ついでに文化祭の追加概要もやってます。
秋と言うにはやや寒く、かと言って冬と呼ぶにはまだ足りない寒さとなりつつある11月の頭の月曜日。
月日の経過は速く、オレの誕生日と中間テストまで終わってしまって、あと2ヶ月もすれば冬休みとなる。
その前に文化祭と修学旅行があり、この学校のことだから期末にはまた特別試験が用意されているのだろう。
体育祭での3位が響き、11月になってCクラスからDクラスへと落ちてしまったものの、クラスの雰囲気は元より良くなかったため大した変化はない。
プライベートポイント支給時に合わせてクラス移動をするかと思われていた櫛田は今もこのクラスに残っている。
この前櫛田本人が言ったように文化祭や修学旅行などが終わるまでは動かない気なのだろうかと考えているとホームルームのチャイムが鳴る。
それから少し遅れること数秒、茶柱先生が教室に姿を見せた。
「おはよう、全員揃っているようで何よりだ」
雑談をしていた生徒たちはピタリと静まり返って、慣れた様子で先生の方へと視線と耳を傾ける。
授業以外における生活態度も全てクラス全体の評価に影響を与えるこの学校オリジナルの制度が、規律の遵守を生み出していた。
「文化祭に向けて着々と準備が進んでいると思うが、追加の説明がある。まずは改めておさらいとして9月にも説明した文化祭の概要を表示する」
茶柱先生の後ろにある大型モニターが点灯し、ルールの説明が表示されるが先生の言う通り2ヶ月前に聞いた事のおさらいであった。
2年生には各クラスに文化祭の準備のみで使用できるプライベートポイントが生徒1人に対し5000ポイント与えられ、その範囲内で自由に活用することが認められる ちなみに学年におけるハンディキャップとして1年生は5500ポイント、3年生は4500ポイントとなっている。
またこの初期費用には追加で生徒会奉仕などの社会貢献、部活動での活躍による貢献などをしている生徒がいればさらに資金が与えられると説明を受けていた。
この初期費用と追加資金は最終売上に反映されないため、未使用の場合は没収となってしまうので使わないと損ということになる。
特別試験ではない、学校行事の一環であるためか、1位から4位のクラスにはクラスポイント100が与えられ、5位から8位のクラスにもクラスポイント50が与えられる。
9位から12位のクラスのクラスポイントに変動はなしと最下位を取ったクラスの生徒は退学のようなペナルティはない。
「これが以前にした説明だ。ここまでは問題なく頭に入っていることだろう」
クラスから疑問の声が出ることもなく、茶柱は進行を続けていく。
「追加資金について、詳細が決まったため発表したい」
生徒会奉仕、社会貢献、部活による活躍などによって文化祭で使えるポイントが増えるというもので、その詳細を知ることができる。
予算が確定していなかったから、出し物の数やその内容、規模を確定させることが出来ずにいたため、オレとしてはかなりありがたい。
不都合はあったものの、全学年全クラスが同じ条件下である以上、文句はあれど問題はない。
「まずはこのクラスに与えられる追加資金の総額、そして内訳を一斉に表示する」
茶柱先生はそう言うとすぐにタブレットを操作し表計算ソフトで作成した一覧表を出す。
うちのクラスは総勢12名がこの追加資金を得る資格を持っていたことが判明し、生徒会役員の堀北が文字通り生徒役員ボーナスを貰い、部活動で貢献している須藤や小野寺、平田や明人もその活躍度に応じてポイントを得ていた。
その合計金額は39400ポイント。
他のクラスのポイントは誰が何で何ポイント得たかは伏せられていたが一之瀬のAクラスが26600、坂柳のBクラスが28800ポイント、そして龍園のCクラスが17000ポイントの追加資金を得ていることも伝えられる。
つまりは2年生の中ではこのクラスの追加資金が最も多いということになる。
龍園のところがダントツで少ないのはあのクラスには生徒会役員がいないことが原因だろう。
1人いるだけで1万ポイントになるのだから。
