ではどうぞ。
「こ、これは…」
「神様、どうでしたか⁉僕のステイタスは」
「うん、少し待ってねこれをこうして…はい、これが君のステイタスだよ‼」
ベルはヘスティアから渡された紙のステイタスを恐る恐る見ると…
ベル・クラネル
力 G 227
耐久 H 180
器用 F 280
敏捷 F 290
魔力 I 0
「凄いです、こんなに伸びるなんて‼師匠にも見てもらってきます‼」
「あっ、ベル君…まぁ後でリョウスケ君にこっちも見てもらうか…」
そう言って二枚目の紙を取り出し、紙を見やる。
憧憬一途(リアリス・フレーゼ)
憧れが続く限り早熟する。
ヘスティアは一人になった部屋で一人呟く。
「全く…これは隠さないとだね…リョウスケ君にも見てもらってどうするか考えよう」
そう言って彼女は部屋を立ち去るのであった。
―――――
「師匠、見てください‼凄くステイタス伸びてたんです‼」
とても褒めて欲しそうに涼介の手の届く辺りに頭を置くベルに対して…
「やるじゃん、ならもっと厳しくしても良さそうだな」
「違います…違いますよ師匠…」
「なんだ?甘えたかったのか?まだまだ子供だな。ま…リリもたまに強請ってくるから年齢的には仕方ないか…」
「うう…」
意図を全部見透かされて躱されて泣きそうになるベルの様子を見て、涼介は仕方なさそうに頭を撫でる。
「ったく…俺が撫でるのは女の子だけのつもりだったんだが…ここで泣かれてヘスティアとかにバレても面倒だしな…」
「ふみゅ…師匠…撫でるの上手いですね…」
「当たり前だ、こういう細かいハンドテクニックがモテるポイント一つ目だ」
「モテる…あっ‼師匠、アイズ・ヴァレンシュタインさんの事知ってますか?」
「あ?知ってるも何も…まぁ知ってるがどうした?」
「今日助けてもらって…」
「なるほど、そして惚れたと」
「…はい…」
顔を真っ赤にしながら頷くベル、ショタコンが見たら絶対に襲っているであろうその赤らめた顔を見て涼介は考える。
(アイツを好きになる奴なんて居るんか…まぁ外見だけなら見栄えは良いしなぁ…でもアイツ強くないヤツに興味無いだろうし…どうしたもんか…)
そう、外見だけは良いのだ、中身が拗らせたおこちゃま…それも強者にしか興味が無いのでは…?
と考えてしまう程の戦闘マニア。厳密に言うと違うのだが、今はこれで納得して欲しい…
涼介は少し考えた後に事実を告げる事にした。
「アイツ、強い奴にしか興味ないぞ?詳しくはアイツのプライバシーも有るから教えれないが…」
赤らめて照れている表情から、ピタリと固まる少年。
「師匠はアイズさんと仲いいんですか?」
頭をポリポリと掻きながら青年は答える。
「仲いいのかな…一応アイツに色々(武術の手ほどき)教えたしな。それに会ったらほぼ毎回抱き着いてくるしな」
ぐはっという音と少年が吐血するかのような仕草を見せる。
「脳が…脳が…」
「…まぁアイツと俺は付き合ってないからチャンスはあると思うぞ?」
「⁉」
「ま、お前がアイツの英雄になってやれるならそれもまたありだしな」
「?」
「おっと、これ以上はサービス出来ないね。俺に取られるのが嫌なら強くなれ、少年」
「…はい‼」
「んじゃ修行思ってたのの三倍きつくしとくから。安心して強くなれ」
「え?」
「ま、俺としてはきつくても二倍までにしようと思ったんだけどなぁ…そんなに強くなりたいなら師匠として出来る事は一つだわな」
物置に使っている部屋から修行器具…『心折設計君』と鞭を取り出す涼介。
その修行器具は禍々しく、見るだけで少年に死を予感させるものだった。
「死にたくないですぅぅぅ‼」
情けなくも泣きだす少年と彼の主神、それに先輩の小人族が来るのは同時だった。
