戦士たちの非日常的な日々   作:nick

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102時間目 とびだせ!ペルソナの杜

 

にゃー

 

 

「ん?」

 

 

レキを適当に痛めつけた後。そろそろベルベットルーム(ここ)から出ようかと思っていたら、足元から猫の鳴き声が聞こえた。

 

なんだ?ヘリオスか?いやでも八頭身の猫っぽい人っぽいなにかが蹲って鳴いてたらなんかやだなぁ。

 

妙な緊張感を持ちながら下を向くと、和風の鎧兜を着込んだ真っ黒い猫がいた。

…学祭の召喚大会で見た姿だな。

 

「お前はたしか…ムラマサだったな」

 

思わず手に取って目の前まで持ち上げる。

 

硬い鎧越しに猫特有の柔らかな触感。召喚獣と違ってフィードバックは無いみたいだ。

 

 

「ここにいるってことはお前も俺のペルソナなのか?」

 

にゃー

 

「猫に話しかけるとか…痛いなお前」

 

 

まだしばかれ足りない奴がいるみたいだな。

 

 

とりあえず後でもっかい焼き入れるとして今は無視。

 

「てっきりカードで召喚した奴しかいないと思ってたんだけど」

 

学園のシステムで召喚した奴もオッケーなら、もっとたくさんベルベットルーム(ここ)にいそうだな。プリ●ーとか。

 

『現実世界でペルソナとして呼び出されたヤツ以外はここにゃいねーぜ』

『そうだな』

「え?」そうなん?

 

じゃなんでこいつここにいるんだ?

 

『普段から世話ンなってるからだろ?』

「世話?」

『あのイベントリだよ。しょっちゅう使ってんだろ』

 

オルフェウスに言われてビックリした。思わずムラマサを手放すほどに。

 

 

イベントリ。

 

気がついたらいつの間にか使えていた亜空間収納。

必要な物も不要な物もとりあえず入れていて(近いうち整理しなきゃ)、アイテム合成とか出来ちゃう素敵能力。

 

そうか…ムラマサくんの………

 

 

 

にゃー…

 

ふぅぅぅぅぅぅ…

 

シャァァァ…

 

ゥヴゥゥゥゥゥゥ…

 

 

 

「人の精神領域で縄張り争いをするな!!」

 

少し目を離した隙にヘリオスとムラマサがお互いに睨み合い威嚇をしていた。

 

ったく…同じ猫同士もうちょっと仲良くしろっての。

 

『ちなみにあのチビクロ、名前はネコショウグンだ』

「ご親切にどうも」

 

オルフェウスの言葉を適当に返す。

 

猫将軍(ネコショウグン)って言うかニャンコ武士って感じだが。

 

『昔っから能力だけでも世話ンなってるヤツはもう一体(ひとり)いるんだが、(ヤっこ)さんは"ムードが無い"ってんで顔見せしねぇそうだ』

「ムードって」

乙女か。

 

「…そういえば、カグヤはどうしてんだ?」

 

対ゼウス戦にて最大の功労者と言っても過言ではない存在。カグヤ。

別に他の奴らを軽視するわけじゃないが、なぜか特別視しちゃうんだよなぁ…共鳴したから?

 

『カグヤ?宿主が来てることは知ってるはずダが、ナニしてんだ?』

『私も知らない』

にゃー

 

「わたくしも知らないな」

「ベルベットルームは契約者に合わせて内装を変える空間。私は所有し管理している身ですが、貴方のようなペルソナ使いは初めてでして…」

 

要は俺のペルソナがどこで何やってるかはわからないってことね。イゴさん言い訳が歪曲すぎて分かりづらいよ。

 

しかしそうなると余計に気になるな。召喚してないネコショウグンがいるのにカグヤは姿を見せないなんて。

最後にしたやり取りを思うと、嫌われてる訳じゃあないと思うけど…

 

 

 

ガララッ!!!

 

"parfayyyyyyyyyyyyyyyy!?"

 

 

 

いきなり後部車両に繋がるドアが開いて、早すぎた巨神兵の出来損ない(人間size ver)が駆け込んできた。

 

「アギラオ!!」

 

ボウウッッ!

 

 

"chocooooooooooooo oo oo oo..."

 

 

咄嗟に中級火炎魔法を放って撃退した。

若干の経験値が入った。

 

「お前冷静すぎだろ…」

 

レキがなんか言ってきたけどとりあえず無視。

 

「なんだコイツ」

 

今だに炎で焼かれ、スライムのように溶けていく謎の物体X。

 

どうでもいいけど列車内で火を使ったのにスプリンクラーとか作動しないんだな。防災対策が不安です。

 

「ブラックウーズ…?いやしかし、瀬能様の所有するペルソナの中にはいなかった筈…」

『そもそもペルソナならダメージのフィードバックがあるだろう』

「召喚獣みたいだな」

 

学力で強さが変わる試験召喚獣。諸々固定の俺のペルソナ。

 

ランダム属性あるぶん召喚獣の方が上な気がしてきた。もしかして俺の新しい力没個性?

