IS-インフィニット・ストラトス- 自称コミュ障(笑)で思春期な俺 in IS学園   作:麒麟

58 / 61
うむ、テストが終わった!
いろんな意味で!
まあ何はともあれ夏休みだ!!


第58話 「何で?」

「はーい、押さないでくださーい」

 

対抗戦当日、俺はアリーナの警備をしていた。基本的に対抗戦などのイベントで警備と誘導を任されるのは生徒会だ。普段はあまり仕事をしない本音も絶賛警備中である。

 

「あ、天道君だ」

 

呼ばれた方を見ると谷本さんと鷹月さんがいた。

 

「大変そうだね」

 

「見に来てる人数が人数だからな」

 

クラス対抗戦を見ようと1年から3年までほぼ全校生徒がこのアリーナに集まっている。全校生徒の数が大体400人前後だ。生徒会の人数は4人。1人約100の生徒を誘導しなければならない。これだけの人数の人が出入りする入口を混み合ってつまらないようにするのはなかなか大変だ。更に来た人の数をカウンターで数えなければならない。理由はアリーナの席の数と何人来たかを照らし合わせて席がどのくらい空いているのかを常にわかるようにするためだ。それに加えて―――

 

「ちょっと!話してないで仕事しなさいよ!!」

 

「あ、はい!すみません」

 

上級生に怒られたので謝って仕事に戻る。ここに通っている生徒は世界のいわばエリートばかりだ。当然女尊男卑思考の生徒もいる。彼女もその一人でただでさえ男である俺が気に食わないのに仕事中に雑談をしているとあっては我慢ならないのだろう。つまり何が言いたいのかというと男である俺は理不尽な扱いを受ける時もあるってことだ。まあ今回は仕事中に雑談をしていた俺が悪いが。

 

「っつーわけだからまた後でな」

 

「うん。仕事頑張ってね」

 

「じゃあねー」

 

「おう。サンキューな」

 

2人が行くと俺も仕事に戻る。

 

「ねえ。この辺の席ってまだ空いてる?」

 

「あ、はい。大丈夫です」

 

そんなこんなで警備の仕事を進めていった。

 

 

 

『お疲れ様。もう大体の生徒はアリーナに入ったから第一試合が終わるまで休憩してていいわよ』

 

「了解です」

 

出入りする生徒が減ってきたと思っていたところに楯無先輩から連絡が入る。試合が始まる5分前くらいなので出入りする生徒も減ってきている。

 

さてと休憩の許可も降りたし凰相手に織斑がどこまでやれるか見ますかね。

 

俺は織斑が凰に勝てる確率は良くて2割だと思っている。そもそもオルコット相手に雪片(俺がインチキブレードと呼んでいるのがお気に召さないらしく織斑に呼び方を強制的に直された)1本で善戦できただけでも奇跡に近いのだ。それもオルコットが油断をしていて、かつ苦手な接近戦に持ち込めたが故の結果だ。遠距離だろうが近距離だろうが対応できて、しかも油断をしていない凰相手に勝つとなると凰の不意を突き零落白夜を使っての一撃必殺を当てることが前提となる。

 

「まあ織斑から訓練の内容を聞く限りそんな秘策があるとは到底思えないけどな」

 

俺はそんなことを考えながら壁に背にフィールドを見る。え?座らないのかって?何かあった時にすぐ動けるようにしとかないとだから試合は見ててもいいけど客席に座るなだってよ。

 

 

『それでは両者、規定の位置まで移動してください』

 

休憩に入り待つこと数分。アナウンスが入り、織斑と凰がフィールドの中央で向かい合う。

 

『一夏、今謝るなら少しくらい痛めつけるレベルを下げてあげるわよ』

 

『雀の涙くらいだろ。いらねえよ』

 

どの道痛めつけはするのな。

 

因みに2人は開放回線で会話しているため会話の内容は筒抜けだ。

 

『一応言っておくけどISの絶対防御も完璧じゃないのよ?シールドエネルギーを突破するほどの攻撃を加えれば、本体にダメージを貫通させられるわ』

 

つまり凰は殺さない程度にいたぶることは可能だ、だから痛い目を見る前に自分に謝れと言いたいのだ。

 

まあどの道痛めつけられるのが分かってんだ。織斑が謝ることはないだろうな。

 

そして俺のその予想は見事に的中。結局織斑は謝ることなく試合が始まった。

 

『それでは両者、試合を始めてください』

 

ガキィンッ

 

試合が始まると同時に凰の斬げ―――双天牙月と織斑の雪片がぶつかる。

 

なるほど。距離を取られる前に一気に詰めたか。やるな。まあ凰も同じ考えだったみたいだけど。

 

