風が止まり、空気が張りつめる。
だが、紅い霧は動かない。
叶炊「ふっ!」
地を蹴り、抜刀。
風を切る音が三度閃く
斬閃・三重。
それは美鈴の前髪を一瞬で掠め取るほどの速さだ。
紅美鈴「たっ!」
体を沈め、掌で斬撃の軌道を逸らす
美鈴(なかなか……速いっ!)
美鈴「はいっ!!」
拳が叶炊の脇腹を掠める
叶炊「ぐっ…まだまだ…っ!」
踏み込み、構えを大きく開く
叶炊「二式【天空海闊斬】!!」
刀が紅い霧を裂く。風圧が波紋のように広がり、
空気が鳴り、地面が砂煙を上げる。
蒼い斬光が空を割り、十数メートル先まで届く。
まるで“空そのもの”を断ち割ったかのような一閃。
今目の前にいる少年の刀からは
波のエフェクトのようなものが出ている。
だが、実体はないようで、触れても問題はない。
美鈴「くっ……これは!」
腕を前に突き出し、掌に紅色の気を纏う
美鈴「気符…【華想拳・連花撃】ッ!!」
無数の気弾が花弁のように散り叶炊の斬撃と正面衝突!
衝撃波が走り、霧が吹き飛ぶ。
紅と蒼が交じり合い、一瞬霧の中に虹がかかる。
チルノ「わわわっ!? なんかキレー!!」
大妖精「き、綺麗だけど危ないよチルノちゃーん!!」
叶炊「2人とも下がってて!」
2人は叶炊に抱えられると…
シュンッ!
大妖精の見ている景色が急に変わる
大妖精「あれ?!」
(速すぎて移動したのがわからなかった?)
美鈴(…?急に位置が変わった…?
踏み込んで移動したのかしら?
だとしても、速すぎない?
これは…咲夜さんと似てるようで違う物を感じる…)
叶炊「ふう……やっぱ一筋縄じゃ行かないか…
本気で斬るつもりだったんだけど。」
息を整えながら刀を握り直す
美鈴「世界は広いですからね。
受け止める人はまだまだいるかもしれませんよ?」
微笑みながらそう言った
ふたりの足元で紅霧が揺れる。
もう一度訪れた静寂
叶炊「スッ!!」
【海鳴閃】
紅霧と静寂を裂くように踏み込み、一閃!
美鈴「そこっ!!」
ただ美鈴が狙っていたのはカウンターによる武装解除。
身をひねり、掌底で刀の腹を弾く!
キィンッ
金属音が響き、刀が宙を舞う。
叶炊「っ……!」
反射的に目で追うが、落下地点は遠い
美鈴「ふふっ、どうやら…」
叶炊「まだだッ!!」
美鈴の言葉を遮るように地を蹴った。
回転、遠心、軸足の安定、
完璧なフォームからの回し蹴り!
美鈴「…っ!」
腕を交差してガード。だが衝撃が腕を通じて全身に響く
衝突音とともに、紅霧が波紋のように揺れた。
美鈴(……!この少年……!
刀だけじゃなく、体術もきっちり身についてる……!
この動き、素人じゃない!)
叶炊「……いい反応するね。
ちょっと手の内を見せすぎたかな。」
蹴りの着地と同時に後ろへ飛び退き、
地面に刺さった刀を引き抜く
美鈴「門番ですから。
多少のことでは驚きません。
でも、あなた……ただの人間じゃありませんね?」
軽く笑みを浮かべて言う
叶炊「…………」
その一瞬、目が鋭くなる
叶炊「ははっ…僕はご覧の通り刀を使える
ごく普通の少年だよ。ほんの少し、
妖と実戦経験があるだけのね。」
ただすぐに笑いながらそう答える
叶炊(このままじゃ負ける。)
腕が痛む。武装解除のための技と言っても、
ダメージはある程度入る。
入らなければ武装解除なんてできないからだ。
美鈴「妖怪とまともな戦闘できる人間の少年がいますか?
私たちが警戒していたのは
あくまで博麗の巫女だったんですが…」
叶炊「予想外だった?」
叶炊(巫女…大ちゃんが言ってた博麗神社の関係者?)
美鈴「いいえ。
私にとって想定外でもお嬢様にとっては想定内…
それなら私は、職務を全うするまで!」
叶炊(…まあ、今は関係ない。
とにかく今は大技を囮にしてでも勝つ。)
叶炊「タフだね。じゃあ…一つ見せてあげるよ。」
叶炊が刀に手を添えると、気配が変わる。
美鈴「…!」
拳を構えるが、
美鈴は次の光景を見て度肝を抜かされた
ただの人間、
しかも年端も行かない少年の握っている刀が
青い炎に包まれたからだ。
美鈴(これは…!この気は…!)
『神力』
美鈴(でも荒削りの力…
もしかして、無意識のうちに扱っているというの?!)
叶炊「…蒼炎…海神!!!」
刀を大きく振り抜くと、青い炎がうねり、
刃から海潮のような衝撃波が放たれる!
美鈴(これは…まずい!!)
さっきのような見せかけのエフェクトじゃない!
当たったら確実に傷を負う。
咄嗟に避けようとするが、
なんて逃げ道の少ない攻撃範囲
避けれなくは無いが今の美鈴には避けれる状況では無い。
美鈴「くそっ!背水の陣か!」
叶炊「陣ってのは1人じゃ組めないよッ!」
ズドォォォンッ!!
衝撃と炎に飲まれる!
美鈴の姿が紅霧の中で光に包まれた
美鈴「くっ…かはっ…まだ!!」
叶炊「いや、終わりだ!!」
ゴッー
美鈴の首元に鈍い衝撃が走る。
美鈴(こ…れは…峰打ち、
ふふっ…最後まで…手加減、されて…
しまいましたか…)
ドサッ
叶炊「ふぅー…なんとかなったね…」
刀を肩に担ぎ、静かに息を吐く
叶炊(…加減なんてできなかった…
峰打ちだとしても、今のは思いっきり
殴ったからね…かなり疲れた。)
大妖精「す、すごい……!
門番の人を…倒しちゃった……!」
チルノ「あったりまえだろ!!
アタイが見込んだ男だぞ!!」
叶炊「……いつから君に見込まれたんだ僕は?」
3人は館の門を開き、ゆっくりと足を踏み入れた。
大妖精(さっきの…なんだったんだろう。)
叶炊に抱えられた後、
明らかに走るだけじゃ辿り着けない位置に
移動していた事を思い出す。
叶炊「どうかした?」
くるりと刀を回して納刀しながら叶炊が
大妖精に声をかける
大妖精「え?あ、いえ…」
叶炊「…?そう?まあ、とにかく行こっか」
叶炊は幻想郷の戦火に巻き込まれていく。
なるべく高度な戦略を入れた戦闘を
書いたつもりです。
といっても主は⑨なので戦略を組むのも応用するのも苦手っす
あ、みなさん東方のキャラって誰が好きですか?
うp主は妖夢とか咲夜さんが好きっすね。
ロスワで完凸してるのは霊夢です
アンテの作者(Toby fox)さんは
藍しゃまと紫さんが好きらしいです(みんな知ってる)