涼介とリリルカは二人デートでクレープを食べ歩きしながら色んなものを見ていた。
「結局埒が明かないからヘスティアからプレゼントあるぞって言ったら…神様がプレゼントをくれるなら神様探してもらいに行きます…か…結構現金なもんだな」
「あの年頃の少年なんかだと当然じゃないです?欲しいモノ貰えるならそれが最優先になるんじゃないでしょうか?」
「俺は優等生だったから欲しいもんは与えられまくったからな。困ったことないからわかんね」
リリルカは苦笑する。なんでもこなしてしまう彼は本当にそうなのだろうと解ったから。
それでも聞いた彼のいた組織…闇について聞いて知っている身としては嫌味ではないのが分かる。
たまにこういうちょっと浮世離れした感じがまたギャップになって惹かれるのだな…と考える。
「そういえば、ベル様は大丈夫なんでしょうか?」
「ん?なにがだ?」
「この人込みの中一人でヘスティア様を探しに行くというのは中々キツいのでは?」
「あ~…最悪ヘスティアと俺らが先に会ったら探してやるか。流石に俺でも可哀そうだと感じる」
「そうですね。ふふ。」
「どうした?楽しそうに…まぁいいんだが」
「なんだかんだベル様の事身内認定してるんだなって…他の男性陣の時もっと容赦なかったじゃないですか」
涼介は頭を掻く。何かを誤魔化すかのように。
リリルカの真っすぐな眼差しに少したじろぐ。
「リリ、お前そんな真っすぐな眼出来る様になってたんだな…」
「誰かさんのおかげです‼」
「…そっか、じゃあ答えないのも悪いな…同じ親が居ないモンとしては共感するモノはあるぞ?それがなんとなく面倒見てやらんとな…ってなってるのはある」
「そんなモンなんです?」
「共感ってのは大事だからな…それがあるかないかで結構扱い変わるよ、俺は」
共感を大事にするというが、それでは自分達はなにか共感するモノがあるのだろうか…?
リリルカは気になったので聞く。涼介は答えてくれると信じているから。
「私達に何か共感するモノあったんですか?そうじゃないと…」
「リリの場合は…リリが可愛いからな。優しくしてあげたくなるんだよ」
彼女は思わぬ返答に頬を膨らます。
「リョウスケ様‼誤魔化さないで欲しいんですけど‼」
「そうかな?それが理由だとは本当に欠片も思わないのかい?」
思う筈がない。自分が可愛い女の子だなんて…腹黒いとこもあると思うし。
それにもっと美しい人なんて沢山居る。
「からかってるつもりは無いよ。俺にとって可愛くて優しくしてあげたいと思う女の子はリリなんだ、リリだけなんだよ」
「リョウスケ様…」
潤んだ目で涼介を見つめるリリルカ。
普段からこんな事ばっかりしてるから恋愛関係複雑骨折してるんだよな…などとは思っても誰も言う者は居なかった。
「さて、お話したければどっか喫茶店でも入るか?それとも祭を回る?」
「祭りを回りましょう。一年に一度ですからね。楽しみましょう」
祭りの喧騒をbgmに二人は楽しむのであった。
―――――
「どこだろ?神様は…これだったら途中まで誰かに付いてきてもらった方がよかったかな…?」
少年ベル・クラネルは一人で自分の主神を探していた…自分にとって欲しい物を主神がプレゼントしてくれる。涼介が紡いだその言葉は少年が期待して主神を探しに行くのには十分な後押しだった。
「ベルく~ん‼」
「?神様⁉」
後ろから声をかけられたベルは振り向くと、探していた主神ヘスティアが居た。
「神様、無事で良かったです。皆心配してましたよ」
「いや~いつ帰るか言ってなかったのと、思ったより時間がかかってね…怪物祭には間に合ったけど出遅れちゃったよ」
てへへ…と頭を掻くヘスティアを見て無事でよかったと思うベル。
「そういえば、神様はどうしてここに?」
「ああそれはね、ベル君にこれを…いやもう少し後に渡すとするよ」
「ええ⁉良いじゃないですか、今下さいよ‼」
「まぁまぁ、今は祭を楽しもうよ。せっかくの一年に一度の祭だよ?」
