地球みたいなファンタジー世界で仮面ライダー 作:マル萎
魔法陣のような模様に足を踏み入れると、魔法陣が晴れの日の太陽みたいに光りだし、反射的に目を閉じる。目の前の眩しさが消えて再び目を開くと、いつも見ている…ここ数百年で見飽きてしまったいつもの場所、幽閉され続けている星に立っていた。
「ああ、妄想なんて久しぶりだな。」
最近また慣れてきたとは思っていたが、どうやら訳の分からない夢みたいな妄想をしてしまっていたようだ。少し考えれば分かるだろうに、何百何千何万回と試みて、不思議なことを起こして、宇宙に飛んで、創世の力を使って、文字通り思いつく事の全てを試して脱出が出来なかったのだから。
…少しだけ、嫌な気分になってしまった。殺されてもいい、良くはないが警戒心を捨てて、何日間か寝て過ごしてやる。にしても、
「俺のやってることって何なんだろうな」
あんな妄想を見てしまったからか、頭の中に浮かんだ疑問。聞かせる人なんていないのに呟いてしまった。
悪も善も存在しない場所で正義のヒーローが戦った存在のコピーとの永遠に続く殺し合い、誰かのための正義感も誰かに対する憧れも何もない場所で一体何を成すというのか。
「考えない方が、いいのかな。」
ボヤきつつ、自身の現状を直視しない様に眠り続け始める。
異変に気付いたのは、1週間後。寝て寝て寝続けて、ふと気付く。1週間寝続けていると言うのに殺されてない…それどころか怪人の気配が一切しないことに。
さらに1週間、寝ずに待ってみたが何も現れない。ずっと殺し殺されの関係にあった怪人が、自分の殺戮しかなかった日常が消えた気がした。
少し、気になってドライバーを出してみる。1号から始まってゼッツまで、全てのドライバーを出そうとしてみて、
1つのシリーズをやっている間は別シリーズのベルトは使えないルールの筈なのに使えた、変身も出来た。つまり、つまり俺は終わったのだ。このいつまで続くか分からなかったこの
頭の中に一つの考えが浮かんだ。いつの日か試した脱出方法、失敗に終わってしまったあの日の考え。
普通なら、上手くは行かないんだろうけど今日は、何故か今日は_____
___行ける気がする!
数百年過ごした場所を横目に俺をどこにも行かせないための
手元に白い時計のようなドライバーを顕現させ、力を込めて王に相応しい金色に染める。けれど、腰に当てることもせず願う。
「俺は、この鳥籠で力を示し、戦い続けた。」
「だけど、何処か虚しく寂しかった!」
「1回見ちゃって、もう1回人と会いたい!空の青さを眺めたい!そう望んだんだ!!」
「だから…力を貸せオーマジオウ!ここから出る為に、俺の、」
「未来のために!!!」
ギリィと音が鳴りそうなほどドライバーを握りしめると、ドライバーが一瞬光って手の中に収まる…金色と黒色に染まったライドウォッチに変化した。ライドウォッチを回して仮面ライダーの顔を映し、スイッチを押す。
__オーマジオウ
「解放せよ、仮面ライダーの歴史を!力を!!」
もう一度、強くスイッチを押し込む。
クウガ!アギト!龍騎!ファイズ! ブレイド!響鬼!カブト!電王!キバ!ディケイド!ダブル!オーズ!フォーゼ!ウィザード!鎧武!ドライブ! ゴースト!エグゼイド!ビルド!
ジオウ!!