『ふうん。初撃を防ぐなんてなかなかやるじゃない。でも・・・甘いわ!』

 

凰がそう言い終わるやいなや、凄まじい連撃が織斑を襲う。凰は両剣である双天牙月を体の一部であるかのように振り回して織斑を追い込んでいく。これに対し織斑はたまらず少し距離をとる。

 

まあここで距離をとるのは仕方ないのは当然だよな。でも―――

 

ドカンッ

 

突如織斑が見えない何かに吹っ飛ばされる。

 

それは相手のISの主な攻撃手段が近距離であればの話だ。近距離と遠距離もそつなくこなすだけであって凰のISのメインは中距離。距離をとるならちゃんとたらないとだけどそうすると織斑の攻撃が届かないからな。近距離のみの織斑に対してこれほどやりづらい相手はいないだろうな。んでもってあれが龍砲か。少なくとも遠目からは何をされたのか見えないな。近距離でも見えず、織斑が凰の龍砲のことを知らなきゃ詰みだな。

 

『今のはジャブだからね』

 

凰はそう言うと体制を立て直したばかりの織斑に龍砲を撃つ。

 

『ぐはっ!』

 

ジャブの後にくるのは当然ストレートだ。最初の龍砲よりも強い一撃が織斑を襲う。そしてその威力に比例して織斑のシールドエネルギーが減る。

 

流石甲龍のメインウェポンだな。今まで見てきたISの中でもトップクラスの火力だ。つっても俺が見たISなんて白式にブルー・ティアーズ、ミステリアス、レイディに訓練機2種しかないけどさ。いや、よくよく考えるとトップではないな。白式は諸刃の剣ではあるけど当たれば一撃必殺、ミステリアス・レイディの水蒸気爆発も凄い威力だったし。この中じゃ龍砲は中間くらいか?まあなんにしても威力が高いって事実は変わんないか。しかも見えないってのもでかいしな。

 

そう。どんなに威力が高い攻撃でも当たらなければどうということではない。織斑の白式がいい例だろう。当たれば一撃必殺ではあるが攻撃手段がブレード1本なため、相手はブレードの対処に集中する。そんな中で零落白夜を使ったところで簡単に避けられてしまうだろう。その点凰の龍砲は見えないため対処が難しい。この差は大きい。だが―――

 

逆に言えば1回当てれば勝ちだ。その1回をどう当てるかが勝負の鍵だな。

 

そう。この戦いの勝敗を握っているのは織斑だ。奇策でもなんでもいい。1回だけ龍砲を突破して零落白夜を当てればいいのだ。シールドエネルギーが厳しいとは言えまだ十分に逆転が可能だ。

 

『鈴』

 

『なによ?』

 

『本気で行くからな』

 

『な、なによ・・・そんなこと、当たり前じゃない・・・。と、とにかくっ、格の違いってのを見せてあげるわよ!』

 

そんなことを考えていると何を思ったの織斑のいきなりの本気宣言対し、何故か顔を赤くする凰。

 

織斑はいきなりどうしたし。凰も勝負の最中なんだからんなことでときめくなよ。隙だらけだぞ。

 

そして織斑はその隙を逃さずに突っ込む・・・瞬間加速で。

 

『!?』

 

隙を突かれた凰は慌てて双天牙月を構え直すが遅い。もう織斑は凰の懐に入って雪片を振り下ろす段階に入っている。

 

瞬間加速、使えるようになったのか。これさえありゃ急接近できるしまさに白式には打って付けの技だな。にしても切り札を切るタイミングがうまい。こりゃ織斑の勝ちだな。

 

俺はそう考え、その考えを裏付けるかのように零落白夜を纏った雪片の刃が凰に当たりそうになったその時―――

 

ズドオオオオオオンッッッ

 

アリーナの遮断シールドを貫通して何者かが侵入してきた。侵入してきたそいつは他のISと比べると一回り大きく、見た目は重装甲のエヴァのような感じだ。

 

あれもISだよな?

 

突然のことと相手の姿に呆然としている俺に楯無先輩から連絡が入り我に返る。

 

『勝君、聞こえる!?』

 

「はい、聞こえます」

 

『見てると思うけど遮断シールドを突き破って何者かが侵入したわ。安全確保のために生徒達の避難を誘導して!』

 

「了解しました!敵はどうするんですか?」

 

『そっちは先生方が対処するはずよ!とにかく避難を急いで!!』

 

「はい!!」

 

俺は急いで客席で呆然としている生徒達に怒鳴るように言う。

 

「何者かが侵入しました!!急いでアリーナから避難してください!!」

 

俺の声で我に返った生徒達が一斉に入口に押し寄せるが―――

 

ガガガガガガ

 

扉が閉まる。

 

「は!?何で!?」

 