「それは…そうですね。神様良かったら一緒に回りませんか?」
「いいよ‼僕も誰かと回りたかったんだ。デートだね~」
「で、デート⁉」
改めて見るとヘスティアは美少女だ。あどけない顔が年下に見せるが、磨かれた髪、スタイルがいいそれを露出の多い服装で魅せる。
ベルの好きな女性はアイズであるのは決定であるが、それはそれとして可愛い女の子とデートするのは男の子にとって格別の褒美である。
「僕…神様のファミリアに入ってよかったです‼」
「お、おう…なにがそんなに喜んでくれたのかわからないけど、楽しもうよ」
「はい‼」
それからめっちゃ楽しくデートした。
―――――
一人の女神が溜息をつく。
その傍らには屈強な眷属…都市最強格のオッタルが居る。
「ねぇ、オッタル。あなたはどう思う?」
「…なにがでしょうか?」
「どうすればリョウスケを私だけのモノにできると思う?」
「……それは不可能かと」
そう、不可能なのだ…彼女は自分だけのモノになって欲しいというが当の涼介はハーレム前提、一人だけでは足りないと言うのを公言している。
「強くなったあなた達の総力でかかっても無理かしら?」
「我らの総力でかかっても彼奴を…師を倒すことは難しいかと…」
「諦めたくない…その想いで共同作業と言ってちょっかいを出す…滑稽かしらね」
「諦められない…その気持ちは分かる故に俺は否定しません」
「ありがとう、いざと言う時は頼むわ」
彼女は合図を出し…魔物を動かす。ひとえに愛の為。
「さあ、私の為に動いて…そうしたらご褒美をあげる」
魔物の咆哮が街に響き渡る。
―――――
それに最初に気付いたのは涼介だった。
見世物の咆哮ではない…真に獲物を見つけた時の咆哮を聞いたのだ。
「リリ、避難誘導お願いできるか?」
「わかりました‼リョウスケ様もご武運を‼」
リリルカは避難誘導を始める。
涼介は既にその場に居ない。
一方ロキファミリアのロキ、アイズ、ティオナ、ティオネ、レフィーヤの五人が祭を楽しんでいると、花の様な魔物が地下から現れる。
「なんやねん…コイツは…見たことあるんか皆」
「無いよ、でもなんだか嫌な感じがする…」
「私も無い…てか多分ティオネとレフィーヤも見た事ないよね?」
「無いわ」 「見たことないです…」
武器を持つのはレフィーヤとアイズのみ…しかもアイズに至っては借り物の剣で普段の剣を持ち歩いていない状態…とても危険な状態だ。
「こいつ…固いんだけど⁉素手じゃきついかも‼」
「私がやる…エアリエル‼」
風の奔流が街の一角を貫く。
その後に残るのは極彩色の魔石のみ。
「流石アイズさ…嘘…」
先程の倍以上の数の花の魔物が現れる。
「これは…レフィーヤ‼魔法の詠唱を‼」
自分の尊敬するアイズの言葉に応えるかのように彼女は詠唱を始める。
【誇り高き戦士よ、森の射手隊よ。】
レフィーヤの魔力が高まる。
【我が声に応じ草原へと来れ…っ⁉】
花の魔物の触手がレフィーヤに突き刺さる。
「レフィーヤ⁉ティオナ、レフィーヤを‼」
「うん、わかった‼」
ティオナが駆け寄ると致命傷とまでは行かないが、そこそこの負傷をしたレフィーヤが倒れている。
「どうしよう、コレ…ポーションじゃ足りない…」
「ウチが回復薬手に入れて…」
「ダメ‼今ここを下手に動けば…」
触手を弾くティオナだが、守るべき存在が二人では守るのも苦労する。
アイズ、ティオネの二人も苦戦している。普段の武器ならば苦労しないモノを…と歯噛みする。
コツリ…コツリと後ろから足音が聞こえる。
「息災か?ティオナ」
「リョウスケ⁉」
ティオナは安堵するかのような表情を見せるのであった。
次回、花の魔物、死す‼デュエルスタンバイ‼
楽しめてる?
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面白いよ、このまま進め。
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もうちょい精進しても良いんじゃよ?