(7/9、指摘受けて一部修正しました)
〜ナツルSide〜
初夏の兆しがありありと感じられる強い陽射し。
若干の熱気を帯びた生温い風。
「瀬能、なにか申し開きはあるか」
それらを全く無視した氷点下な眼差しが真っ直ぐに突き刺さる。
選択肢を間違えたら物理的に突き刺さりそうだ。
「えっと…アハハーっ、ごっめーンねっ☆」
「ペンテレシアっ(パキィィン)」
―――瞬時に視界が半透明なガラス色に染まり、身動きが取れなくなる。
僕と氷だらけの20xx年夏。
☆ ★ ☆
「いきなり氷漬けはどうかと思うんだ流石に」
数十分かけて解凍され、やっと身動きが出来るようになった。
うー寒っ。他人より体温高いとはいえこれは堪えるわ。
「この数週間どれだけ忙しかったと思ってる。それなのに全く手伝いに来なかった挙句、久々に顔を見せての第一声がアレなら仕方ないと思わんか?」
「ウィットに富んだジョークじゃねーすか、笑って流せよ」
あ、ダメだ。目尻が一層険しくなった。これ以上は危ない。また氷漬けにされちゃう。
「そういえば先輩、なんか見ない顔の人がいるんですけど」
話題を変える意味合いを込めて、室内のことに目を向ける。
いやまあ、実際気にはなってたんだよね。
「そういうお前の方こそ、見たことのない人物を連れているようだが」
そう言った超会長の視線の先には、タオルでゴシゴシと俺を摩る呂布子ちゃんの姿が。
多分体温を上げるのと濡れた身体を拭くのをいっぺんにしてるんだろう。健気な
「彼女はムグっ…かのっ…グっ…ぷはっ、彼女はム"…りょ……ふっ…りょ……おぃっ、顔にタオル押し付けるな!」それも話してる最中に!
息もし辛いのでタオルを持つ手を掴んで止めるが、なぜ止められるのか分からないらしく不思議そうな雰囲気(顔は無表情)で俺を見つめる。
小首傾げんなや!腹立つだろが!
そんなやり取りを眺めていた桐条超会長がため息をついてかぶりを振る。
「…瀬能、仲がいいのはよく分かった。しかし部外者を、それも許可なく生徒会室に連れ込んでほしくはないんだが」
「いや、勝手について来るんですよ」マジで。
おはようからおやすみまでは流石に一緒に居ないけど、それに近いレベルで付きまとわれてる。
朝は我が家の門の前に(そういやなんで住所を知ってるんだ?)何をするでもなくジッと佇んで俺が出てくるのを待ってるし、夜は就寝するまでべったり張り付いている。
初めて知った時は頬が引きつったよ。外聞悪いから朝起きた時は家に入れてるようにしてる。
夜の方は…時間になったら九鬼の家の奴が迎えに来るんで、その時「今日は一日ご苦労だった」とか言ったら素直に帰ってくれるようになった。
これでもだいぶマシになった方だ…いちいち指摘しないとどこまでもついてくるからな。
前に一度、後ろにいるの気づかずにトイレ入って、用をたしてる時に気づいたときはもうホント…心臓止まるかと思ったわ。
従者気取ってるくせにちょいちょい俺を殺しにきてるぞこいつ(物理的社会的に)。頼むから風呂とかくらい一人にさせてくれ。
「綺麗ナ娘ネー、ナツルドコデ拾ッテキタデスカ?」
インディアンな南條副会長が話しかけてくる。どうでもいいけどこれからの季節暑くないのそれ?
「拾った…つーか。街中で突っかかってきたから応戦したら、いつの間にか懐かれてた…ってとこかな」
「テレビゲームみたいな理由ですね」
一花ちゃん的確ぅー!ただ倒してないのに勝手に仲間になったんだけどね。
あれだな。初登場イベント終了後にパーティに加わるけど、普通の戦闘には参加させられない・イベント戦闘には出るけど操作できないNPCみたいなポジションだな。
正式にパーティに加入して自由に使えるイベントはいつ起きるんだろうな。
「でもこんな綺麗な人を連れて歩いて、騒動とかなかったんですか?」
「あったよ」むちゃくちゃあったよ。
ちょっと、騒動じゃ片付けられないほどのいざこざがあったよ。
しかもそこだけで終わらず後々まで尾を引くタイプの騒動があったよ。
具体的に説明する前に、呂布子ちゃんの恰好について触れておこう。
といっても、学園の生徒なんだから当然制服だ。まあかなり改造されてるけどね。
下は膝上何cm?って言いたいくらい超ミニスカートだし(でもスカートの中は見えない)、上は…夏近いからかブレザーはないが、袖が半端なく長い。白衣みたいだぞ。
そして襟元がなんか…宇宙服みたいにとんがってて、口元がよく見えん。ヘルメットでも装着すんの?
見ようによっては制服の下に首輪をつけているようにも見えるため、学園では今『二年の瀬能は女の子に飼い犬プレイを強要している』ともっぱら噂になっている。
頗る心外だ。
俺は猫派なんだよ!!じゃなかった。恰好もついてくるのも本人が勝手にしてるのに、俺の印象に悪すぎる批評だ。
おかげで間に受けた馬鹿が何人も決闘仕掛けてきて正直ウザい。勝つと
こんな噂を流した奴(=発信源)は、お礼も込めて血祭りにあげてやろう。今月の俺の目標だ。
設定①
今作でのペルソナはスタンドと同じ扱いで、適正のない人間には見ることも触れることもできない。
適正が高ければ干渉(攻撃等)は出来るが、ゼロだと何をされているか理解するのも困難である。