貞操観念も男女比も逆転したまのさば世界で生きる貴方 作:宇佐見あまの
感想、お気に入りいつもありがとうございます!
この話で出ない子も近いうちに出てきます。
14人+母親ズと共に家に帰る。
この人数が泊まれるの? と思うかもしれないが、この世界人口が少ないので土地が余りに余ってるのだ。
お隣の中国でさえ最盛期で5000万人しかいないので、日本はもう本当に家デッカく作っても畑が作れるくらい土地が余ってる。
それゆえに、ウチも近所も豪邸クラスの建物になっている。
母親ズ+お父さんは買い出しに出かけるらしいので、子供たちで待つことに。
挨拶周りで分かったのだが、個性的な子が多い!
城ケ崎ノアちゃんは興味が移ろいやすくて、今さっきまで画用紙に持ってきたクレヨンで絵を描いてたと思ったら、気が付けば俺の隣に座って右袖の裾を持ってじーっ……とこちらを見てる。
真っ白なふわふわとしたツインテールがこそばゆいし、オッドアイの目がこちらを見透かすように見てきて少し怖い。
『どうかした?』
「う──ん、○○くん、のあの描く絵のモデルになってほしいなぁ」
なんだ、可愛いお願いだな……と思い、了承したのだが、それが個性を感じるきっかけになった。
「モデルになるからにはやはり、ポージングの練習をしなくてはね!」
そう言って目の前で大げさに右手を差し出しながら登場してきたのは蓮見レイアちゃん。
亜麻色のショートボブで自信満々のオレンジの瞳がキラキラと輝いている。
そんな彼女の手を自然と取ってしまったのだが、様々なポージングを2人で行う。
視界の中にレイアちゃんしかいないように感じるが……
とにかく顔が良すぎて、何も入ってこない! 顔が良いという情報しか!
そんな中で手取り足取り、ポージングを教えてくれるんだけど、近いよ! 近い!
「さぁ、ここで最後の決めポーズ!」
「「「「おお~~~」」」」
「創作意欲が湧くね」
ポーズを決め、割れんばかりの拍手と共にノアちゃんがサラサラと画用紙に描いていく。
そして出来上がったのは美を追求したかのような美しい作品だった。
これ俺……?
「どうかな? のあ、○○くんかっこよく描けたかな?」
『うん、ありがとう! とってもかっこよくて飾りたいくらい!』
そう言いながら、ノアちゃんの頭を撫でる。
ふわふわした髪の毛、にへらと笑ったノアちゃんに癒される。
「私にも! 私にもご褒美が必要だと思うんだ!」
『レイアちゃんもありがとうね』
レイアちゃんにも同じように頭を撫でるが、手のひらにグイグイと頭を押し付けて、えへへと笑うレイアちゃんは尻尾をぶんぶん振る大型犬のように見えた。
か、可愛すぎる~~!!!
そんな2人を撫でながら出来上がった絵をみんなで鑑賞する。
みんなで感想を言い合いながら和気あいあいとしているが、そろそろ午後3時……
ここはおやつタイムと行こうじゃないか!
