青い学園都市のカード   作:通りすがりの仮面ライダーエミュ

1 / 1
青い学園都市のカード

窓の外に見える、青い緑が地面を覆う公園。

そこでは少年少女が走り回り、すぐ近くにいる保護者達が些細な会話を交わす。

暖かい風と共に入る元気な子供達の声。

そんな中、私はベッドの上に寝ていた。

よく耳を澄ませなければ聞こえない程の呼吸。

酷く痩せ細った身体。

私は、苦しかった。

外から聞こえてくる声を聞いて、悲しくなった。

でも、お父さんが忙しい中お見舞いに来てくれて、気に掛けてくれて、少し心が軽くなった。

横へと視線を向ければ、小さな机の上に置かれた白が特徴的なドライバーと裏が赤色を基調として、マークが書かれた複数のカード。

寂しさを紛らわす為に見ていたテレビ。

偶然見た番組に視界が囚われた。

白が特徴的なドライバーを腰辺りに装着し、裏が赤色を基調として、マークが書かれたカードを装填、ドライバーを操作して変身した。

私の心を熱くしてくれ番組、その中の仮面ライダーディケイド。

それが私はとても好きだった。

元気になって、いつか私も仮面ライダーの様になってみたいと、生きる意志をくれた。

 

 

 

 

でも、現実は残酷だ。

私の病状は悪化。

手の施しがないと言われた。

悲しかった。

でも、お父さんの方がもっと悲しかったと思う。

酷く、泣いていたから。

数日経ち、その日は来た。

何となくだけど、死ぬんだなって分かった。

何だか凄く眠くて、最期はお父さんの腕とドライバーを抱いて、そのまま目を閉じた。

怖いなぁ……

そう思った。

思ってたんだけど……

何故か目が覚めた。

しかも身体が縮んでいた。

確認すれば私は赤ちゃんになっていた。

後から知ったけどいわゆる転生?ってやつをしたらしい。

普通の身体で普通に育った。

前世には悪いけど凄く身体がちゃんとしてて嬉しかった。

そして小学生になった頃。

周りをよく知ることになった。

ここは様々な学園が固まった都市であること。

生徒は女子学生しかいないこと。

そして、当たり前の様に銃弾が飛び交うこと。

私は凄く怖かった。

周りと違って私はヘイローなんてものは無く、銃弾を受ければ一瞬で死んでしまうと。

運悪く不良達の抗争に巻き込まれ、縮こまってた時、瓦礫の中に何かを見つけた。

それには見覚えがあった。

見違えることはない。

ディケイドライバーとライドブッカーだった。

手に取ったのはいいものの、結局私は怖くて動けなかった。

その時、少し離れた位置から声が聞こえた。

私と同い歳ぐらいの子が、銃弾の飛び交う中で泣いていた。

その子を見た時、頭で考えるよりも先に、身体が動いた。

ディケイドライバーを腰に身につけ、ライドブッカーをガンモードへと変形させる。

銃弾を放っている不良達に向けて、光弾を放つ。

勢いよく放たれた光弾は、地面を抉り、煙を作り出す。

不良達が騒いでいる間に泣いてる子へと近づく。

 

「大丈夫?立てる?」

 

「ひっぐ……うん」

 

「あっち側に行けば安全だよ」

 

「うん……ありがとう」

 

泣いていた子は指を指した方向へと走り去っていった。

 

「おいガキ……テメェ何しやがった」

 

気付けば煙が晴れ、不良達が私に目線を向けていた。

逃げる事はできなさそうだった。

私はライドブッカーをガンモードからソードモードへと切り替え、戦闘準備をする。

でも、素の私じゃ心が折れそうだった。

だから、ある人の真似をした。

 

「邪魔しに来た……それだけだ」

 

「ンだとテメェ!」

 

「それに小せぇガキを泣かせたんだ、覚悟は出来てるな?」

 

「うっせぇなテメェ!」

 

逆上してきた不良は数発の弾丸をこちらへと飛ばす。

私は最小限の動きで弾丸をかわし、ライドブッカーで切り落とす。

 

