ようこそ超能力者のいる教室へ -2年生編-   作:オールF

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我が執筆と投稿に1点の曇りなし……!

いきなり評価者78!? ば、馬鹿な……どんどん上がっていくぞ……!?
(書き終わった時点。流石に80は超えないでしょう)
まだ1話なのにたくさんの評価と感想ありがとうございます。
まだ何も成していないはずがええんでしょうかと思いつつも、真面目にやってきたからですよ!と女性の声が聞こえたので笑うことにします。
皆様のご期待に添えるかは分かりませんが、これからも僕の思う斉木楠雄がよう実世界にいたらというのを書かせていただきます。
てこで2話目です。


新たなるステージ

 始業式が終わってから早くも4日が過ぎた。

 土日を挟んでやってきた月曜日は平穏無事そのもの。

 いつも通りスタートするはずだった。

 唐突だが、僕は友達がいない。

 少ないではなく、いないのだ。

 これまで友達を作りたいと思ったこともない。

 親友とも呼ぶべき友人もな。

 その理由は単純に僕と他人は違いすぎるからだ。

 もはや別の生物と言ってもいい。

 蟻と恐竜くらい違う。

 それに僕には秘密が多すぎるから作るどころか、関わることすら避けてきた。

 それなのにだ。

 

「楠雄、今日の風は実に爽やかだねぇ」

「ククク、斉木、一之瀬と何やらよろしくやってるらしいじゃねぇか」

「マジか、うちの坂柳はどうする気なんだ?」

 

 今、登校中なのだがこうして変な3人に付き纏われている。

 非常に迷惑だ。

 高円寺六助、高円寺コンツェルンの御曹司で学年1の自由人。

 龍園翔、現Cクラスのリーダーで非道上等の不良。

 橋本正義、飄々とした男で先日彼女をスパイに仕立て上げたクズ男として名をあげる。

 そんな3人に囲まれれば目立つことなく暮らしてきた僕への周囲の評価はどうなるかと言えば。

 

「うぉっ! (高円寺に龍園!?)」

「うわっ……(彼女を散々利用してボロ雑巾みたいに捨てたクズの橋本!)」

「ひっ! (瞬足で変人の斉木!?)」

「な、なんだあの組み合わせは……?」

「斉木って何者……?」

「あの人たち、なんて威圧感だ……こ、怖い!」

 

 ちょっと待って僕って俊足の変人って評価なのか? 

 クソ、最悪だ。

 こんなヤツらと林間学校で一緒のグループになったばかりにとうとう僕にも変人の烙印が押されてしまった。

 

「ククッ、どいつもこいつもビビってやがるな。あれは1年か?」

「まぁ斉木以外は身長もあるし、1年からしたら圧を感じるかもな」

「私と楠雄のオーラと生命力に圧倒されているのさ」

 

 うるさいなこいつら。

 転校しようかな……と思ったがしようと思ったら退学するしかないのか。

 自主退学はクラスポイントが減るのだろうか。

 

『龍園、自主退学に興味はないか?』

「朝から喧嘩売ってんのかテメェ……?」

 

 それはこっちのセリフでもあるんだがな。

 定期試験や特別試験で退学するとクラスポイントにも影響するペナルティがあるらしいが、自主退学の場合はどうなるんだろうな。

 その実験台に龍園はちょうどいいと思ったが、龍園はまだこの学校にいたいようだ。

 高円寺と橋本は言わずもがななので、聞く理由はない。

 

「そういや、教科書とかノートがタブレットになって荷物軽くなったよな」

 

 新学期になって黒板の電子化に伴い、教科書もタブレットに置きかわった。

 タブレットは生徒に1台ずつ与えられており、教室の後ろには高速充電可能な充電器や、授業中のバッテリー切れに備えてモバイルバッテリーも用意されている。

 タブレットは持って帰ることは出来ないが、中身をネットワーク経由で持ち帰ることができる。

 橋本が僕たちに笑いながら言うも、僕ら3人から返ってきた答えは冷ややかなものだった。

 

『そうか?』

「私は元々教科書などというものに頼らずともパーフェクトだからねぇ」

「置き勉だろ。普通」

 

