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当然のように爆速でコンバート機能には追加の制限が入って、今後は同じようなことはできなくなった。
そりゃあそうだ。
このアカウントも消されるかなと思ったが、運営が海外のゲームだしで放っておかれたので、このまま遊んでしまおう。
ショットガン系の装備を身に着けて、外に繰り出す。
やりたい装備を手に入れるためには金がいるからな。
ガンゲイル・オンラインは今までやってきたファンタジーRPGとはまったく異なるゲーム性で、簡単に言えば、VRサバゲーだ。
なんてシンプル。
そう、サバゲーだ。つまりは、PKしろってことですね。
フィールドに繰り出して、一人あるいは少人数で活動しているプレイヤーを探しては、全力で近づいていって至近距離からショットガンをぶっ放す。
「あーっはっはっは! なんて爽快なんだ! 気持ちいいなぁ、ショットガン!」
PKを繰り返して、ある程度資金が貯まったところで街へと戻る。
このゲームをやってみたかった理由を求めて。
店に並ぶそれらを眺める。一見すると、それは金属の筒だ。
「はぁ〜、これだけでもだいぶ満足だわ」
全部欲しくなっちゃうが、やたらと高いこの武器を複数買うような資金はないからな。
一本だけだ。
そうなるとそりゃもちろんカラーリングで選ぶしかない。
というわけで選んだ一本を購入して、装備し、手にしたそれの電源を入れる。
──ヴォン
「うおお! やったー!!」
フォトンソード。
レーザー銃とかも存在するSFガンゲームにおけるネタ武器の一つだ。
手に持った金属の筒からは、緑色の光の刃が伸びている。
あぁ〜、世界観の違いでソードアート・オンラインには絶対実装されないこの武器を触ってみたかった。
月額料金くらいぜんぜん払うわ、これ。
いつものように手癖でフォトンソードをクルクルと回して、電源を落としてベルトに吊り下げる。
■◆■
防具も普段のように茶色の布系装備を身に着け、再びフィールドに繰り出していた。
いい感じの獲物はいないものか。
ライト……フォトンソードは過剰な火力が売りだからな。多少相手方の人数が増えてもいけるいける。
良さそうなチームを見かけたので、隠れて近づいてくるのを待つ。
よし今だ。
雑談しながら移動していた一行と、ある程度距離が詰まったところで、物陰から飛び出した。
「Hello there」
「うおっ!」
とっさに一人が反応して、サブマシンガンをこちらに向けてくる。
視界に線がいくつも引かれた。ガンゲイル・オンラインの特徴である弾道予測線だ。
ここに沿って弾丸が飛んでくる。まあつまり未来予知だ。
距離を詰めるように斜め前に移動しながら、それでも被弾しそうな弾丸を、予測線を元にライトセ……フォトンソードで斬り落とす。
通り抜けざまにそいつの両腕を落として、反応の遅れた二人目を横薙ぎに両断する。
他のプレイヤー達も戦闘態勢を取り始めた。
両断した勢いのまま、回転するように移動しながら、背中側にライトセー……フォトンソードを回して弾丸を防ぎつつ、もう一人斬り伏せる。
「ウッソだろお前!」
そう言った奴が、近接にやられないよう後ろに下がりながら発砲する。
体捌きだけでは避けられないものを斬り落とし、相手がマガジン内の弾を撃ち尽くしたところでライトセーバーを投げつけた。
光の刃が回転しながら飛んでいく。
「武器を持ってない相手を斬るのは主義に反するが」
投げた武器を拾い上げ、最後の一人となった、最初に腕を落とした相手を見る。
「じゃあ見逃してくれたりする?」
「臨機応変!」
「クソが」
スパンと首を刎ねた。
■◆■
残念なことにガンゲイル・オンラインにはギルドみたいな仕組みはないらしい。
ほんとに残念だなぁ。近接しか使わないブレオンギルドを立ち上げたかったのに。
名前はそう、ジェダイオ──
「はい、取ってきたよ彰くん」
「ありがと」
机の上にジュースの入ったコップが二つ置かれる。
それから明日奈は俺の隣に座った。
「悪いね」
「いいよいいよ。それに彰くんが取りに行ったらジュース混ぜ始めるし」
「ドリンクバーくらいでしかやらない楽しみ方なんだから、やらないと損じゃね?」
「見てるこっちが恥ずかしいの」
そんなことを言いながら、アイスティーに口を付ける明日奈。明日奈もやればいいのに。もったいない。
仕方なく混ぜ物無しのコーラを飲む。
「現実で会うのは久しぶりだね」
「だっけか?」
「うんうん。時間が出来たらゲームの中で会ってたもん。それが悪いわけじゃないけど、やっぱりたまには現実でも会いたいよ」
「そうだな……どっちでも明日奈って呼んでるから、俺の方は体感そこまで違いはないけど」
「またゲーム内で彰くんって呼ぶよ?」
「やめろやめろ」
しかも明日奈側はもともと本名でやってるせいで、やり返すことすらできやしない。
「わかったよ。もうちょい現実でも時間を割くようにする」
「わかればよろしい」
「そんな強制しなくたって、普通に頼まれれば聞くっての。じゃゲームの話はやめとくか?」
「別に構わないけど、今日のところはそうしましょうか」
「オーケー。じゃ、ゆっくりしたら映画でも観に行こっか。なんかしてたかな」
「サメ映画は観ないからね」
相変わらず趣味は合わないな。
?「騙されてAGI特化にさせられました」
?「では素晴らしい提案をしよう。お前もジェダイにならないか?」
?「ならない」