「なんだアイツ!?」

「1発も当たってないぞ!」

「しかも余裕かましてやがる!」

 

「テメェ……何モンだ?」

 

「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ」

 

《KAMENRIDE》

 

「変身」

 

《DECADE》

 

「な、なんだアイツ?」

「変なピンク色の奴に変わりやがった」

 

「ピンクじゃないマゼンタだ!」

 

「と、とにかく撃てお前ら!」

 

飛んでくる大量の銃弾をかわしては切り落とし、不良達への近づき、蹴り飛ばす。

 

「ぐペッ」

「おげっ」

「ぐぁ」

「ちくわ大明神」

「ぐふぅ」

 

「おいどんどんヤられてくぞ!」

「くっそぉ当たんねぇ!」

「なんか変なやついなかった?」

 

「そろそろ面倒だ、終わりにしてやる」

 

《ATTACKRIDE》

《BLAST》

 

ガンモードに変わったライドブッカーの銃口から、大量の光弾が放たれる。

それらはそのまま残っていた不良達に当たり、全員気絶した。

ディケイドライバーを操作し、変身解除する。

終わったぁ……

ありがとうございます門矢士さん。

心の中の門矢士がいなかったらどうなってたことやら。

私はそのままそこから去ろうと足を進めた。

 

「ねぇ、あなたの名前、教えて?」

 

声を掛けられた後ろへと向けば、先ほど助けた少女が立っていた。

名前……名前かぁ。

恥ずかしいんだよねだいぶ似てるから。

……えぇい!心の中の門矢士を使うんだ!

 

「……門矢ツカナだ、覚えておけ」

 

「門矢……ツカナ」

 

これが、私の初変身だった。




お久しぶりです。
クソザコの助です。
お楽しみ頂けたら幸いです
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

蒼い空に、希望の魔法を(作者:きっちー)(原作:ブルーアーカイブ)

ファントムと魔法使いを巡る戦いを終え、一人旅を続ける晴人。▼しかし、気が付くと学園都市『キヴォトス』飛ばされていた。そこで『先生』として、生徒たちの希望を守るために戦うのだった。▼──約束する、俺が最後の希望だ▼ウィザードを見ていたら書きたくなったので勢いで書きました。小説は初めて書くのでクオリティには期待しないでください…


総合評価:143/評価:9/連載:3話/更新日時:2026年07月24日(金) 22:38 小説情報

モジュロ虎杖成り代わり、透き通る世界へ(作者:もじゅろいたどり好き)(原作:ブルーアーカイブ)

気づくとそこは、透き通る世界。モジュロ虎杖に成り代わった男は透き通る世界になにをもたらすのか▼初投稿です。読みにくい、分かりづらい場面があるかも。▼更新は不定期で、気が向いたらします。▼呪術廻戦、呪術廻戦モジュロのネタバレ注意⚠️


総合評価:237/評価:7.6/連載:4話/更新日時:2026年08月05日(水) 20:00 小説情報

透き通る世界を歩く大砲(作者:フカフカ座布団)(原作:ブルーアーカイブ)

ゲヘナキンニクムキムキタイホウ


総合評価:297/評価:8/連載:6話/更新日時:2026年08月05日(水) 13:20 小説情報

夢の力で青春を手助け(作者:ライダー志望)(原作:ブルーアーカイブ)

何故かゼッツ由来の夢の力を持ってキヴォトスで生活する青年の日記。


総合評価:743/評価:8.5/短編:20話/更新日時:2026年08月06日(木) 00:55 小説情報

漏瑚の術式を持ってブルアカ世界へ(作者:場取らず)(原作:ブルーアーカイブ)

現実世界で死亡したオリ主が漏瑚の術式を持ってブルアカに男子生徒として転生し青春をおくる話▼主人公はブルアカ未プレイ▼初投稿で文章が拙いうえ遅筆の不定期更新になると思いますが、書きたいものを書いていく方針でいきたいと思います。▼お付き合いいただけると幸いです。


総合評価:1200/評価:8.16/連載:20話/更新日時:2026年08月02日(日) 02:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>