 僕も大抵の事は頭に入っているが目立ちたくないので授業の度にカバンの中で持ってきた教科書と部屋に置いている教科書をアポートで交換している。

 高円寺は初めは持ってきていたようだが、必要ないと感じたのか持ってくるのをやめ、龍園は全部ロッカーなどに置いてきていたため、橋本の感覚が分からないと口にする。

 

「変わったといえば私のクラスは席替えなるものをしたが、楠雄のところはどうなんだい?」

 

 高円寺のDクラスでは入学式の日にプライベートポイントを使って好きな席を確保出来る席替えがあったらしく、僕にだけ話しかけてくるが橋本が先に口を開く。

 

「うちもあったなぁ。けど、特にどこがいいとかなかったからそのままにしたが(吉田あたりは白石の近くを希望してたけど、結局は森下の近くになってたな。可哀想に)龍園のところは?」

「んなくだらねぇ事にポイントなんて使えるかよ」

 

 つまりは2人ともポイントを払わずにそのままの席にしたというわけか。

 橋本周りは変わっているかもしれないが、龍園のCクラスはそのままのようだ。

 

「で、斉木は?」

『したにはしたが、好きな席を確保できるというものではなかったな』

 

 普通にくじ引きを引いて、僕は窓際の1番後ろになった。

 場所的には悪くないし、ちょうど監視カメラから僅かに死角になる部分があるのは助かる。

 問題は隣の席が一之瀬さんということだろうか。

 神崎と一之瀬さんがジャンケンして、勝った男子から先に引いたため、先に席を取ったのは僕なのでどうしようもなかった。

 そもそも、誰が隣に来てもいいかと自分の席が決まってからはどうでもいいとくじの操作をしなかったのが裏目に出てしまった。

 それに一之瀬さんが引いたのは最後だったしな。

 残り物には福があると言っていたが、神のいたずらというやつかもしれない。

 ちなみに前の席は姫野さんで斜め前は柴田とよく話すメンバーで固まってしまったのもいただけないが、仕方ないと割り切るしかない。

 

「じゃあ普通の席替えか」

 

 そういうことになるな。

 しようと言ったのも生徒側ではなく、星之宮先生からで、プライベートポイントはかからなかった。

 だが、僕と一之瀬さんが隣という結果を見てあのカプ厨は狂喜乱舞していたが……いや、教師だけじゃなく他のクラスメイトも何人かソワソワしていたな。

 大丈夫か僕のクラスは。

 何か支障が出そうなら席替えを所望したいが、そうなると一之瀬さんが(私の隣、嫌だったんだ……)と落ち込みかねない。

 やれやれと心の中で肩を竦めなら珍獣3人に囲まれながら、僕は校舎へと歩いていく。

 堀北元会長世代が抜けてからやや閑散としていた並木道も、新1年生が加わったことで賑やかさを取り戻している。

 しかし、部活動に入っていない僕達には彼らと関わりがない。

 僕も過去問の真偽を確かめるために堀北元会長に会いに行ってからなので必然的ではあるが、今年の新入生はやや事情が異なる。

 もう少しすればわかる話ではあるのだろうが、超能力者の僕は1年生の間で執り行われている特別試験という名の綾小路退学計画と、中間テストを利用した特別試験、さらには夏休みの無人島特別試験の概要まで知ってしまっている。

 全ての試験に綾小路を退学させようという魂胆が丸見えの退学ペナルティが潜んでいるが、やはり確実性には乏しい。

暇さえあれば月城を見張っていた結果ではあるものの、ここまでネタバレを食らったのは去年以来だな。

 今のところは月城も彼が招集した1年生も大人しく見えるが、それも今日までなんだろうな。

 教室につくと入り口付近に屯していた浜口たちと挨拶を交わし、僕は教室の端にある自分の席へと行く。

 

「おはよう、楠雄くん」

 

 先に来ていた一之瀬さんは網倉さんや白波さんといった見慣れた顔ぶれと話しつつ、登校してきた僕に挨拶してくる。

 それに僕は軽く会釈だけして返す。

 これが僕と一之瀬さんのいつもの朝だ。

 

