今話も楽しんでいただければ幸いです。
お茶会の会談から数週間、地獄の修行にも慣れ、何とかオッタルとリューも白目剥いて気絶しなくなって来た頃…
「そろそろ修行の成果も気になるだろ?ならダンジョン潜らねえか?」
そう、涼介自体はダンジョンに数日に一回潜っていたモノの、そんな余裕の無いオッタルとリューはダンジョンに行かなかった。
しかし、本日の修行は無しでダンジョンに潜り…この数週間の成果を試せる。
「いいのか?」
「私達にとってはありがたい事ですが、問題ないのでしょうか?」
「俺は弟子を取ったことはない、二人が初めての弟子だ…俺も、気になってるんだ…お前らがどれだけ伸びたかをね。」
それを無粋に止めるモノはこの場に居なかった。
―――――
ダンジョン中層、37階層…白の迷宮(ホワイトパレス)にて。
「ほ~ら、ドングリマグナム」
「グォ⁉この混戦の中、ピンポイントで隙を見せた瞬間のみにドングリを当ててくるとは…」
「アウッ⁉…効く…」
オッタルとリューは白の迷宮で、動きを確かめ、それを監督する涼介…という構図が出来ていた。
と言っても涼介は横から二人が隙を見せた瞬間ドングリを指で弾き、狙撃する。
彼にとってはこの試しの瞬間すら修行にしていた。
そんな環境でも二人は驚き、そして歓喜を感じていた。
(この力…たった数週間で付くものなのか…?)
(体が軽い…自分の技の冴えが分かる…。)
数週間の鍛錬、長いようで短い日々が報われた気がした。
「うん、まぁまぁ伸びてるな、これなら修行のペースもっと上げても大丈夫だな。」
「「勘弁してください⁉」」
いくら伸びると分かっていて、自分から武術を教えて欲しいと言っていても苦言を呈したかった。
―――――
18階層、アンダーリゾートと呼ばれる安全地帯にて三人はキャンプしていた。
「ほれ、出来たぞ、食いな。」
すごい勢いで鍋を食べ始めるオッタルとリュー。
「美味いな…お前は料理まで出来るのか…」
「まあね、メシは身体を作る。そんなメシを不味いままで食うなんて上手く育たなくなる、だから料理は出来た方が良いぞ。」
「確かに…美味しい食事は心も癒してくれます、料理…教えてもらえませんか?」
「いいぞ、料理の方は元々色んな奴に教えていた、ちゃんとそっちも教えてやる。」
ダンジョン内では美味い食事にありつけるか…それは冒険者にとって死活問題、大手のファミリアならば料理当番の者が居る。
しかし中堅ファミリア以下の派閥だと、作れる者が作る。
その出来はまちまちだ、たまに地獄を見る時もある。
その経験がある彼女にとってはありがたい話だった。
「今日はゆっくり休みな、明日になったら地上に戻って修行だ。」
「ああ、この短期間でここまで伸びる…道場でも作るか?」
「やめとく、レベル1が道場開いても来ないだろ。」
「確かに、直接あなたを見なければ…そして見ても実力がなければ見抜くことも出来ないでしょう。」
「だろ?だから道場なんて面倒な事やりたくな…」
言葉を止め、森の方を見る涼介に二人は首を傾げる。
ドングリを弾き、森の中に打ち込む。
「リョウスケさん、何を…ッ⁉」
飛ばしたドングリがコンマミリもズレずに涼介の手元に返ってくる。
「いきなり、こんな遊びを仕掛けてくるとは…遊んで欲しいのか?」
「…やっぱりアンタか…」
黒髪長髪の美男子が森の中から出てくる。
二人は動けなかった…呼吸が出来ない、その人物から目が離せない。
彼からは濃厚な死の気配が感じられた。
コツン…その人物は涼介の前で立ち止まる。
「一杯、鍋を貰っていいかな?」
「…ハンッ、まぁヤル気は無いみたいだな、食ってけ。美味すぎるからって転げ落ちるなよ?」
「リョウスケ…この男は?」 「リョウスケさん…」
「ん?師匠だよ、この間言っただろ?俺を殺せる数少ない人間だって。」
「この男が…?だが、先ほどの気配なら納得できる…」 「本当ですか、リョウスケさん?」
「フッ…殺せる、か…確かに、私ならばお前を殺せるだろう、今はその気がないがな。」
「その気があったら鍋なんか分けないぞ、おれでもそこら辺の良識はある。んで?何の用だ…?」
「そこの二人…武に関しては拙いが、基礎は出来ている…お前の弟子か?」
「ああ、俺の初めての弟子だ。アンタも教えるのを手伝ってくれれば楽なんだが。」
「フッ、楽をしようとせずキチンと育てろ。それが出来る人間の筈だ、お前は。」
二人は戦う気が無い、そうお互いが言っているとしても、リョウスケに前もって聞いていた二人は気が気でなかった、当然だろう…我々の世界で言えば今は暴れないけど暴れる時は暴れるライオンと同じ檻に居るようなモノだからだ。
しかし、涼介と穿彗は親しく話す。
「俺が死んでこっちに来たって事はアンタも死んだのか?」
「ああ、久遠の落日を計画してな…」
「久遠の落日…なるほど、平和な世界は好まんのね、アンタらは。」
「戦いの中でしか生きれない者も居る…それだけだ。」
「でも…平和の中でしか生きれない者も居るんだぜ?」
「……」
「アンタの頭脳ならそれの解決方法も思いつくんじゃないか…?せっかくのいい頭してるんだし、勿体ないよ。」
「……両者が共存することは出来ない…」
「アンタはそう思い込みたいんじゃないのか?過去の事も…これは失言だったな、すまん。」
「お前ならどうする?この矛盾を。」
「俺は悲観主義じゃないんでね…多分、考えて…答えが一生出なくても前を向き続けるんじゃないかな。」
「…そうか…お前らしい青臭く…でも悪くないな。」
「ならアンタも…無理か。」
「ああ、無理だな。鍋、馳走になった。美味かったぞ。」
「そっか、次は敵同士って事だな、哀しいもんだな。」
「それが殺人拳の習いだ。」
「俺はもう活人拳だ、思いだけでもな。」
「…私に殺されるまで殺されるなよ?」
「アンタくらいさ、俺が負ける可能性があるのは。」
二人の会話はそこで終わり、穿彗は去る。
殺さない事を決めた殺人拳と、殺す事を決めた殺人拳、勝利の女神が微笑むのはどちらか…
この時は誰にもわからない…
穿彗は結構頑張ってエミュってるけど、こんなの穿彗じゃない‼っていう穿彗強火ファンの人いたらごめんね、作者の理解力ではこれが限度なんよ。
いつか会った日々PART2
「ガイダル師匠、こここうしたいんですが…」
「エロスだけではない、この感覚⁉素晴らしい、ここはこうした方が…」
「確かに、んじゃここもこうして…」
「いいぞ、創作意欲が湧いてくる、素晴らしいぞ‼」
「……」←こっそりと見ながらやっぱり理解出来なくて疎外感感じる人越拳神
楽しめてる?
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面白いよ、このまま進め。
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もうちょい精進しても良いんじゃよ?