多数決を取った結果、全会一致でアイスクリームとなった。
でっかい業務用くらいの冷蔵庫から全員同じアイスを選んでおく。
因みに両親から『好きなおやつふるまってあげなさいよ~』と許可は得ているので大丈夫だ。
全員にアイスとスプーンが行き渡ったところで、クーラーで冷えた部屋の中で頂く。
右にはエマちゃん、左にはヒロちゃんが当たり前のように座ってる。
正面でじっとこちらを見てるのは真っ白で、まるで雪の様な見た目をしている月代ユキちゃんだった。
「ふふふ、おいしいですね」
そう言いながら、食べ頃のバニラアイスを丁寧に口へと運んでいくユキちゃん。
所作が丁寧でついつい見てしまう。
「私の口になにか付いてますか?」
ふふっと笑う彼女が綺麗だなぁと見つめてると、右の太ももに痛みを感じ、ハッとした。
右の方を見ると、エマちゃんがムスッとした顔でこちらを見ている。
「○○くん、ユキちゃんだけじゃなくて、ボク達にも構ってほしいなぁ」
「ふふっ、エマは我がままですね」
「ユキちゃん視線集める魔法使ってたでしょ! 抜け駆けはダメなんだよ!」
「まぁ、バレてしまいましたか」
うふふと笑うユキちゃんと抗議の声を上げるエマちゃんの仲良しコンビを見ながら、アイスを食べて涼んだ。
おやつを食べた後、買い出しに出かけてる母達が大量の買い物袋を持って帰ってきた。
デカいキッチンで両親とエマちゃんたちの母達が料理している間、お風呂に入ることに。
しかし、問題がある。
お風呂、先に入るか後に入るか問題だ……
「何を考えてるんだ? ○○はわがはいの背中を流してもらうぞ」
「助手君は私の背中を流すんですよ!」
そう言って両腕を水色の髪をした怪力の橘シェリーと非力な夏目アンアンちゃんに引っ張られながら、旅館のお風呂くらいデカい風呂場に連れていかれた。
因みにどんなに説得しても聞く耳を持たず『私たちの仲じゃないですか! ささ、脱ぎましょう!』と強制的に脱がされたので、俺は悪くないはず。
お風呂場でアンアンちゃんの背中を優しくタオルで洗う。
すべすべで煩悩が出てくるが、俺の後ろでシェリーちゃんがゴシゴシと凄い力強く洗ってくるので、痛さで何とか我慢できる。
「あぁ~気持ちいいぞ~」
「いいなぁ~! 次は私! 私ですよ!」
丁寧にアンアンちゃんを泡でもこもこにした後、洗い流す。
次に長い髪の毛を大事にぬるま湯で軽く流した後、シャンプーを泡立てて優しく洗っていく。
「うう~ん極楽~~」
「髪が長いのうらやましいですね~」
シャンプーを流した後、リンスを丁寧に頭皮につかないようにつけていき、流す。
そしてアンアンちゃんが湯舟に浸かったので、次はシェリーちゃんの番だ。
もうここまで来たら煩悩は麻痺してきてるので、大丈夫……
「私は正面もお願いしますね!」
「なっ!? 卑怯だぞ!」
『女の子だから、正面は……』
「まぁまぁ! いいじゃないですか!」
ごり押しされてシェリーちゃんの体の正面も洗ったのだが、邪念を払うためにほぼ無心だった。
柔らかくてスベスベシテマシタ……
そして広い浴槽の中で3人足を延ばしてゆっくり温まった後、お風呂を上がった。
全員のお風呂が終わったころ、料理も出来上がった。
テーブルの上に山盛りの唐揚げと、色とりどりの刺身、そして大量の野菜の森が出来上がっていた。
ビュッフェ形式でみんなでとっていく。
唐揚げ多めに取っちゃってもいいよなと思ってると後ろから遠野ハンナちゃんから声をかけられた。
「○○さん? バランスよく食べなければいけませんわよ?」
そう言いながらハンナちゃんはパパパッと俺の更に彩りよく、野菜も刺身もバランスも整うように入れてくれた。
お母さんみたいだ……
「お母さんじゃありませんわよ! 奥さんですわ!」
『ご、ごめんね』
「全くもう……しょうがないですわね」
心の声が聞こえていたのか……
そしてぷりぷり怒りながらも、少し照れてるハンナちゃんが可愛かった。
奥さん宣言してたけど、気が早くない? もっと良い人いると思うけど……
あっ、そんなに唐揚げ沢山入れられても食べられないですよ!