「おはよー斉木くん」

「おはよー」

 

 一之瀬さんに続いて網倉さんと小橋さんも挨拶をしてくれるが、僕に思うことありの白波さんのみ何も言ってくれない。

 前の席の姫野さんは目立つのを嫌うためか、僕が来たことを目視で確認して、小さく手を振ってくる。

 僕はそれにも小さく会釈して、席に着く。

 この1年間、クラスメイト一同は僕が騒がしいのは苦手というのは分かっているのか用がなければ話しかけてくるということはなく、挨拶のみであるため、僕の孤独なエンペラータイム……読書時間を邪魔してくることはない。

 少しするとチャイムが鳴り、それと同時に教室に星之宮先生がやってくる。

 1、2時間目は通常科目の授業がないため、例の新機能とやらの説明と特別試験の説明になるのだろう。

 

「みんな、おはよー!」

 

 教壇に立った星之宮先生がそう挨拶すると全員が揃っていることを確認し、自らの携帯を取り出した。

 

「みんな、携帯を出して机の上に置いてもらっていいかな? いないと思うけど、もし忘れてたら直ぐに取りに帰ってもらうことになるけど……(まあさすがに居ないか)」

 

 携帯電話なんだから外に出る時は携帯していなきゃおかしいだろ。

 家の中は別だ。

 

「じゃあ、各々で学校のホームページにアクセスして、新しいアプリをインストールしてね。ちょうどこの時間からダウンロード出来るようになってるから。アプリの正式名称はOver all abilityって言うんだけど、ダウンロードしたらOAAとだけ表示されるよ」

 

 先生の説明とともに電子黒板の画面が切り替わり、実演を兼ねた実写映像と、文字による説明が始まる。

 自動音声も流したら先生も要らなくなるのではと思いつつ、アプリをインストールする。

 ダウンロードすると学生証をカメラで読み取ることで自動的にセットアップが完了するとの事で読み取ると、ログインが勝手に進んでいく。

 

「これで、各生徒ひとつずつアカウントを作成したことになるよ。これからはログインする必要なく、携帯に勝手に紐付けられた形になるからより一層携帯の取り扱いには気をつけてね」

 

 ログインが終わったのか、携帯には押したら何かありそうな項目がいくつか現れる。

 

「このアプリには全学年の個人データが入ってるよ。例えば2年生から、Aクラスっていう風に項目を押せばみんなの名前が五十音順に表示されるようになってるよ」

 

 ほう、どれどれと押してみると、合計40名の顔写真と氏名があいうえお順で出てきた。

 最近見たなと思ったら1年の学年末特別試験の時か。

 僕は司令塔をしていたらその時は僕の顔写真と氏名はなかったが、今回はしっかりと存在している。

 

「誰を見てもいいけど、まずは自分の名前をタップしてみるのがいいんじゃないかな〜」

 

 そう言いながら何故か僕の方を見た星之宮先生を訝しみながらも、言われるがままに自分の名前をタップしてみる。

 そこで僕は『はぁ?』と顔を歪ませた。

 

 2-A 斉木 楠雄(さいき くすお)

 1年次成績

 学力 A+(100)

 身体能力 A+(100)

 機転思考力 A+(100)

 社会貢献性 A+(100)

 総合力 A+(100)

 

 なんだこのおふざけは。

 何が出てくるかは事前に知っていたが、自分の数値までは知らなかったためこんなことが許されていいのかと戦慄してしまう。

 僕が驚く傍らで斜め前の柴田が手を挙げた。

 

「先生、なんすかこれ」

「これは1年次が終わった時までの成績を基に学校側が作ったみんなの個別成績だよ。他のクラスはもちろん、全学年の生徒の成績を閲覧することが出来るようになっていて、今後の教育を行っていく上で重要と判断して採用されたよ」

 

 なんだこの傍迷惑な機能は。

 消せ消せ。

 個別の成績の把握なんて必要ないだろ。

 あとなんだこの全生徒に向けたオープンチャット機能は。

 僕が胡乱な顔でOAAにオエーとしていると一之瀬さんや神崎は評価基準を閲覧していた。

 

