Side ツカサ
王国について三日が経ち、俺はあることに気づいていた。
「やっぱり…!他のライダーに変身するとその能力が新しい技能として追加されてる…!それにステータスもレベルもみるみるうちに上がっていってる…!」
でもここまで順調だと逆に怖い。
あれからメルド団長や教会関係者にディケイドのことを根掘り葉掘り聞かれたけど…これは報告しなくていっか。
「さて…そろそろ行くか」
俺は一旦雫の部屋の前にコッソリと手紙を置きに行き、扉の隙間から部屋の中へ入れる。
俺は自分の部屋に戻り、部屋の窓から外を見て、衛兵がいないのを確認する。
「よっと!」
俺は窓から飛び降り、オーロラカーテンからマシンディケイダーを取り出す。
俺はマシンディケイダーにまたがり、ヘルメットを被る。
「フッ!」
俺はエンジンを吹かし、前に進む。
「さすがにこんなにすんなりと脱走できるなんて考えてなかったが…」
俺が城を出て、野原のような場所にたどり着いた途端に騎士団に囲まれた。
「どこへ行く気だ!ツカサ!まさか一人だけ逃げるつもりか!」
すると騎士団の中からメルド団長と我らの勇者様(笑)が現れる。
「どこへ行くかなんて…決まってんだろ。ハジメに会いに行くんだよ」
「…」
メルド団長は何も言わない。
「南雲はもう死んだ!分かっているはずだ!」
出たよご都合解釈。
「死んでねぇよ、あいつはそんなやわな奴じゃない」
「やはりお前に仮面ライダーの力はふさわしくない!俺に渡すんだ!」
出たよ(二回目)。天之河はオルクス大迷宮から帰ってから事あるごとにディケイドライバーをよこせと言ってくる。
「ああ、そうかい。なら…強行突破と行こうじゃないか」
俺はディケイドライバーを腰に巻く。
「変身」
『KAMENRIDE DECADE!』
俺はディケイドに変身する。
俺は騎士団の兵士たちの足元をライドブッカーガンモードで威嚇射撃する。
「ッ!」
「俺は無駄な殺しをする気はない。どいてくれるなら手は出さないが…どうする?」
「ッ!ふざけるなぁ!」
天之河は聖剣を持って俺に襲い掛かってくる。
「お前は話の邪魔だ」
俺はマシンディケイダーから降り、一枚のカードをドライバーにセットする。
『KAMENRIDE GILLS!』
俺の姿が、野性味あふれる仮面ライダー、ギルスに変わり、俺のバイクもギルスレイダーに変化する。
「ウォォォォォ!」
「なんだ⋯あれ⋯!」
「化け物だ⋯!」
騎士団たちは俺の姿に怯み、下がる。
だが
「くっ⋯!心だけでなくその身まで魔人族になったか!それがお前の本性だ!ツカサぁぁ!」
天之河は聖剣を構えて俺に向かってくる。
だが
「ウォォォ!」
俺はギルスレイダーから飛び降り、天之河に威嚇する。
「くっ⋯!うわぁぁ!」
それでも天之河は聖剣を振り下ろす手を止めない。
「ガゥ!」
俺は天之河の聖剣を片手で止める。
「なっ⋯!」
「グワゥゥ!」
俺は聖剣を抑え、腕から生やしたギルスクロウで天之河の鎧を突く。
「ぐぁぁ!」
「タァ!」
俺は腕からムチのような武器・ギルスフィーラーで天之河の聖剣を絡め取る。
「くっ⋯!卑怯だぞ!」
「卑怯もらっきょうもあるか。これが戦いだ」
「そんなこと正しくない!さっさと捕まって罪を償え!」
そう言って天之河は殴りかかってくる。
俺は悠々とそれをかわし、ため息をつく。
「罪⋯ねぇ⋯」
俺はライドブッカーからカードを取り出す。
「たしかに俺ははたから見たら人殺しだ。だけどな⋯」
「ハァァァ!」
天之河は聖剣で斬りかかってくる。
しかし
「……俺は自分の罪を数えたぜ。今度はお前の番だ!」
『KAMENRIDE W!』
『サイクロン!ジョーカー!』
辺りに風が吹き始める。
「なっ!」
天之河は風に怯み、後退する。
俺の姿が、左側が黒で右側が緑のライダー、ダブルに変化する。
「さぁ…お前の罪を数えろ!」
『FAINALATTACKRIDEDO・DO・DO・W(DOUBLE)!』
『サイクロン!マキシマムドライブ!』
「サイクロンフィスト!」
俺は独自に編み出した、風を纏わせた腕で相手にパンチをするダブルの必殺技・サイクロンフィストを天之河の腹に打ち込んだ。
「かはっ!」
「しばらく寝とけ」
「くっ…!ツカ…サ…」
天之河は気を失う。鎧があるから内臓にダメージは行ってないだろう。
俺はディケイドの姿に戻り、マシンディケイダーにまたがって走り、メルド団長の前で止
まる。
「メルド団長」
「…何だ?」
「俺はあなたを本気で信頼しているからこそ頼みます。雫を…あいつらをお願いします」
「…分かった。心して引き受けよう」
俺は軽く周りの騎士を一瞥する。
すると
「ヒっ!」
「ば⋯化け物⋯!」
「⋯」
俺はマシンディケイダーのエンジンをふかし、走らせる。
(化け物⋯ね⋯)
俺はオーロラカーテンを出現させ、その中に消えていく。
Side ハジメ
「クソっ!完全に油断した!」
俺は目の前にいる巨大なサソリモドキを睨み付ける。
あれから魔物を大量に食って力を手に入れ、オルクス大迷宮を下っていた途中で、囚われの吸血鬼・ユエに出会った。
俺がユエを解放した途端に、このサソリモドキが背中に針を撃ってきたのだ。
予備の神水を何本も何本も持って来ておいたおかげで大事に至ることはなかったが、この状況では多少分が悪い。
「クソッ!こうなったらどうにでもなれだ!」
そのとき
「お前にしてはやけに投げやりだな」
『ATTACKRIDE BLAST!』
「⁉」
「グギャァァ!」
するとどこからか銃弾の雨あられがサソリモドキを襲う。
「その声は…まさか!」
俺は銃弾がやってきた方向をたどり、そちらを見る。
「久しぶりだな。ハジメ。我らのヒーローツカサさんが親友の危機に飛んできてやったぜ?…って言うかちょっとイメチェンした?」
「…ッ!ツカサ…!」
そう、そこには仮面ライダーディケイドに変身した親友、矢門ツカサがいた。
「感動の再会は後回しだ。行くぜ、相棒!」
「…ああ!」
『ジオウ!』
「変身!」
『ライダー!タ〜イム!仮面ライダー!ジオ~ウ!』
「頑張って…!ハジメ!」
「ああ。行ってくる!」
ようやくユエ登場⋯だけど肝心の出会いはカットです⋯大変申し訳ありません!