読んでくださりありがとうございます、皆様の楽しみな作品になってくれたら嬉しいです。
オラリオの最大派閥、ロキファミリアの拠点にて。
「アイズたんが女の子らしい恰好している、萌えぇぇ‼」
「ロキ、うるさい…私だってこういう恰好したくなる時ある。」
「それでも、君がそんな恰好をするのは珍しいと思うよ、アイズ。」
「そうじゃのう、アイズは私服でもどこか固かったからのう。」
ロキ、フィン、ガレスの三人が思い思いの感想を述べるも、アイズにとっては面倒…の一言で片づけたい気持ちだった。
そんな三人をリヴェリアが止める。
「お前たち、アイズもそういう年頃なんだろう…それを茶化すのは家族としてどうなんだ?」
「別にウチは茶化すつもりは無かっ「ロキ、黙って。」はい…ウチの扱い酷ないか?アイズたん…」
「ふむ…けど、その恰好を見て欲しい相手は家族以外に居る…僕はそう思うけど?」
「なんやて⁉」
フィンの指摘にびくりと反応を見せるアイズ…まだまだ子供の彼女に隠し事を隠せと言うのは酷かもしれない。
フィンは怒っていない、むしろアイズが年相応の様子を見せるのは歓迎だったか気になるのは確かだ。
リヴェリアの方に三人の視線が集まり、やれやれ…とため息を吐きリヴェリアは告げる。
「昨日、私とアイズが会った冒険者に彼女が諭されてな…それがアイズにとって刺さったみたいでな。」
オッタルを倒した事実を隠して逃げたいリヴェリア、そういうとこだぞ。
「んー、その冒険者は誰だい?実力者じゃないとアイズは言う事聞かないと思うんだけど?」
やめろ、フィン…それ以上言ったら言わなくてはならないではないか…
フィンを睨む彼女だが、フィンにとっては疑問を解消したいだけだが、それが逆に刺さっている。
「リョウスケは強かったよ、だってオッタルも倒しちゃったんだから。」
何の事もないかのように楽し気に話すアイズ。
三人は耳を疑った、オッタル…都市最強が負けた?
どこの誰に?
「ほう、そのリョウスケって冒険者は強かったのかい?どこの誰かわかるかい?」
「フィン、止めるんだ…」
「とっても強かった、オッタルが魔法使ってたけどそれをシュパッて倒しちゃったんだ、確か…ヘスティアファミリア所属って言ってた気がする。」
「アイズゥゥ‼」
「リヴェリア、うるさい。」
「リヴェリアにアイズたんがこんな事言うなんて珍しいなぁ。」
そう、アイズにとってはとても強くて自分を導こうとしてくれ、後の事とはいえ武を教えてくれるであろう彼…彼女にとってのスパダリを自慢したいだけなのだ。
彼女は無意識のうちに涼介に惹かれていたが、残念なことに彼にとっての射程圏内に掠りもしてない所が悲劇の一つではある。
「てか、ドチビのとこの子かいな、どんなバケモンやねん、前回の神会来てなかったって事はレベル1やろ?ありえるんか?」
「そうじゃな、そこが信じられん…一つ上のレベルならばまぁある事じゃが、かの猛者との差は6だとすると、どんな要因があったのか…」
「ロキ、リョウスケはバケモノじゃないよ。それにリョウスケはちゃんと教わって鍛えれば誰でも出来る技術で倒した…って言ってたよ。」
「「「⁉」」」
再び三人に戦慄が走る、オラリオでは才能が全て、そんな考えがまかり通っている。
それが当たり前のこの世界に適切に教わり鍛えれば誰でも格上殺しが出来る技術がある、それはこの世界にとっては劇薬になるのだ。
涼介のいた世界でも、才能無きものは伸びない、それが達人達の多くの考えではあったが、活人拳最強のグループ、梁山泊や、涼介本人の考えは違った。
才能が無くとも適切に教え、鍛えれば多少の出来の時間は変わるものの達人に至る事は出来る。
それが彼らの考えであった。
本来ならば、涼介は誰にでも出来るという技術に関しては完全に秘匿すべき事であった、このオラリオでは…しかしそんなことを知らない彼にとっては心さえ出来上がっていたら誰にでも教えても良い技術だと思っていた。
「凄まじいねその技術…かの猛者を倒しているからには、嘘ではないだろうし…どうすれば…」
手に入れられるだろうか…?そう考えるフィン。
小人族(パルゥム)の立場を復権させるために奔走する彼にとっては、戦う才能の無いと言われる小人族でも手に入れる力は喉から手が出る程欲しかった。
「彼の審査に通らなければ教えてくれないみたいだがな、私は聞いていないがアイズは断られた。」
「リョウスケはきっと好きな子に意地悪するタイプ。」