(学力は筆記試験の点数で、身体能力は体育の授業、部活動……あ、これは特別試験の結果も参考にするんだ)

(機転思考力は友人の多さにコミュニケーション能力、社会への適応力か。社会貢献性も似たようなものかと思ったが授業態度に遅刻欠席、問題行動の有無、生徒会所属による学校への貢献など様々な要素か)

 

 総合力はこれら4つの数値から導き出されるようだが、社会貢献性のみ総合力に与える影響は半減されるようだ。

 とはいえ、この数値の僕には関係な……いや、あってくれよ。

 そもそも4項目の数字全てがおかしい。

 学力は筆記試験の点数というのならほぼ常に平均より少し上を取ってきたからあってBくらいだろ。

 身体能力は体育の授業はそつなくしていて、柴田より足が速いとは言えA+もないはずだ。

 機転思考力に関してはありえない。

 友人の多さ? コミュニケーション能力? あの監視カメラは飾りか? 何を見てきたんだ? 

 社会貢献性も僕は体育祭後1日欠席しているし、生徒会には所属していない。

 良くてもこれもBに落ち着くはずだ。

 なのにどうしてオールA+という結果になるんだ!? 

 

「今は1年次の成績のみ表示されてるけど、みんなは2年生になってるから現在進行形で評価が更新されていくよ。更新はクラスポイントと一緒に月初に行われるから気になるならチェックしてみてね」

 

 ということは、僕は次の中間テストで50点取ればDかCくらいになるのか? 

 こんなステータスが学校中のやつらに見られるのなら下げておくに越したことはない。

 別にステータスが上昇しても、下降しても問題は無さそうだしな。

 

「これがあれば今まで交流のなかった子でも、名前も顔も成績すらも一目瞭然ってわけ。ただ、今の評価は納得がいかないって子も多いと思うけど、そんな1年間を送って来たのは自分だと思って割り切ってもらうしかないかな」

 

 僕が一体いつこんな優秀な成績を残したのか学校側に問い詰めてみたいもんだな。

 成績の可視化には不甲斐ない成績を収めている生徒に反省と成長の機会を与えるためなのだろうが、こんな身に覚えのない高評価をされては逆効果だろ。

 自分の成績を見終えた者はクラスメイトやら仲のいい他クラスの生徒の成績を見ていくが、このクラスの人間はまずは一之瀬さんを見て、そして何故か僕の成績を見始めていた。

 

(帆波ちゃんは流石だなぁ。身体能力以外全部B以上だ)

(協調性A-って、一之瀬で-なら+つくやつはどんなやつなんだよ)

 

 白波さんと柴田が一之瀬さんのOAAを見ている後ろで、一之瀬さんの視線は携帯の画面と僕の顔を行ったり来たりしていた。

 

(く、楠雄くん、全部A+!? ど、どういうこと!? い、いや、楠雄くんならこれくらいあってもおかしくはないかもだけど……学力はテスト結果が反映されるならC+くらいなんじゃ……)

 

 それな。

 他のクラスメイトも僕のOAAを見ると、あからさまに顔を向けてくるやつもいれば一之瀬さんのようにチラチラ見てくるやつと反応は様々だった。

 

「ぶっちぎりのA+だ……」

「うわ、凄いね!? 斉木くん」

「楠雄はすげぇよ……たった一人で……(って、これはヤバすぎねぇか?)」

 

 網倉さんと小橋さんも話しているが、柴田のような疑問を持てるだけ正常な思考回路をしていると言える。

 

「このアプリは平等なのでクラスの上下とかは関係なく評価がつきます。なので、今現在、総合力で高い評価を得ている生徒は、1人の人間として褒めるに値する成果を残していると言える……らしいよ? (ぶっちゃけ私も斉木くんの評価高すぎない? って思ったけど、選抜種目の司令塔の関与の時にプレイヤー側が解けてなかった高難易度の問題全部正解してたらしいし、運動能力は言わずもがな。機転思考力はクラス外に結構知り合いいるみたいだし、機転応用は利きまくり。社会貢献性も1回欠席しちゃってるけど授業態度は悪くないって聞いたし、プライベートポイントマンとかやってたり、生徒会に3人、斉木くんと堀北前会長の推薦で入れたってのも関係してるのかな〜?)」

 

 本当にそうか? 

