飽きた。全てに飽きた。
おれという存在に寿命はないと聞かされている。この世界とこれから千年万年と付き合っていかなければならないというのに、ものの十年で飽きてしまった。いや、十年というのは嘘。本当は一瞬で興味を失うレベル。
「今度こそもうだめだ……」
起きてすぐ鬱になる。こんな陳腐で馬鹿馬鹿しい世界がずっと続くかと思うとやっていられない。
もしかして、自分がこの世界においてもっとも残酷な刑罰を受けているのではないか。
活動時間にして十年と四十八日。百年も経っていない。全体からすればまだ足の爪の先、以前の段階。
最初からわかっていた。この世に生を受けた瞬間から。とんでもなくつまらない世界に生まれてしまったのだと。
この意識、視座そのものが恨めしい。存在しなければよかったのに。繰り返し繰り返しそう思う。これは何度目の後悔なのだろう。
「アロンさま。今日はこの本をお勉強しましょうねー」
給仕服を着たおさげの女がノックもせずに部屋に入ってくる。
今回のお目付け役だった。変わり種で面白い人格だったが、それも飽きた。
「なんの本」
おれはさながら病人のようにベッドで天井を見つめながら尋ねる。あとは死を待つだけの病床人ごっこ。もちろん寝ても覚めても死が訪れる気配はないのだが。
「えーと、呪術の体験と、無限の本質なんちゃらなんちゃら? なんてどうですか」
……この給仕、目についた分厚い本を適当に持ってきただけと思われる。吟味もしていないだろう。その証拠にどちらも彼女の目線の高さにある本かつ同じ通路上にある二冊だった。
「どちらも読んだ。前回の冬眠明けに」
「えー、ほんとですかぁー?」
パラパラとページを捲る音が聞こえる。
「じゃあ無限の本質の方ですけど、167ページの」
「自我の獲得もしくは錯覚」
「……もしかして、魔法でわたしの視覚をジャックしてません? えっち」
「してない。けどやろうと思えばできる」
そのものずばりの魔法はないが、その結果に至るために使えそうな魔法を検索する。これとこれとこれを組み合わせればできるだろう。実現にニ分。最適化にプラス一分。他人がわかるように筋立った説明書の作成に小一時間。ゆっくりやれば、それくらいの暇つぶしになる。
「それはやめてください。プライバシーの侵害です」
「ちなみに、十日前からおやつの盗み食いしているのはバレてるよ。これは魔法ではなく単純な推理だけど」
「え、いや! それは毒味ですよ! 毒味!」
「そうか。ありがとう。色んな意味で。もう帰っていいよ」
このメイドは愉快で面白かったが、それももう脳内でトレースできそうだった。楽しい人格フォルダにしまっておこう。もしだったらお気に入りのフォルダに格納しても良い。この女中はそう思える程度には収集する価値がある。
「じゃあ外で運動しましょう! ね? ずっと寝たきりなんて健康に悪いです!」
「いや、明後日から二十五年間寝たきりになるんだけど。っていうか、もう前倒しでいいよ。これ以上、普通の睡眠で時間を潰せそうにない。今回の二十五年は、まあ、よく持った方だよ。ありがとね。そう伝えておいてくれる?」
おれは二十五年間コールドスリープして、半年間だけ生命活動をするというサイクルで時間をやり過ごしている。本当は三百年以上の凍結を希望したいのだが、自我の消失が懸念されるので強制的に起こされてしまう。
今回の半年はそれなりに遊ぶことができた。後半の二ヶ月は希死念慮との戦いだったが、表向きはよくやったと褒めておきたい。前回はボロクソに言ったおかげで有望な人材が病んでしまった。
「むー。それをされるとわたしの査定が落ちてしまうんですけど……。明後日なんですし、もうちょっとだけ我慢しません? ほら、マラソンみたいなものだと思えばいいんですよ。がんばれ! がんばれ! あとちょっとだぞ!」