「さて、次に売上を立てる上で重要な来賓に関する詳細について伝える」
体育祭は文化祭のデモンストレーションとして政府関係者とこの学校の創立に関わった人間のみを招致していた。
中には斉木の両親というイレギュラーもいたが、今回の文化祭ではどのような客が呼ばれるのか。
「来賓はこの学校の運営に関わっている方々、そしてその家族が招待される。当然年齢幅は広く、ご高齢の方から幼児、小学生なども多く来ることになっている。そしてケヤキモールやコンビニなどで普段働く者たちも客人としてもてなすことが決定している」
モニターとタブレットの画面が連動してグラフに切り替わると年齢別の来賓者の数が可視化される。
30〜40代が割合としては多く、次に20歳未満、50代と続いている。
「来賓する成人には1人あたり1万ポイント。未成年には5000ポイントが支給される。成人が287名、未成年が202名。文化祭への参加総人数は全部で489名となり、その総額は4240000ポイントとなる」
この参加人数には教師も含まれているが、担任教師は担当する学年ではポイントは使えないものの、その他来賓と扱いは変わらないようだ。
全学年12クラスの順位は、4240000ポイントから如何に売上を立てられるかにかかっているため、他学年の教師も客として引き入れられるのであれば積極的に狙っていきたい。
しかし、ポイントの総額はこれだけなのだろうかと疑問に思っていると櫛田が挙手する。
こういう場で櫛田が挙手をするのは珍しく、クラスメイト含め茶柱先生も驚いた顔をしつつも、先生は質問を認める。
「来賓の方はポケットマネーで1万ポイント以上を使うことはできるんですか?」
「いいや、与えられたポイント以上は使うことができない。どんなことがあっても1万ポイント以上は使えない」
ということは来賓客の奪い合いになるな。
決済方法は携帯に専用アプリをインストールし、常時リアルタイムで売上を学校側が把握するシステムを採用し、文化祭が終了する午後4時になった瞬間にアプリは使用不可能になる。
会計のタイミングは自由だが、後払いにしてしまって午後4時をすぎた場合はポイントの回収ができなくなる恐れがあるということを念頭に置いておかなければならない。
質問タイムに移ると堀北が早速手を挙げる。
「売上が同額になった場合は順位はどうなるのでしょうか。非常に極端な話にはなりますが、全てのクラスが同額の売上を獲得し、横並びになった場合はどうなりますか?」
「同額の場合は同順位として扱う。堀北の言うように全てのクラスが等しく同じ売上なら1位として100クラスポイントが与えられる」
しかし、売上の総額は試験終了後にしか確認できないのと第三者による売上の操作は一切認められていないと言う。
後から売上額を操作できないなら、全クラスが横並びの1位になることはまず無い。
「同額なんて普通ならないものでしょ? 気にしなくてもいいんじゃないの?」
「前園さんの言う通り、普通に戦っていれば気に留める必要はないことだけど、ルールとして認められているか確認しておくのは悪いことじゃないわ」
堀北の言うように、知っておいて損のある情報ではない。
ただし、意図的に同率を作り出すために越えるべきハードルは想像するよりも遥かに高い。
他に質問がある者はと尋ねられるも挙手する者はいなかった。
文化祭に関しての話題が終わると、先週行われたばかりの2学期の中間テストの結果が発表される。
「今回の中間テストはなかなか驚かさせてもらった」
そう前置きをした茶柱先生に筆記試験を苦手とする生徒たちからは悲鳴のような声が上がる。
捉え方によっては驚くというのは悪い意味で捉えられなくもないが、茶柱先生の表情は朗らかなものであることからその線はないと言える。
文化祭の来賓客の内訳を映していたモニターは切り替わって、クラス39人の名前を表示していく。
それは総合点の高い生徒から並んでおり、1位を獲ったのは高円寺で全ての教科で満点を獲得したとわかる500点という数字が刻まれていた。
