クソしょうもない一次創作短編集   作:Верный510

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 捕食、解析、模倣。
 そして君になりすます。


肉塊少女

 霊花。

 私の名前は霊花。

 でも本当の名前じゃない。

 

 なんとなく気に入ってるからそう名乗っているだけ。

 このセーラー服姿もなんとなく成りすましているだけで、本当の姿じゃない。

 これは私じゃないからね。

 

 オリジナルになりたいんだよ。

 

 

ーーーー

 

「君を頂戴」

 

 ブチブチという人から鳴るはずの無い音が聞こえたかと思うと、霊花の腕が裂けた。

 ただ裂けたのではない。口になったのだ。

 人の口に近い、しかし巨大な口である。

 

 飢えたように、口は相手を狙って伸ばされた。

 相手は霊花とは似たようなセーラー服を着た少女である。

 だが相手の少女は運動か何かをやっているのか、素早い動きで見事に躱した。

 

「wow、流石バレー部エース。やっぱ運動神経いいね」

 

 引きつった顔を見ながら、霊花は笑う。

 だが本当に笑っているのだろうか?

 

「じゃあ、これも躱せる?」

 

 背中から筋肉を撚り合わせたような、何本もの赤い触手がユラユラと生えてくる。

 それらの先端には、人の犬歯に近いが遥かに長い物が生えている。

 逃げ場のない裏路地に連れ込まれたのを、少女は後悔した。

 

 結果としては、あっけなく捕まった。

 

「やっぱり捕まっちゃうよね?この数だとさ」

 

 ニヤニヤしながら言い放つ霊花。

 少女は両手と口を塞がれている。

 何をするつもりなのかはわからない。

 

「せっかくだし、教えてあげる。私がどんなものなのか」

 

 そう言って霊花はスカートの裾を思いっきり上げた。

 普通なら考えられない行動だが、考えられないのはその中身だ。

 肉である。生き物のように血管が這う生物のようになっていたのだ。

 

 裾のすぐ裏には歯もあり、まるで捕食者のようである。

 さっきの口とは違い、こちらは全てが鋭く鮫のようである。

 

「あと他にもあるんだよね。全部アニメとかゲームの奴パクっただけだけどさ」

 

 霊花は肩から腕を生やしたり、腕を大剣にしたり、棍棒のように変形させたりした。

 軽口混ざりの解説を加えながらである。

 

「見ててね」

 

 変形はグロデスクであり、容赦なく血も噴き出たりするので少女は見たくなかったが、捕まえている触手はそれを許してはくれなかった。

 

 バリッと、霊花は頭を引き裂いた。

 あろうことかそのまま半分ほどまで引き裂くと、肩から生えた腕で完全に引き裂く。

 

「分★身」

 

 恐ろしい速度で半分の霊花は再生し、2人になった。

 直後にまた一人に融合する。

 

「……飽きてきたな、……………そろそろ貰うね」

 

 霊花は先程の腕の口よりも大きく、太く生成する。

 そうやってできた口は身動きの取れない少女を完全にとらえていた。

 

 

 

 

 

「私はね、オリジナルになりたいの。

 だから君の姿を頂戴」




名称 霊花
矛盾を抱えている不気味な少女。
何を行動原理にしているのかは理解できない。
彼女の自我も模倣したものだと思われる。彼女のオリジナル要素は何もない。
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