三年後。
というネタを小説内で使ったけど、3年どころじゃない時間が経ってしまった。理由は単純にスランプからの執筆意欲が失せたため。
またちょこちょこと書いていきますので、よろしくお願いします。
今回は76時間目の続きの過去回なので、一つ前の話とは繋がっていません
………………………………………ま…………
……………………さま……
…………のうさま…
「瀬能様」
「ん?」
木造校舎『占いの館・THE長鼻』前。
二年棟へと移動する直前に呼び止められた。
残念ながら他の面子は「映画、映画〜」とルンルン気分の玲ちゃんを先頭にとっとと行ってしまったので足を止めたのは俺一人。
正直思わず立ち止まったことを後悔してる。今から無視して三人のあと追っていいかな。
「以前会話したことを覚えているかしら?」
「え?」
以前?会話?
何言ってんだいきなり?
俺ら初対面だろ。いや顔合わせてないけど。
「…二年棟の6階でのことよ」
「二年棟……」
「自らに災難が降りかかったらどうするか聞いたでしょう」
「………あー…あーあーあー、ああっ」
知らん。
「(パリンっ)ジオンガ」
「(バリバリッ)ギャアア!!」
突然青色の布で覆われたテント小屋から薄いガラスでも割れるような音がすると同時に、いきなり出現した電撃が俺を襲う。
「思い出したかしら?」
「ああ!はいはいアレのことですよね!?バッチリっす!」
ウソじゃない、嘘じゃないよ?
だから追撃かけるのやめよ?そんな気配がする。
「つーかアンタあの時のブロンドさんかよ…」
通りでなんかどっかで聞いたことある声だと思った。
「ブロンドさん…そういえば名前を教えてなかったわね。マーガレットよ」
「ご丁寧にどうも」
呼ぶ機会は少なそうだけど。
てか名乗りはするのに店から出ないんだ。
「あの日貴方は誰しも運命に抗える力を持っていると言ったわね。もうすぐ貴方にとっての運命の時がやって来るわ。今後の貴方の人生…いえ、世界の行く末さえも左右するであろう時が………」
「んな大げさ…」
な、と続けて笑ってやるつもりだった。
しかし出来なかった。それだけ真剣な雰囲気が青布の向こう側から向けられてきたから。
「南十字星まであと少し…しかし無理に進む必要はございません。このまま自宅に帰れば無事に明日を迎えることも出来ましょう」
「…………」
「私に手伝えるのはここまで…前にも言いましたが選択をするのはあくまでも貴方、自分が後悔しないと思う行動を心がけなさい」
「…心に
……進むも去るも俺次第、か…
「……主」
物思いに耽っていたら呂布ちゃんが戻ってきた。
俺がいないことにようやく気づいたらしい。いつも背後に控えてるくせに…
「……どうしたの…?」
「ん?ああ…いや、ちょっとな」
ちらっとテントに目を向けたが、もう言いたいことは全部言ったようで声をかけてくる気配はない。
今度こそ立ち去ろうと呂布ちゃんの方に向き直り、善くんたちのあとを追おうと足を踏み出した。
――が、一歩進んだところで立ち止まる。
「…最後にひとつ聞いてもいいか」
「なにかしら?」
「あんたなんでそこまでしてくれるんだ?たかだか一回顔合わせただけの俺によ」
この場に通りかかったのは偶然だが、話しかけたのはマーガレット。
占い師が自分から声かけるか?よほど悪い運勢見えてても見過ごすと思うけど。
前に落とし物を拾ったから?それにしたって親切すぎる。それにお礼ならその場でされた。(そういやあの時のカードどこやったっけ?)
「貴方もまた、私の客人だからよ」
「あ?客人?」
「さあ、もういいでしょう?早くお二人を追いかけてあげなさい。輝きを見つけるのに必要なものはあとひとつ…それだけは忘れないで」
「…?それって――」
「ナツルくんおそいよー!早く映画いこー?」
先に行ってた玲ちゃんが善くんを引き連れて戻ってきた。
「瀬能、どうかしたのか?」
「…いや………」
善くんに問われ…咄嗟に青のテント小屋を見つめたが、まるで無人のように完全に沈黙している。
これ以上話すことはないと、拒絶されているような気にさえなる。多分気のせいじゃないだろう。
「なんでもないよ」
目線を外して、今度こそこそ移動するために足を動かす。
多少の引っ掛かりは残ったけど、今はまだ気にしなくていい。
この時点では能天気に考えていた。
マーガレットの言ったこと全てが、どれほど重要かも知らずに。
ぶっちゃけこの辺からはもう一つの私の作品「けんぷファーt!」が終盤で〜みたいな感じだったので(※小説家になろう時代で)キャラの精神状態や記憶は完全に読者置いてきぼりです。
たまに作者も置いてかれます(←ヲイ)