手で開けようとするがびくともしない。かといって無理に壊そうとすると周りにいる生徒にも被害が出かねない。更に突然扉が閉まったことで生徒達がパニックになっている。どうしようかと悩んでいる俺にまた楯無先輩から連絡が入った。

 

『勝君!聞こえる!?』

 

「聞こえます!てか扉が閉まって開かないんですけど!?」

 

『ええ、ハッキングされて遮断シールドがレベル4に設定されたのよ。おそらく侵入者の仲間の仕業でしょうね。おかげでアリーナの全ての扉が塞がれてしまった上に生徒達がパニックになってて大変よ』

 

「どうします?」

 

『壊すにしてもちょっとやそっとの衝撃じゃ壊れないわ。かといって高火力の武器を使えば生徒達にも被害が出かねない。だから生徒を壊す扉との反対側に集めて安全を確保した上で1つずつ壊していくわ。まずは西側の扉を壊すわ。アリーナの東側に生徒を集めて確認したら合流して!』

 

「了解です!」

 

俺は指示を貰うとすぐに行動を起こす。

 

「皆さん落ち着いてください!!今から扉を壊して出口を作るので一度アリーナの東側に集まってください!!」

 

俺がそう指示を出すと生徒達は東側に行こうとするが人数が人数のため思ったように進まない。

 

「天道君!何があったの!?」

 

「何で東側に!?」

 

「話は後!とにかく東側に急いで!!」

 

ちゃんと指示が通っていないのか誘導の途中で谷本さんと鷹月さんに東側に行く意図を聞かれるが、答えている余裕がないのでとにかく東側に走らせる。そして生徒達が東側に集まったのを確認すると俺は西側に行く。西側には生徒会のメンバーが集まっていた。

 

「生徒の誘導、完了しました」

 

「了解。じゃあ虚ちゃんと本音ちゃんは扉を破壊したらすぐに生徒達をすぐに誘導できるように待機、勝君はラファールを展開して!」

 

「「「了解です」」」

 

俺は指示通りにラファールを展開してクアッド・ファランクスを扉に向かって構える。見ると楯無先輩もミステリアス・レイディを展開していた。

 

「私が扉を壊すから勝君は瓦礫をどかして生徒が出やすいようにして!!」

 

「了解です」

 

楯無先輩はそう指示を出すとすぐに蒼流旋で扉を破壊し、更に出口を広げようと穴を広げる。俺はそれを確認するとすぐに瓦礫をどかす。避難の邪魔になりそうな瓦礫がなくなったのを確認すると合図を出して虚さんと本音に報告、そしてすぐに合図を受けた本音と虚先輩が生徒達の誘導を開始した。誘導が始まると生徒達は一気に西側になだれ込む。

 

「生徒達が西側になだれ込んでいる内に東側の扉も壊すわよ!」

 

「はい!」

 

そしてすぐに同じように東側の扉も壊し瓦礫を撤去、避難の誘導に入る。

 

『一夏ぁっ!!』

 

避難があらかた終わってきたところでスピーカーから篠ノ之の声が聞こえた。そして篠ノ之の姿を探すと中継室にいた。

 

『男なら・・・男なら、そのくらいの敵に勝てなくてなんとする!!』

 

篠ノ之がそう言うと敵のが篠ノ之に対して銃口を向ける。

 

「おいおいマジかよ!?」

 

咄嗟に体が動く。サブマシンガンを展開して敵に向かって連射する。そしてその弾丸が敵に当たるとこちらに気付き、篠ノ之に向けていた銃口をこちらに向け発砲しようとするが―――

 

「うおおおおおっ!!」

 

横から織斑が零落白夜で敵を切り裂いた。が、敵は起き上がり今度は織斑に攻撃をしようとする。

 

「「一夏っ」」

 

凰と篠ノ之が悲鳴を上げる。

 

「うちの生徒に手を出そうだなんて、いい度胸してるじゃない」

 

ズドンッ

 

敵に胸部に槍が生える。敵の後ろから楯無先輩が蒼流旋を刺したのだ。完全に貫通している。当然胸部から液体が流れてくる。が―――

 

血じゃ・・・ない・・・?

 

それは赤ではなく黒。つまり血ではなくオイル。

 

何で?

 

俺が呆然としているのをお構いなしに楯無先輩は敵に更なる攻撃を加える。蒼流旋を抜き、ガトリングを撃つ。そして敵は完全に停止した。




戦闘模写はやはり苦手です、はい。
そして後半、雑になってしまいました。
やっぱり書き続けてないと書けなくなりますね。

まあ今回書きたかったこととしてはクラス対抗戦での生徒会は、こんなふうに裏方で動いてたんじゃないかなってことです。
上手く伝わりましたかね?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。