あれから数か月、長い様で短い期間、穿彗は音沙汰が無かった、その間に涼介は着実にオッタル、リューの両名に修行を付けた。
途中でロキファミリアが教えを乞いに来たが、まずはテストケースである弟子二人を育ててから、という事にしていた…
後はローズとデートしたり、シルとデートしたり、ヘスティアとデートしたり…
こいつ女の子こましまくってんな。
等と気づけばこの世界に来て一年が終わろうとしていた…
そんな時、教会の入り口に手紙が落ちていた。
〇〇日後、正午に中央広場にて果し合いをしよう、もしも来なければ…言わなくてもわかるね。
「ちっ‼」
「おかえり~リョウスケ君、こないだのデートは…どうしたんだい?」
何も言わずに手紙を彼女に見せる。
「こ、これは⁉前言ってた穿彗って子からだよね?祭り程じゃないけど、人が多くて巻き込まれる人が出てくるよ‼」
「フィンに言って避難させてもらう必要があるな…冗談でこんな事言うタイプじゃない、従うしかないだろうよ。」
「リョウスケ君…」
「しかもこの日は俺が娼館に行こうと思ってた日だ、邪魔しやがって…」
「リョウスケ君⁉ダメだよ‼ボクと言うものがありながら、そんな所に行くなんて⁉」
「だってヘスティアは抱けないじゃん。」
「言ってる事最低だからね⁉そこ解ってる⁉」
「え~」 (そのうちこっそりと行こう。)
「その…ボクと添い寝なら…幾らでもしていいからさ?」
「やだ、蹴り落されるのはもうこりごり。」
「ふぐう⁉」
「とにかく、俺はフィンの所行ってくる、ついでに出かけてるリューをと、ホームに居るはずのオッタル拾ってくる。」
「わ、わかった…ボクはご飯作って待ってるね。」
そう言って二人は別れる。
―――――
「なるほどね、果たし状か…また困った場所を指定したものだね。」
「ああ、人質は最低限出るって所だな。」
「そうだね、封鎖しても封鎖した人間を人質にするって言う算段だろう。」
「ロキファミリアと治安を守るガネーシャファミリアには封鎖をお願いしたい。」
「少しでも戦力は…とは言えないかい?」
「武人の戦いは一対一だって決まってる。」
「そこは折れないんだろうね、君は…オッタルと疾風はどうするつもりなんだい?」
「俺の戦いを見て学ばせる、それに俺達の果し合いは見極めるのが難しいだろう、なんかあったら理解できる程度にはしてるから二人に聞いてくれ。」
「羨ましいよ、二人が…」
自分もタイミングが良ければ…もう少し会うのが早ければ…そう思わざるを得ない小人族の勇者。
いや、彼だけでない、ロキファミリアの全員が思っていた。
アイズに至っては自分の方が先にリューよりも会ったのに、どうして…なんて考えていた。
そんな思いを読み取ったのであろう、涼介が彼女の頭を撫でる。
「今のお前に必要なのは心の栄養だ、お前がちゃんと健やかに育てば教えてやる、約束してやる。」
「…わかった…だから、死なないで…勝って‼」
「約束だ、俺は可愛い女の子との約束、破ったことないんだぜ?」
そう言って彼女の頬にキスをする。
ロキが騒ぎ始めるが、誰も彼女を相手にせず、次の彼の行動から目が離せない。
彼はクスリと笑い、意味も解ってないアイズに笑いかける。
「予約だ。これの意味が自分で分かる様になったら、一人前の証拠だな。」
「???」
―――――
果し合いの前日…ヘスティアファミリア、地下の居住スペースにて。
ヘスティアと弟子二人と食事を摂る涼介。
「明日が約束の日だけど…大丈夫なのかい?特別な修行とかしてないんだろ?リョウスケ君。」
「そうです、今日も私達の修行を見て、自分の修行は普段通りじゃないですか。」
「あの男…尋常じゃない強さだ…底が見えない、その男と戦うのに修行内容は変えなくていいのか?」