「高円寺、お前……」
「どうかしたかね2位ボーイ? おっと今回は3位ボーイのようだねぇ」
「……っ!」
ペア試験以降ずっと満点を取り続けている高円寺と、今回は櫛田にも抜かれて3位という結果に終わった啓誠が悔しそうに声を漏らす。
高円寺は煽るつもりはなかったようで「失礼、気分を悪くしたのなら謝るよ」と謝る気があるのか分からない態度で謝罪の言葉を口にしていた。
「また……負けた」
櫛田に負けたことに悔しがっているのは啓誠だけではなく、堀北も驚いたように櫛田のことを見ていた。
クラス内3位という結果に特に喜びを顕にすることもなく、隣の席の井の頭に褒められても櫛田はそんなことないよと謙遜の言葉を口にしている。
堀北と啓誠の2人の点数は低いということはなく3位、4位であるため優等生と言える。
そこから平田や松下、みーちゃんといったいつもの上位10名が連なる。
そして、茶柱先生が驚くような結果を出した生徒というのは11位に位置する須藤と……。
「やった! よかったぁ……」
これまで最下位に近かった愛里のことに違いない。
愛里はなんと今回の試験結果はクラス内21位と大躍進を遂げていた。
前回は確か37位だったはずだが、それが一気に10位以上も上がったとなれば誰もが驚愕しても仕方がない。
須藤のように教室で勉強を熱心に頑張っているという姿は見せていないが、須藤と違い部活動には参加していない為勉強する時間自体はあったのだろう。
しかしこの驚異的な伸びには波瑠加や啓誠も目を見開いていた。
なんなら明人と波瑠加は愛里に順位を抜かれている。
「嘘でしょ……」
「ま、マジか」
2人とも愛里の成長は喜ばしい反面、自分たちが抜かれるとは思っていなかったのか引き攣った表情を浮かべていた。
それは啓誠も同じなのか、思わず口に出ていた。
「愛里のやつどんな勉強をしたんだ……?」
「健の11位もすげぇけど、佐倉も一気に21位って……最下位仲間が2人も俺を置いて……」
スタート地点は同じはずだった池から素直な、いや唖然とした素のままの反応が出てくる。
今回のテストの難易度はそこそこではあるが、最初期から2人の成績を知っているクラスメイトとしては驚愕に値する結果だろう。
須藤はまだしも、愛里の成長にはオレも僅かに驚いているが、櫛田と同じくピンク頭の気配を感じるのは気のせいだろうか。
「おめでとう佐倉ガール」
「えっ? あ、あ、ありがとう、ございます……」
愛里の真後ろに座る高円寺からそう言われて、愛里は困惑しつつもその賛辞に感謝を述べる。
普段はそんなことを言うはずのない高円寺がそんな声掛けをしている辺り、あいつもまた愛里の成長の影にヘアピン男の気配を感じているのかもしれない。
須藤も愛里も小さくガッツポーズをするだけで、自慢したり他人を抜きさってバカにするようなこともしない。
そういえば11月になったからOAAも更新されているんだったなと2人のデータを見てみると、体育祭と今回の中間テストの結果を反映したものとなっており、須藤は驚異的な伸びを見せている。
愛里は学力と身体能力が伸びたことでクラス内のOAA総合値最下位を脱出していた。
ちなみにオレの今回のテストの順位は14位。
数学では満点を取っているが他は70~80程度に収めている。
これは高得点を取れる生徒としてアテにされるのを避けるためのもので、須藤のように自分が成長してクラスの助けにならなければと思わせることが重要と思ったからだ。
しかし、愛里の成長は予想外で、須藤の11位と合わせてクラスには多大なる影響を及ぼすことになるだろう。
それは決して悪いものではなく、ほぼ全てがプラスにしか作用しないものだ。
上位に名前を連ねる者たちが増えていけば、必然的に下位に沈んでしまう者たちも増えていく。
下位に沈むことを良しとせず、低いながらも改善をしようと試みている生徒たちが増えて、着実に少しずつ成果を発揮していけば、クラスの平均点は大きく上がり学力では一之瀬や坂柳のクラスに並べる可能性も上がっていく。
