反響ありがとうございます、とても見返す、続きの参考にさせていただいてます。
ダンジョン深層49階層にて
「フー…さて、試したいと言ったが、この程度の力しかない魔物で強いと言うのか?ダンジョンとは。」
「グ…ォォ…」
どしん…と巨大な体躯を倒れこませ、階層主バロールは息絶える。
「おいおいおい、マジかよ…バロールをこんなにあっさり…あのオッタルですら出来ねぇんじゃねぇのか?」
「この程度、我ら一影九拳と同格の達人なら容易く出来るだろう…。まぁ試す事は出来た、礼を言うぞ、ヴァレッタ。」
「最高じゃねぇか…恩恵無しでこれか、これならあのクソったれな連中だろうが皆殺しに出来る‼」
「達人は居ないのか?私と同じ、武を極めた達人は。」
「あぁん?いねぇだろ、オッタルだろうが今のお前なら瞬殺出来るだろうよ。」
「そうか…」
それを聞き、残念に思うが、思案する…その優れた頭脳で。
オラリオの冒険者に負けるか…?
否、この程度の魔物が最も手強い、または倒すのに一苦労する者など数が居ても、まず負ける相手ではない。
ならば達人級がもしも死に、この世界に自分と同じように流れ着いていたら?
否、一影九拳でも自分が負ける可能性があるのは、あのシルクァッドジュナザード…
しかし彼は破壊と殺戮を好み、平和を壊そうとする…闇派閥に入るだろう…
ならば…自分が生きている間に自分を殺す事が出来て、平和を好むであろう達人…
もしや…彼は…
「ヴァレッタ、調べて欲しい事がある。」
「ああん?なんでアタシがそんな事…」
「私が負ける可能性のある相手が、同じように流れてきているかもしれない…」
「⁉」
「そいつは死んだはずだが、私も本来なら死んだ身…可能性はある。」
「なるほどな、そいつはお前が言ってた活人拳…って奴か?」
「違う…殺人拳でありながら、平和を好んでいた、ならば秩序側に居ても不思議ではないであろう。」
「オーケー、ならそいつの名を教えな、調べてやるよ。」
「彼の名は…」
―――――
ヘスティアファミリアの中庭では、和やかなティータイムが行われていた。
「お茶の時間、休憩が貰えると言うのは…助かりますね。」
「ああ、流石に起きて直ぐまた鍛錬だったら流石にもう起きる事は出来なかっただろう。」
「ん?修行したい?なら付き合ってやるが…」
「「ごめんなさい、休憩下さい…」」
残念そうにハリセンをしまう涼介、それを見てクスリと笑うリヴェリア。
「お前は中々スパルタなのだな。猛者、疾風の二人がここまで一瞬で躾けられるとは、オラリオの人間ならその眼で見ても目を疑い、信じないだろうな。」
「そうだね、でも…そこまで大変だと言うのは解っていても君に師事したいと言う冒険者は必ずいるだろうね。」
「ああ、雑魚は見るだけで逃げ出すだろうが、その代わりそれだけの価値があるって思う奴もいるだろうなぁ。」
「ベートも教わりたいんじゃない?私もリョウスケに教えて欲しいよ~。」
「私も教わりたいけど…流石に躊躇しちゃうわね…」
「…ズルい…」
「厳しくするのは仕方ないけど…怪我とかさせちゃダメだからね‼」
美味しそうにお菓子を頬張りながら何の気なしに言う。
「ん?今オッタルとリューがやってるのはまだ優しいよ、俺の時なんか一般人の時に武術齧ってる相手と殺し合いさせられたし。」
絶句である、全員が。
「いやぁ~俺は優しいな、命の危険が無い鍛錬させてるだけマトモな達人なんじゃないかな。」
「…相手にハンデはあったのか?」
「んにゃ?むしろ相手は武器もってたし。」
「相手との差はどれ位有ったのですか?」
「ここで言う、一般人と恩恵持ちのレベル1ってとこか。」
二人の弟子からの質問、それにあっけらかんと答える涼介。
更に絶句。
「良く生きてたね…リョウスケ君…」
「まぁ相手もそんなに強くなかったしな、まともな弟子クラスだったら死んでたかもね~。」
はっはっは、と笑う彼に全員ドン引きである。
「ま、今生きてりゃなんでもいいさ、さて…そろそろ…クシュンッ‼」
くしゃみをしてそのまま固まる涼介にリューが声をかける。