手を叩く音が聞こえる。あとは動悸。呼吸の乱れ。わりと我慢できていた方だけどもう限界みたいだ。
彼らの抱く恐怖はおれという存在への理解が進むにつれて催される。優秀であればあるほど精神汚染の進みが早いというわけだ。そしてその恐怖は一定のラインまでは痩せ我慢できるようだが、ある点を境に発狂する。
「こっちの主観を考慮してくれないか? 寝て起きたら、ほんのちょっとだけ変化した風景があるだけなんだ。その程度のバージョンアップで半年間も我慢しろだなんて、地獄だよ、地獄。馬鹿馬鹿しいよ、まったく」
馬鹿馬鹿しい。本当に。この世界は誰が作ったのか知らないが薄っぺらい紙で出来ているかのように脆い。
「……アロンさまの一分一秒がわたしたちの一ヶ月とか一年に値するっていうのは聞きましたけど、本当なんですか?」
「ああ。それはそうと君もそろそろ限界だ。下がれ」
「限界って、なにを言ってるんだか。わたしを甘く見ないことです」
親切で教えてあげているんだけどな。
「あ、じゃあ、物語とかどうですか? こんな小難しい本じゃなくて、頭空っぽで読めるような」
「それができたら苦労しないって話なんだよね」
「昨今は異世界転生の小説が流行ってますよ。わ、わたしも好きなんです。ほら、三十年前はなかったでしょう?」
「物語の類は飽きた」
「まあまあ。そう言わずに」
「あのさ、おおかたそれが最終手段なんだろうけど、意味ないよ。君は自分自身のこともおれのことも見誤ってる。この人格は少しでもデバフになるかなと思って4才の時に始めたペルソナなんだ。参考にしたのはその時の友達。二、三十分話しただけの相手なんだけど、気に入ったんだ。彼が物語好きだったから、おれが物語に反応するのはそのモノマネにすぎない。それも、もう飽きたからやめる。だから本は持ってこなくていい。自分のことを考えなさい」
「え、えーと……」
「おままごとはもうお終いだ。ありがとう。色々な顔を見せてくれて。君の代わりは君じゃなくても果たせるだろう」
部屋の片隅でのっぺらぼうの人形が起動する。彼女の背丈によく似たそのヒトガタはぶるぶると振動しながら、徐々に姿を変えていく。
「あ……。ああ……」
彼女は変容していく人形に手を伸ばす。
「おつかれさまでした。最後に名前を教えて」
「ち、ちがいます。こんなすぐに……そんなの、わたしじゃあ……」
「よしよし、怖がらないでくださーい、わたし。って言っても無理かー。無理だよねー。わかるわかるー」
完全に変態を終えた人形は口を開く。まだ顔だけだが、それは鏡写しの鏡像であり、彼女そのものだった。
「一緒にあっちへ行きましょうねー。大丈夫大丈夫。怖くない怖くない。もう実質九割くらい終わってるから。あと少し情報保管したら即解放! ヌードデッサンのモデルみたいなものです。えっと、1時間くらいかな? ちょっと我慢しましょうね」
先程まで物言わぬ人形だったそれに世話人は背中を押されて退室していく。
彼女の絶望に似た余韻が消え静かになった。
静かになると時計の音が主張し始める。
カチコチカチコチ。一秒一秒、刻んでいる。その一つ一つが果てしない。
これを共感してくれる相手とはまだ出会ったことがない。なにせ、現実ではまだ一秒が始まってもいないのだから。
おれは一秒間に文字数にして二千文字の思考を刻むことができた。これは自慢じゃない。呪いで病気のようなものだ。早くしようと思ってそうしているわけではなく、これがギア1で、これ以上遅くすることができなかった。これでも手加減に手加減を重ねて、なんならデバフになる魔法を自身に使って周囲の時間軸に合わせようとしている。それがこの様だった。
「お疲れさま……」