もちろん全員が全員須藤や愛里のようにはいかないだろうが、勉強1つ取ってもやり方や覚え方はもちろん、そもそもの吸収できる才能に違いがあるし、集中力や体力面でも大きく差が出る。
須藤の場合は勉強を教えてくれる堀北に対する恋心が動機であるが、愛里の方はなんなのだろうか。
オレが恵と付き合い始めたことがきっかけなのは間違いないが、恵よりも優れた成績を収めることでオレとの交際を……と考えているのかもしれない。
ただあの色つきメガネことオレに炊飯器を使う楽しさを教えてくれた男が関わっているとなると、愛里の心はオレではなく斉木の方に向かう可能性の方が高い気がする。
そもそも、愛里が最初に好意を抱いたのは斉木なわけだし、そうなるのが自然だ。
斉木は巨乳を惹きつける能力でもあるのか……? ひよりは大きくはないが小さくもないし、だが坂柳という存在を思い出して立証には不十分だと頭を振る。
ともかく、須藤と愛里の成長によって下位争いをきている生徒たちの尻に火がついたことは間違いない。
下位でも負けないための競い合いが激化していけば早ければ2学期末には結果が出るかもしれないな。
原作より総額ポイントが増えてるのは来賓が原作より4人増えてるから
茶柱や学校側は第三者によるポイントの操作は一切認められていないと言っているだけで、できなくは無い。
試験終了後にしか確認できないので、試験終了間際か直後に高育のネットワークに侵入して総額を弄るみたいなことができればの話だが。
櫛田と佐倉の点数が伸びてるのはピンク頭でヘアピンしてる色つきメガネのせい(おかげ) まーた塩送ってるよこいつ
まあクラス内でも姫野、柴田、体育祭であんまり活躍できなかったから勉強は頑張ろうと思った小橋と網倉の教師役をやっているから無罪無罪。
白波さんは一之瀬さんに教えてもらう方が点数伸びるよねということで一之瀬任せ。
龍園クラスはひよりと金田が教師役してちょっとだけ上がった
ひよりはクラス1位、学年だと上位10位には入ってるけどこれはくーちゃん無関与
ひよりはくーちゃんへの好意自覚してからも会ってるし、上手く隠してるのでまだくーちゃんにはバレてないぞ!
好感度メーター使われたら即バレだけどもう周りの好感度、特に一之瀬、坂柳、櫛田の驚異的な伸びを見たくないからくーちゃんが使ってない
龍園は橋本がくーちゃんに勉強教えてもらってる時にちょっかいかけたら巻き込まれ事故で2科目だけ点数が良くなってしまった
「龍園が85点……!? とうとうカンニングしたの……?」
「してねぇよ、俺未満のバカ伊吹。クソメガネに絡んだら4時間拘束されたんだよ」
(いいな、龍園くん、斉木くんに勉強教えてもらって)
綾小路は本気出してもいいけどそれでクラスが自分頼りになられると困るので勉強面は変わらずにという感じ
なお運動面はモロバレしたため、啓誠や池などからドン引かれ好感度下がってる(また騙してたのか、隠してたのかみたいな)
女子からは上がってる(顔が良くて運動ができるから)
本人は炊飯器に夢中なので周りからの評価は学校生活を邪魔されない限りは割とどうでもいい
高円寺くんはとてもいい空気吸ってます
満点取ってるのは「高校レベルのテストくらい別に難しいことじゃないんだよ?出来ない君たちがおかしいんだよ」とくーちゃんだけが特別ではないと示してあげるため。
なんだかんだ言ってくーちゃんが目立つの嫌いなのにイベント事に付き合ってくれてるのには感謝してるから罪滅ぼしみたいなもの(高円寺本人は罪とは思ってないが)
佐倉さんのくーちゃんへの好感度は78で綾小路へは85なので綾小路のことの方が好きです
良かったな綾小路
くーちゃんが巨乳が好きなんじゃない、巨乳がくーちゃんのことが好きなんだ
「やっぱりおっぱいか!」
綾小路って今誰に対する好感度が高いの?▶︎くーちゃん>ひより>龍園(考え方や性格)>高円寺(能力的に)>堀北(成長させたい)という感じ
彼女が入ってないのはご愛嬌(トップ10にしたらさすがにいる)
ではまた次回
次は流石にくーちゃん視点のはず
てか一之瀬クラスの出し物の話進めないとね