戦士たちの非日常的な日々   作:nick

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ナツルはただ静かに佇んでいる…



38時間目 闇の中から蘇りし者たち

――ムチ打ち!

――引っかき!

――ミラーぎり!

 

 

「すぴっ、ばっ ぎぃ!?」

 

木彫りのビィくんたちが、それぞれに手に持った武器を駆使してチンピラをタコ殴りにする。

 

 

――バルカンジャブ!

――バルカンジャブ!

――ダブルバルカンジャブ!!

 

「ぼぼぼぼぼぼぼぼっ!!」

 

 

特に鉢巻した奴(※ファイター)と、特徴のないノーマル?(※実はスマブラ)が酷い。チンピラの両肩に一体づつ陣取って、瞳を血走らせながら力強い連打を容赦なく浴びせ続けている。

 

 

「なっ なんだこれっ!?聞いてねえぞ!?」

 

布巾でナツルの顔を好き勝手拭いた男が、半ば恐慌状態に陥りながら怒鳴り散らす。

 

そんな彼に、背後から近づく影がひとつ。

 

 

―――オイラはロビィン!

 

 

ぽん、と軽く肩を叩く。

 

「ひっ!」

 

 

―――オイラはケビィン!

 

 

手を振り払って逃げようとしたところを、マスクと鎧をつけたムキムキマッチョの木彫り像が正面から立ち塞がる。

 

「ひいぃっ!?」

 

男の正面にいるマッチョ――ケビィンマスクとか言ったっけ?――は素早く相手の両手首を掴む。

そのまま両腕をクロスに交差させ、ゴム動力の飛行機ように捻じり上げる。

 

 

―――天使のように、繊細に

 

 

「うっ うわっ!?」

 

持ち上げるようにして手を離すと、男の身体が弾かれるように上空に飛んでいく。

 

 

―――悪魔のように、大胆に!

 

 

同時にケビィンも後を追うように上空に飛び上がり、左腕で相手の足、右腕で左腕、両足で右腕と頭部を拘束していく。

 

そのまま地面に――と思ったらもう一体(ロビィン)が飛び上がり、逆さまの体勢で男に首4の字固めをかける。

 

 

――ビィッグベン・エッジ & ロビィンスペシャル合体技。『王朝の歴史(ダイナスティ・ヒストリー)』!!

 

 

「グボェッ!!」

 

ツープラトン!?

 

気のせいか今、3m(メートル)もないはずの教室の天井が一瞬消えて広々とした空間が見えた。

ナツルの作品ならではということか。

 

 

 

うん。じゃあ……帰るか。

 

 

 

「待て直江、現実逃避するな!」

 

扉の方へ歩いて行こうとしたら、坂本に肩を掴まれた。

 

「離せ坂本!ヤドンとカリンがお腹を空かせて待っているんだ!」

「餌ならいつも麗子さんやクッキーがあげてるでしょ」

「意味が分からん言い訳をするな!」

 

意味が分からないとか言うなよ、たとえどんな大事な用事があってもヤドンとカリン(あのふたり)のことはいつだって俺の最優先事項だ。

 

「教室中の人形が好き勝手に動いてるぞ!いったい何したんだ!?」

「知らない!俺は何もしてない!」

「分かっとるわ!どうせナツルだろ!作製を1番多く見てたのは直江(おまえ)なんだ、何か心当たりあるだろ!?」

 

そんな急に言われても…!

 

作製風景を見た回数は皆とあまり変わらないし、そもそも素材集めの段階で理解が出来なかったんだから心当たりもなにも………

 

 

 

『(ブツブツ…)闇の中から蘇りし者リンプ・ビズキット…我とともに来たれ…』

 

 

 

あるなあ。

 

自然の木も生きてるから、木彫り像は言ってみればはく製のようなもの…と考えれば、ゾンビになって動き回ってもおかしくはないな。(遠い目)

 

あとは…当たってほしくないけど俺が用意した木材が悪かったのか?

木造工作部の良樹君、最近黒魔術に手を出したとか聞いたような…いや、ナツルの謎パワーが作用してるんだろう。きっと。

 

 

――リトルビックシェフ!リトルビックシェフ!ファイヤービックシェフ!リトルビックシェフ!

――義翔閃!

――アイシテルぜー!!

――こんなん食えるかっ!!

 

 

「ぎゃあああああああああああっっ!!!」

 

 

情け容赦ない連携でまたひとり、ガラの悪い男が袋叩きにされる。

 

テイルズか。

そういえばナツルの奴やたら好きだったな、ヴェスペリア。主人公の性格を心底リスペクトしていた。

しかしあのカぁビィ。途中に回復を挟んで痛めつけるとかえげつない真似を…創造主の血(?)を脈々と受け継いでるな。

 

 

「あっアニキ!なにこれ、なんなんよこれェッ!?」

「知るかバカ!とっ、とにかく写真だ!言われた通りカメラ撮れ!!」

 

 

5人組の内、まだ手を出されてない残り2人が慌てた様子で携帯を取り出す。

 

そしてレンズを暴行受けている奴らに向けて―――って撮影はマズい!

 

 

ドウンっ、ドゥドウン!!

 

 

「ひぎっ」「ぎゃっ!?」

 

いきなりの轟音と共に、男たちの手から携帯が弾かれるように吹っ飛ぶ。

 

なんだ今の。銃声みたいな音だったけど。

 

 

――サイクロンガンナー!

 

 

発声したであろう場所を振り向いて見れば、奇妙な形の銃…銃?を構えたビィくん像が。

 

 

――クラウンシールド!

 

 

「「うわっ!!」」

 

 

さらにもう1体、モーニングスターらしきものを持った木彫りトカゲが素早く、その武器を使って落ちた携帯を叩き割る。

 

 

 

ビィトだ…ビィトがいる。あんなのも作ってたのかナツルの奴。

 

あれ?でも確か他にも剣とかあったよな。使える武器。

そいつらはいないのか?

 

 

 

――ボルティックアックス!

――バーニングランス!

――エクセリオンブレード!

 

 

「ぐはぁっ!!?」

「島津!?」

 

残りの奴こっちいたーーーーーー!!ガクトが総攻撃にあってるし!なんで!?

 

よく見たら3体ともシミなんかで微妙に汚れている。

そういえばガクトさっき、人形を落としたりしたとか言ってたような…

 

 

「必ず報復するあたり、ますますナツルの作品だな」

「ゴフッ!かっ、感心してねーで止めてくボフッ!!」

 

ごめん、それ無理。

 

 




・木彫り像
  ウィップカぁビィ
  アニマルカぁビィ
  ミラーカぁビィ
  ファイターカぁビィ
  スマブラカぁビィ
  コックカぁビィ(テイルズ技使用)
  ソードカぁビィ(テイルズ技使用)
  スナイパーカぁビィ(テイルズ技使用)

  ロビィンマスク
  ケビィンマスク

  ビィト(全5種類)

あらためて確認するとなんか…色々凄いなぁと思う。色んな意味で



〜〜没カット〜〜


――ムチ打ち!
――引っかき!
――ミラーぎり!


「すぴっ、ばっ ぎぃ!?」

木彫りのビィくんたちが、それぞれに手に持った武器を駆使してチンピラをタコ殴りにする。


――バルカンジャブ!
――信じられるのはオイラの木目だけだ!


「ぼぼぼ――!…ぼ?」
「ファイター違い!」殴られたチンピラも困惑してるじゃないか!


〜〜nickは4コマのバハムートをそこそこ応援しています〜〜
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