天井を眺める。つまらない景色。つまらない世界。つまらない宇宙。
やろうと思えばこの周辺を俯瞰して遠くの会話を拾うこともできるだろう。けれどそんなことをしなくても屋敷にいるエルフたちのことは全て把握していたし再現することができた。脳内の人形劇で話を聞かずともどんなやりとりが行われているのかわかってしまう。やろうと思えばこの屋敷のクローンを運営できるし、並列的に複数、且つ、翌日の未来として先行させ、最善や最悪を選ぶことも自在だった。
実際に前々回の冬眠明けにそれを行なった。
二度とやりたくない。未来観測を行なった期間がそのまま、くだらないおままごとになった。他者というものに魂を見出せなくなった。薄っぺらい世界がさらにハリボテになった。
虚しい。虚しすぎる。不可能がない。未知がない。
この耐え難いつまらなさと時間感覚の長大さは度し難い。
変わらない景色と単調な時計の音。その静寂すらおれはまだ体験できていないのだから。
この虚ろは誰にも共感できないだろう。神を除いて。もし同類がいるなら教えて欲しい。クジラの身で雨上がりの水溜りを泳ぐ術を。クマが蟻の行列に並ぶ謙虚さを。誰か教えて欲しい。
この世界はまるで静止したように遅い。
容易く未来が演算できてしまう単純な世界。答え合わせを待っている間にさらにその先が見えてしまうほど馬鹿馬鹿しいさんすうのせかい。この未来視は全ての体験を台無しにする。そして台無しにされた現実が既視感をもって幾度となく上映され、そこから目を逸らすことができない。
いったい何度この一秒を噛み締めなければならないのだろう? わかりきった今と過去を味がなくなるほど咀嚼し、わかりきった未来を忘れて道化を演じなければならないこの労苦。
無意味とわかっていても同じ思考がループする。
何度噛んでも絶望の味は絶望の味だった。薄まることはない。待望の死は遥か遠く、とっておきの出番は永遠にほど近い。
おれはなんでもできるのに、どうして自分を幸せにすることだけはできないのだろうか?
人はおれのことを神の類似品と呼ぶ。しかしその力によって幸福という箱庭から締め出されたのならば、それは悪魔と呼んで差し支えない。
これがおれの慣れ親しんだ地獄。目覚めることのない悪夢。
問いを立ててみよう。
クエスチョン。生まれたという罪にはどんな贖いが対応しているのだろうか?
アンサー。存在の裏は無である。
つまりそんなものはない。耐え続けるだけだ。
ああ、わかったわかった。この退屈な永遠は仕方がない。全て自業自得だ。そう。全部おれが悪い。計算してしまうおれが悪い。止まれないおれが悪い。存在しているおれが悪い。
自分に言い聞かせる。飲み込むことのできない苦渋の絶望に口付けする。
あらゆる不幸は自分自身が見せている幻に過ぎないのだと。そのマボロシは種が割れれば消えてなくなる儚いもので、カラクリを知れば二度と不幸は味わえなくなるのだと。
それを教えてくれたのは、誰だったか。
大切な記憶すぎておれはそれを忘却している。記憶していたら何千回、何万回とリフレインしてしまうから。もしかしたらすでにした後で、よろしくないと判断したから忘れているのかも知れない。
感触だけが残っている。その言葉のカケラも。
『人は誰しも夢を見ている。それぞれは狂気だ。その狂気が晴れた時、この世界に君を苛むものは一つもないと知るだろう』
計算ではない直感がこれが嘘ではないと囁く。
この地獄にゴールがあると知れただけでも大きな救いだ。
問題なのは、それがいつなのかということと、それまでにおれが正気を失って全てを破壊してしまわないかということ。
おれがその言葉を悟れるのはまだまだ先のことらしい。
だからいまはこの地獄でのたうち回るしかない。
まだっていつだ? まだまだってどこまで続くの?