リヴェリアは私見、アイズに至っては見当違いの事を言う。
残念ながらアイズ、何度も言うけどキミは彼の射程圏内にいないのよ…
「一応、誰にでも出来るけど、誰にでも教える…って訳やないみたいやな、それならしばらくは混乱も起きんやろ。」
全員が頷く。
「とにかく、彼とは慎重に距離を詰めていく必要がある。いいね、皆?」
「「「「異議なし。」」」」
この場はそれで収まるのだった。
空は雨模様だった。
―――――
ヘファイストスの所から帰る途中の二人はホームに帰る為に歩いていた…
「クシュン‼」
「リョウスケ君、大丈夫?風邪ひいたかい?」
「いや、このくしゃみの感じ、アイズとリヴェリアだな。」
「ああ、昨日会ったっていう子達かい?…くしゃみでわかるのかい?」
「ああ、わかる、やり方は知り合いを真似した。」
「くしゃみの真似⁉」
そう言った涼介は昨日のリヴェリアの言葉を思い出す。
『君のその誰でもできるという技術についてもしかしたらこの子が漏らすかもしれない、その時はすまないが覚悟していて欲しい。』
『ん?オラリオで使われていないから悪だ~とでも言うつもりか?』
『違うだろう、リョウスケ…九魔姫(ナインヘル)が言いたいのは、それを欲しがるものが出てくると言う事だろう。』
『なるほどね…まぁ俺は基準を満たしてなければどんなに頼まれても教えるつもりはないさ。』
『オラリオの冒険者はそう甘くは無いが…』
『文句があるやつはぶっ倒すさ。』
『そうか…』
「貫くさ…半端者には教えねぇ…」
「どうしたの?リョウスケ君?」
「何でもないさ、今日は外食でもするか?」
「良いのかい⁉」
「ああ、俺は装備に金使う必要ないから、稼いできた分は精々が刀のメンテナンス代くらいだ、其れだったら一緒にどっか食いに行くのも悪くないかなってな。」
「それじゃあ、どこ食べに行こうか、あ~ヘファイストスに聞けばよかった。」
「まぁ流行ってる酒場にでも…ん?」
彼は路地裏を見やる。
その視線の先には建物の壁に寄りかかり、力なく倒れているエルフの女性が居た。
「ヘスティア、ごめん。」
「良いさ、そこで放っておけないのがリョウスケ君の良いところだからね‼」
「…ありがとう。」
そう言ってヘスティアと二人でその女性の元へ歩いていく。
「なぁ、無事…とは言えないだろうが、治療位なら俺達でもできる。」
「…放っておいてください…」
「そんな事出来ないよ‼キミ、怪我しているじゃないか‼」
「…良いんです…私は結局…」
「…」
その眼を見たことが有った…全てを失った者だけがする、とても悲しい眼。
そして、罪を犯したと思っている眼だ。
「全てを失ったか?」
「……」
「もう辞めたいのか?」
「……」
「もしも…お前が立ち上がれないってんなら…」
彼女に肩を貸す。
「立ち上がれる様になるまで俺が面倒見てやる。だから…行くぞ。」
「…どうして…?」
「ん?」
「どうして私に情けを…?」
「理由は簡単、可愛い女の子が傷ついてるのを見たら助けたいって事さ。」
「…なんですか、それは…」
女性にはできる限り手を上げない、助けれる娘は助ける。
それが彼なりの流儀だった。
それが活人拳の一員になろうと思った要因の一つで有る事は、本人にも理解できていなかったが。
「あの…怪我人ですか?」
「ん?」
振り向くと薄鈍色の髪をした可愛らしい少女が居た。
彼女はとても人に好かれる眩しい笑みを彼らに向けていた。
はい、なんか汚いエルフを拾いましたね、実は彼女を助ける為に四年前という設定にしてます。
確か自分の記憶が正しければ五年前に所属ファミリア全滅、四年前に復讐だったと思うので、整合性には問題ないはず…
薄鈍色の彼女に関してですがまだリョウスケは正体わかってません、ストーカー本神とも会ってませんしね、まだ。
あと、涼介君に質問シリーズとか聞きたい事あるなら活動報告に作るんで書いてください、自分でコネコネして作ります。
無くてもそのうち必要だと思った時に書きますが、質問系考えるの好きなんで、燃料投下してくださるとありがたいです。
楽しめてる?
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面白いよ、このまま進め。
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もうちょい精進しても良いんじゃよ?