「リョウスケさん、どうかしましたか?」
「嘘だろ…?なんで…?」
さっきまでの余裕が嘘のように戦慄し、冷や汗すら流す涼介。
「どうしたんだ、リョウスケ。お前がそんなになるなんて、短い付き合いとはいえ見なかったぞ。」
「…ウチの師匠が来てるかもしれねぇ…」
全員の顔が固まる。
「どうして、それが分かるんだい?」
「俺はくしゃみしたらその噂した人間が誰が噂したか分かる…」
「フィンの親指みたいなモンか…」
「こっちに来て数か月、俺に対しての噂でくしゃみした事は少し前のアイズとリヴェリアだけだ。」
「え?そんな事数えてたの?」
「凄いわね、逆に…」
「俺はこっちに来た時結構派手でね、それを好む師匠が一人居る、それなのにその人が噂してるってのは分からなかった…」
「…でも、今回は分かったの?」
「ああ、それもハッキリとな…」
「その人は強いのかい?」
「強い。俺と同じ達人で…俺が居た組織の頂点だ。」
全員が表情を固まらせる…
―――――
固まる空気の中、フィンが口を開く。
「どういう相手なのか教えてもらえるかい?対策になるかもしれない。」
「ああ…まず、頭脳は明晰とかそんなレベルじゃねぇ、イカレた程に頭が良い。謀略やるならあの人以上の人間探す方が難しい。」
「なるほど、お前が達人って言うからには実力も有るんだろう…それに加えてその頭脳…厄介だな。」
「その戦闘力だが…俺を殺せる。」
「「「「「「「⁉」」」」」」」
「お前を殺す事が出来る…俺達では勝てんな…」
「ああ、そうだオッタル…お前ら…この街の人間なら誰でも瞬きする間に殺す事が出来るだろう。」
「それは…リョウスケさんは勝てないのですか?」
「リュー、それは俺を舐めすぎじゃないか?俺はかつてその師匠含めて同格の達人18人と戦って勝ってるぞ?」
「それじゃあ…リョウスケ君は負けないよね…だって…ボクのリョウスケ君は最強なんだから‼」
全員の空気が弛緩し始める。
「負けるつもりは無いが、それでも…執念を以て来られたらわからん。」
「執念…?」
「武術家にとっての執念は遥か格上の相手でも殺す事が出来る…そんな恐ろしいもんさ。」
ポンポン…とアイズの頭を撫でる彼に子供扱いされて膨れるアイズ。
「俺は必ず勝つ、それも生きてな…俺から言えるのはそこまでだ。運用は任せる、フィン。」
「君を僕の采配で使えるのはありがたい…でもいいのかい?」
「ああ、俺にとってはあの人が堕ちた場合に対して倒す必要性がある、フィンならそれを果たさせてくれると思うんでな。」
「何故そこまで我々を信頼する?私達は出会ってそんなに経っていない、信頼関係など…」
「誰に任せれば良いか、位は見極めれるつもりだ。それに、お前らはちゃんと正しい道を歩いてくれる…そう信じたいからな。」
その信頼はフィン達ロキファミリアにとっては喜ばしく、しかし重い責任を感じるモノだった。
「信じてくれる…って事は武術、教えてくれる?」
「「「「「アイズゥ⁉」」」」」
空気が台無し、しかしそんな事お構いなし…アイズにとってはそんなモノどうでもいいのだ。
「え~やだ。」
「酷い‼弄んだんだ‼」
「お前みたいなチンチクリン弄ぶかよ、せめて大人組位のスタイルになって出直してこい。」
「むぅ~‼」
頬を膨らますアイズにコロコロと笑い、からかう涼介。
それは平和を好む彼にとっては、何よりも得難い…この世界に来てようやく手に入れた日常…
それを壊されない為なら彼は命を賭けるだろう…。
12話目まで書いてなんですが、ケンイチ原作開始前に涼介君は倒された事になってます。
いつかあった日々PART1
「なぁ、ディエゴ師匠、カメラこの角度の方が映えない?」
「ふははは‼︎お前の言う通りだ、この角度から撮るようにしよう。」
「よっしゃ、最高の映えを探そうぜ‼︎」
「そうだな、我らならば世界も目指せるだろう‼︎」
「……」←横で見ててついていけてなくてちょっと疎外感な人越拳神
楽しめてる?
-
面白いよ、このまま進め。
-
もうちょい精進しても良いんじゃよ?