ライドウォッチは俺の叫びに呼応するように20の平成仮面ライダーの名を呼び、力を溢れ出させる。
俺の後ろが揺らぎ、20の仮面ライダーのマークを空間に浮かび上がらせ、そこから仮面ライダーを召喚する。
誰かのために、世界のために、平和のために、何かの為に戦い続けた20の戦士。それぞれがそれぞれの音を響かせて最終フォームへと変身し、一点を見つめながら構えを取る。
「撃ち込め…ライダーキックだ!!!」
その言葉と共に仮面ライダー達が走り出し、見えない壁に向かい跳躍する。
紋章を浮かばせ、回転し、召喚し一直線に一点へとライダーキックが壁に撃ち込まれる。
見えない筈だった壁にはライダー達の最大火力のライダーキックによりガラスが割れたようなヒビを空間に作り出す。まだ壊れない。だが、今までとは違い壊れそうにはできている。
だからこそ、銀色で真ん中に風車のようなマークの入ったベルトを腰に付けて構える。右手を左斜め前に突き出してゆっくりと右に滑らせる。そして右手を腰の横に置くと同時に左手を右斜め前に思い切り突き出して叫ぶ。
「変身ッ!!」
風車のマークが回転し始め、ベルトから光と暴風が溢れ出して俺の全身を包み込む。
そして、風の中からはシューズとグローブを銀色に染め、緑色の装甲を上半身に装備し、バッタを模した様な赤い複眼の付いたフルフェイスヘルメットを被り赤いマフラーを身に着けたヒーロー、最初の仮面ライダー。
仮面ライダー1号がそこに現れた。
「これで全部を、終わらせる。」
全身を使い上に飛び上がり、身体を回転させる。狙いを定め、【ライダーキック】という代名詞となった必殺技をヒビに当てに行く。
「ライダーキックゥ゙!!!」
ライダーキックが衝突した部分からヒビが広がり始め、数秒後にはパリーン!という音とともに砕け散った。
足元を見ると少しずつ空気に溶けるように自分が
身体がもう少しで送り終わる前に、この星での生活を思い返し、ひと言だけこの星に言葉を残そう。
「ありがとう。君のおかげで俺は強くあれた。」
嫌なことはいくつもあった。しかし、だからこそ乗り越えて強くなれた。故にその言葉を残しておこう。
言い切り、その星から消えた存在は光となりとある星へと送られる。それは理想を追い求める正義の贈り物か、はたまた危なっかしい世界へと送られる守護者か。
それは誰にも分からないだろう。
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少しテンションが上がって周りが見えてないのだが、こういう時にはこう宣言してやろう。
「俺、参上!!!」
決まった…!!!!
ふと、視界の端に見える3つの影。
「え?」
「…ん?」
「あらら?」
三者三様の見覚えのある少女達の唖然とした声。
「………ん???」
「「「居たァーーーー!!!!!!」」」
聞き覚えのしかない声による叫び声により耳にダメージが入り、上を向く。そこに見えたのは青い空ではなく、非自然物のような色をした自然的な空…つまり、ダンジョン内。
どうやら、俺はまだまだ太陽と青空を拝めないようである。そんな事を詰めるような大声で喋る3人娘を余所に考えて呟く。
「たすけて、仮面ライダー…。」
まあ、俺が仮面ライダーなんですけどね。
仮面ライダーあるいは五代ユウスケ/主人公。勘であの空間が終わったことを察して、全平成ライダーキック+元祖ライダーキックを繰り出した人。オーマジオウライドウォッチなら握っただけで平成ライダー全部召喚ぐらいできるやろの精神で仮面ライダーを呼び出した。
地球に行けたことが事実だったことと、今から行けることに喜んで電王登場した。(なお、浮ついた精神で動いた為にダンジョン内に墜落した。)
あいう三人娘/助けてくれた恩人が戻ったら消えていて焦り、少し自分のせいだと自分達を責めていた良心。1ヶ月くらい政府とかに拘束されていて久々のダンジョン配信兼仮面ライダー探し。
宝箱を開けたら光り輝いて恩人が出てきた。
世間あるいは視聴者/あんな強いのいるなら仲間にしようぜ!ということで大探索が行われていたが、何の成果も得られませんでした状態。なお、一部は利用価値などで見ているので注意。
宝箱から光り輝いて出るのは流石に私達のデータに無い。
作者/少し地震とかのドタバタで忙しくて更新できてなかった人、あるいは、プロット変えたせいでゼーゼー言いながら書いてた人。ルーキーランキング5位以内に数日間入ってた上、評価バーが赤く染まっててビビった。待ってお気に入り500って何!?
誤字報告ありがとうございました…!!ドラゴン一冊斬りが、ドラゴン斬りになってましたわ…!!恥ずかちい…!!
とある惑星/誰かの祈りで作られた星であるが、とある人物が来るまで星から開放された者は0。とある場所を弄ると、今までの挑戦者の亡骸が見物できるが開放された彼はそれを知らない。