真面目にゲーム作ってもらえます? 作:誰かフルダイブ開発してくれ
これを書きながら考えたクソ考察なんですが、なんでカヤバーンはデスゲームやったんだろう?と。
数年後にはフラクトライトが出来てるくらいだから、カヤバーンがデスゲームやらずに研究続けてたら、このデスゲームやってた二年で作れるんじゃね?とも思うわけですよ。
そこで思いついた考察が『茅場、パーティーから追放された説』
カーディナルで管理できると考えたか、嫌われてたかはわかりませんが、クビにされそうだったからデスゲーム始めたという考察ですね
地味に重たいナーブギアを頭に被り、柔らかいベッドに寝転がる。
ソードアート・オンラインのサービス開始までは五分ほど。もう先にログインだけしとこうかな、と電源を入れようとしたところでスマホに通知が来た。
うぇぇ、と思いながらもナーブギアを外してスマホを開く。
「なんだ、明日奈か」
無視するか。
でも重要なことだったら困るか。仕方ない。メッセージを開く。
『ソードアート・オンラインのアカウント名なに?』
「あー?」
なんだろう。浩一郎さんの代理かな。
仕事で初日からプレイができない、ってめちゃくちゃ嘆いていたし。
まあいいだろう。
『Ashだ。俺の代わりに浩一郎さん煽っといてくれ。あと今からゲームするからしばらく返信できないかも』
これでいいか。ほいっと返信する。
そんなことをしている間に、本当にもうサービス開始が迫っていた。
急いでナーブギアを被って、起動のコマンドを唱える。
「リンクスタート」
■◆■
しばらくぶりのソードアート・オンライン。
まるで現実のような光、音、匂い。しっかりと硬く反発する石畳を蹴って、路地裏でひっそりと構えている武器屋を目指す。
「お、キリト。おっさき〜」
「あいつもβテスターだ」
「そうなのか? なあなあ、そこのあんちゃん!」
俺のちょいと前を走っていたキリトを追い抜こうとしたら巻き込まれた。
解せぬ。
クラインと名乗ったそのプレイヤーは、どうやら初心者らしく、レクチャーが欲しいとのこと。
そしてレクチャーを頼もうとキリトに声をかけ、捕まったキリトを煽りながら追い抜こうとして俺も捕まった。まあβテストの時は運営側ってことで遠慮があったが、ま、よかろう。
人付き合いもMMOだ。快く案内することとしよう。
■◆■
ドーンと、一層の雑魚敵フレンジー・ボアという猪の突進を受けて、クラインがふっ飛ばされる。
「うおおおっ!」
「シュッシュッシュッシュッ」
「VRで屈伸煽りは無理があるだろ」
「やっぱそう思うか」
間違いなくキリトの言う通りだったので、クラインを横にやっていた初心者煽りをやめる。
「クライン。設定は見たか?」
「設定? うおっと」
また突進してきた猪をクラインが避ける。
会話の邪魔だな。ちょっとどかすか。片手剣の初期ソードスキルを撃って、猪を砕いておく。
「ふぅ〜。サンキューな」
「いいってことよ。さて、開始時の初期設定の時にいろいろ書いてたと思うけど、操作方法どうしてる?」
「ちょっと待てよ。今確認するから」
クラインが指を二本そろえて縦に振る。そうするとメニュー画面が空中に投影された。
「操作を簡単にする設定がいろいろあるだろ。慣れるまではその辺を一通りオンにしておくことをオススメするよ」
「こんなのβの時にあったか?」
「無いよ。これは製品版にあたって追加された機能だ。取説に書いてあっただろ」
「あー。悪い、読み飛ばしたかも」
そんな話をしている間に、クラインは戦闘を再開。今度はわりとスムーズに戦えているように思える。
「ソードスキルのシステムアシストを通常攻撃にも適応してるのか」
「使うか?」
「いや。あまり強いアシストでもないみたいだし、それに狙ったところを攻撃するのも難しそうだ」
「そりゃあそうだ」
PVEがメインのゲームなんだからアシストが強力でもいいかな、とは思うものの、今後PVPをイベントとして実施する際などに『強いから禁止』とは言えないので最初から弱く作られている。
せっかくVRなのにアシストが全部やるのもつまらないしな。
わちゃわちゃと楽しそうなクラインと、ゲーム内のヘルプ画面を開いて変更点を確認するキリト。
俺も戦闘に混ざろうかな、やることなくなったし。
「ん? 申請?」
視界の端に写ったポップアップに視線をやる。
フレンド申請だ。メニュー触ってるキリトからかなと思ったが、よく見てみると。
「なにやってんだ、あの真面目ちゃん」
そう呟きながら、申請を許可する。
するが、今こうしてぜんぜん無関係の初心者を導いている最中なので、状況説明と、終わったらこちらから連絡する旨をメッセージで送っておく。
「なんかあったのか?」
と、キリト。
「あー、リアフレからフレンド申請来たんだ」
「お。そうなのか。遠慮すんな、こっちにはキリト先生がいるからな。そっち行ってこい」
いつの間にやら手を止めていたクラインが言う。
「いいよ、後でってもうメッセージ送ったし、約束とかしてたわけでもないしな」
「そうか? ならいいんだが。そうだ、ちょうどフレンドの話題も出たことだし、俺達もフレンド登録しようぜ。な、いいだろ」
「構わないぜ。ほらメニュー開きな」
操作説明も兼ねて、クラインからキリトに申請してもらったり、俺からクラインに申請したり、としているところへトコトコと歩いてくる音がした。
顔を上げると、わりとガッツリ知ってる顔に似た女アバターが立っていた。
見えないなにかを見るように地面を向いて、そこからなぞるように顔を上げてこちらを向く。
「え、これが彰くん? ぜんぜんわかんなかった」
「本名で呼ぶな」
こいつマジで。
「なんでソードアート・オンラインクリア後もアスナ名義でプレイしてんのお前?」