少なくとも二番煎じではあるだろう。へこむ。

 

 

ガラララっ

 

 

『いかんいかん、妾としたことがデザートに逃げられるとは』

 

 

物体Xがやって来た扉が再び開き、一つの人影が入ってきた。直立で浮遊しながら。

 

ペルソナのカグヤだ。

 

 

「よお」

『おや主様。あいさつが遅れて申し訳ありませぬ』

「別に気にしてないけど…今まで何してたんだ?」

 

色が赤から緑に変わった炎をわき目にカグヤへ向き直る。

嫌な予感がするからほんとは聞きたくないんだが…そうもいかんだろう。

 

『それはもちろん、主様を持て成す為に料理を』

 

一番聞きたくない答え返ってきた…

 

『少しばかり目を離した隙にチョコレートパフェに逃げてしまいましてなぁ』

 

こいつ今すっげえパワーワード言ったぞ。なんだよパフェに逃げられるって。

 

『まだ未完成でしたのにどこへ行ったのやら…見ておりませぬか?』

 

 

魚の踊り食いとかならまだ分からないこともないがデザートが逃げるって聞いたことないぞ。マ●オのケーキ?

 

てかあのヘドロみたいな物体チョコパフェだったんだ。

 

デザートってことはメインディッシュもあんの?

 

………ダメだ、ツッコミどころが多すぎてなんて返せばいいか分からん。もう面倒だから「へーそーなんだー」でいっか。

 

 

『よくネーだろ』

「はっきり言ってやったらどうだ"汚物は焼いて消毒した"って」

 

 

 

はぁ?

 

 

 

怖。

 

 

貴様ら二人今なんと申した?もう一度口に出してみよ

『イヤオレは別に『だまれ』はい…』

 

 

カグヤの一言で即座に撃沈するダークオルフェウス。

 

レキも失言だったと今更理解したのか顔を青ざめている。

服の色とお揃いだね!

 

 

「お…おい瀬能っ、たっ、助けてくれっ」

「無理だろ」

 

あれは無理だろ。

止めようとしたら巻き込まれるパターンだ。逃げるのが正解だな。

 

今もダークオルフェウスの口に赤色スライム突っ込んでるし。

 

…………………

 

 

「何してんだテメーは!?」

流石に見過ごせなかった。

 

一瞬「面倒だからまぁいっか」と思ったのは内緒だっ

 

『許せぬ…』

 

俺のツッコミを無視してグイグイとスライムを押し込み続けるカグヤ。

いかん、ダークオルフェウスがぐったりしてる。

 

「やめろよマジで!暴言吐いたのはレキだろ!そっちにやれ!」

「おいバカやめろ!!」

 

なんか聞こえたけど無視。

 

『許せるものか…!主様にギナンなどと(あざな)を付けられる此奴を許せるものか…!』

「そんな理由!?」

 

料理バカにされて怒ったんじゃないの?

 

「あれはお前あの…あれだ、テンション上がってバカになったって言うか…正直なんで自分でもああ言ったのかよく分からんっていうか…」

 

超曖昧。自分で言っててなんだがまっっったく要領を得ていない。

しょうがないんだ。火事場の馬鹿力発揮して勝利もぎ取ったようなもんだから。もっかい同じ方法で勝てって言われてもちょっと厳しい。

まぁそれはさておき―――

 

 

 

「いい加減離せよ!メインペルソナっぽいんだから死んだら困るだろ!つーかそんな正体不明な物体X口にするなんて死んでもごめ――オイなんで急に俺の肩を掴む。なんだその手に持った紫耀く物た――あ、ちょやめ…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ

 

 

 

 

 

≫あなたは呪われました。

 




■マ●オのケーキ
 マリオ初のRPGに中ボスで動くウェディングケーキがおったそうな。錬金術かな?

■≫あなたは呪われました。
 イケニエの夜ってホラーゲームでゲームオーバー時に流れる一文。結構古い作品になっちゃったなぁ。


>ペルソナデータ が 更新 されました !!


◆ネコショウグン New‼︎
レベル:13
アルカナ:星座(星)
番号:ⅩⅦ
 
力:18
魔:6
技:8
速:24
耐:16
運:9
 
打撃:―
貫通:―
斬撃:耐性
火炎:―
氷結:―
電撃:吸収
疾風:弱点
念動:―
核熱:―
破魔:無効
呪殺:耐性

射程距離:本体の目の届く範囲まで。ナツルが視認できないなら物陰にも入れない。

=希望・ひらめき・絶望からの再生・霊感=

■能力:どこでもスペース(イベントリ)
 物体に空間収納(ポケット)を付与する能力。
 収納力・付与できる数などはネコショウグンの気分次第なので本体であるナツルにも分からない。
 地面に固定されている建築物や生物は収納出来ない。
 同じポケット内ならドラッグ&ドロップのような感覚で合成ができる。(マイクラ?)

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 ペルソナ3から登場するペルソナ。原作では中華風の甲冑を着込んでいるが、ナツルのネコショウグンは和風の鎧兜。
 思考は完全に猫で、命令がない場合は本能の赴くまま動く。『ニャー』 他のペルソナと違い喋ることは出来ない。『ニャー』
 ナツルの心の海の夜空に耀く星、ベネトナシュ。おおぐま座η星でアラビア語で「大きい棺台の娘達の長」。北斗七星のひとつ「アルカイド」の別名。

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