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善救「来い!コスモギャバリオン!」
空に飛び上がっていた俺は百夜さんを掴んだままコスモギャバリオンを呼び出し搭乗。
百夜「くぅ…!!千空ッ……」
ダダが巨大化していくと共に徐々に倒壊していく学校。
ダダが少しでも動く度に学校は壊れていく。
もしかしたら残っていたかもしれない千空の石片が含まれた瓦礫を容赦無く踏み潰していくダダ。
善救「悪魔かよ…」
百夜「千空ーーッ!!!」
もう影も形も残っていないだろう。
あんなに踏み荒らされては瓦礫か石像の石片か区別は難しい。
善救「!嘘だろ、今度はさっきの奴かよッ」
先程のレーダーを真っ赤に染めたあの怪獣の小さい子分のような怪獣がまるで夏に見られる羽虫のように群れを成して此方に向かってきていた。距離はあるが、このままこの場所に留まっていては追い付かれてしまうだろう。
善救「退避する!」
百夜「ッ……クソォ…!!」
百夜さんはこの場に留まってほしい。そう言いたかったが、天秤に掛けたのだろう。
向かってくる怪獣から逃げるか
義理が付く息子のパーツを探しに行きたいという思いを。
仲間達を危険に晒したくはないと思い、
その言葉を飲み込んだであろう後悔に塗れたその表情に、
俺は心を痛めた。
苦渋の決断だったのだろう。
善救「…すまない…この世界の千空。」
俺はコスモギャバリオンを操縦し、
旋回してDジャンプ…別の並行宇宙に飛ぼうとした次の瞬間。
コスモギャバリオンが大きく揺れた。
善救「ぐゥッ!?」
何かに衝突したか、船体が大きく揺れ、
操縦席に座っていた俺はともかく、
周りに掴む所が無かった百夜さんは大きく体勢を崩し、派手に転がった。
だが手の内に千空の石像を抱えていた百夜さんはそれを守る為、
身体を丸め、砕けないように必死に揺れに耐えていた。
俺は揺れの原因をすぐに理解した。
ダダが瓦礫を投げ付けて来たのだ。
ダダに意識を向ければ飛んできた群れの怪獣に群がられ、
投げつけたであろう片手を突き出したまま怪獣の群れに呑み込まれていってるのが見える。
死なば諸共とでも考えたのだろうか。
だが此方はその程度の攻撃で墜落する程軟じゃない。
という事で此方に向かってくる怪獣の群れを前に、
俺達は異世界に転移した。
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そうして飛んだ先は自分の世界…では無く、
3700年後のドクターストーンの世界で復興を目指している別の千空の世界。
実はと言うと初めは自分の世界に飛ぼうとしたのだが、
手違いでこっちの世界に飛んでしまった。
まぁとりあえず危機から脱する事は出来たので良しとするが……問題は。
百夜「クソぉ……」
あちこちに打撲を負ったにも関わらず、
手の中にある千空の石像を大事に抱え、
一筋の涙を流し、後悔に打ちひしがれている百夜さんだ。
あの世界に戻るのは危険すぎる。
だが、千空を石化から解くにはあの世界に残された石片を集めなければならない。
それも踏み荒らされた瓦礫の中にバラバラになった石片をだ。
現実的でない上、あの怪獣達がいる所でそのような事をするのにはあまりにリスクがありすぎる。
1体1ならまだ分があったが、群れでいるのだ。
コスモギャバリオンの運転に関しては出来るが、
戦闘面ではそこそこ出来るだけだし。
慰める事は無意味だろう。大きなものを失った時の後悔だけは分かる。
立ち直る事は到底不可能だと。
立ち直る事が出来るとするなら根本的な問題が解決する事。
善救「…少し、外の空気を吸ってきます。」
考えが思い付かない。
石像が砕けたら似た石を引っ付けたら見た目は直るが、
石化した人間にそのような事をしてみれば悲惨な事になるのは目に見えている。
石化した人間の石と普通の石とでは訳が違うからな。
どうするべきか…
「よう、司から聞いて飛んでやって来たが…何やら思い詰めたような顔してんな。善救。」
その声に顔を上げ、声のした方向を見る。
そこにはこの世界の千空がいた。
数日前に会った時と違って筋肉が少し付き、
腰には幾つかの土瓶が入った袋を複数ぶら下げている。
善救「…相談に、乗ってくれないか。」
千空「あぁ、構わねぇ。」
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善救「─ちょっと良いですか、百夜さん。」
百夜「……あぁ。」
善救「自分が知る限りで、石像を直す方法は幾つかありましたが、どれも難しいもので」
百夜「…話を聞かせてくれ。」
善救「まず1つの方法…の要となる存在がいるのですが、ジョジョの奇妙な冒険を知ってますか?」
百夜「あぁ、あのスタンドの…」
ドクターストーンの世界は前世の地球が元となっていて、ドラゴンクエストが話に出てきた事があり当時はすごく驚いた記憶がある。
そこから派生して考えるならジョジョやワンピースの存在を知っていてもおかしくはないと考えた。
ちゃんとそっちでも存在しているようである。
善救「第4部…幾つかシリーズのある内の一つの物語に、触れたものを修復出来るスタンド使い…能力者がいるんです。」
百夜「!つまりそのスタンド使いを呼んで修復すれば……!」
善救「知る限りだとそれで復活は出来るでしょう。」
百夜「は、って事は問題があるんだな?」
善救「えぇ。まず、その修復にはその元の状態を認識している上で、そのバラバラになったパーツがある程度形を保っている事、そのパーツがある世界で修復が可能です。」
善救「あの世界に戻るには危険すぎる上、あそこまで踏み荒らされているとすれば、かなりのパーツが使えない状態になっていると見て良いでしょう。」
百夜「そう、かぁ…」
善救「なので2つ目、希望的観測が高い…ほぼ復活出来る可能性が高い方法を取りましょう。」
百夜「2つ目?」
善救「ドラえもんです。」
百夜「ドラえもん?………!まさか!」
暫くの沈黙の後、百夜さんはその答えに辿り着いたみたいである。
そう。
「「タイムふろしき(!!)」」
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という事でドラえもんの世界にあるタイムふろしき。それを探しに行く事に。
ただ、1つちょっとした事があった。
流石に数人以上を連れていくのには食料とかの問題が出て大変無理。という事でこの世界の千空に相談しようと外に待機してくれていた千空に聞きに行こうとしたところ、連れてきた百夜さんが降りてきて(先程よりも幾分か顔色が明るくなってる)復活させるまで石像の千空を入れる箱とクッションが無いかを聞きに来たところでこの世界の千空と接触した。
そこまで大したことじゃないと思うかもだが、さっきまで千空について泣いていた百夜さんがこの世界の石化から復活した千空と接触したら、確か原作では既に死んでいる義理の父親が急に来たらどうなるか。
…想像にお任せしよう。
という事でとんとん拍子でこの世界に滞在する事になった百夜とリリアン他数名と科学王国(と名乗るようになったらしい)の人に見送られながら俺はドラえもんの世界を探しに並行宇宙を飛び回る事にした。
1章的なのはここで終わりです。