ホーミングしていく矢は彼らに追いすがる。2人は剣や槍で斬る。その直後、矢が爆発して2人を吹き飛ばす。

 

「ちぃっ!!」

 

 矢を連射して弾幕を張りながら地面に着地する。直ぐに弓を捨てて篭手を装備して全力でセイバーに殴りかかる。

 

「舐めるな」

 

 全力で斬りかかってくるセイバーの一撃を体で受ける。正面から袈裟斬りを受け、筋肉を使って見えない剣を受け止める。そのまま剣を掴んで体の中に差し込ませ、空いている手でセイバーを掴みにかかる。しかし、即座に剣を離して下がるセイバー。俺は剣を引き抜いてから剣を握る。セイバーはこちらに突っ込んでくる。剣を適当に振りながら隙を作り、剣に意識を集中させる。その間に剣を囮にして即座にある物を奪う。

 

「貴様っ!」

「有効的に使わせて貰う」

 

 剣で斬られた場所に奪った物を入れると急激に傷が回復していく。こちらを睨みつけながら剣を構える。

 

「俺も混ぜろ……刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)」

 

 背後から放たれて来る死の槍。それを横に飛びながら掴みにかかる。これは槍の持つ因果逆転の呪いにより「心臓に槍が命中した」という結果をつくってから「槍を放つ」という必殺必中の一撃だ。このままでは俺は死ぬだろう。

 

「フェイトに出来て俺が出来ない事はない。騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)」

 

 魔力を侵食させて自らの物へと変えるバーサーカー・ランスロットの宝具。フェイトがやった自らの声を基準にして他の連中の魔法などを使うのだ。ならばバーサーカー繋がりで力を手に入れる。もっとも完全ではないが構わない。

 

「返せ!」

「断る」

「ランサー」

「ああ」

 

 セイバーが剣に膨大な魔力を集めて勝負を決めてきた。直ぐにランサーが駆ける準備をしてくる。

 

「約束された(エクス)、勝利の剣(カリバー)」

 

 膨大な魔力を使って放たれる漆黒の奔流を放ってくる。俺は約束された勝利の剣(エクスカリバー)を無視してランサーを殺す為に動く。

 

「なっ!?」

 

 背中に約束された勝利の剣(エクスカリバー)を受けて加速しながらの拳を叩き込んで頭部を粉砕し、そのまま手を下へとやってこの世界の為に発生しているリンカーコアを奪う。そんなことをしていると約束された勝利の剣(エクスカリバー)の威力が俺の防御を抜いて背中から腹にかけて風穴を開けた。しかし、死んだ直後に直ぐに十二の試練を発動させながら倒れる。

 

「これで私の勝ちだ」

 

 奪ったアヴァロンを回収しようと寄ってくるセイバーに対して死んだと偽装させて油断を誘う。セイバーが手を伸ばした所で首を掴んでへし折って殺す。

 

「ご無事ですか!」

「ああ、死にかけたがな」

 

 体を起こして首をへし折ったセイバーとランサーの体を見る。こいつらは魔法生命体、使い魔のようだ。こいつはフェイトの護衛に使えるかも知れない。ランサーの肉体はぼろぼろになっているが使い魔すれば使えるだろう。

 

「このリンカーコアから情報を引き出して術者を探せ」

「はっ」

「おいおい、もうやられてるじゃねえか」

 

 リンカーコアを渡そうとした所、いきなり銀髪の不良少年が歩いてきた。その姿からとある魔術に出て来る一方通行だとはわかる。

 

「まあ、バーサーカーのヘラクレスじゃ仕方ねえか。12回も殺さなきゃならねえんだからな」

「貴様がこいつらの仲間か?」

「まあ、そいつらの主とは仲間だぜ」

「ではもう一つ質問だ。貴様らがフェイトを攫ったのか?」

「そうだと言ったらどうするんだ?」

「当然、殺す」

「ちっ!?」

 

 俺が手を上げると配置された武装局員が無数の攻撃を放つ。その中を俺は突っ込んでいく。魔法は全て反射されるが俺は気にしない。

 

「へっ、無駄だ」

 

 イレイザーは使わずに思いっきり殴る。当然、反射されるので腕を途中で引く。すると引き戻した腕が勝手に相手に向かって殴りつける。上から下に向かって殴りつけるため、即座に追撃として蹴りを放つ。一方通行とはいえ所詮はただの高校生の餓鬼だ。身体能力を強化していないのだから殴っただけで骨が折れてボロ雑巾になる。

 

「こいつの対処の仕方は簡単だ」

 

 部下達にも教えてやる。そのまま捕らえさせて常に電撃を放つ。これによってまともな演算も出来ないだろう。

 

「さて、場所を吐かせるか」

 

 拷問を掛けて話を聞き出す。こういう時はまずは爪からか? そう考えていると持っている携帯端末が鳴り出す。それを取って通話を開始する。

 

『やあ、待たせたね。捕まっている所を見つけたよ』

「そうか。こちらも知っていそうな奴を捕らえた。それと面白い生物もな。情報としてそれをそっちにやる。どうだ?」

『いいだろう』

 

 それから捕らえた一方通行は護送し、ランサーの死体保存してドクターへと送ってやる。セイバーの死体は保存しておく。それらを指示してから教えて貰った場所に急いでフェイトを助けに向かう。

 

 

 

