IS-インフィニット・ストラトス- 自称コミュ障(笑)で思春期な俺 in IS学園 作:麒麟
オルコットとの試合が終わってピットに戻ると
「この短期間でよくここまで成長できたものだ」
「お疲れ様でした、天道君。とてもいい試合でしたよ!」
と織斑先生と山田先生からお褒めの言葉を頂いた。
「ありがとうございます」
「ISはそこに置いておけ。明日に備えて整備もしなければならないし、お前も疲れただろう。早く戻って明日に備えてゆっくり休め」
俺がお礼を言って片付けようとすると織斑先生がそう言った。
この人なんだかんだで優しいよな。普段は厳しすぎてそんなこと欠片も感じないけど。
「・・・じゃあ、悪いですけどよろしくお願いします」
「ああ」
悪いとは思ったがここは素直に甘えておく。
「じゃあ失礼します」
俺はそう言って退室するとドアの前に本音たちがいた。
「お疲れ様、天道君!」
「まさかセシリアに勝つなんて思ってなかったよ!」
「てんてんおめでと~」
「おう、サンキュー」
賞賛してくれた3人にお礼を言う。
「戦ってる時の天道君すごかったよ!セシリアの撃ってくるレーザーをビュンビュン避けて!」
「うん。とても素人には見えなかった!」
「かっこよかったよ~」
「お、おう
そこまで言われると照れくさいな。
「このあと一緒に夕食食べようよ!その時にセシリアとの試合の話聞かせて!」
「そうだよてんてん~。一緒に食べよ~」
谷本さんと本音にそう誘われるが
「悪い。明日の織斑との試合に備えて作戦立てないといけないから無理だ」
「「え~」」
「本当にごめんな。明日空けとくからそんとき一緒に食おうぜ」
「いつも2年生の食堂じゃん」
「たまには一緒に食べようよ~」
俺は理由を説明して断るがなかなか引き下がってくれない。
なかなか引き下がってくれないな。まあこう言ってくれるのは正直嬉しいけどさ。
「ほら、2人とも無理言わない。天童くんも困ってるでしょ?」
「「え~?」」
「明日も試合あるんだし、今日はやめておきましょう?ね?」
「「はーい・・・」」
鷹月さんが二人を制してくれた。
鷹月さん毎度毎度ありがとうございます。しかしあれだな。こうして見ると鷹月さんが長女、谷本さんが次女、本音が三女の姉妹みたいだな。
「じゃあ俺はそろそろ行くわ。汗も流したいし、織斑の対策立てたらできるだけ早く寝たい。正直疲れが尋常じゃない」
やっぱ訓練と試合は違うな。疲れが全然違う。
「うん。それじゃあ、ゆっくり休んでね」
「明日は絶対だよ!」
「おう、わかってる」
「てんてんまた明日~」
「おう、じゃあな」
俺はそう言って本音たちと分かれるとさっさと部屋に戻った。
部屋に戻ると楯無先輩がいた。
「お疲れ様!それとおめでとう!」
「ありがとうございます」
楯無先輩は開口一番にそう言って扇子を開いた。扇子には達筆な文字で「大勝利!」と書いてある。
「いろいろと試合の話を聞きたいけど、まずはシャワーを浴びてきなさい。汗で気持ち悪いでしょ?」
「はい」
楯無先輩にそう言われると、俺はさっさとシャワーを浴びるために着替えを用意して浴室に行き、シャワーを浴びる。
あ~、シャワーがこんなに気持ちよく感じたのは久々だな。楯無先輩との初訓練以来か。
そんなことを考えながらシャワーを浴び終えて、部屋に戻る。
「改めてお疲れ様。初の試合の感想はどう?」
浴室を出ると楯無先輩が聞いてきた。俺は楯無先輩に言われて考える。
試合中に特に何かを感じている余裕はなかったな。けど強いてあげるなら・・・
「・・・怖かった、ですね」
「怖かった?」
「はい」
俺はそう答えた。
「理由を聞いてもいい?」
「訓練と違ってお互いが殺気立ってるからですよ。本当に殺されるかもしれないし、こっちの攻撃で相手を殺してしまうかもしれない。俺はISの絶対防御を信じていませんから。楯無先輩に試合中はどんな状況であっても冷静であれって叩き込まれてなかったら録に動くこともできなかったと思います」
「なるほどね」
そう。あの場で冷静に戦えていたのは楯無先輩に戦闘時において冷静であらなければならないと、その身を持って叩き込まれたからだ。戦闘中には感情を殺すことが重要だ。激情して突っ込めば攻撃が直線的になって簡単に叩き潰されたし、かと言って警戒しすぎればやりたい放題やられる。冷静に戦況を分析して動かなければならない。訓練中にこれを徹底して教え込まれた。
正直よく戦えてたと思うわ。1ヶ月前の俺じゃ何も出来ずにやられてただろうな。技術的な意味でも精神的な意味でも。
「試合中どうやってその恐怖をなくしてたの?冷静になるって言っても限界があるでしょ?」
確かに冷静になるには限界がある。一度恐怖に縛られてしまえば、その恐怖を取り払うのにかなりの時間がかかる。わかりやすく言えばトラウマだ。
「単に恐怖を感じているほど余裕がなかっただけです。そう考えると初戦の相手がオルコットだったのは良かったのかもしれません。織斑が相手だと恐怖を感じる余裕が出来てしまうかもしれませんから」
織斑と俺はお互いに素人だ。恐怖を感じる余裕くらいできるだろう。
「なるほどね。じゃあ今後の訓練にはある程度殺気に慣らすことも考慮しなきゃいけないわね」
楯無先輩が言うようにISを使う以上殺気に慣れなければならない。本当の殺し合いになることがあるかもしれないのだから。
できればこの学園を出たらISには関わりたくないけど無理だろうな。最悪モルモットにされかねないし。
「まあいいわ。ベッドに横になって。私がマッサージしてあげるわ」
「え?」
唐突に楯無先輩がそう言った。
「試合とか体を動かしたあとの疲れをとるにはマッサージするのが一番いいのよ。明日も一夏君と試合があるんでしょ?」
「は、はい」
マッサージ?楯無先輩が?俺に?
「ほら、早くしないと夕食の時間になっちゃうでしょ?」
「は、はい・・・え?・・え?」
わけがわからないまま楯無先輩に急かされて俺はベッドに横になる。すると楯無先輩が俺に馬乗りになった。
ちょ!?色々と当たっちゃいけないところが当たってるんですけど!?
「じゃあ始めるわね」
そう言うと楯無先輩はマッサージを始める。腰に程よい力加減が伝わってくる。
ああ、これは気持ちいいな・・・。
「どう?うまいでしょ?」
「はい・・・」
さっきまでの煩悩が一気に消し飛ぶ。それほど楯無先輩のマッサージはうまかった。
あ、やべ・・・。眠気が・・・。
だんだん意識が遠くなっていき、俺はそのまま意識を手放した。
ところどころおかしいけど今の俺にはこれが精一杯です。
許してください。