天を墜とす男 作:ドクロ
剛拳海賊団から受け取った船で新世界の海を航海中のドクロ。だが、ドクロには航海術というものがない。それはそうだ。つい最近まで故郷から出たことのない男だったのだから。ドクロは波に揺られるがまま、甲板で寝そべっていた。ドクロが見つめる先には真っ白の帆がある。剛拳海賊団がつけていた海賊旗を廃棄し、新しい布に張り替えたのは良いものの、今、自分は何なのかはわかっていないからである。海賊か、旅人か。そうやって考えていると、船の前方から戦いの音が聞こえてきた。起き上がって見てみると2隻の海賊船が船同士を横につけ、争っていた。
「海賊旗は…1つは髑髏の後ろが爆発で、もう1つは髑髏から出ている骨の数が異常だな…なんだ?あの海賊たちは…」
ニュース・クーから買っていた新聞と手配書を漁って見つけた。爆発している髑髏は"大砲海賊団"、骨がたくさん出ている髑髏は"百手海賊団"というらしい。
「大砲の方の船長は"タイ・ホーン"か。百手の方の船長は"ハン・ド・ハンド"ねぇ…」
そうやって手配書を見ていると、戦っていた海賊たちがこちらに気づいたのか、船長たちが
「おうおうおう、何見てやがんだ!!見世物じゃねぇぞ!!」
「即刻、ここからいなくなることをお勧めする。」
魚人であるタイはドクロの前に立つ。侍風のハンドもその横に並び立つ。
「なぜ敵同士が共に来て注意しに来ている?」
ドクロは純粋な疑問をぶつけた。そうだ、普通戦いをするのであれば両海賊団の船長が共に来て注意喚起することなどないはずだ
「あ?そのことをお前に話して何になる!!死にてぇのか!!」
「まぁまぁ、タイ殿、落ち着きなされ。悪いことは言わん。早く船を動かした方が良いでござるよ」
その時、ハンドが持っていた電伝虫が鳴りだした。
「こちら、ハンド。どうしたでござるか?」
『船長!!海軍が来ました!!量はおよそ3隻です!!』
その報告と同じとき、ドクロが2隻の海賊船の前の方を見ると海軍の軍艦が3隻見えた。
「了解した。すぐに戻る!!タイ殿、戦いは一旦休戦に。」
ハンドは電伝虫を切り、タイに向き直り、言った
「おう!!じゃあな、兄ちゃん!!あんたは戦いに巻き込まれたくなかったら早く逃げろよ!!」
タイとハンドは自分の海賊船に戻り、海軍と戦いに行った。ドクロはその様子を静観する。海賊は海軍とどんな戦いをするのか純粋に見てみたいからである。戦いが始まって数分、海軍の船が1隻沈んだ。やはり、あの男たちは強いのか。そして、海賊たちは順調に海軍退治が進んでいるように見えた。が、少しずつ海賊側が崩壊してきた。望遠鏡をのぞいてみてみれば、両海賊団のクルーたちが徐々に減ってきている。海軍の2隻目も何とか沈んだが海賊たちはもう全壊寸前だった。残り1隻の上で2人の船長が海軍将校と戦っているのが望遠鏡で見える。ちょっとずつ押されてきているのがわかる。
「…あのお人よしの海賊たちは見逃しはできないな。しゃあない、助けるか…」
ドクロはまるで空中を歩くかのように何もない空間へ足を踏み入れる。すると、ドクロは何もないにもかかわらず階段を駆け上がるように空中を走っていく。
「"
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「くっ!!ここで終わるわけには…」
「お前らはこの私、海軍中将"ハヤブサ"に捕まるのだ!!」
海軍の軍艦で海軍将校の攻撃が絶体絶命の2人の船長に当たる寸前、ハヤブサが何者かに払われた。
「ふぅ、間に合ったか?」
「な、あんたは!?」「あなた様は!?」
タイとハンドが同時に驚く
「誰だ、お前は…!!」
「俺は"スカル・D・ドクロ"。いつか、天を地に墜とす男だ」
ドクロは名乗った。その名乗りにハヤブサは笑う。
「天を地に墜とす?何言ってやがんだ!!ハハハハ!!戯言を言う暇があるなら、俺を倒してから言ってみろ!!」
ハヤブサは自分のサーベルで斬りかかってきた。それをドクロは避けるが、ハヤブサは切り返してもう一度斬りかかる。その時、ハヤブサのサーベルは何かに弾かれた。
「ッ!!何しやがった!!」
「何をしたか。ただ単に、"空気の壁を張っただけだが"?」
「何を言って!!」
ハヤブサはまた斬りかかってきた。ハヤブサが斬りかかる攻撃はすべて空気の壁に弾かれる。
「クソが!!早く、死ねぇ!!」
ドクロは空気の壁の向こう側であくびをした。
「ふわぁ…海軍中将もこの程度か…なら、もう終わりにしよう。」
いきなり、空気の壁を消し、弾かれると思って斬りかかった勢いが弾かれなくなり、バランスを崩したハヤブサの額がちょうど、ドクロのデコピンの形をした指先に当たる。
「飛んでけ。"
デコピンの指を開放すると空気の弾がもろにハヤブサの額に当たり、船のマストにぶつかり、ハヤブサは気絶した。
「終わり。じゃあ、船戻るか。2人とも、元気でな~」
ドクロは去ろうとするとタイとハンドはドクロの前にスライドし、土下座の形になった
「ドクロ
「拙者たちはこの戦いで仲間を失い、先ほどの海軍中将にやられそうだった。その時に貴殿が拙者たちを助けてくださった。その時に確信した。拙者たちはこの貴殿の仲間になることが拙者たちの元々の仲間たちへのせめてもの弔いだと!!だから!!」
「「俺たち/拙者たちを仲間にしてくれ!!/してくださいませんか!!」」
ドクロは少し考える。海賊になる気は微塵も無かった。だが、海軍を倒してしまった今、海賊認定されるのも近い未来。そうなれば一択。
「よろしく頼む。タイ、ハンド。」
「「おう!!/はっ!!」」
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自分の船に戻ってきた。海賊となったのだから海賊旗を張らないといけないとタイに言われた。だから、今、ドクロは甲板で海賊旗を書いている。
「…これでいいか。」
ドクロの後ろからタイが覗き見る。
「まぁ、いいんじゃねぇか」
ドクロは"シンプルな髑髏マークの頭にヒビが入った海賊旗"をマストに張りに行った。張り終わり、戻ってきてから改めて自己紹介をした
「改めて、スカル・D・ドクロ。エアエアの実の能力者だ。具体的には空気を操れると思っていてくれ。次、タイ」
「おう、俺はタイ・ホーン。魚人族で魚人空手を主に使うが、俺が使う海水はなぜか爆発してしまうんだ。まぁ!!よろしくな!!」
「最後は拙者か。拙者の名は"ハン・ド・ハンド"、手増族という珍しいとされている種族で、腕を最大百本まで生やせる。それを生かして百刀流を使っている。よろしく頼む。」
「なかなか、個性的だな。ちなみに航海術は…」
タイとハンドは横に首を振る。
「持ってねぇな。」
「横に同じく。」
ドクロはつぶやいた
「一旦、航海士探しか…」
ハンドが声をあげた。
「ですが、操舵はお任せください。腕の多さで必ずや快適な航海を約束いたします。」
「おう、頼んだぞ」
途中のタイとハンドが飛んできたですが、タイは水が爆発する反動で、ハンドは自らの腕力で飛んできました