 教えられた場所に到着したら面倒なので壁を粉砕して中に突入しようとする。扉から入るとどうしても小さい上に罠の可能性があるからだ。しかし、強力な結界が張られているようで普通では壊せない。仕方ないので思いっきり殴るが壊れない。次に結界破壊の効果がある攻撃を行うと粉砕できた。中に入ると大量の毒の牙を持つ虫や触手が襲いかかってくる。

 

「邪魔だ」

 

 ダメージも負わないそいつらをランサーの槍とセイバーの剣で敵を虐殺して進んでいく。すると黒い泥が纏わり付いてくる。

 

「ちっ、敵はやはり汚染された聖杯か」

 

 実体が残ったことからも予想していたが黒化した英霊達か。まあいい。それよりも進む。すると触手の塊が見えてきた。そこから金色の髪の毛が見えている。

 

「■■■■■■■■■■■■■■■――!!!」

 

 それを見た瞬間、怒りのあまり雄叫びを上げる。衝撃を伴う叫び声にフェイトを覆いかぶさっていた虫が一斉に襲いかかってくるが、全てを蹴散らす。毒を持つ虫もいるようで体が毒に犯されるが気にせず暴れて粉砕する。

 

「うぁ……」

 

 邪魔な虫をある程度殲滅したらフェイトを犯している触手を掴んで握りつぶす。

 

「あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 フェイトが体を痙攣させながら仰け反らせ悲鳴を上げる。慌ててフェイトを抱き上げるとさらに激しく痙攣して気絶してまたすぐ覚醒する。

 

「ちっ」

 

 直ぐに残りの触手や虫を魔法で纏めて排除する。しかし、フェイトも泥を被ったようでかなり危険だ。直ぐに病院に連れて行く。

 

 

 

 

 病院での検査が終わり、フェイトは数日間入院となった。様々な薬が使われていた。しかし、フェイトを殺したりするようなものじゃなく、むしろ媚薬や体を柔らかくする薬などだ。同時に泥によって肉体が壊れないように強化されていた。他にも色々と施されているが、どれもフェイトの命を脅かすものではない。そう、奴らがやっていたのは調教だった。どうやらフェイトを処女のまま調教して引き渡すように依頼されたらしい。そういう意味ではフェイトの体の改造は終わっていた。既にフェイトの身体は開発されていて敏感な状態になっている。今はそれを薬で抑えているが、一番の問題はフェイトの心だ。精神が壊れるような中で壊れず狂うことのないように対策を取られていて、フェイトには地獄のような時だった。

 

「大丈夫か」

「……うん……一緒なら……」

 

 薬さえ飲んでいたら問題ないという事で退院したが、フェイトは男や女、人に対して怯えるようになり俺から離れる事を嫌がるようになった。離れると泣き叫んで暴れだして必死に俺の事を探すのだ。フェイトの力は魔力量や戦闘力からして魔導ランクはSだ。そんなフェイトが見境なく暴れるので病院の一部が危ない事になった。それに雷という性質は精密機器の取り扱いが生死をわける病院では危なくさっさと退院させられた。

 

「フェイト、お守りをやろう」

「お守り?」

「そうだ。とびっきりのだ」

「うん……」

 

 腕にフェイトを乗せてとある管理外世界へと転移する。そこで待っていた奴と合流し、彼の研究所へと移動する。

 

「本当にやるのかね?」

「ああ、やってくれ」

「勿体無いとは思うがいいだろう」

「なに、するの?」

「便利な物をフェイトに入れてもらう。あとはフェイトの病気を治してもらうだけだ」

「わかった」

 

 俺の言葉を疑う事もせずに薬を飲んで眠るフェイト。彼女を手術台に乗せて手を握ってやる。それから俺も服をはだけて床に寝転がる。

 

「では切り開くよ」

「ああ」

 

 俺の体内に埋め込んだアヴァロンを取り出させ、それを今度はフェイトの中に入れる。それから互のリンカーコアを繋いで貰う。フェイトの位置を何時でも何処でも知れるようにする。サーヴァントとマスターの関係かも知れない。

 

「はい、終わったよ」

「助かる」

「しかし、死んでも蘇るとは面白いね」

「ふん。何度も体験したくはない」

「それもそうだろう。それでデバイスの方はどうするんだ?」

「そっちも改造する」

「そうか手伝おう」

「頼む」

 

 フェイトを連れて自宅に戻り、更に彼女の中に色々と仕込んでおく。双方向に転送する術式などをだ。

 

「ん……」

「起きたか」

「これ……」

 

 互いの位置や交換される魔力に気付いたようだ。

 

「これからはこれで何時でも直ぐに駆けつけられる」

「や。ずっと一緒がいい」

 

 頭を振って嫌がるフェイトはそのまますがりついてくる。

 

「わかったわかった。一緒に居てやるから頑張れよ」

「うん」

「じゃあ、寝ろ」

「一緒」

「わかった」

 

 パジャマに着替えてから大きなベットに寝転んだ俺の上に裸になったフェイトが乗ってくる。

 

「服を着ろ」

「やだ」

「おい」

 

 そのまま俺の寝巻きの中に潜りこんで腹から胸にかけて抱きついてくる。

 

「これがいい。ペルゼを感じられる」

「勝手にしろ」

「うん」

 

 どうせなのでパジャマのボタンを外してそのまま毛布を掛けてやる。

 

「んんっ」

「大丈夫か」

「大丈夫……おやすみなさい……ちゅ」

 

 フェイトは俺に軽くキスしたあと、首に抱きつきながら眠ってしまった。仕方ないので俺もそのまま眠る事にした。

 

 

 

 

 

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