「リョウスケ君これ…なんでベル君が泣いてるんだい⁉それにめっちゃ禍々しいんだけどそれ久しぶりにみたよ⁉」
「リョウスケ様、只今戻りました…ってなぜベル様が泣いてるんですか⁉それにその修行器具…使った人全員の心が壊れそうになった曰く付きのやつじゃないですか⁉」
「だって…ベルが強くなりたいっていうからさ…」
「「あ~」」
ヘスティアとリリルカは二人とも奇しくも同じことを考えていた。
((強くなりたいのは分かるけどこの人の前でガチ目に言ったんだろうな…))
強くなれる、しかし心の健やかさと引き換えに…というのが修行を受けた面々全員の思っている事。
それを愚痴られたりしたことの有る二人がそのような事を思うのは間違いではない筈だった。
「それじゃ、リリはご飯作りますので…後はごゆっくり…」
「ボクもなんだかリリ君と作りたくなってきた…一緒に行こう、リリ君‼」
「見捨てられたの僕⁉」
「あ、二人ともちょい待ち…今日はリューがあそこでバイトしてるから食いに行こうぜ」
「そっか、リュー君は今日バイトだったね。たまには外食も良いかもね」
「わかりました、それじゃ荷物置いて出かける準備してきます」
「あそこ?」
新参のベルには理解できなかったが、皆がいそいそと準備を始める。
「ベルも私服に着替えてこい、いいとこ行くぞ。」
「いいところ?」
「ああ。とにかく準備してこい」
―――――
日も沈み、仕事上がりに飲みに行く…そんな雑踏の中、一軒の酒場に客が四人…
「いらっしゃいませぇ~。あ、リョウスケさんじゃないですか‼来てくれたんですね~うれしいです。こちらにどうぞ~」
鈍色の髪の給仕が入って来た客に、にこやかに挨拶し席に案内する。
「シルも元気そうだな、いいこった。それとコイツ、新しく入った末っ子だ。ベル、挨拶」
「は、はい‼僕ベル・クラネルって言います‼よろしくお願いします‼」
「あらぁ…ガチガチになっちゃって可愛いですね。初めまして、シル・フローヴァっていいます。よろしくお願いしますね」
「シル君、君客商売でいい度胸だね。ボク達を無視するなんて」
「当然の様にリリも相手にされてませんね…」
「ふふふ、居たんですね…お邪魔虫さん」
ヘスティアの髪が触手の様に唸る、リリルカの右手が涼介の手を掴み無理やり撫でさせる。
「あ~これは俺の為に争わないでって言った方が良いか?」
「ふ、ふわぁ…」
途中から涼介は自分の意志でリリルカを撫でながら呟く。彼女は撫での気持ちよさに蕩けている。
「ど~でもいいからメニューくれ、それか話の通じる奴を…リューは居ねぇのか?ミア母ちゃん‼」
「ちょいと待ちな‼リューは買い出し中だからアーニャに行かせるよ‼」
「あいよ~」
彼が平然とぼ~っと待つ間にベルが話しかける。リリルカは蕩けている。
「すごいですね、師匠」
「ん?何が?」
「なんだか、慣れてるなって」
「ここ来たらいつもこんな感じだぞ?変わんねぇんだよな…」
少し嬉しそうな…穏やかな表情を見せる彼に、理由を尋ねようとするもその前に…
「ご予約のお客様、只今来店ニャ~‼」
集団が入ってくる、その中にはベルにとってとても…とても運命を感じさせた彼女が居るのであった。
ステイタスのAは幾つからとかどっかで書いてますかね、あんまりわからんからそこは雑に付けます。
楽しめてる?
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面白いよ、このまま進め。
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もうちょい精進しても良いんじゃよ?