IS-インフィニット・ストラトス- 自称コミュ障(笑)で思春期な俺 in IS学園 作:麒麟
「じゃあ・・・ISは一般的にはスポーツですがそれ以前に兵器です。これは誰が見てもわかると思います。これは戦闘機や戦車を超えている時点で否定できません。ではこの最先端の兵器を軍事利用しない手があると思いますか?」
「だが、ISの軍事利用はアラスカ条約で禁止されているぞ」
「そんな条約あってないようなもんじゃないですか。どこの国家も戦争になれば真っ先にISを使いますよ。日本だって例外じゃない。でも、ISは男には使えないし、かと言って乗れるだけで実力のない奴を乗せて紛争地帯に行かせるわけにはいかない。負けることがわかっているうえにISを失う可能性が高いですからね」
ISを使うときには絶対に失わないために慎重にならなければ戦争には勝てない。つまり―――
「そこで実力を持った国家代表が使われます。女性だからISに乗れるし、その中でもトップクラスの実力の持ち主だから勝てる見込みが高い。それでも戦争だ。いくらISに絶対防御があるといってもエネルギーに限界があるため、ISを解除すれば狙撃などで簡単に殺されるし、殺されなくても大けがを負えば戦闘ができなくなる。もうわかると思いますが代表候補生は国家代表が使い物にならなくなったときのスペアです。国家代表が使えなくなれば次に優秀な代表候補生を使い、それが使えなくなればまた他の代表候補生を使う。そして戦争中はこれをループさせる。ね?こう考えれば国家代表も代表候補生も国の道具であり消耗品ですよね?」
誰も、オルコットですら何も言わないので俺は続ける。
「だから国は国家代表や代表候補生に対して好待遇なんです。いつでも使い捨てられるように。いざというときに裏切られないように。俺は愛国心がそんなに高いわけではありませんから、こんな生き方は真っ平です。だから聞いたんです。国家代表であることや代表候補生であることはそんなに偉いことなのかと。それは俺とは真逆の考えですから」
「「「・・・」」」
クラスが重い沈黙に包まれる。
「まあこれはさっきも言った通りあくまでも俺個人の考えです。たしかにすごいとは思いますよ?国家代表や代表候補生はその国のトップに上り詰めた証でもありますからね。その証をとるということは並大抵の努力ではないはずです。そこは素直にすごいと思いますしそれだけの努力を重ねられるということは尊敬します。それに愛国心の高い人からすれば誇れることでしょうし、戦争が起きなければ好待遇が続くだけだと考えれば確かに自慢できることかもしれない。ただ俺はことあるたびに自慢できることだとは考えない。それだけのことです」
「・・・なるほどな。確かに天道個人の意見だし考え方も理解はできる。だが、私は教師としてその意見に納得することはできんな」
「別に納得していただかなくても構いません。ただ、ことあるごとに代表候補生代表候補生とうるさいオルコットにこういう考えを持った人間もいるということを理解してほしいかっただけです。ぶっちゃけ鬱陶しくて仕方なかったので。あと最初にも言いましたが、この件に関係のない国家代表および代表候補生、それらを目標にしている皆さんには不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございませんでした」
そう言って俺は頭を下げる。
少なくともこの件に関係のない人には不快な思いをさせただけだからな。この謝罪は当然だ。
俺が頭を上げると今度はオルコットが口を開いた。
「そこまで言うのでしたら決闘ですわ!」
「・・・は?」
「ここまでコケにされては黙っているわけにはいきませんわ!」
「いや、俺の話聞いてた?俺は馬鹿にしたんじゃなくて俺個人の意見を言っただけだぞ?」
「それでもです!わたくしにも代表候補生としてのプライドがあります!それを見せてさしあげますわ!」
「口で言い返せなくなったから実力行使って、お前小学生かよ・・・」
呆れてものも言えねーわ。
「あら、わたくしが小学生でしたらあなたは口だけの男ですわよ?」
へえ、言うじゃん。でも俺がそう簡単に挑発にのるわけねーだろ。
「まあ情けないけどそうなるな。さっきも言ったけどこのクラスの実力トップはお前だって認めてるんだ。そんなやつにISど素人の俺が勝てないことくらい誰が見ても明らかだろ。そんな安い挑発に俺がのると思ったか?」
そう、俺は最初にオルコットの実力がこのクラスのトップであることを認めている。認めたうえで自分の意見を言ったのだ。
「それとも代表候補生ってのは素人倒して喜んでるようなガキなのか?」
そして俺はさらに煽った。
さて、ここまで言えばちっとは黙るか?
そう思っていると次に口を開いたのは予想外にも織斑先生だった。
「いや、お前らにはISで勝負をしてもらう。さっきも言ったが天道の言っていることは理解ができても納得ができない。それは私だけではなく他にも多数いるだろう。天道、言うだけ言って逃げるのはそれこそ小学生のやることなんじゃないのか?」
「・・・まあ、そうですね」
織斑先生の言ったことは正論だ。俺の意見が大半から反感を買うことはわかったいた。反感を買うのは織斑先生も例外はないということも。そして自分の言いたいことだけ言って逃げるのがガキのやることだということも。
・・・まあ、しょうがないか。戦うのが代表候補生だから自分の実力を測るのにも調度いいって考えてやるしかないな。まあなんにせよ結局俺は特大のブーメランを投げてたってわけだ・・・。
「・・・わかりました。その勝負、受けましょう」
「ふん、コテンパンにしてさしあげますわ。そちらの方もです」
オルコットは織斑の方も見てそう言った。
「お、俺も!?」
「当然ですわ。あなたがわたくしの祖国を侮辱したこと、忘れてないですわよ」
あー、そういや言ってたな。熱くなりすぎてすっかり忘れてた。
「・・・いいぜ。その勝負、受けてやる!」
織斑の覚悟が決まったらしい。
「さて、話はまとまったな。それでは勝負は一週間後の月曜日から水曜日。放課後、第三アリーナで戦う。3人はそれぞれ自分以外の戦いを見ることを禁止する。それぞれ用意をしておくように。では授業を・・・始めたいところだが時間が時間なので今日はもう終わる」
時計を見ると授業の残り時間があと3分くらいしかなかった。
さて、これから一週間死ぬ気で足掻きますか。
3限終了のチャイムとともに俺は覚悟を決めた。
本当は一夏のハンデのくだりをやろうかと思ったのですが主人公の話の後なのでやめました。
うん、ハンデのくだりやりたかった!