見る価値がない。聞く価値がない。感じる価値がない。
そう感じてしまう世界と向き合い続ける。
価値を創造し意味を創造するのが知性だ。生きる意味を見つけるという初歩の初歩ができないのならば、おれは万能などではない。
その不可能を認めよう。おれにもできないことがあるのだと。慰めにもならない慰めだけれど。
1秒経過。
もう暇を潰せる道具がなかった。最後の最後までとっておくつもりだった世話人も解析し尽くしてしまった。興味や好意のある事柄に対して自分でそれをぶち壊しにしてしまうスタイル。視線を向けた途端にそれは耐えきれず崩壊する。
冬眠まであと二日と少し。あと50時間耐えれば二十五年後の未来が待っている。その間に用意されたオモチャは一時の慰めにはなるだろうし、なった。
じゃああと、たったの二日間の辛抱だ。なんだ良かった。二回夜を越せば良いだけの話だった。
……冗談ではない。
何もないという状況がこれから50時間も続く。
他人からすれば大したことがないだろう。しかし、おれにとってそれは三年に相当する。
これは過小評価でも過大評価でもない。計測した結果だ。誰かの1秒がおれにとっての9分に値する。
情報処理の速度に開きがあるのが原因だった。刹那というものに対する認識の違いが病理だった。
誰かにとっての天啓はおれにとっての日常で、誰かの研鑽はおれからすれば怠慢だ。この主観に並行して研究を十二種行っているがまるで歯応えがない。分割しても分割してもまだ早い。まだ働き過ぎている。もっともっとブレーキをかけなければいけない。馬鹿になるためにはどうすればいい? 気を抜けば時を那由多に刻むこの自意識をどのようにすれば手綱を引いて制御できる?
そう。おれは自分自身をすでに分割していた。
十二の思考はそれぞれが独立している。彼らというおれたちはそれぞれのタスクをこなしている。その一つがさきほどの給仕を連れて隣の部屋に向かっており、その一つがエルフの住む天海の一部を運営し、その一つが今日のレースに対して馬券の当たり予測を行って、その一つは釣りをしながら読書をしている。エトセトラエトセトラ。もちろんそれぞれが得意分野の難解な魔法を創造するというリソースを割きながら。
これらの中で、この目を通して見る主観が全てのチャンネルの中で一番つまらなかった。強制的に見せられている番組がよりにもよって一番くだらない。陳腐で馬鹿馬鹿しい。遅いし遅いし、なによりも遅い。ほとんど静止画を見せられている。ありえない。
死にたい。
それがおれたちの総意だ。
どのような人格でもこれに耐えることができない。
意識すると考えてしまう。どうすれば死ねるのか。運命を出し抜く方法はないのか。
死に方を検索するのは良い兆候とは言えない。少し意識を向けただけで五千通りの死に方を見せられる。おれの中にお悩み相談窓口は存在しない。分割していた意識たちが待っていましたとばかりに死に方を提案してくる。勝手にトーナメントが開催され、ランキングされ、アナイが表彰された。黙れ。騒がしい。望み通りアナイを処刑する。嫉妬と喝采が響く。死は褒美でしかない。
意識レベルを下げようとしてもできない。いつでも思考は下限値で動き続けている。世界は予測し終わったものとして遅れて体験される。既視感。既視感。既視感。現実の方にメスを入れて拡張しようにも、禁則事項で手を出すことができない。もどかしいったらありゃしない。
この禁忌を破り、自棄になって全力で演算してしまったら、本当の絶望がやってくるのだろう。
できると自覚してしまうこと自体が危うい。常に喉元に切先が突きつけられているような感覚だった。壊れ物のガラス瓶を頭上に乗せながらグラグラ生活している。自分が己と周囲を破壊する一番の脅威であるのに加えて、その手軽さたるや、寝ぼけて実行してしまわないかいつも不安に襲われる。
少し力を入れれば壊れてしまう薄氷の上。
