前世はそれはそれは酷い生活……というわけでもなく独身貴族のまま孤独に死んだ男だった。特にこれといった物語のない人生だったと言えるだろう。
小市民的に生きていたからこそ世の変化に鈍く生きていた。小さな幸せに満足し、不満はあれど恨みなく生きてこれた前世と
今世で世界中に現れた
前世の記憶を持っている俺も異なる地球からの来訪者と言えるだろう。
奴等にとって地球は他次元や他の世界に移動する場合のハブ空港らしく異界侵略路から出てきた奴等が別の異界侵略路に行く所も記録に取られていた。
そんな中継地に住む人間という
なにせ
理外の存在には理外の力を……神様だか何だかの上位存在がそんな感じでくれたシステムは簡単にいうと侵略者たちを倒すと強くなる力だった。
位階上げとかレベルアップとか進化やらを本人しか見えないシステムのメニュー画面で表示してくれるその力は人間を驚異的なスピードで強くしてくれた。
手から稲妻、目から光線、空を翔んで海を割って地を裂いた。
そんなスーパーヒーローみたいな人達が現れたお陰で人類は奴隷にも絶滅の危機にも瀕せずに暮らすことが出来ている。
システムの力は千差万別。強いのもいるが弱いのもあって被ることはあまりない。
そんな中で俺の能力は現代社会に置いて不変の大問題を処理できる能力を手に入れていた。
そう、
「信じられない光景だな」
ガスマスクを着けて周りを見回しているが、視界に入るのはうず高く積まれた死体の
東京湾の埋め立て地の一つ。大きく作られた海岸線には漂着した生き物の死体が俺の背の丈を大きく超えて浜辺に打ち上げられており、周囲は強烈な腐敗臭が漂っていた。
更に死体から人体に害のある可燃性だったり毒性だったりするガスが噴出しており、対毒対臭気の
何でそんな場所に来たのかというと俺のシステムが関わっている。
システム名【スカベンジリサイクル】
それが俺が手に入れたシステムであり、こんな地獄みたいな場所に来た理由であった。