そしてテーブルにお皿を置いて、ご飯をつぐと左右にはもはや定位置となったエマちゃん、ヒロちゃんが座った。
「「「「頂きます」」」」
みんなで談笑しながらのんびりと食事をする。
こういう時間があったかくて好きだ。
「今度お風呂入るときはボクと入ろうね!」
「エマ……! 抜け駆けは正しくない。
私も一緒だ、それでいいだろう? ○○」
『まぁ、良いけど……
男子とお風呂入るの恥ずかしくないの?』
と疑問に思っていた言葉を投げかける。
するとまるでそんなことはないといわんばかりの表情で、必死に否定された。
「そんなことないよ! むしろ……ね?」
そういうエマちゃんは顔が少し赤い。
照れてるのが分かるのだが、男の子のアレ見えちゃうもんねぇ……
いや、裸の付き合いだからどっちも恥ずかしいけど。
「○○が恥ずかしくないのなら、これからも定期的に一緒に入りたいのだが」
いや、顔合わせてまだ1日目ですよ? ヒロちゃん?
大丈夫? いくら小学生とはいえ、流石に危機感がないのではないんだろうか?
『流石にそれは危機感がないんじゃ……』
「「???」」
何を言ってるの? みたいな顔されましても……
しかも周りの子達もみんな『何をそんないまさら……』みたいな顔して見てるの何?
これ、貞操観念の逆転による常識なんですかね……
「そんなことより、はいあーん」
エマちゃんが唐揚げを俺の口に箸で運んでくる。
最初、恥ずかしいのでやんわりと拒否をしたが、ぐいぐいと押し付けてくるので止む無く受け入れた。
唐揚げ美味しい……肉汁とショウガのさっぱり感が甘々の空気感を丁度緩和してくれる。
無心でもぐもぐと咀嚼していると、次々とエマちゃん、ヒロちゃん、ユキちゃん……と餌やりの順番待ちの様になっていた。
それを永遠と繰り返して、おなかが一杯になってしまい、一足先にごちそうさまを言い、食べ終えた。
『うーん……おなかがパンパン……』
そんな俺のおなかをツンツンとしている黒部ナノカちゃんと、それを見守るお姉さんのホノカちゃんが傍に座ってくれた。
「食べ過ぎよ」
「ナノちゃんもノリノリで餌付けしてたけどね~」
「お姉ちゃんもやってたじゃない」
「うふふ」
そう言いながら、ナノカちゃんが膝枕してくれた。
少しもっちりしてるナノカちゃんの太もも……
程よい反発で眠くなっちゃう……
「寝ちゃダメよ。まだ歯磨きが終わってないわ」
「○○くんもう眠たそうだし、みんな歯磨きしちゃいましょうか」
「……そうね」
起き上がるか。
そう思い、頭に力を入れて起き上がろうとすると、それ以上の力で頭をナノカちゃんに押さえつけられた。
「○○の歯は私が磨くから安心して」
「じゃあ歯ブラシ取ってくるね~」
その間、無言のナノカちゃんにほっぺたをムニムニされてた。
歯ブラシでみんな歯を磨いてる中、ナノカちゃんに歯を磨かれる。
何か、こそばゆくて恥ずかしい……
そんな感じで身をよじると、グッと太ももで挟まれた。
「こら、動いちゃダメでしょ」
「あら~」
そして綺麗に磨けた後、ナノカちゃんはナノカちゃん自身の歯磨きを丁寧に終え、みんなでお布団に入って寝る。
隣はエマちゃん、ヒロちゃんなんだろうなぁと思っていたが、氷上メルルちゃんと月代ユキちゃんに挟まれた。
両サイドから囁き声が聞こえてくる。
「○○さん……もうねちゃいましたか……?」
『まだ寝てないよ』
「よ、よければ、ちょっとそちらの方に詰めても大丈夫でしょうか……」
「あらあら、メルルも大胆ね。
私もくっついちゃおうかしら」
『い、いいけど暑くない?』
「そ、そんなことありませんよぉ……」
「えーい」
そう言いながらメルルちゃんとユキちゃんがぴったりとくっついてくる。
少しひんやりとしたメルルちゃんの体温が伝わってくる。
反対側からはユキちゃんの体温と鼓動がしっかりと伝わってくる。
……これ、ドキドキして寝れないかもしれない。
そんな悶々とした気持ちを振り払うように、エアコンの冷気が俺の頬をさわさわと眠りへと誘っていく。
「おやすみなさい、○○さん」
「おやすみ、○○」
2人の声を子守唄に抱き枕代わりになった俺は眠りについた。