貞操観念も男女比も逆転したまのさば世界で生きる貴方   作:宇佐見あまの

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貞操観念も男女比も逆転したまのさば世界で生きる貴方

 貴方はとある使命を受けて牢屋敷へわざと連行された。

 1周目から貴方は奔走し続け、出来る限り命を救おうとした。だが、運命は変わらなかった。

 2周目なら……! と貴方は期待したが、ダメだった。

 3周目、大魔女の前で貴方は使命を果たした。それは、今まで脳を焼いてきた少女たちには余りに眩しい光景だった。

 

 

 貴方が受けた使命は【魔女因子を創造主の前まで持っていく事】

 貴方は現在、未来、過去、すべての魔女因子と生き物の罰を十字架へと変換し、背負い、創造主が作った長い長い階段を一歩ずつ上っていった。

 後ろから聞こえるのは少女たち、そして人々の声。

 

 

「待って! まだ、まだ……! 言いたいことも言えてないよ!」

 

 

「1人で勝手に背負って! そんなの正しくない! ……ッ! どうして体が動かないのよッ!」

 

 

「ああ……どうして……! どうして……! 私が持っていくと言ったのに……!」

 

 

 幼馴染たちの声が聞こえる。

 貴方は振り向かない。

 1歩、1歩、着実に罪の重さと彼女らの思いを振り返り、足が重くなるが、それでも歩き続ける。

 牢屋敷で過ごした思い出は貴方の鎖となり、彼女らがいる方向へと引っ張るだろう。

 

 

「わがはいを置いていくのか! 戻ってこい! あああ、こんな時に魔法があれば……」

 

 

「のあの絵をもっと見てよぉ! のあの絵が好きだって言ったじゃん! 約束守ってよぉ! のあを1人にしないでよお!」

 

 

「劇はまだ始まってすらいない! 私と演じるんじゃなかったのかい!? 動け動け動け! くっ……」

 

 

 鎖がまた増える。

 貴方の心臓を更にきつく縛り付けるように、戻ってこさせるようにと、彼女たちの言葉が貴方を引っ張る。

 

 

「おじさん、まだ、まだ、諦められないよ! 一緒に見たい映画がまだいっぱい……」

 

 

「私たちとここを出るという約束は嘘だったの? 私、約束を守らない人は嫌いなのよ? まだ間に合うわ」

 

 

「ウチが必要だって言ったじゃねェかよ! 戻って来いよォ!!!!」

 

 

 階段はまだまだ続く。

 人々の罪は1歩1歩消える。

 思い出は十字架へこびりつき、さらに重くなる。

 

 

「名探偵が助手を簡単に手放すわけにはいきません! ぐぐぐ! 助手くん戻ってきてください!!!」

 

 

「うごけ────ーっ! ですわ!!!! 散々人を弄んでおいて勝ち逃げは許しませんわ────ー!」

 

 

「あてぃしを一生推すんじゃなかったよぉっ! あてぃしを置いて……置いていくなぁっ!!!!」

 

 

 思い出は鎖、枷になり。

 貴方は重力を倍に感じる。

 後ろから聞こえ続ける声は、貴方を縛り付け、引き戻そうとする。

 

 

「振り向かないで! ○○の……○○自身の使命を思い出して!」

 

 

「あーっ! あーっ! みなさぁん! ○○さんを行かせてあげてくださぁい! 私たちは大丈夫ですぅ! だから、だから、進んでくださああああい!!!」

 

 

 共犯者の声が貴方に突き刺さった鎖を解き放ち、枷はボロボロと崩れ落ちる。

 ありがとう。ありがとう。

 

 

 

 貴方は創造主の元まで、十字架を運びきったのだった。




創造主からの評価。


彼女らの思いも、魔女因子も
そして生きるすべての罪も持ってこれた!
よくできました!これで浄化できます!


            ☆最高☆
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