孤独とグルメ   作:大気圏突破

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ハイスクールD×Dの執筆が終ったら執筆する作品です
息抜きで2000字程度のプロローグみたいなものです


摂食

 管理外世界にある遺跡に齢16歳程の青年が闊歩していた。ラフな格好で今から街に繰り出して女の子とデートするような出で立ちだが待ち合わせ場所として埃だらけで古びた遺跡は選ばれないだろう。飛ばしていたサーチャーからデバイスに信号が送られ目的のロストロギアを見つけたことを知らせる

 

 

「あそこか」

 

 1時間前に昼ご飯を捕獲して食べたはずなのに胃が食べ物を欲するように嫌悪感を露にする。それを拳で殴って黙らせると再び歩を進めるのであった。大切な人たちを失ってから10年間ずっと続く空腹感は何を食べて満たされない、その場しのぎの食べ過ぎが原因で大食いチャレンジの店を潰したことも両手では数え切れない

 

 ロストロギアのあるフロアに到着し部屋の隅に転がっていたケースが目についた。罠の有無を確認しプロテクトを解除すると中から出て来たのは紅い結晶体だった

 

 

「レリックか…不味いやつだな」

 

 

 これを欲しがる奴は何人か知っている。それなりの金額になるし1週間分ぐらいの食費にはなるはずだろう。手持ちの路銀は少なく最近は野外で食べることが多かったのでロストロギアの中身がレリックなのは僥倖である

 

 彼はレリックを回収し再封印を施した。昼飯の残りである骨が散乱する遺跡の出入口に向かうと

 

 

「止まりなさい!」

 

 自身の足元に金色の魔力弾が放たれる。しかし彼は止まることなく歩き続けたので黒いバリアジャケットを纏った魔導師は再び攻撃し今度は頬を掠めた

 

 

「時空管理局執務官フェイト・テスタロッサ・ハラオウンです。ロストロギア不法所持及び、密売の容疑であなたを逮捕します。武器を捨てておとなしく投降してください」

 

「管理局か」

 

「もう一度いいます。武器を捨ててください!手荒な真似はしたくありませんので」

 

 既に『武力行使をしているのに手荒な真似はしたくない』今世紀最高に笑えるギャグを耳にした彼だが表情は崩さず背負っていたカバンのポジションを確かめて彼女の近くを通り過ぎようとしていた

 

 

 

 

「これが最後です。止まりなさい!」

 

 指示に従わなかった彼をバインドで拘束したが自身の魔力が朽ちるようにボロボロと崩れ落ちた。再び同じようにやってみたが巻き戻してリプレイを見ているように朽ちていった

 

 

「西はこっちか」

 

 デバイスで方角を確認した盗掘者はフェイトのことを無視するように目的地に向けて歩き出した。拠点にしている宿屋の近くには美味しい焼き飯を大盛りで出してくれる屋台があるから星を発つ前に財布の中身が空になるまで食べようと思った

 

 

「止まってください!あなたの持つレリックは」

 

不味い(・・・)代物だな」

 

「なら私の指示に従ってください!レリックは個人所有を禁じられた危険なロストロギアです。それにあたにはジェイル・スカリエッティとの関係を―――」

 

 ようやく反応してくれた彼を捕縛するため、フェイトは殺傷設定を解除し最小限の威力で魔力弾を放った。電気ショック程度のダメージで痣が残る程度で管理局に戻ったら始末書を提出しなければならないが今は彼とレリックを回収するのが先である

 

 

「…なんだこれは?」

 

 右手を出して魔力弾を握り潰した。彼は目の前にいるはずのフェイトに視線を向けようとしたが彼女の姿はそこにはなかった。

 

「ごめんなさい!」

 

 管理局でトップを誇るスピードで背後をとった彼女は、自身の相棒であるバルディッシュを両手で持って後頭部めがけて思いっきり振り抜いた。あとでデバイスの映像を調べられたら上層部に問い詰められるが仕方のないことで、頭蓋骨が砕けていたら本気で謝るつもりだったが

 

 

「なんだこれは?」

 

「えっ…!」

 

 砕けてたのは自身の相棒だった。持ち手の部分が真っ二つに折れている。そしてコアのある先端部分は更に酷く砕け木端微塵になっていた

 

 金属のパーツが剝き出しになり地面に散らばって落ちていく、コアには亀裂が生じノイズが混ざった音声でバルディッシュは自分の名前を呼ぶが反応することが出来なかった

 

 

「カートリッジシステムか」

 

 嫌な過去が脳裏に浮かび上がる。自分たちを襲った夜の書の騎士たちも同じシステムを使っていたからだ

 

 彼は落ちているリボルバー部分から薬莢を抜き取って手のひらに乗せると一気に口の中に含んで嚙み砕きながら咀嚼していった。そして今度は漆黒に輝くシリンダー部分に歯を立ててリンゴを齧るようなアクションで食べていく

 

 

「粗悪品ってところだな、まだカップ麵の方が美味い」

 

「…えっ?、いま何を」

 

 カートリッジシステムの薬莢を食べた?これは食べ物なんかじゃない、スーパーでは子供用のお菓子で中身がチョコのヤツは存在するが、本物の薬莢を煎餅を食べるような感覚でゴリゴリと音を立てながら体内に取り込んでいる

 

 

 

「ごちそうさまでした!」

 

 両手を合わせた彼は地面を強く蹴り上げて空に向けて飛んでいった。何も出来なかったフェイトは尻餅をついてしまい見送ることしか出来なかった。バルディッシュ出したSOSの信号をキャッチした別部隊が彼女を保護し殺傷設定を解除したことで怒られるのは明日の話である




他の作者の作品を見ていると「」「」会話文を1行開けているのが結構あるので試しにやってみました。

バルディッシュを食べたのは主人公の持つ3つのレアスキルの1つで次話以降のどこかで紹介するつもりです

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