東方海神録   作:ゆっくり杠葉

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まだまだ書き溜めてるゾ


第九話《紅霧異変の始まり》

《最終話:紅霧異変の始まり》

幻想入りしてから、数ヶ月。

叶恵「ふぅ……終わりっ」

箒を肩にかける。

神社の境内は珍しく綺麗だった。

霊夢「やればできるじゃない」

縁側でお茶を飲みながら、適当に褒める。

叶恵「やらされてるんだけどね……」

霊夢「細かいことはいいのよ」

あの森で倒れていた日から。

私は、ここで暮らしている。

妖怪に襲われて、

逃げて。戦って。守って。

そして――

叶恵「……」

空を見上げる。

叶恵「結局……慣れちゃったな」

霊夢「何に?」

叶恵「幻想郷」

霊夢「でしょ」

当たり前のように言う。

叶恵「妖怪も退治して……人も助けて……」

置いてある刀に手を置く

霊夢「それが私達の仕事だもの」

叶恵「……うん」

小さく頷く。

叶恵「……でも」

胸の奥に、ぽっかりと空いたもの。

どれだけ日常を重ねても――

埋まらない。

叶恵「……足りない」

霊夢「……」

叶恵「……叶炊……」

ぽつりと零す。

風が、吹く。その時だった…

ふわり、と。

叶恵「……あれ?」

空気が、重くなる。

色がだんだんと薄く紅くなってゆく。

霊夢「……何これ」

叶恵「霊夢も知らないの?」

霊夢「異変は初めてじゃないけど……」

ゆっくり立ち上がる。

霊夢「こういうのは初めてね」

空を見上げると、太陽を紅い霧が覆っている。

霊夢「……霧?」

叶恵「……なんか、変……」

肌にまとわりつくような、不快感。

呼吸が少し重い。

霊夢「叶恵」

声のトーンが変わる。

叶恵「……うん」

霊夢「人里に行って、

みんなに“外に出るな”って伝えてきなさい」

叶恵「……!」

即座に頷く。

霊夢「この霧、嫌な感じがするわ。」

叶恵「分かった」

刀を握る。

そして――ふわり、と浮かぶ。

もう迷いはない。

霊夢「私は原因をぶっ倒す」

叶恵「……うん。

私もみんなに伝え終わったらすぐに行くから」

少しだけ、振り返る。

叶恵「気をつけてね」

霊夢「あなたもね。あ、ちょっと待った。」

叶恵「え?」

霊夢は叶恵に声をかけると狐の半面を投げる

霊夢「気に入ってたでしょ?

人里の子供から貰ったやつ。」

叶恵「…!ありがとう霊夢!」

霊夢「…わかったから!早く行きなさい?」

叶恵「うん!」

風が止む。

霧が濃くなり、紅が世界を染めていく。

空を飛びながら、叶恵は拳を握る。

叶恵(……怖くない)

あの日とは違う。

叶恵(……守れる)

力も、居場所もある。

でも――

叶恵(……それでも)

胸の奥に消えない想いがある

叶恵「……兄さん」

小さく呟く。

霧の向こう。

何かが、笑った気がした。

その日。

幻想郷は、再び“異変”に包まれた。

紅い霧。

閉ざされる空。

そして――

それに立ち向かう、巫女と現人神。

これは。

後に“紅霧異変”と呼ばれる出来事の、

始まりに過ぎなかった。

霊夢「さて……」

御札を手に取る。

霊夢「面倒な仕事ね。もう…」

空へと舞い上がる。

霊夢「さっさと片付けてやるわ!」

 

どこかの森の中

ドサッ…

「オロロロロロロ……ウェー……!!」

顔面蒼白で顔を拭う少年の姿がある

「気持ち悪い……

なんだあの空間はぁ……酔ったぁ……」

地面に手をつき、胸に手を当てる

「あの女の人……絶対わざとだ……!!」




次からお兄ちゃん編だよ〜
イカよろしく〜
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