 なんだか恣意的なものを感じざるを得ないんだが。

 2年生の例外的措置に坂柳さんの身体能力評価のみ、学年最下位の生徒と同じ数値で評価する仕組みをとっているらしいが、僕の評価値は絶対おかしい。

 異議あり! と、立ち上がって異論を唱えたいところだが、そうすると余計に目立ってしまう。

 一体誰がこんな評価……いや、そもそもOAAなんてものを作ろうと思ったんだ。

 

「今年から導入されることになったこのシステムは、現生徒会長である南雲雅くんが発案したものを学校側が容認して実現したものだよ。このアプリで成績に対する意識改革、そして学年に関係なく名前と顔がひと目でわかることで交流を図っていく重要なツールになると学校側は思っているよ」

 

 あいつか。

 思い立ったが殺人とも言うが、この評価を下したのはアイツじゃないし、社会貢献性が下がって終わりだろう。

 まぁこの学校にも居られなくなるからOAAのデータも消失するが、ベストな選択ではないため取りやめる。

 ひとまず、アプリのインストールと説明を終えたところで1時間目の授業が終了する。

 休み時間になるなり、クラスメイトは引き続き各々の携帯の画面を食い入るように見つめている。

 自分の評価はもちろん、クラスメイトや他クラスの生徒の成績が気になるのだろう。

 

「強すぎる……! 強すぎるんですよ、楠雄は……!」

「(なんで丁寧語なんだ?)斉木の成績は学年どころか校内トップだな……(南雲先輩よりも上だ)」

 

 そんな中でも柴田と神崎は僕の席の前にやって来た。

 それにつられて、というよりは一之瀬さんのところに集まっていた小橋さんや網倉さんも声をかけてくる。

 

「まぁクラスメイトとしては納得ではあるけど、やりすぎ感はあるよね」

「でも、斉木くん、テストで100点取ったのは1回だけだよね?」

 

 坂柳さんに勝負を持ちかけられた時の1回きりだ。

 先生の言うように選抜種目試験での僕の回答がバレていたとしても、せいぜいB+程だと思うが。

 OAAを導入するように提案したのは南雲だが、評価を下したのは学校側だ。

 どういう意図で僕の成績を突出させたのかは分からないが、非常に困るな。

 

「だが、これで斉木がテストで手を抜く必要は無くなったと見るべきか」

「だね。逆にこの評価で平均点とか取ってたら1年生とか首傾げるどころかもげちゃうよ」

 

 神崎の呟きに同意するように小橋さんが首肯する。

 その横でアプリのソート機能を使って総合力順に並べた白波さんが呟く。

 

「クラス内で言うなら総合点だと斉木くん、帆波ちゃん、神崎くんがスリートップだね」

「(楠雄くんと私じゃ月とすっぽんだけど……)確かにそうみたいだね」

 

 一之瀬さんが画面を操作しながら苦笑気味に言葉を返す。

 

「1年生は楠雄くんの成績見たらびっくりするだろうね」

「本人が1番驚いてそうだが……大丈夫か?」

 

 神崎が心配そうに聞いてくれるが、大丈夫ではないな。

 学校側が下した評価を覆すには今後の僕の行動次第ということしか分かっていない。

 無理に下げる必要はないが、これが過大評価であると見せることは不可能では無い。

 面倒ではあるがB+程度に落ち着かせる方向で動いていくことになるだろう。

 成績の可視化などという一見すると、メリットが勝りそうではあるが、暫定的な実力ランキングが作られたというのはデメリットも孕んでいる。

 もし、クラス内投票のような試験が再度起きれば、退学の候補として名前が挙がるのは総合力の低い生徒になる。

 このクラスであればあまり意識することではないだろうが、他のクラスはそうでも無いかもしれない。

 それにしても南雲め、厄介なものを作ってくれたものだなと僕は毒づいた。

 