強大すぎる力を持て余す、というよりはこの程度で壊れてしまう足場の頼りなさに絶望する。
何もしなければいい。だけど、動くことよりも動かないことの方が難しい。自分の思考を止められないことと同じで何もしないというのは至難の業だ。
だからこそ二十五年の冷却が必要だった。できることなら万年でも凍結封印してほしいものだけれど。
あらゆることができるのに、何もしないということができないのはどうして。
死ねば早い。わかっている。だが死ぬわけにもいかない。生存本能が理由ではない。身に覚えのない生前の契約によって縛られていたからだ。どうやら前任者がうまく逃げおおせた結果、おれの時にはそういう処置が取られたらしい。母体の中で、まだ幼生だった時に縛られてしまった。この縛りに気づいたのは臍の緒で首を吊ろうとした時点で、その時の絶望たるや、言い表すことができない。その時のことは未だに思い出しただけで落ち込んでしまう。
もう少しだけ覚醒が早ければ。一瞬でも躊躇しなかったら……。
今の状況が譲歩と妥協を重ねた結果だった。これ以上はない。みんな協力的だ。こんなに恵まれているのに、どうしようもない。
給仕が部屋を出てから3秒が経過していた。まだ名前も聞けていない。下の階ではもうすぐ大騒ぎになるだろう。おれが暇を持て余してひとりになる時間が長ければ長いほど世界を壊しかねない魔法が生まれる。既存の世界観を破壊し、何世代も後に生まれるはずの技術が今の世を脅かす。
ゆるやかな変化を尊重するエルフたちからすればそれは許容できないことだった。調和勢力からすれば、それは混沌だと見做される。
調和勢力の宝物であるおれは、彼らの規範を脅かしてはいけない。これも契約だった。
過去にいたおれの同存在がその役割の免除を餌に、これまた憎たらしいほど不可逆的な縛りを作り上げてくれた。別個体ながら完璧な出来だと言わざるを得ない。本当にひどい。自分の地獄を誰かに押し付けるなんて。まあ、おれも彼の立場なら同じことをしただろうけれど。
なぜおれはこんな世界に生まれてきてしまったのだろうか。(何度目の悲嘆? 類型も含めて二億四千七百七十七回? まだ少ない)
異世界転生。できるものならしてみたい。そしてもっと下等な生物になりたい。
下等生物といえば人間だ。彼らはすばらしい。魔法はほとんど定型しか使えないし思考も脳しか使っていないので上限がある。肉体が基盤なので本能や欲望に支配されるというネックはあるにせよ、寿命が百年もないのは最高にスリリングだ。
能力とその寿命ゆえにやれることが限られる。そんな世界だったら、全力を出しても誰も止めたりはしないだろう。
一度でいいからそんな自由を味わってみたい。自分の能力を存分に発揮してみたい。自分よりも上の存在を見上げてみたい。
どうやらあのメイドはおれに余計な情報を与えてしまったらしい。山のように積まれたおすすめの小説たち。飽きたと言いつつ読み続けた六百冊。可能性を見つけたらもう我慢できない。おれにとってそのアイデアは魅力的すぎた。
創ってしまおう。人間に転生できる術を。
おれがおれのために、魔法の中の魔法を行使しよう。
これから凍結される二十五年間。
人畜生に成り下がる夢を見てやろうではないか。あはははは。
そうと決まればこうしてはいられない。
目を閉じて内なる宇宙へ。
十人を招集する。並列で処理させていた仕事は全部ボイコット。代わりにたった一つの魔法の生産を目指す。
このままではピースが欠けているとサキが警告。ダーナがこの時代では辿り着きようのない魔法だと評価した。アナイを復活させて指揮を取るように任せる。罵詈雑言は聞き流した。
無いなら創ろう。欠けたピースの一つ一つを。
神に近似した超抜的な回路が起動する。創造神に等しい奇跡をその被創造物が行おうとする。
その矛盾、その無法を前にして、それは沈黙していた。
どうして?
それはおれにもわからない。