蓮ノ空 Connect to the future(未来に繋がる) 作:零弥…
それではどうぞ
もちろん「夕霧綴理」にもならなくていい」
「え…」
そう綴理先輩はわたしにいってから語りだしました
「さやはずっとボクになろうとしてる」
「ちっ…ちがいます!たしかに綴理先輩みたいになりたいですけど!でも!そうじゃなくて…わたしは…わたしは…」
わたしは言葉に詰まってしまいました…そんなわたしの手に
綴理先輩は自分の手を重ねて言ってくれました
「さや…ボクはさやのことちゃんと知りたい…だから教えて?
さやのこと」
今の綴理先輩からは逃げられないな…と思いわたしは話すことにしました…気持ちは重いですけどね…
「姉が…いるんです…フィギュアスケートの選手として素晴らしい才能と技術を持っていました…姉は元気で明るくて…みんなを夢中にさせる…それに憧れてわたしもフィギュアを始めたんです…」
「そしてあれはわたしが子どもの頃にフィギュアの練習をしていたときに…」
「さやかすごい!もうそんなにできるようになったの?」
「わたしも…お姉ちゃんみたいに…滑りたくて!」
「じゃあさやかに抜かされないように頑張らなきゃね!」
……………
「そんな姉は怪我で全てを奪われました」
「あんなにフィギュアスケートが好きだった姉がもうフィギュアを続けられないなんて…信じたくありませんでした…」
その時ボクはこう思ったんだ…あぁボクたちとめぐに似てるって…きっとさやは…
「だから決めたんです!お姉ちゃんの分もわたしがやらなくちゃって前よりもっと練習して技術を磨きました、そうすればお姉ちゃんの演技も夢もなくならないはずだって…」
ちょっとボクたちと違うけど…やっぱり似てるな…ボクはなんて言ってあげるのが正解なんだろ…悔しいけどこういうのあの人は上手かったな…
「でも…「村野さやかは上手いだけで表現力に乏しい」と言われてしまって…それでもう…なにもわからなくなってしまって…」
そういってさやは膝に顔を埋めてしまった…そうだ…ボクはボクが思ったことを言ってみよう
「さやは優しいね…けど…さやは他の人にはなれない、お姉さんじゃない、ボクじゃない、さやはさやでいいんだよ」
……………
「よくないです…わたしには何もないんです…姉の明るさも
綴理先輩の眩い魅力も!何も…」
「……いつもボクにお弁当を作ってくれるのはさやだけだよ?
今日の唐揚げの甘酸っぱいタレすごくさやだった、昨日の里芋も
おとといのナスの揚げ浸しもぜんぶぜんぶさやだったよ
そういうさやのきらめきがボクは好き」
「ぷっ…もうっ 食べ物の話ばかりじゃないですか…あはは」
「あれ?」
ああ…わたし…このままじゃだめだ…変わらなきゃ…わたし…
「綴理先輩…わたし…先輩が好きと言ってくれているわたしを
ちゃんと知りたいです…今から探して見つけられるでしょうか?」
「うん、探そう?一緒に」
………………
フィギュアもスクールアイドルもきっかけは憧れだった理想ばかり見て自分のことなんて見てなかった…1年前の演技の動画を見ても思う、どれも表情が固い…これじゃ観客に緊張が伝わってしまう…わたしはノートに改善点を書いていきました
表情 視線 もっと笑顔で 観客を楽しませられるように
わたしはその次の休みの日に久しぶりにリンクに向かいました
久々だな…フィギュア…できるかな?
「こ、こんにちはー」
「さやかちゃん、久しぶりね〜」
「最近スクールアイドルしてるんでしょ〜」
「配信見たよ〜」
その日の練習はうまくいきました、良かった…まだ忘れてなかった…
……………
わたしは高校生向けのフィギュアスケートの大会にでることにしました、そうだ!綴理先輩たちに見に来てもらえるか聞いてみよう、見に来てもらえればきっとわたしのためになると思うから
「この大会に出るのでできればみなさんに観に来てほしくて…
予定などどうでしょうか?」
「すごいわ、村野さん、フィギュアスケートの練習もしていたのね」
「ぜっーーーたい!応援に行くからね!さやかちゃん!!!
ね!ユーリくん!」
「ボクも村野さんがよければ行かせてもらうよ、楽しみにしてるね」
「さや、ちゃんとさやのままだね」
「はい!」
……………
フィギュアの大会の日になりました、大勢の観客がいてとても
緊張しますが…
「がんばれーーー!さやかちゃーーーん!」
「がんばれーーー村野さん!!」
わたしの番になると日野下さんと柳田さんのお二人が大きな声で応援してくれていました
大きな声は上げていないものの梢先輩も笑顔で見てくれていて
綴理先輩もその隣で見てくれている…
こんなわたしを喜んでくれる人がいるならわたしはもうほかの誰かを目指したりしないわたしは…村野さやかのまま頑張れる!こんなわたしを受け入れてくれて…好きだと言ってくれて…みんな…ありがとう…
……………
「さやすごくきれいだ…」
村野さんの演技が終わったあと綴理はそうつぶやいたの…
どこか感情のみえない顔をして…なにか考え込んでるのはわかるけれど…私はそれに触れられない…昔した約束があるものね…
……………
そうしてわたしのパフォーマンスも終わり、控え室に行く途中に見たことのある人が立っていた…あれは!