くーちゃんのOAAへの他クラスや他学年の反応は後々

弟『誰がこんなことを……月城か……?僕への嫌がらせか?』
月城(どうしてこんな評価に……?まぁ学校側が認めたなら私から言うことはありませんが……)
学校側(月城さん自らこの評価にするなら理由があるのだろう。承認っと)
兄「楠雄が学力C+ 運動能力A 機転思考力B 社会貢献性Bなわけじゃないでしょ。全部がデタラメじゃないとダメなんだから。やってる事考えたら学力以外は違和感なく楠雄と関わったことのある子なら受け入れられるんじゃないかな?」


兄「クソつまんなくて月城代理の部屋のカメラ見るのやめちゃった。なんか映像差し替えたり、30分前の映像流したりしてたけど、代理側の人って大したことないね。簡単に元に戻せたし。あのおじさん見てるよりは、楠雄周り見てるのは楽しいね。というか、楠雄に群がるメスってやっぱりいるんだね。生存本能なのかな。ほらメスは強いオスに引かれるってやつ。現代だと権力とか財力なんだけど、理事長的にはどう?」
坂柳パパ「いや、退学にならないようにしてもらったのは感謝しているけどね……娘が同級生の男の子に貢いで、その果てに心底惚れ込んだのをカメラ越しに見せておいてその質問は鬼畜じゃないかな空助くん。あと女の子のことメスって言うのはやめようか」
兄「いや娘さん完全にメスの顔してるけど、ほら」
坂柳パパ「呼ぶんじゃなかった……」

空助は今のところ動く気配なし……まあちょっと動きましたがくーちゃんが不利になるような動きではないです。
多分。
始業式までに1年間のくーちゃんの動きをざっくり見つつ、監視カメラに映らないようにしてるなーと感心してた
目立った動きがプライベートポイントマンの時くらいだったので面白がって、坂柳パパのために娘が男に惚れ込んでいく過程を編集してお見せしている。
始業式以降はパパの代わりに月城さんの動き見てあげてる。
なお新入生の中にいるホワイトルーム生や月城の呼んだスパイ、綾小路パパを尊敬しており綾小路のことを知っている奴などは斉木兄弟は把握済みです
(弟は超能力、兄は高育のデータベース、月城がしていた密会などをハッキングして盗み見)

あとがきは余裕のある時はアニメ2年生編の時みたいに次回予告でやってた掛け合いみたいなのとキャラ紹介やれたらいいですね
ちなみに今回の次回予告枠はお兄ちゃんと坂柳パパでした


楠雄の愉快な友達『友達じゃない』
全員1年生編の混合合宿で同じ班になったメンバーという共通点がある。

橋本正義▶︎坂柳クラスの元坂柳の部下。飄々とした口調と性格で世渡り上手だが、そんな自分を卑下して嫌っている部分がある。1年生の時に付き合っていた恋人を他クラスのスパイに仕立てあげたことが露見して学年内ではあまり良く思われていない。楠雄の強さ、性格の良さに惚れ込んでおり楠雄をクラスに引き込むか、自身が移動する計画のためプライベートポイントを集めている。自分を売り込むためとクラスポイントをあげるため、諜報活動よりは勉強する時間を増やしている。

龍園翔▶︎現Cクラスのリーダー。帆波のような信頼関係などではなく、暴力と恐怖でクラスを支配し、暴力を何よりも信頼している。が、その暴力、謀略が一切通用しない相手が現れて面白いと執念を燃やしている。原作よりかなりマイルドになっているが、楠雄のいない所ではいつも通り。
楠雄を相手にするのは堀北クラス、葛城・坂柳クラスを相手にしてからと決めている。

高円寺六助▶︎堀北クラスの自由人。学内トップレベルの頭脳と身体能力を兼ね備えているが、生まれて初めて心の底から勝てないと思わされた楠雄の存在に心を奪われた。楠雄と戦うために退学しないことと、楠雄が相手なら全力で試験に取り組むことを誓っている。それ以外はいつも通り。

ではまた次回
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