「少し変えた所でそんなに差がつくことなんてないよ、相手も修行してるんだから…まぁ対策してるとしたらアッチのやる事だろうね。」
「それじゃあ…⁉」
「伊達に自分を最強なんて言ってないさ…俺は俺なりに全力を尽くしている、それは俺だけの話ではないよ。」
何も気にしてないかのように食事を摂る彼に、三人は思い思いの感情を見せる。
主神は心配するように…猛者は納得するように…疾風はそれでも自分たちのせいだと言う風に。
「リュー、俺はお前達を弟子に取ったのを後悔していない…むしろ良かったと思ってる。」
三人には理解できなかった、弟子を取るというのは何度聞いても枷にしかならないと思っているからだ。
「理解できてない様子だから言っとくが…師は弟子を育て、弟子は師を育てる。そんな言葉があってな…向こうの無敵超人って呼ばれてる爺さんの言葉だ。俺もそう思ってる。」
「私達が…」
「お前を育てる…」
「いつかわかんないけど、お前らが弟子を取った時、解る時が来るさ。」
「んじゃオッタルは帰りな、明日は朝にここに来るようにな。」
「ああ、解った。」
オッタルは頷き、去る。
「さて、今日は三人で寝るか…ベッドちょい狭いが。」
「なっ⁉私も⁉」
「当然だ、師匠命令な、ほ~ら逆らえないぞ~。」
「…リュー君、今日は聞いてあげないかい?彼がこんな事言うの珍しいし…」
「…わかりました、しかし…こんな時に…」
「こんな時…だからじゃないかな?彼も緊張してるんじゃないかな?」
「そうですね、普段世話になっている分を少しでも返せるでしょうか…?」
「ちなみに…ヘスティア、蹴り落しに来た回数だけ乳揉むからな。」
「やめないかい⁉」
「なら蹴り落さなきゃいいんだよ。」
仰る通りである、流石に蹴り落されたのはまだ根に持ってるようだ。
―――――
三人はベッドに横になっていた、普段は抱き着かない彼が、二人を抱きしめている。
最初は抵抗していたリューだったが、力ずくで抱きしめられ、上級冒険者として抵抗するも、力の流れを完全に掌握され、諦めるしかなかった。
「いや~可愛い女の子二人を抱きしめながら寝るなんて贅沢してるわ~。」
「ふへへ、リョウスケ君に可愛い女の子って言われちゃった、これは相思相愛だね‼」
「コロシテ…コロシテ…」
「ま、これで俺は戦える…ってな。」
「何度でも聞くよ…死なないで、帰って来てくれるかい?」
「約束するさ、俺は死なない…必ず勝って帰ってくる。」
「そっか。ならいいよ…今はリョウスケ君のカチカチ筋肉を楽しむよ。」
「…本当に他に理由は無いのですか?ただ抱きしめたいと?」
「柔らかい温もりでしか癒せない時ってのは男には有るんだぜ?だから…頼む。」
「…わかりました、今日は特別です。但し、ヘスティア様と同じく、生きて帰ってくると約束してくださいね。」
「ああ、約束する。明日はいいもん見せてやるさ。」
三人は笑い合う、今だけはこの空気は壊したくなかった…とても幸せな瞬間であった。
夜の月は優しく大地を照らすのだった。
―――――
「それで?オッタル、どうして決戦前なのに私呼ばれないの?」
「それは…」 (なんか運勢下がりそうだから止めとくって言っていたとは言えない…)
師と自分の敬愛する女神との板挟みに胃が痛いオッタルであった。
板挟みのオッタル君はとりあえずディアンケヒトファミリアいって胃薬貰ってます。
描写してないだけでフレイヤはある程度満足しているモノの、あと一歩踏み出してない感じですね、まぁ決戦前何でそこは了承下さい。
楽しめてる?
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面白いよ、このまま進め。
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もうちょい精進しても良いんじゃよ?