「さ〜やか!」
「お姉ちゃん?!」
そこには姉が立っていました、いやお姉ちゃんにも今日の大会に出ることは伝えていたけれどまさか来てくれるなんて…
「今日の演技すごかったよ!これがホントのさやかって感じがして!それでね…お姉ちゃんもアイスダンス始めてみようかなって思ったよ!さやか見てたらまた頑張りたくなっちゃった!」
その時わたしは様々な感情がわきましたが一番は安堵で自然と
涙が出てきました…お姉ちゃんがまた…やってくれる…わたしが今フィギュアをした意味はあったんだ…
「お…お姉ちゃん………お姉ちゃん!!」
わたしは感極まって泣きながらお姉ちゃんに抱きつきました!
良かった!本当に良かった!
「さや…」
……………
大会が終わって制服に着替えて挨拶をして外に出たら綴理先輩がいました、待っててくれたんだ…
「やぁ、さや」
「綴理先輩!待っていてくださったんですか?」
「うん、さやにおめでとうをいいたくて」
「ありがとうございます!」
そこからわたしと綴理先輩は近くのバス停まで歩き出しました
なにか考えていた綴理先輩はおもむろに口を開きました
「一緒にいたのがお姉さん?」
「見ていらしたんですね?そうです、お姉ちゃんアイスダンスを始めるみたいです」
「すごい、よかったね」
「「さやかのおかげで変われそう」って言ってくれたんです!
全部みなさんの綴理先輩のおかげです!ありがとうございます!」
そうわたしがいうとまた綴理先輩はなにか考え込むような表情になり、わたしが不安になっていると綴理先輩はおもむろに口を開きました
「ねぇ…さや、言ったっけ、初めて会った日、ボクが君を誘った理由、ステージの上から君が見えた、懸命にステージに手を伸ばして、何かを掴もうとしていた君が…ボクにはそれがとても眩しかった…でもそれはきっとさやがフィギュアスケートをやりたいって思いがあったからだ…このままだとボクはさやの大切なものを奪ってしまう」
綴理先輩の言葉に不穏なものを感じたわたしは綴理先輩に問いかけました…
「綴理先輩?いったい何を言って…」
「キミはもうフィギュアに帰れるんだ」
え…………
「少しだったかもしれないけど、さやをそばで支えられてとても幸せだったよ、ありがとうさや…ばいばい…」
そういって綴理先輩は笑って去っていきました、それをわたしはただ見送ることしかできませんでした…
………………
村野さんのステージを見て蓮ノ空に戻ったあと寮にはいる前に
梢さんに呼び止められた、なんだろうか?
「ねぇ…ユウリくん今大丈夫かしら?」
「はい?なんですか?梢さん?」
「綴理のことなのだけれど」
「綴理さんの?なにかあったんですか?」
「そのね…綴理、村野さんのステージを見てるとき様子がおかしかったの…でも私がそれを聞くことはできなくて…ほらユウリくんも知ってる、私たち102期生3人の約束があるから…」
「ああ…あれですね…そっか…綴理さんなにか思い詰めてるのかな…」
「だから村野さんにおかしな様子があったら話を聞いてあげてほしいの」
「綴理さんでなくていいんですか?」
「ええ、たぶんいま綴理と話しても良い結果にはならないと思うの、それに…村野さんも心配で…たぶん綴理は村野さんのステージを観てなにかを思ったのだと思うの、だから村野さんとの間に何か起きると思ってるから、様子を見ていてほしいの
綴理のほうは私も見ておくわ、あの「約束」に引っかからない範囲で…」
「わかりました、でもきっと村野さんに何かあったら花帆もほっておけないと思いますよ、花帆は村野さんを初めてできた親友!って言ってますからね、きっと村野さんのために動きますよ」
そう僕がいうとさっきまで思い詰めた顔をしてた梢さんの顔が
少し和らいだ
「ふふ、それは頼もしいわね」
「じゃあ僕は部屋に戻ります、村野さんのことは見ておきますね」
「ええ、頼んだわよユウリくん」
「はい!」
読んでいただきありがとうございます!
今回はこういう終わり方にしてみました
綴理先輩からさやかちゃんへの別れの言葉で終わってもよかったのですが次回への繋ぎも書きました
次回ユウリくんも出番あります
感想リクエストお気軽にどうぞ
リクエストは活動報告に場所があります
アンケートも下にあるのでよければ
それではまた!
ラブライブの他作品キャラ(たとえば虹とか)も出していいか(ちょっとした相談相手とか本筋に関わらない範囲で)
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いいよ
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は?だめに決まってるやんこれは蓮の物語や