ベルの脳が破壊された日から数日後…
「今日は怪物祭だな。うん、お前ら今日は修行無しな」
「わかりました、今日は酒場のバイトが有るので私は出ますね」
「リョウスケ様‼リリとデートしませんか?」
「いいぞ、リリとは最近デートしてなかったから良いタイミングだな」
「師匠、僕はどうすればいいですか?」
少しでも声を上げないと完全に放置されると解ったベルは手を上げながら聞く。
「女の子誘ってデートすれば?アイズとか誘えばいいじゃん」
「あの時逃げたから面識ないんですけど⁉それに僕の中の何かがダメだろって語り掛けてくるんですけど⁉」
「面倒なやっちゃな。そんなの気にしないでナンパ感覚で行けよ」
「師匠みたいに女の子ほいほい引っかけれるような人間じゃないです‼」
「あ、今イラっとした…ポイント加算な」
「「「ポイント…?」」」
三人が首を傾げる、リューとリリルカも聞いたことが…あった。
あれはオッタルや他の男達が修行を受けている時に彼らが反発した時、涼介が言ったポイント…
地獄ポイントと言う名の地獄への片道切符。
ポイントが溜まると延々とそのポイントに応じて難易度の変わる組手を無理やりさせられる。
もはや八つ当たりじゃねーのこれ?と言いたくなる普段の修行の組手とは違う只々心を折りに来る地獄の様な組手。
心折丁寧に的確にダメなポイントを指摘しながらじわりじわりと真綿で首を締めるかのような組手をする…あれには女性陣もドン引きしたほどだ。
そんな心折丁寧な組手は女性陣には無かった。それを指摘したベートやアレンは更に組手の強度が上がって地獄を見た。
「リリは、ベル様に優しくしてあげようと思います…」
「奇遇ですね。私も同じ事考えていました」
善性の二人にとっても、何も知らずにポイント加算されるベルを哀れに思うだけの良心は当然備え付けだ。
「そういえば話は変わるんだが、ヘスティア帰ってきてないよな?」
「ええ、私は見ていませんね」
「リリも見ていません」
「僕も…もしかして神様帰ってきていないんじゃ…」
「俺らの恩恵が消えてないし、身代金もなんもなし…なら用事が終わってないのかね」
「神様の用事ですか?」
「ま、俺だけ知ってればいい内容だ。悪い内容ではないからベルは楽しみにしてな」
「はい‼」
「それで…クラネルさんはどうするので?」
「僕は…」
―――――
オラリオ内、喫茶店のテラス席にてロキファミリアの主神ロキとアイズ…フレイヤファミリアの主神フレイヤとオッタルという対立する派閥の主神と彼女らの護衛が集まっていた。
「んで?今度は何するつもりなん自分?」
「あら?どうして私が何かするつもりだと考えているの?」
「とぼけんな、お前の考える事や…誰かまた新しく狙おうとしてるんやろ?普段はリョウスケの奴に大好き~とか言っときながら他のヤツ狙おうとするなんて…ホンマ美の神ってのは」
「あら?リョウスケは私の伴侶…と言うのは変わってないわ。ただ面白い子を見つけてね。少しそっちも磨こうとしてるだけよ…共同作業でね」
涼介が伴侶と言うフレイヤの言葉にピクリと反応するアイズ。
それに気づきながらもフレイヤは続ける。
「面白い…とても純白で奇麗な魂よ。あの子を二人で磨ききれればどれだけ嬉しい事か…アナタには分からないでしょうね、ロキ」
「ウチには分からん感情やわ。でもフレイヤ…お前振られてたんちゃう?」
ピシリとフレイヤの笑みが固まる。
そう、過去にフレイヤは伴侶となって欲しいと涼介に告白したのだが…
『今は伴侶とかで縛られたくない…遊びたい盛りだからそういうのはちょっと…』
などとかなりガチ目に断られて、その後も何度もあの手この手で手に入れようとするも上手くいってないのだ。
「ちょっと…」
「ちょっと?」
「ちょっと…彼が素直じゃないだけよ」
「ええ…?」
ロキは呆れて何も言えなかった。フレイヤの本音を言えばなんだかんだその目的の為に協力してくれそうだが…それを理解している存在はこの場には居なかった。
このままだと可哀そうなモンスターが現実を認められない状態だ…涼介なんとかせい。
「まぁええわ。それで?どんな奴なんや。お前がその磨きたいっちゅう奴は…魂が奇麗ってのはわかったんやけど、強いんか?」
「そうね…っ⁉私は用事が出来たから失礼するわ」
ロキの返事も聞かずにフレイヤとオッタルはその場を去る。
「なに?ちょっ…何やねん…まぁええ、アイズたんウチ等もここを出よか。デートや‼」
「ロキとデートはちょっと…リョウスケなら良いんだけど」
「アイツの事どんだけ好きやねん⁉ウチの扱いも酷いし…」
「だってリョウスケはロキと違ってセクハラしないし」
(アイツ女の子デロデロに優しくしたりして抜け出せなくしてるんやけど…知らん…筈は無いんやが…)
「ウッ…それを言われたら…でもアイツセクハラよりもっとすごい事他の子にやってるんやで⁉」
「…?何をしてるの?」
(アカン、売り言葉に買い言葉でとんでもない事言ってもうた。流石に下の話はアイズたんに教えたらアカン気がする…)
まだまだそう言った知識が皆無なアイズに言うかどうか悩み、結局言えずに移動する事を促すロキであった。
心折丁寧は誤字ではありません、あしからず。
楽しめてる?
-
面白いよ、このまま進め。
-
もうちょい精進しても良いんじゃよ?